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('A`)姥捨川のようです

1 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:01:51 ID:XDMznai60





2020年(令和2年)。


水難による死者・行方不明者は、


722人。(前年対比+27人)





このうち、65歳以上の者。


369人。(構成比51.1%)





【警察庁生活安全局生活安全企画課 「令和2年における水難の概況」 より抜粋】

21 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:36:34 ID:XDMznai60


別の日の夜。

翌日も仕事がある俺は、日が変わる頃には布団の中に潜り込んでいた。
最近の疲れもあってか、すぐに眠りに落ちていた。


('A-)(…………?)


だが、俺は目を覚ます。
誰かの喋り声のような音が耳に入ってきたからだ。


('A`)(何だ……?)


それはどうやらテレビの音のようだ。
音源は、俺が今いる二階の下、一階の母の部屋からと思われる。

辺りはまだ暗い。時計を見ると午前二時を回ったところだった。

22名無しさん:2021/10/16(土) 19:36:57 ID:d9419uZs0
支援

23 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:38:49 ID:XDMznai60
('A`#)(クソッ、こんな遅くに!)


階の違う俺の耳にも会話の内容が伝わるくらいの大音量だ。
眠りを妨げられた事、そしてそれが最近の疲れの原因となっている母の仕業だという事が、俺の怒りを一気に最高潮まで引き上げる。
布団から飛び起き、大股で階段を降りて母の部屋の襖を力任せに開ける。


('A`#)「うるせぇよ!! いま何時だと思ってんだ!!」


いきなり現れて大声を出した俺に驚いたのか、母はポカンとした表情でこちらを見てきた。
その間も何らかのバラエティー番組を映したテレビは爆音を鳴らし続けている。
司会者と思われる男の下品な笑い声が、俺の怒りをより一層高めた。


('A`#)「テレビだよテレビ! 早く音量下げろ!」

「なによ急に。ちょっと聴こえづらかったから音上げただけじゃないの」

('A`#)「ちょっとじゃねえんだよ! いいからさっさとそのテレビ消せよクソボケババア!!」

「ちょっとアナタ、母親に向かってそんな汚い言葉を―――」

('A`#)「あークソッ!!!」


母と問答してても埒があかないと判断した俺は、ずかずかと部屋に入っていき、テレビのコンセントを思いっきり引っこ抜いた。
当然テレビは消え、一気に辺りは静寂に包まれた。


('A`#)「近所迷惑なんだよ! いいからとっとと寝てろ!!」


俺は母の反論など聞く間も与えず、そのまま二階へと上がっていった。
ようやく静かになったところで布団に潜り込むも、興奮のせいで眠れるわけもない。
結局俺は、次の日寝不足で疲労感に襲われながら仕事に向かうはめになってしまった。

24 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:41:33 ID:XDMznai60


さらに別の日。

日も落ちた頃、仕事から帰宅した俺は明かりもなく暗い我が家に入る。
母は自分の部屋の中にいるのでそこだけぼんやりと光が灯っているが、それ以外のところは真っ暗だ。


('A`)「……」


「ただいま」とは言わず、無言で玄関を上がる。
極力、母とは顔を合わせる機会は減らしたかった。


('A`)(トイレ……)


帰りにスーパーに寄って買ってきた弁当を玄関棚に置いて、トイレへ向かう。
面倒なので明かりは点けずに進んだ。

トイレまで続く廊下を歩いていると、


('A`;)「うわっ!?」


足元で、ぴしゃっ、という音が鳴る。
水だ。廊下に水が溜まっている。
思いっきり踏んづけてしまったせいで、右の靴下はすっかりびしょ濡れになってしまった。

25 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:44:32 ID:XDMznai60
('A`;)(なんだよ、なんでこんなところに水が?)


とにかく確認してみなければ。引き返して廊下の明かりを点け、戻ってくる。
一体これは何の水だろうと、顔を近づけてみると、特有の異臭を嗅ぎ取った。


('A`#)(これ……っ! ションベンじゃねえか!!)


謎の水の正体は小便だった。
当然だが、俺はこんなところで用を足した記憶はない。
ならば、犯人は一人だけだ。


('A`#)(あのババアっ!!)


怒鳴り付けてやろう。そう思い足が母の部屋へ向かいかけたが、はたと止まる。
怒りは煮えたぎった湯のように沸々と上がってくるが、例えここで母に罵声をぶつけたところで改善などは起こらない。
であれば、ここで怒鳴ったところで体力の無駄遣いというものだ。

心を鎮めるために一度深呼吸をする。


('A`)(……よし)


怒りはまだ残っているが、ひとまず落ち着きは取り戻せた。
とにもかくにも掃除をしないといけない。俺は風呂場に赴き、雑巾を手に取った。

26 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:45:56 ID:XDMznai60
それから、丹念に廊下を拭き取って、汚れた靴下を水洗いしてから洗濯機に突っ込んでおいた。
全てを終えて居間に帰ってくる。食欲はすっかり無くなってしまい、買ってきた弁当はテーブルの上に放り投げた。
明かりも点けない暗闇の中、俺はソファーにもたれ掛かって目を閉じる。肉体的にも精神的にも疲労のピークに達していた。


(-A-)(あー……。しんどいなぁ……)


いつまで、だろう。
いつまでこの生活は続くのか。
今の俺は、母の介護をして、母のために働き、母のために生きている。
俺個人の自由など、まるで無い。


(-A-)(都心で暮らしていた頃は、良かった)


別に都心での暮らしが充実していたとは言い難い。嫌なことなんていくらでもあった。
しかしそれでも、「不自由」は感じていなかった。
今思えばそれが「自由」だったということなのだろう。

27 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:47:37 ID:XDMznai60
(-A-)(俺はいつまでこんな田舎に縛られて……。一人で、結婚も出来ずに……)


と、そこまで思いを巡らせて、ふと違和感を覚える。


('A-)(ん……? 『結婚』? 結婚って考えたか、いま俺?)


正直、これまでの人生で女っ気があったことなど一度もない。
でもそれでいいと思ってた。一人でいることが好きだし、たぶん向いてないだろうし、結婚なんて不要なんだと。
少なくとも都心にいた時は結婚願望なんて全く無かったはずだった。


('A`)(なのになんで今さら結婚なんでワードが出てきたんだろ……?)


その理由を考え、物思いに耽り、そして行き着く。
『何故俺は急に結婚がしたいと思ったのか』。その答えが判明し、思わず俺は笑ってしまった。


('A`)(ああ、そうか。要は、俺の代わりにお袋の介護をしてくれる人が、欲しかったんだな)


欲しかったのは人生の伴侶ではない。
母の世話をしてくれる、自分が自由に遊び回るための、奴隷が欲しかっただけ―――。


('A`)(まさか、ここまで腐ってたとはなぁ、俺)


自分のあまりに身勝手すぎる思考に、笑わずにはいられない。
そろそろ限界が近いのかもな、と、どこか他人事のように俺は自身を分析していた。

28 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:48:40 ID:XDMznai60


明くる日。

どんなに疲れを感じていても朝は来る。
いつもの時間通りに俺は出勤し、今日もただただ無心で体を動かす。


('A`)(しんどいけど……考えたら余計に疲れる。とにかく目の前に作業に没頭しよう)


集中、集中と自分に言い聞かせる。
とりあえず昼休憩まで。そこまで頑張ろう。そう思い、鉛のような体に鞭を打った。



始業から二時間ほど経過した頃。
社長がドタドタと足音を鳴らし、作業場へ走り込んできた。


「ド、ドクオ君! ドクオ君はいるかっ!?」

('A`)「あ、はい、ここですけど……。どうしたんですか社長? そんなに慌てて」

「ドクオ君! 実は、その……。君の家で、ボヤ騒ぎがあったと警察から連絡があったんだ」

29 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:50:27 ID:XDMznai60
('A`)「――――――」


ボヤ騒ぎ。
というと、つまり、ええと。


('A`;)「―――っ、はああっ!!? ボヤ? え、火事ぃっ!?」

「れ、冷静になろうドクオ君。大丈夫、既に消火済みとのことだ。ただ、何というか―――」


社長は何やら言いよどむ。
この時点で俺の脳内に悪い想像が廻っていく。


「―――とにかく、すぐに家に向かいなさい。今日はもう退社していいから」

('A`;)「あ、でも……。いや、そうですね。分かりました。ありがとうございます」

「ああ、落ち着いて帰るんだよ。事故を起こさないようにね」


俺は社長に一礼して、急いで作業着から私服に着替えて車に乗り込む。
工場から家まではそんなに遠くないが、それでも赤信号で止まる度にやきもきした。


('A`;)(クソッ、何があったんだ―――)



('A`;)(―――違う! 何を『した』んだよっ、お袋!!)

30 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:52:44 ID:XDMznai60
大慌てで家まで辿り着く。
家の前にはパトカーが二台停まっていた。消防車の姿は無かったから、大事になってないのは確からしい。

車を降りる。すると、わめき声が聞こえてきた。母の声だ。
声のする方を向くと、複数の警察官が集まっている。母は警察官に囲まれているようだ。


('A`#)「お袋! 何やってんだよ!!」


声を張り上げながら集団へと近づく。
警察官たちがこちらに振り向いた。その中にいつもの若い警察官の姿も見えた。

母は俺の顔を見るやいなや、更にトーンを上げてわめき散らした。


「ドクオ! この親不孝者めが! あんな嫌がらせをするだなんて、そんな息子に育てた覚えは無いよ!!
 そんなに私に死んでほしいのか!」

('A`#)「はあ? 嫌がらせ? 何ワケわかんないことを―――」


俺と母の言い合いがヒートアップする、その直前。
例の若い警察官が制止するように間に入ってきた。


「宇津田さん、落ち着いてください。まずは、私から経緯をお話ししてもいいですか?」

('A`;)「っ、あ、はい。済みません」


流石に警察を無視して口喧嘩も出来まい。
母はまだ何やらブツブツ言っているが、とりあえず俺は彼の話を聞くことにした。

31 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:54:24 ID:XDMznai60
「我々は通報を受けてこちらに赴きました。いわく、隣の家でボヤが起きた。消火は済んでいるが、その家のお婆さんが興奮しているので来てほしい、と」

('A`)「お隣さんが通報されたのですか……」

「消火もその方がされたようです。焦げ臭い匂いがしたので外の様子を見てみたら、煙が上がっていたので、慌ててバケツを持って家に上がり込んだ、とのことです」


なるほど、現在に至るまでの状況は理解できた。
しかしまだ一番の謎が残っている。
そもそもの原因。すなわち『何故母は家に火を着けたのか』だ。

すると一度は沈着していた母がまた大声を上げだした。


「お父さんは何処にいるの! 早くお父さんに逢わせて!」

('A`)「は? お袋、何を言ってんだ。親父はもうとっくに―――」


ここで、気付いてしまった。
母は何故火を着けたのか。母は一体『何に火を着けたのか』。


('A`;)「っ!!」

「宇津田さん!? 何処へ!」


気付いたと同時に俺は走り出した。
警察官が止めるのも聞かずに一直線に家へ向かう。

32 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:55:51 ID:XDMznai60
('A`;)(お袋は錯乱してるのか、親父が生きていると思い込んでいる。それに、さっきのお袋の『嫌がらせ』って言葉―――)


玄関から中に入る。
靴を脱ぐのがもどかしい。脱ぎきれなくて危うくすっ転びそうになる。


('A`;)(今のお袋に、『あれ』はどんな風に見える―――?)


母の部屋。その襖を開けて、中を見る。
そこには。


('A`)「―――」


水に濡れ、あちこちが黒く焦げ付いた、父の仏壇があった。
母は、ここに火を着けたのだ。



その光景を見た俺の足は力を失い、俺はその場にへたり込んだ。
家事が出来なくなっても、綺麗に保たれていた仏壇。
認知症が診断された後でも、母は毎日の線香だけは欠かしていなかった。
聖域。あるいは最後の砦。母の僅かに残った理性は、この仏壇で繋ぎ止められていると、俺は思っていた。



でも、それももう―――。



外では母のわめき声がまた聞こえだした。
母の盆に、きっともう水は、残っていない。

33 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 19:58:05 ID:XDMznai60



ボヤ騒ぎの翌日。
俺は有給を使って、仕事を休んでいた。今の気力では、まともに働くことも出来ない。

母は興奮が収まらないので病院へ強引に連れていき、二、三日ほど入院してもらうことにした。
良かった、と思う。いま母と二人きりになったら、俺は何をしてしまうか分からない。

仏壇はもう母の部屋には置いておけない。ひとまず使っていない部屋に移動させた。
燃やされたとのことだが、そこまでボロボロになっていたわけではなかった。
少なくとも今すぐ崩れ落ちそうという感じでも無いし、位牌も多少汚れていただけでほとんど無事だった。



居間で一人。俺はソファーに座っている。
時刻は昼前。家の中は静寂に支配されている。
外からも何も聞こえない。無音だ。



何も音が無いと……、色々と考えてしまう。

どうしたら今の生活から抜け出せるか。
どうしたら母の介護をしないで済むか。
どうしたら母がいなくなってくれるのか。
どうしたら母を―――。





テレビを点けた。普段はすっかり見なくなったテレビを。
無音は、ダメだ。変なことを考えてしまう。取り返しのつかないことを考えてしまう。
何でもいいから、音を。気の迷いを埋め尽くすような、声を。



テレビには、数年前の洪水被害のドキュメンタリーが映っていた。
その番組を目にした俺は、思い付く。
思い付いて、しまった。

34 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:00:05 ID:XDMznai60
('A`)(大雨による川の氾濫。死者・行方不明者多数。一度濁流に飲み込まれれば―――人は、助からない)



('A`)(家の近くにも、一本、町の真ん中を通り抜ける大きな川が流れている。
  大雨が降った時には、川の流れる音が家の中まで聞こえてくるほどに激しい流れになったりもする)



('A`)(近場での水難事故も、毎年のように聞く。そういう『事故』は、近所ではあまり珍しくないんだ)



('A`)(……………………)



('A`)(俺は、何を考えている?
  何をしようとしている?
  きっとそれは、駄目だ。最低なことだ。
  ―――罪を、犯そうとしている)



('A`)(でも―――)



('A`)(恐らく、『事故』に偽装することが出来る。
  お袋は徘徊癖がある。もしも、大雨が降った夜に、お袋が徘徊して、そして『運悪く』川に転落してしまったとしたら―――)



('A`)(……………………)



('A`)(……きっと、俺はもうこれ以上、今の生活に耐えられない)



('A`)(だから、俺は―――)




                             .

35 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:00:37 ID:XDMznai60









('A`)(お袋を、川に落として殺そう)









                             .

36 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:02:24 ID:XDMznai60



数日後。

母が病院から帰ってきた。
俺の姿を見ても何も言わなかったので、十分に落ち着いたらしい。まあ頭の中がどれほど滅茶苦茶になっているかは分からないが。
とにかく、これまで通り母の介護を続けた。俺の『計画』にはタイミングが必要だ。そのチャンスが来るまでひたすら待つ。



ある日、大雨が朝から間断なく降り続いた。
夜になって川を見に行くと、かなり流れが急になっている。
だが計画を実行するにはまだ足りない。狙うのは『台風直撃の日』だ。


('A`)(でも、下見をするには丁度いい日だ)


そう思い、まだ降りやまない雨の中を車で走る。
川沿いに下流へと進んでいき、『現場』に使えそうな所を探していく。


('A`)(この辺りは……、橋の手すりに隙間があって落としやすいな。でも近くに家がある。NGだ)


一番に重視しなければいけないのは「目撃者を出さないこと」。
この辺りは夜の十二時を跨げば明かりもほぼ無くなるところがほとんどだが、それでも民家の近くでは行動に移せない。


('A`)(あ、この辺いいかも。一番近くの家からも死角になっている。ここなら、見られない)


一応他の場所も見回ってみるつもりだが、この場所が条件を満たしていて良さそうだ。
自分の家からもほどよく離れているし、人通りも特に少ない地点だ。
今は夜で周りがあまり見えないので、昼にもう一度来て地形を確認しておこう。

37 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:04:29 ID:XDMznai60
('A`)(計画の日、やっぱりレンタカーを借りておいた方が良いかな?
  当日に俺の車が周辺を走っていた、ってのが目撃されると不味いしな)


場所も決まったので家路に就く。
帰る間も更に計画を煮詰めていく。


('A`)(……いや、事件の日に俺がレンタカーを借りていたのが警察にバレると怪しまれるかもしれない。
  多少のリスクはあっても自分の車を使うしかないか)


計画の日のシミュレートを脳内で進めていく。
穴は無いか。必要なものは準備できるか。
バレたら正真正銘人生終了だ。何回も何十回も頭の中で犯行を繰り返す。


('A`)(……もし、全てが終われば。都心に戻ろう。
  家は売ってしまえば良い。向こうでの再就職は苦戦するかもしれないけど、キャリアのあるIT系を探せば、何処かには引っ掛かるだろ)


自由を。人生を取り戻す。
その為なら俺は、何だって捨ててみせる。
故郷だろうが、実の母親だろうが、だ。

38 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:06:05 ID:XDMznai60



そして、遂にやって来た。
大型台風。直撃コース。しかも都合が良いことに通過する時間帯は深夜から明け方にかけて。
ここまで好条件なのは、もうやってこないだろう。



日も暮れて、夜。
外は随分と雨と風が強くなってきている。川の様子も確認したが、水位は順調に増してきている。
計画は十二時を回った頃にする予定なので、その時には充分すぎるほどの水流となっているだろう。

今、俺の心は外で揺れる木々のようにざわついている。
あと数時間もすれば、俺は母を殺す。心穏やかでいられるはずがない。
「見つかったらどうしよう」。そんな不安は計画を立てたときから現在までずっと付きまとっている。
それでも、やる。やるんだ。もう後戻りなんてできない。





俺の人生は、俺だけのために。
他の誰にも、邪魔なんてさせるかよ。

39 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:07:48 ID:XDMznai60



時計をずっと睨み付けている。
秒針が進むのが遅い。
チク、タク、という音が脳内でリフレインしている。

それでも時は過ぎて、機は熟した。
雨風も、耳障りなほどに窓を叩いている。
これならば外を出歩く人影など皆無だろう。
俺はすっと立ち上がり、母の部屋へと向かった。



襖を開けて部屋に入る。
母はまだ起きていた。部屋の明かりは落としていたが、テレビを点けてじっと見ていた。
まあこの頃は昼夜逆転していたのを知っていたので予想内だ。却って都合が良い。


('A`)「お袋」


自分でも驚く程に冷たい声だった。
母は俺の声に反応してこちらを向く。
そういえば、母とちゃんと口を利くのはあのボヤ騒ぎ以来だったか。

いや。
そもそも俺は、田舎に帰ってきてから今まで、母とまともに話し合ってきたことがあっただろうか。
もし。もしも俺が、母と、母の病気に正面から向き合っていたら。
今から起こる結末は、避けることができていたのかもしれない。



でも、それも今更だ。
もうどうでも良いことなんだ。
今日で全てが終わるのだから。



俺は、母を外へ誘い出す言葉を続けて口にした。

40 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:08:13 ID:XDMznai60










「親父に、逢いに行こう」









                             .

41 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:09:39 ID:XDMznai60



車を走らせて、下見していた場所に到着する。
車は川から少し離れたところに路駐しておく。この周辺は同じように路駐してある車がいくらかあるので、特に怪しまれることもないだろう。

車のエンジンを落として、辺りを見回してみる。
人の姿は見えないし、遠くにある民家に照明は点いていない。


('A`)(よし、大丈夫だ。行こう)


俺は車を降りて、助手席側に回り込み、母に手を添えて降ろした。
外は相変わらず雨風が激しく飛び回っている。少し立っていただけで俺も母もすっかりずぶ濡れになった。
レインコートを用意しなかったのは、僅かでも証拠になり得るものを可能な限り排除したかったからだ。

横に立ち、母の腰に腕を回して、半ば担ぎ上げるようにしながら川へ向かって歩き出す。
ここに来るまでもそうだったが、今も母は全く文句も言わずに俺に着いてきている。
未だ理性が曖昧になっているのか。

それとも、父に逢うことを、それほど望んでいるのか。

42 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:11:45 ID:XDMznai60
川の縁に立つ。
コンクリートで固められた護岸壁から下を覗き込めば、うねり狂った川が轟音を立てて流れている。
落ちたら俺ですらひとたまりもなく溺れるだろう。高齢の母であれば、言わずもがなだ。

心臓が早鐘を打つ。
これからの行動に失敗は許されない。
俺は今から罪を犯す。そのシミュレートは何度もしてきたが、それでもいざその場に立ち合わせると、膝の震えが止まらない。

だがここで引き下がる訳にはいかない。
母の介護をするだけの生活に、戻りたくはない。
俺は母に向かって声を掛けた。


('A`)「お袋。川の向こう岸だ。親父は、向こうにいる」


母を川岸の限界のところにまで連れていき、川の反対側を指差す。
当然そこには誰もいないし、そもそも真っ暗で何も見えない。
ただこれで「川のへりに立つ母」と「その背中側に立つ俺」の構図が出来上がった。

43 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:13:09 ID:XDMznai60
全て整った。
後はこの小さな背中を押してしまえば、それで完了。
造作もない、簡単なことだ。





なのに、それでも。





( A ;)(―――押せ、ないっ……!
   腕が、固まって……、動かないっ!)





背中を押す。
母を、人を殺す。
その恐怖。嫌悪感。
まるで自分が立っている床が崩れ落ちるスイッチを、自ら押すような感覚。

44 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:14:35 ID:XDMznai60
押せば戻れない。
ただの人には戻れない。
仮にその犯行がバレなかったとしても。
俺は、俺自身が殺人犯だと知っている。
その事実に俺は―――耐えて生きていけるのか?



( A ;)(うっ……ううう…………)



どうする?
怖い。
早く押さなきゃ。
長引けば長引くほど目撃のリスクが上がっていく。
でも足が、腕が動かない。
止めるのか?
今ならまだ間に合う?
でももう嫌なんだ。
俺は一人で生きていきたい。
誰かを背負って生きるのは、辛いんだ。





だから、殺さなきゃ。

45 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:15:22 ID:XDMznai60
その時。



こちらに背を向けていた母が。



ゆっくりと、振り返って。










「ドクオ」










俺の名を、呼んだ。

46 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:16:12 ID:XDMznai60





( A ;)「あっ…………」





その声に、突き動かされるように。





俺は、母の体を押し込んだ。





母は、一気に濁流に飲み込まれ、俺の目の前から消えた。




                             .

47 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:17:28 ID:XDMznai60
( A ;)「…………」


母が消えた後も、俺はずっと下流の方を眺めていた。
母の姿など見えるはずもないのに。
もう二度と、生きて俺の前に現れることはないのに。





俺が―――、俺が母を、殺して―――。





( A ;)「あ、う、」







( A ;)「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっ!!!!」





取り乱した俺は逃げるようにその場から走り去り、車に飛び乗った。
震える手でエンジンを掛けて発進させる。

48 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:18:53 ID:XDMznai60
( A ;)「ふーっ、ふーっ、ふーっ……!」


呼吸が粗い。意識が定まらない。
俺、何をした?
殺した。母を、殺したんだ。
何をやってるんだ。何で俺は人殺しなんてやってるんだよ。

ハンドルを持つ手が震えている。
自分が恐ろしくて堪らない。
どうして、俺は母を殺すしかないと考えていた?
まともな思考をしていればそんな結論には至らなかったはず。
でも遅い。思い直すのが遅すぎる。
だってもう俺は、こ、殺し―――!



( A ;)「ああっ、ああああああああああああああああああああ!!!!」



車はぐんぐんスピードを増していく。
アクセルを踏む足を戻せない。
目の前の光景が、ハイスピードでぐるぐる回っている。
体内の血液が目まぐるしく循環しているような感覚に陥る。



嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
なんで、こんな。
俺は、どうして―――。

49 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:21:28 ID:XDMznai60
( A ;)「…………」


気付けば、家に辿り着いていた。
どうやって戻ってきたのか全く記憶にない。
事故を起こさなかったのが不思議で仕方がない。

よろよろと車から降り、家の中に入る。
一目散に自分の部屋に戻り、頭から毛布を被って身を丸めた。
全身は濡れてないところがない程で、布団もお構い無しに水浸しになるが、だからって今は風呂に入ることなんて出来ない。
溜まっている水に身を沈める行為なんて、今の俺に出来るはずがない。


( A ;)「っ、……ぅ、ぁ…………!」


今にも叫びだして暴れまわろうとする体を必死になって押さえつける。
体はガタガタと震え続け、体の奥底から何かが溢れだしそうになるのを堪える。


( A ;)「ごめん……。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめん、なさい……っ」


謝る。
謝罪の言葉を口にする。
誰に謝っているのか。母だろうか。
分からないまま、ただただ謝っていた。

50 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:24:07 ID:XDMznai60
( A ;)「…………」


もうどのくらいこうしていただろうか。
暗闇の中、毛布にくるまり、かと言って眠れるはずもなく。
頭の中ではずっと、母を押した瞬間を繰り返していた。



あの時。
母は振り返って俺の名を呼んだ。
どんな感情で、俺を呼んだのだろうか。
押された時、母は、何を思って―――。


( A ;)「……っ」


押して、母を川に落として。
そういえば大声で叫んでしまった。
もしかしたら、あの時近くに人がいたのではないだろうか。
もしも、全てを見られていたのなら。
今頃、目撃者が通報していたら。
今にも、パトカーが家の前までやってくるかもしれない。


( A ;)「いや、だ。怖い。捕まりたくないっ……!」


後悔している。
ずっと後悔している。
殺人なんて、そんなことをしてはいけない、なんて。
小さな子供でも分かるようなことを。



ああ。捕まれば、俺はどうなる?
殺人だ。重罪だ。情状酌量の余地もない。
刑期は十年か? 二十年か? 無期懲役? まさか死刑まで?

嫌だ。
逃げなきゃ。
でも逃げるって何処に? 海外?
そんなの無理だ。俺なんかが海外で一人で生きていけるものか。



詰んでいる。もう詰んでいるんだ。
俺の人生は、終わってしまったんだ。
終わりだ。終わり…………。

51 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:25:47 ID:XDMznai60



('A`)「…………」


気が付けば、外から光が差していた。
いつの間にか朝になっていたらしい。あれほど騒がしかった雨風の音もすっかり止んでいた。

のそり、と立ち上がる。
服はまだ濡れている上に体に張り付いていて、気持ち悪いことこの上ない。
ひとまず着替えることにする。



着替え終えたら俺はそのまま外へ出て歩き始めた。
この時には、俺は一つの決心をしていた。



向かう先は交番。
俺は、自首をすることにした。
これ以上罪の意識に耐えることは出来なかった。

交番内に入ると、一人の警察官が机に座って何か書類のようなものを書いているところだった。
俺の存在に気付き、こちらを向く。いつもの、若い警察官だった。
見慣れた人だったので、俺は少し安心した。自首するなら、この人が良い、とすら思っていた。

52 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:26:40 ID:XDMznai60
('A`)「あの……」

「っ、宇津田さん!? どうしたんですか、ひどい顔色ですよ!?」


俺の姿を見た彼は、とても驚いた表情をしていた。
どうやら、今の俺は相当やつれてしまっているらしい。


('A`)「……それが、その……。俺、母を……。母が……」


さあ、言おう。
言ってしまおう。
母を殺しました、と。
俺を逮捕してください、と。


('A`)「母、が…………」





('A`)「母が、いなくなったんです」





―――?
あれ?
おかしいな。
そうじゃない。
殺しましたって、言わないと―――。

53 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:28:55 ID:XDMznai60
「っ! お母様が、いなくなったんですか!? まさか、昨夜の台風の中、出歩かれたんですかっ!?」

('A`)「……夜、ふと目が覚めて。なんだか胸騒ぎがして、母の様子を見に行ったら、何処にも、いなくて」


いや待て。
違うだろう。
俺は何を言っているんだ?
なんて嘘をついている?


('A`)「車に乗って辺りを探したんですが、何処にも見つからなくて……。
   朝になっても、帰ってこなくて……」

「それは、大変じゃないですか!
 わ、分かりました。すぐに他の交番とも連携してお母様を捜索します!」


俺の話を聞いた警察官は、焦りながらも電話で何処かに連絡をし始めた。
待って。待ってくれ。違うんだ。
俺は……。自首を……。


「宇津田さん。心配なのは分かりますが、今は休みましょう。一晩中探し回ったのでしょう?
 休まないと宇津田さんが倒れてしまいますよ。大丈夫です、我々が必ずお母様を見つけ出しますので―――」


そう言って警察官は、一旦俺を家に帰るように促した。
俺は踵を返して帰宅する。

家に辿り着き、俺は玄関で靴も脱がずに立ち尽くした。
いつの間にか、俺は両目から涙を流していた。

ああ、なんだよ、畜生。
自首をする勇気すら、俺には無いっていうのかよ。

54 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:31:12 ID:XDMznai60



その後。

家に警察から電話が掛かってきて、母が遺体で発見されたと聞いた。
死因は溺死だった。あの現場からおよそ2kmほど下ったあたりで水草に引っ掛かっていたらしい。

身元確認のために呼び出されて、母の遺体と対面した。
変わり果てた母を見て、俺はその場で泣き崩れた。
濁流に飲み込まれたからか、あちこちが傷や痣だらけの母の体を見て、自分がしでかした事の重大さにただ怯えるしかなかった。



それから、母の葬儀が執り行われた。
俺がまるで動けなかったため、遠方に住んでいた母の弟にあたる叔父が代わりに喪主となって式を進めてくれた。

通夜では工場の社長も弔問に来ていた。
憔悴しきっていた俺の前に座り、


「ドクオ君。しばらく、仕事は休みなさい。
 こちらのことは気にしなくていいからね。
 何か助けが欲しかったら、いつでも私に言うんだよ」


そんな言葉を掛けてくれた。

55 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:32:03 ID:XDMznai60



式の後、警察から母の死は事故でほぼ間違いないと報告を受けた。
台風の夜に、いつもの徘徊癖によって出歩いた母は、強風に煽られて川に転落。流されてしまったのだろう、と。



俺はこの連絡を聞いて、警察の捜査も案外杜撰なんだな、と思った。
確かに俺が目論んだ通りの結末ではある。そうなのだが。
それでも、何処か穴を見つけて、そして俺を捕まえて欲しかった。



自首することも出来ない情けない俺を、裁いて欲しかった。

56 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:34:16 ID:XDMznai60



母の葬儀から一週間が経った。
俺は何もすることが出来ず、ずっと家の中に閉じこもっている。



ここ数日、よく夢を見るのだ。
俺がまだ子供だった頃の、夢だ。

内容は他愛ない、普段の日々。
晩御飯。俺と、父と、母が食卓に座る。
目の前には母の手料理が並ぶ。三人揃って「いただきます」と言う。
俺がその日小学校であった出来事を話して、父はそれに相槌を打ちながら笑って聞いてくれて、母は俺と父を見ながら微笑んで―――。

そんな、夢。



別の日には、運動会で俺が走っているところを父と母が応援してくれてた夢を。
他にも、クリスマスの日にプレゼントを貰って喜ぶ俺の頭を、父と母が撫でてくれた夢。

毎日、色んな過去の夢を見た。
でも毎回、終わり方は同じなのだ。
急に目の前が、ガラスに亀裂が走ったようにひび割れて、そして景色ごと粉々に崩れ落ちる。
俺は一人、暗闇に取り残されて―――そして、目が覚める。

目が覚めると、俺はいつも涙を流している。
それは、昔の思い出が懐かしてく泣いているのか。
それとも、思い出ごと俺が壊してしまったことが悲しくて泣いているのか。
俺自身でさえ、分からなかった。

57 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:35:46 ID:XDMznai60
悔やんでいる。
あの日のことを。俺が犯した過ちを。
悪魔に唆され、悪魔となった俺。
壊れてしまった母を捨てようとしていた俺こそが、実は壊れていたのだと。



あの時、最後に、母は振り返って、俺の名を呼んだ。
母は、何を思っていたのだろう。どういう気持ちで、俺の名を呼んだのだろう。
今にも殺そうと迫っていた息子の顔を見て、何を思ったのだろう。



その時の母の顔が網膜に貼り付いて、離れない。
目を開けていても閉じていても、いつだって浮かんでくる。
まるで訴えかけてくるかのように。まるで、呪いのように。



自由を求めて俺は母を捨てた。
後先など何も考えない、愚行だった。
人を殺して、手に入れられるものなんて在るはずもないのに。



今でも俺の両肩には母が乗っている。
それがお前の罪だと、一生を懸けて償えと、背に乗る母が四六時中呟いている。

58 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:37:08 ID:XDMznai60










俺は、いつか何処かで野垂れ死ぬその時まで、ずっと母を背負ったまま歩いていかねばならない―――。








                             .

59 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:37:39 ID:XDMznai60

















                             .

60 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:38:06 ID:XDMznai60





2020年(令和2年)。


水難による死者・行方不明者は、


722人。(前年対比+27人)





このうち、65歳以上の者。


369人。(構成比51.1%)





【警察庁生活安全局生活安全企画課 「令和2年における水難の概況」 より抜粋】

61 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:38:30 ID:XDMznai60









       それらは、全て―――









                             .

62 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:39:10 ID:XDMznai60










          ―――本当に、『事故』なのか?









                             .

63 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:39:42 ID:XDMznai60
















                             .

64 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:40:08 ID:XDMznai60



















('A`)姥捨川のようです
                 終

65 ◆SvZ5lqBEjM:2021/10/16(土) 20:40:58 ID:XDMznai60
投下は以上となります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

66名無しさん:2021/10/16(土) 20:45:35 ID:d9419uZs0
あまりに生々しすぎる……乙

67名無しさん:2021/10/16(土) 22:49:36 ID:OfWgR.aM0
乙です、

68名無しさん:2021/10/16(土) 23:24:59 ID:xysNfqLY0
素晴らしい

69名無しさん:2021/10/16(土) 23:51:44 ID:T6dyu4eM0
たいへん狂おしい

70名無しさん:2021/10/17(日) 10:36:14 ID:T7Tl81S.0
これはかなりリアル鬱…
あまりにも身近で誰にでもありそうで、いやあるんだろうな
おつおつ

71名無しさん:2021/10/17(日) 11:32:49 ID:mhM21lVI0
エグい……

72名無しさん:2021/10/17(日) 23:10:52 ID:LxXpfktk0

タイトルのセンスが良いなと思いました

73名無しさん:2021/10/19(火) 13:38:44 ID:8tzEEJxc0
結局母を背負って生きるしか道が無かった虚しさよ


74名無しさん:2021/10/22(金) 22:53:29 ID:JRxp7kBE0
おつ
協力してくれる人がいて場所を選ばなければグループホームとか入れたろうに…

75名無しさん:2021/10/27(水) 18:14:37 ID:iMXlgk7.0
おつ
辛い辛いまじ辛い
あらゆる理由が辛い

76名無しさん:2021/10/28(木) 16:19:42 ID:wTC1s3lg0

介護中イライラして追い詰められていくところとかすごい生々しかった…

77名無しさん:2021/11/01(月) 14:16:23 ID:f4frwl1I0
全然他人事じゃない。
親が大事だとしても、どこまで自分を削れるものなんだろうと考えてしまった
乙でした

78名無しさん:2021/11/09(火) 17:05:54 ID:aKaLSVfY0
おつ
終わり方ぞっとした
ドクオもカーチャンもあまりにも人間らしすぎる

79名無しさん:2021/11/28(日) 12:17:07 ID:mb6oV/mM0
加筆修正した投票絵です。
カーチャン……
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/217/%E7%84%A1%E9%A1%8C2-1.jpg

80名無しさん:2021/11/28(日) 22:43:09 ID:BnQXPWnU0
>>79
いい。とてもいい

81名無しさん:2021/11/28(日) 22:43:34 ID:hezGB6pk0
すばらい


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