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405名無しさん:2021/10/23(土) 17:15:47 ID:byzemKpw0


あたしたちは一言も漏らさず、いくつか角を曲がり、2階へと続く階段に辿り着いた。踊り場には鏡が置いてあり、この場に相応しくないほど綺麗に磨き上げられていた。階段を上り切ると、また細い通路が真っ直ぐあった。

右の壁際には古ぼけた革ソファが置いてあり、そこに痩せこけた女がぐったりとしていた。まるで骸骨が寄りかかっているようだった。
彼女の目は開いてる。けど天井の一点を凝視したまま、あたしたちに気付いていない。彼女の纏っているボロ布の隙間から、彼女の胸から腹にかけて、巨大な刺青があるのを見た。それはゆっくりと動いているように見えた。

少年は彼女に一瞥もくれず、ただ通り過ぎた。


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