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美
34
:
名無しさん
:2021/03/24(水) 20:52:51 ID:TpDVya8A0
俺は、高速道路を逆走して、ずっと生身で走ってたんだ。
真っ青で、もうすぐ黒くなりそうなくらい色の濃い空の下、辺り一面、
西日のオレンジ色に染まっている。
俺の足は軽くて、疲れを知らない。前から無数に近付いてくるギラギラした車と車の間に俺の体が勝手に滑り込んでいく。
右上....そう、漠然と右上の方に俺が走ってきた距離がリアルタイムで更新されていって、永遠に桁が上がっていくんだ。
俺は永遠とも呼べるような時間、終わらないハイウェイを走り続けていた。
こちら側に戻ってくるとか、あちら側に行くとか、そんなことは全く頭になかった。
俺の中にはその世界しかなくなるんだ。
西日も永遠に沈まない。ずっと同じ居場所で、世界を照らし続けている。
俺が目を覚ますのは、思考が麻痺するような無限の疾走の中で、唐突に、小型車に跳ね飛ばされたときだ。
物凄い衝撃が全身に襲いかかって、天と地が何十回もぐるぐる回って、俺と一緒に走ってきた、世界の法則も、悪も善も、
あらゆる対立構造がその立場を何度も何度も入れ替わって、次第に境界がなくなって、ひとつになるんだ。
回って、混ざって、一つの円になる。
円は、地球でもあり、俺の目玉でもある。俺の視界でもある。
そして、俺の視界だと、思った瞬間に、その視界はこっち側に戻ってきた俺が見ている現実だと気付くんだ。
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