したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

321名無しさん:2021/04/30(金) 21:53:18 ID:L4uSg5iE0




そこでは、私の一切の記憶が無くなった。
一面真っ白の、無限に続く世界で、見知らぬ誰かに殺され続けた。
逃げても逃げても、どこにも安全な場所はなかった。
殺される度、私の記憶は無くなって、誰かに騙され殺される。
仮に逃げ切れても、食べる物がないから、ついには餓死してしまう。

だけどそんな無限に続く「私の殺戮」の中で、私はどこかで親密さを覚えた。
今思えば、性的な親密さに近かったのだと思う。
私は、殺される私にも、私を殺す誰かにもなれた。ここは言葉では説明しきれない感覚。
私が生み出した、私の殺戮。そう思うと、戻ってきても何か腹の中に温かいものを感じた。初めて、ここに居るんだと思えた。


2人は最初心配してくれた。
私の世界を聞いて、捻余に詰め寄ったりもした。
だけど、時を経る毎にそれが心配に値する事柄ではないのだと理解していった。

文や独生も、行くようになった。
2人の「美」が何だったのか、もう知る由もないけれど。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板