したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

120名無しさん:2021/04/08(木) 20:26:02 ID:L5sUrxV.0



奏柵に着いた日の夜のことだった。
四人で荷台に仰向けに寝っ転がり、星を見ていた。


(*-ー-) スースー

四威は疲れてしまったのか、もう既に眠っていた。

非記が珍しく、あたしたちに話しかけてきた。

(-_-) ...ねえ

ノパ⊿゚) 何?非記

(-_-) 不思議なんだけど...


(-_-) さっきから、ずっと音がするんだ

ミセ*゚ー゚)リ ...音?

(-_-) 聴こえないかい?


ノパ⊿゚)ミセ*゚ー゚)リ ...うん


(-_-) これは...なんだろう


(-_-) あ、これは....賛美歌か....

(-_-) 遠くから、賛美歌が聴こえてくるよ、はは....


あたしたちにとって、彼が初めて笑う瞬間だった。
喜びでも、悲しみでもない。どこまでも皮肉めいた笑い。
だけどその笑顔を、あたしは忘れることができなかった。

その夜は、都会とは思えないほど星が綺麗だった。
彼は両手を大きく広げて、そのまま眠った。

.


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板