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( ^ω^)文戟のブーンのようです[6ページ目]
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【このスレについて】
●このスレは何か
→ブーン系の品評会企画です。
作品による競い合いと、それによる作者同士の研鑽を目的としています。
●品評会はどう行うのか→>>2参照
●どうすれば参加できる?→>>3参照
●スレタイにある『文戟』って何?→>>4参照
【その他のルール、細則>>5】
【生徒名簿>>6】
【まとめ】
https://bungeki.jimdofree.com/
【過去スレ】
テストスレ
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川 ゚ -゚) 半分ほどまで書けたが、書くというのは大変なことなんだな……
川 ゚ -゚) 大変な上に人に見せるのは恥ずかしいしなんか興奮してきた。
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>>67
興奮するのかw
頼もしいな
aa的に川 ゚ -゚)のファンだから期待してる
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(´・ω・`) 前座に相応しい、素晴らしきクソ作品を書き終えたから投下してくよ…
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( ^ω^) 真の悪人を目指すお!
( ´ω`) でもどうやれば真の悪人になれるか思いつかないお…
( ^ω^) とりまテレビでも見るおwwwwwwwwwww
[TV]<ジャーン
[TV]<神秘シリーズ第一弾!地球の内部に迫る!
[TV]<実は地球のマントルは「ペリドット」「ガーネット」「ダイアモンド」等の宝石で出来ていたのです!!
[TV]<次回、第二弾は「女体の内部に迫る!」です!お楽しみに!
[TV]<ジャジャジャジャーン
( ^ω^)ピコーン
( ^ω^) 地球のマントルから宝石を盗めば真の悪人になれるお!
( ^ω^) ついでに地球も破壊出来て一石二鳥だおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
( ^ω^) 早速方法を考えるおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
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10分後
( ´ω`) サッパリ思いつかないお…
( ^ω^) ドクオに考えてもらうおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
( ^ω^)& いとしのドックン!地球のマントルから宝石を盗む方法はないかお?
('A`)& 斬鉄剣で地球を真っ二つにするとかどうよ?
【イメージ図】
──── ←斬鉄剣
○
↑
地球
○
──── スパッと切断
( ^ω^)& 名案だお!さっそく斬鉄剣を作ってもらいに行くお!
('A`)& ああ行ってこいブーン…!真の悪人となるために!
( ^ω^)& いってくるお!
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( ´ω`) だけど誰が斬鉄剣を作れるのか分からないお…
( ^ω^) 手当たり次第に訊いてみるおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
( ^ω^) そこの爺さん!斬鉄剣を作れる刀鍛冶をしらないかお?
( ´W`) いかにも私がその刀鍛冶じゃ
( ^ω^) じゃあブーンのために斬鉄剣を作ってくれお!
( ´W`) その前に、斬鉄剣の持ち主となるには試練を受けてもらう必要があるんじゃよ…
(;^ω^) その試練とは…? ゴクリ
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( ´W`) 理由を三行で
( ^ω^) 真の悪人になるお!
地球を破壊してマントルから宝石を盗むお!
斬鉄剣で地球を真っ二つにするお!
( ´W`) よし合格じゃ!すぐに作ってやろう
30分後
( ´W`) 完成じゃ!
( ^ω^) やったお!ありがとうだお!
( ^ω^) これで地球を真っ二つに出来るお!
( ´W`) しかし…地球の直径以上あるこの刀をどうやって使うんじゃ?
( ゚ω゚)
( ゚ω゚) 考えてなかったお…
( ^ω^) とりまドックンに相談するおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
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( ^ω^)& ヘイドックン!斬鉄剣はできたたんだけど使う方法が思いつかないんだお!
何か良い方法はないかお?
('A`)& 両端にロケットでもつけたらどうだ?
( ^ω^)& それは名案だおwwwwwwww早速ロケットを盗みにいくおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
■ ■
■⊂二二二二( ^ω^)二二二二⊃■ ←ロケットを盗んだブーンの図
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(;^ω^) 流石にロケットを盗むのは大変だったお…
( ^ω^) とりま斬鉄剣にロケットを取り付けるお!
( ^ω^) これを宇宙に浮かべて…エンジン点火!!!
( ^ω^) 発射5秒前!!!4!3!2!1!発射だお!!!!!
( ^ω^) 上手くいったお!これでちきうは真っ二t
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´
´.
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
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゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´
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( ^ω^)は真の悪人を目指すようです
糸冬
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(´・ω・`) 何故にこうなったのかは投票期間後に説明するから、今は訊かないで欲しい
(´・ω・`) まあ深い理由なんてないけどね…
(´・ω・`) さあて、アルファでも読むか
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>>74の「両端に〜」の下にこれを追加
【イメージ図】
斬鉄剣
■ ↓ ■
■────■ ←ロケット
▼ ▼
○
↑
地球
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地球をナメんなよ
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一旦宇宙に出ないと設置出来ない件についてw
乙やで
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>>80
(´・ω・`) そういった細かな部分を無視出来るのはギャグのいいところだよね
(´・ω・`) 乙ありがとうね
(´・ω・`) …
(´・ω・`) …
(´・ω・`) アクティブの生徒が見当たらないと、何となく不安になってくるな
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( ・`ー・´)ショボーン君に乙だ!
( ・`ー・´)スピード感がいいね!ハイスピード地球ぶったぎり系ギャグの雛型として後世に伝えられると僕は思うよ!
( ・`ー・´)そういや過去にもちょいちょい見たことがあるけど「&」がスマホを表しているってのはもう、全ブーン系民の総意と考えていいのかな!
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('A`) 別に話すことないし…
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>>82
総意では無いと思います
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>>82
(´・ω・`) ありがとう、ありがとう
(´・ω・`) 「ξ゚⊿゚)ξちゃんが( ^ω^)に告白するようです」を読みながら執筆してたせいか、電話の形が&になったけども
(´・ω・`) 】や θ もよく見るよね
>>83
(´・ω・`) いや、ね、馴れ合うつもりは毛頭ないけどさあ
(´・ω・`) 作品を投下した後にしばらく反応が無いと怖くなってくるんだよね
(´・ω・`) 20日以降に感想を貰えることは分かりきってるのにさ
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('A`) それはどうかな…
('A`) 感想もらえるのが当然だってのは
('A`) 見当違いだと思うね
('A`) 20日以降だろうがなんだろうが
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(´^ω^`) ハッハッハッ!言えてる言えてる
(´^ω^`) 自己の改善のために批評をし合うのに、ある程度のクオリティがないと批評が貰えないってのがこのスレの恐ろしいところだね
(´^ω^`) まァ、心配しなくても僕以外の生徒は必ず講評は貰えるから
(´・ω・`)9m このショボーン様がいる限りは全員分の講評を書き殴ってやんよ
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>>87
やだ!!
この変態、イケメンよ!!
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>>82
( <●><●>)「私は】派ですね」
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川; ゚ -゚) 書けたので投下する。
投下自体初めてなので失敗するかもしれんが大目に見てくれ
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( ^ω^)「は?」
僕はその時、かなり阿呆な顔をしていたと思う。
でも仕方なかった。
学校の宿題中に自分の父から告げられた言葉があまりにも信じられなくて。
そんな顔をして聞き返してしまうのも仕方のないことだった。
(`・ω・´)「だから。ツンちゃんがね、次の神様のお嫁さんに決まったんだよ」
( ^ω^)「……ツン、が」
(`・ω・´)「うん。ブーンは仲良くしてもらってただろ?だからちゃんとお礼を言うんだよ」
( ^ω^)「…… 」
僕は、父さんに返事をすることも忘れ考え込んでいた。
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( ^ω^)贄の涙のようです
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僕が住んでいる村には神様がいる。
神様は何十年かに一度、見初めた娘がいる家の前に簪(かんざし)を置いていく。
簪を置かれた家の娘は絶対に神様に嫁がねばならない。さもなければ神様の怒りに触れ、村は大災害に見舞われる。
だから嫁を出した家は村を救ったとえらく感謝され、あらゆる援助を受け、向こう十年は働かずとも生活に困らない。
いつだったか、父さんにそう教わった。
ちなみにこの簪は、神様を祀っている神社の敷地内にある祠に置いてあるものだ。
祠の中を掃除している際に覗いたことがある。
細部までは見えなかったが、紫色の小さな花がたくさんついた綺麗な簪だったのを覚えている。
( ^ω^)「……神様に嫁入りしたら」
( ^ω^)「ツンとはもう会えない……んだお? 」
(`・ω・´)「……ん、そうだね。神様のもとへ行くから、もうこちらへは戻ってこれないね」
( ^ω^)「そうかお…… 」
(`・ω・´)「……寂しい気持ちは分かるよ。俺も子供の頃に好きだった子が嫁いだけど、辛くて泣いたよ」
父さんはそう言うと僕の肩を何度か叩いた。
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ツン。
僕と彼女は同い年で、幼い頃から仲良しだった。
何処へ行くにもいつも一緒だったし、つい昨日も彼女と彼女の妹との3人で釣りをして遊んだばかりだ。
昨日までは変わらない毎日だった、のに。
( ^ω^)(ツン……僕は…… )
僕はその日、とうとう眠りにつくことができなかった。
ξ゚⊿゚)ξ「あ、ブーン。来てくれたの」
ドアを開け僕を見るツンは、僕の予想とは違っていつもの彼女と変わりなかった。
そのことに僕は少し驚いてしまった。
もしかして昨日聞いたことは父さんの冗談だったのだろうか。
ξ゚⊿゚)ξ「あんたも聞いたの?私が神様に嫁ぐって話」
( ^ω^)「あ……う、うん。父さんから…… 」
ξ゚⊿゚)ξ「そっか」
そんな僕の希望的観測は、彼女によって崩されてしまった。
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( ^ω^)「…… 」
ξ゚⊿゚)ξ「…… 」
沈黙。
僕は昨夜、眠れぬ布団の中でずっと考えていた。
ツンの思い出と父さんの言葉がぐるぐると、洗濯機の中の洗濯物のように回って。
僕の思考をかき回して、混ざり合って。
僕が夜が明けるまで悩んでやっと導き出した答えは、
ツンと離れたくない、だった。
夜通し悩んで出したものがこんなことで、我ながら呆れるけど。
( ^ω^)「……ツン」
沈黙を破った僕の声は少し震えていた。緊張していた。
……ツンに僕はこう提案するつもりだった。
「離れなくて済む方法を一緒に考えよう」
他の人が聞いたらきっと幼稚な発言だと思う。でもこれが僕の精一杯だった。
幼いなりに、馬鹿なりに、僕なりに。
悩んで出した答えだった。
( ^ω^)「はな」
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ! 」
そんな僕の声を遮る彼女の声。
僕は出しかけた言葉を喉につまらせる。
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ξ゚⊿゚)ξ「神様に嫁ぐとさ、たくさんお金、とか、もらえるんだって」
( ^ω^)「…… 」
ξ゚⊿゚)ξ「うちがそれで裕福になったらさ、ブーンにもおすそ分けするように言っといたげる」
ξ゚⊿゚)ξ「デレにもちゃんと、ブーンにお菓子わけたげてって言っとかないとね」
あの子わがままだから、とつぶやく彼女は俯いていて。
僕はもう、つまらせた言葉を吐くすべを失っていた。
出鼻をくじかれたのもある。でも俯く彼女の手元、握られたあの簪に
ぽたぽたと水滴が落ちていくのを見てしまったから。
僕の決心なんて霞むほどの彼女の決意を見てしまったから。
だから僕もただ俯いて、泣くしかなかった。
ξ;⊿;)ξ「バカね、何泣いてるのよ。神様にお願いして会いに来るから……心配しないでよ」
( ;ω;)「おっ……おぉ…… 」
僕らはふたりで泣きあった。
泣きながら分かった。僕はツンが好きなんだ。だからこんなにも悲しくてつらいんだ。
何でツンだったんだ、何でツンを連れて行ってしまうんだ。心の中で何度も何度もそう繰り返し呟いた。
(`・ω・´)「それじゃ行ってくるからね。くれぐれも外には出ないように」
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そう僕に言い聞かせると、父さんは出かけていった。
嫁入りの日は女の人と子どもは外に出てはいけないらしい。理由を聞くと
「神様に連れて行かれてしまうから」。
何故大人の男の人は連れて行かれないんだろう、と難しい顔をして考え込んでいる僕を見ると
父さんはふ、と笑って扉を閉めた。
今日はツンが神様に嫁ぐ日だ。
……僕はあの日から、毎日ツンに会いに行った。
会って、いつもと変わらない何気ない会話をして、遊んだ。
嫁入りについては触れなかった。お互いにつらいことを思い出さないようにしていた。
( ^ω^)「……食器、洗わないと」
父さんと僕の二人分の食器が置かれたシンクの方を見る。
水道口から時折ぽたりと水滴が落ちる。
その様子が数日前のツンと重なって、あの日のことを思い出させた。
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( ^ω^)「……う」
( ;ω;)「ううううう! 」
この数日触れないように蓋をしていた感情が、目から口から一気に溢れ出た。
悲しみと一緒に、怒りもこみ上げていた。ツンを奪う神様が許せなかった。
でもそれ以上に、何もできない自分が腹立たしかった。
乱暴にこたつの上のものに当たる。
父さんが好きな煎餅が入った器も、冷めたお茶が入っていた湯呑も、
書きかけの宿題のノートも、すべて腕で払い、こたつの脇に落とした。
一切がなくなったこたつに何度も拳を打ち付ける。
( ;ω;)「このっ!このっ!このっ!馬鹿野郎っ! 」
無力な自分を痛めつけ、罵った。
ツンを救いたかった。好きと打ち明けたかった。不変でありたかった。
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( ;ω;)「ツンと……さよならなんてやだお…… 」
こたつに倒れ込み顔を埋める。
じんじんと痛む拳を開く。爪が食い込み血が滲んでいる。
( ;ω;)「……そういえば、さよなら、って、言ってないお…… 」
( ;ω;)「ツン……ツンに会いたい……」
そう呟くとよろよろと立ち上がり、上着を手に取って玄関へ歩いた。
泥で汚れたスニーカーに足を滑り込ませ、引き戸に手をかける。
そのまま戸を滑らせると、外の冷たい空気が一気に流れ込んできた。
外は静かだった。
きっとどの家も今日は言いつけどおり家の中で過ごすのだろう。
外にいるのはツンを見送る大人の男たちと、お嫁に行ってしまうツンと、
これから約束を破る僕だけだ。
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( ^ω^)「…… 」
歩く。
足音を立てないように、あまり明るいところは歩かないように。けれど速度は落とさないように。
どこでやるかは聞いていなかったが、恐らく神様を祀っているあの神社だろう。
家を越え、僕らが通う中学校を越え、しばらく歩くと神社へと続く道が見えてきた。
ここまで来ると付近に家はないが、大人たちが集まっていることを考え慎重に進む。
石畳の道の脇に灯籠が置かれている。
誰かがこの道を歩くために置いたとすれば、やはりここにツンたちが居るに違いない。
階段を登る。次第に人の声が聞こえてきた。大人たちの笑い声だ。
ツンの声は聞こえないが、良かった。ここまでくれば大人に見つかってもツンに会えるだろう。
鳥居をくぐる。脇に竹箒と草刈り用の鎌が無造作に置かれている。
僕もいくらか安心して、周りのものを見る余裕も出てきていた。
建物に近付く。少し開いた扉から灯りが漏れている。
いきなり扉を開けて入る勇気は流石になかったので、僕は床が軋まないよう
ゆっくりと進み、中を覗き込んだ。
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ちょうど僕の正面に、小さな細い脚が見えた。
白い布に横たわっているらしい。顔は見えない。人の背中が邪魔をしていて見えない。
人影の両脇から伸びる脚が揺れている。足袋を履いているのが見える。
人影は服を着ていなかった。なぜ?
側面から脚を掴む手が伸びてきた。灯りに照らされて顔が見える。見たことのある顔だった。
反対側からも見たことのある顔が現れて、何かを掴んで引っ張った。
引っ張っているものが見えた。緩く巻かれた金の髪だった。なぜ?
その髪にも見覚えがあった。僕が今まさに見たかったものだった。
正面の人影が退いた。隠れていたものが全て見えた。
そこに居たのはツンだった。
裸で横たわっていた。
敷いていると思っていた白い布はツンが着ていたらしい着物だった。
退いた人影が横を向いた。僕の父親だった。さっき別れた父さんだった。父さんも裸だった。
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村の男たちがツンの上で笑い、踊る。
その度にツンは脚を、手を、髪を揺らしていた。そばにはあの簪も落ちていた。
僕は理解ができず固まっていた。目の前の光景の意味が分からなかった。
ここでは神様とツンの結婚式が始まっているはずだ。
でもこれは、これじゃあまるで───……
ξ ⊿ )ξ「ギッ、イッ、 」
男たちの笑い声に混じってツンのうめき声が聞こえる。
ツンが苦しんでいる。それでも男たちは笑っている。酒らしきものを飲んでいる。踊っている。
どうしてみんな、ツンが苦しんでいるのに笑っている?
おかしいじゃないか。こんなの──
男の一人がツンの髪を掴み、引っ張り上げた。
頭が持ち上がる。ツンの顔が見える。例えるなら、今にも死んでしまいそうな顔だった。
ふいに、ツンと目が合った。ツンがこちらを見ていた。
死にそうな顔をしていたツンが、わずかに目を見開き、次には泣きそうな顔になった。
ξ ⊿ )ξ「み……な、で…… 」
か細い声だったが、僕の耳には確かに聞こえた。
ツンを助けなきゃ。固まっていた思考が溶ける。
(;゚ω゚)「ツンッ!! 」
扉を殴るように乱暴に開けて叫んだ。男たちがこちらを一斉に見た。
やはりどれも見覚えのある顔だった。友達の父親、お店の店主、僕の父親。
僕が覗いていた所から見えない位置、左の壁際にはツンの両親もいた。
しかしこのなかに知らない顔はなかった。神様はいなかった。
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(`・ω・´)「ブーン……家から出るなって言ったのに」
裸の父さんが僕のほうを見て呟いた。
でも僕は父さんのことを無視してツンに駆け寄った。
(;゚ω゚)「ツンッ!っだ、大丈、ぶ… 」
間近で見ると分かる。ツンの全身は穢されていた。
体中につけられた赤い痕と青い痣。そして髪や顔、体にもかけられた体液。
僕はさっき見た映像を思い出した。心臓が締め付けられて苦しい。
ツンは気絶してしまったらしい。でもそのほうが良いかも知れない。
僕は自身の袖でツンの顔を拭ってやる。
今すぐにこの場からツンを連れ出したかったが、先に聞かなければいかないことがある。
僕は立ち上がり、父さんの方を向く。父さんと見つめ合う。
( ゚ω゚)「……今日、ツンの結婚式があるって、いったおね」
(`・ω・´)「……ああ、そうだね」
( ゚ω゚)「じゃあ、これは一体何だお。説明してお。
なんでここに神様がいないんだお。なんでツンがこんな目にあってるんだお」
(`・ω・´)「参ったな…… 」
父さんは困ったような顔をしながら頭を掻いている。
しばらく悩む素振りを見せていたが、やがてそれをやめると口を開いた。
(`・ω・´)「まあ、良いか……見ちゃった以上もう隠せないし。説明するよ」
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(`・ω・´)「もう察してると思うけど、神様なんて本当はいないんだ」
( ゚ω゚)「…… 」
(`・ω・´)「昔は信じてたらしいしここの神社で実際に祀ってたんだけどね。
まあ、今の時代にそういうのを信じるわけもない」
(`・ω・´)「ただ、信仰はなくなったけど、残った文化もあったんだ」
父さんの視線がツンに行く。
(`・ω・´)「生贄だよ」
( ゚ω゚)「生贄…… 」
(`・ω・´)「昔はブーンに説明した通りの生贄だったんだ。
神様に祈っていた。生贄となる少女を捧げ、村を守ってくれと」
(`・ω・´)「でも今は違う。少女は神様ではなく村の男達に捧げるんだ」
( ゚ω゚)「なんっ……でだお!神様でもない父さんたちになんでっ! 」
(`・ω・´)「娯楽もほとんどないこの村の唯一の娯楽だからだよ。
少女を抱くのはなあ、俺らみたいなオッサンにとって何よりの娯楽、悦楽なのさ」
言いながら父さんはにいと笑う。周りの男達も笑っている。意味がわからない。
今まで気にならなかった垂れた眉に、歯の黄ばみに、唾液の糸に、激しい嫌悪が湧く。
何より父さんのその言葉に虫唾が走った。
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(`・ω・´)「娘を俺らに差し出す代わりに俺らは差し出した家に何年もかけてお礼をする」
(`・ω・´)「そうやってこの村はうまくやってきたんだ。
もちろんルールもたくさんある。長く続けるためには決めごとも必要だからね。
ブーンにも高校を出たら教えるつもりだったんだが、まさかここに来るなんてな」
( ゚ω゚)「……だって、父さん、言ったじゃないかお
父さんも、好きな子が嫁いで、辛かったって。泣いたって」
(`・ω・´)「……ああ、泣いたよ。辛かったなああの時は
(`・ω・´)「だってさ」
(`・ω・´)「俺はその時まだ子どもで、その子を抱けなかったからね」
頭が痛い。右手で頭を抑える。
父さんの言葉を理解しようとすればするほど痛みは強くなる。
僕が異常なのか?どうして誰もおかしいと言い出さない?
ツンの両親の方を見る。
(∩゚ω゚)「ッツンを……こんな目に合わせて……
あんたら、なんとも思ってないのかお…… 」
声を絞り出す。ツンの両親は顔を見合わせ困ったような顔をしている。
少しそうした後、ツンの母親が口を開く。
-
「うちにはまだデレも居るし、娘なら親のために孝行するもんでしょう?
ツンも分かってくれてるわ。私の娘なんだもの」
(∩゚ω゚)「っそんなわけ……っ」
目眩が起こる。僕は膝をついた。異文化の国に迷い込んだ気分だ。
頭痛がひどい。目頭が熱い。僕はいつのまにか泣いていた。
あの日の泣いているツンを思い出す。さっきの顔に涙の跡を残していたツンを思い出す。
僕の涙を見た父さんが「ああ、 」と声を漏らす。
僕は少しだけ期待した。父さんが正気に戻って、こんなの間違っていると言ってくれると。
さっきまでの悪夢をすべてなかったことにしてくれると。
(`・ω・´)「そうか。すまなかったよブーン」
(`・ω・´)「お前もツンちゃんを抱きたかったのか。仲間はずれにしたから怒ってるんだろう」
信じていた。
(∩ ω )「何、言って」
(`・ω・´)「そうだよなあ。俺と同じ思いを息子にさせるなんて酷な話だよな。
なあブーン、父さんも一緒に頼んでやる」」
父さんが僕の方に近づく。
(`・ω・´)「本当は子どもはダメなんだぞ。ルールだからな。でもお前は子どもなのに知ってしまった。
しかも好きな子が生贄なんだ」
父さんから距離をとりたかったが目眩はまだ収まらない。
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(`・ω・´)「だから特別にさ、なあみんな、良いだろう?」
(`・ω・´)「ブーンにもツンちゃんを抱かせてやってくれよ」
父さんが僕の目の前に来る。
(∩ ω )「ふざ、け」
父さんを睨みつける。父さんはしゃがみこみ僕の目をまっすぐに見る。
(`・ω・´)「だってブーン、ツンちゃんはなあ」
(`・ω・´)「終わったら川に流すから。今抱いとかないと二度と抱けないんだぞ」
僕はその言葉の意味を理解した。
父さんから目をそらす。ふらつく足で立ち上がり扉の方へ歩き出す。
扉をくぐる時に肩がぶつかった。じんじんと痛む。
僕は鳥居を目指した。
-
(`・ω・´)「行っちゃった……やっぱり子どもにはショッキングだったかな」
ポリポリと頭を掻く。子どもの頃からの癖。
最初にこれが癖だと気づいたのは前回の生贄の子……好きだった女の子からの指摘だったっけな。
彼はそんなことを思い出す。
「何だか白けちまいましたな」
「全く。シャキンのところの倅のせいですぞ」
(`・ω・´)「いやあ、すみません。多感な年ごろでして。
どれ、酒でも飲んで仕切り直しと行きましょう」
日本酒の瓶を持つ。
煩い男たちのコップに酒を注ごうとした時、入り口のほうから悲鳴が聞こえた。
「痛え!!痛えっ!! 」
男が肩を抑えて転げ回っている。肩からは血液が溢れ出し、抑える手は真っ赤に染まっている。
その向こうがわに立つのは、先程ここを出ていったブーンだった。
-
僕はあの瞬間思い出していた。鳥居のそばにあった鎌を。
父さんの話を聞いてもその主張も思考も何一つ理解できなかった。
それに、父さんが囁いたあの言葉。
ツンはこのあと殺される。
騙されて、陵辱されて、川に捨てられ殺される。
この村には悪人しかいない。
自分の子どもを平気で捨てられる悪。何も知らない少女を悪びれもせず犯せる悪。
ツンを救うためには、この悪人たちを。
僕が殺すしかない。
頭はもう頭痛を起こさなかった。
酒で酔い、何も身に着けない、僕より図体のでかい悪は次々と崩れ落ちていく。
昔ツンとした勇者ごっこを思い出す。僕が勇者で、ツンがお姫様。
悪者に連れ去られたツンを救うべく、僕は怪獣や魔物を倒して進む。
「やめ……私が死んだらデレが」
振り切った鎌がツンの母親の喉を裂く。
四つん這いで逃げようとしているツンの父親の手足を裂く。
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(;`・ω・´)「お、おいブーン、お前自分がなにをしてるか分かってるのか!? 」
父さんは汗をかきながら僕に向かって叫んでいる。
(;`・ω・´)「今すぐやめるんだ!こ、こんなことをして、ただですむと思っているのか! 」
父さんのもとへ歩く。鎌は血で真っ赤に染まっている。
鎌を持つ手が滑らないよう、ぎゅっと握り直す。
「ひっ」と悲鳴をあげながらひっくりかえった父が僕を見上げている。
僕は父さんの前にしゃがみ込み父さんの目をまっすぐに見る。
( ゚ω゚)「じゃあ、なんでツンを殺すのは止めようとしなかったんだお」
右手をあげる。鎌から血がしたたる。
父さんの顔に血がぽたぽたと落ちる。
そのまま僕はその手を振り下ろした。
-
ξ-⊿-)ξ「……う、ん」
ξ゚⊿゚)ξ「……ここ、は」
( ^ω^)「ツン。良かった。気がついたかお」
抱きかかえたツンは目覚めてからもしばらくはぼーっとしていた。
そのうち思い出してきたらしい。僕を見て青ざめる。
ξ; ⊿ )ξ「っ!わ、私……ブーン、見ないでって私、い、言ったのに……! 」
肩が震えている。僕はその姿を見て泣きそうになる。
きっと僕が想像するよりもずっと辛かっただろう。
僕が一生をかけてもツンの心の傷はなくならないのかもしれない。
( ^ω^)「ツン、大丈夫だお。悪いやつらは全員いなくなったお」
僕はせめて少しでもツンが落ち着けるように、安心させてあげられるように。
ツンに向かって微笑んだ。
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……」
ξ゚⊿゚)ξ「……?この赤いの、血……?ブーン、怪我してるの?」
-
( ^ω^)「僕の血じゃないお。あいつらのだお」
僕はそう言うと体を反らす。そして僕の後ろで倒れる肉塊たちを見せる。
ツンを苦しめた人間たちの成れの果てだ。ツンも喜ぶだろう。
ツンは目を見開いている。端から見渡していたツンがある場所を見つめた。
ξ ⊿ )ξ「……おかあさん、おとうさん……? 」
左隅、2つ並んだ肉塊を見て、ツンが呟く。
( ^ω^)「ツンには辛いかもだけど、あの二人、ツンをこいつらに売ったんだお。
ツンがどうなるか知ってたのに。とんだ悪だお。
だから僕が殺したお」
ここであったことを説明しようとツンのほうを向いた僕の目に、衝撃がくる。
(;゚ω )「ッギャアアアア!! 」
そこから広がる痛みに僕は思わず叫んだ。
目に何かが刺さっていた。その刺さっている何かを持っている人間を、残った片目が捉える。
ツンだ。ツンが僕の目に何かを刺した。なぜ。どうして。
-
ξ;⊿;)ξ「あんたがおかあさんを!!おとうさんを!!殺してやる、殺してやる!! 」
ツンが叫びながら刺さった何かを引き抜く。
簪だった。紫の小さな花がたくさんついたあの簪だった。
(;゚ω∩)「どうして……僕はただ、ツンを助けたくて……
だってあの二人、ツンを売った悪人で、」
ξ;⊿;)ξ「おかあさんとおとうさんのためなら仕方ないって!私覚悟してた!
それでみんなが幸せになれるならって、思ってたのに!」
抑えた左目から生暖かい感触がする。血が出ているらしい。
痛みが頭の中を暴れまわる。ツンは目の前で泣いている。
ξ;⊿;)ξ「あんたが殺した!私の幸せを奪った!
なにが悪人よ、私からしたら」
ツンが右手を振り上げた。
灯りに照らされて簪がキラキラと光る。ツンの涙がキラキラと光る。
ξ;⊿;)ξ「あんたのほうが悪人よ」
.
-
.
( ^ω^)贄の涙のようです 了.
.
-
川 ゚ -゚)というわけで以上だ
川; ゚ -゚)我ながらひどい出来になってると思うが、とりあえずまずは1本書ききることを目標にした
書くの大変すぎだろこれ 作者やってるやつら化物だぞ
川 ゚ -゚)というわけで寝る。おやすみ。
-
最初の乙は俺が頂いた!!!
-
しっかり書けてる!!
悪人ってテーマに対して、視点が変われば悪も変わるって内容は好き
個人的に胸糞系は心にくるわぁ………
-
乙
ブーンみたいな正欺瞞がやられるのはすかっとしたわ
-
(´・ω・`) 乙
(´・ω・`) 感想はちょっと待って…
(;´・ω・`) (どこから攻めたらいいか皆目見当がつかないなこれは)
-
川 ゚ -゚) 乙をありがとう、優しさに泣いた
>>119
川;゚ -゚) 無理に感想を言おうとしなくても良いんだぞ… 正直感想とかそれ以前の問題だろう
川 ゚ -゚) 一本書いてみて、作者側にここどうしてるの?と聞いてみたいことがいくらかできた
川 ゚ -゚)感想期間の時に聞きたいので答えてくれると嬉しい
-
>>120
(;´・ω・`) 「いや、勿論今僕が抱いている感想はあるんだよ」
(;´・ω・`) 「実際に作品を読んだのだから、何かしらの感想も思いつかないということはあり得ない」
(;´・ω・`) 「でも、今の自分の感想は自分で納得出来るものではないんだ」
(;´・ω・`) 「何かを見落としてるような…何か靄がかかったものがあるような…」
(;´・ω・`) 「はたまた喉に何かがつっかえているような、そんな違和感があるんだよ」
(;´・ω・`) 「それが何なのか分からないんだよね」
-
('A`)↑
-
('A`) 基本的にはいいと思います
('A`) この話は人が他人に抱いてる幻想とか思い込みとかのミスマッチが炸裂する話だと思うけど
('A`) ブーンとシャキン、ブーンとツンの間で他人の内に見出した自分の勝手な理解、願望、幻想
('A`) いわばディスコミュニケーションの結果
('A`) それが、それぞれどうしようもなく裏目にでて
('A`) 短編としてあるべき場所に収束していると思う
('A`) ただ、なんというかツンもブーンもシャキンもちょっと極端だなって思う
('A`) まあこの辺は個人の感覚の問題だけど
('A`) 気になったのは、途中で1レスだけ地の文章がブーンの一人称から三人称になる部分
('A`) それから、当日に女子供は外に出てはいけないって警告
('A`) この情報は勿論、伏線なんだけど
('A`) これでもうツンが犯されるって展開が読めてしまう
('A`) 一方でそれが分かって心の準備が出来てたから
('A`) 陵辱シーンにそれほど気を取られることなく
('A`) ブーンの心情やその後の展開へスムーズに移行できた
('A`) これはそれを計算に入れてるのか
('A`) そこまでは計算してないのか
('A`) そこが気になる
('A`) 言うなれば先の展開を示唆するための布石だったのか
('A`) そんな感じですね
-
読んでて思ったのが、時代背景が分かりにくい
生贄が通用するなら戦前かと思ったけど、比較的現代みたいで困惑した
現代ならネットなり他所からの人間が入ってきた時に廃れそうな物だが、そうなってないって事はかなり閉鎖的な場所だと思うけど、その描写が薄いので違和感がある
生贄自体も数十年に一度なのにシャキンが前回を知っている
年配ならその描写が欲しかった
娯楽が無いなら若いうちに結婚してブーンが産まれているだろうから、少なくとも十数年しか経ってない
-
話は起承転結がしっかり出来てて初めて書いたとは思えない
ブーンの日常が崩れたんだなってのが伝わった
ただの正義押し付けじゃなくて、それぞれの立場からの思いが書かれているから、考えさせられる
最後の展開は唸った 展開作るの上手いからこそ惜しいと感じる
面白かったです
-
十数年はミス
二十年は経ってるか
冒頭の何十年はどうなんだろって意図で書いた
-
(´・ω・`) 「何となく違和感の正体が分かってきたので」
まず、今までに投下された作品の中では一番テーマに沿っていると感じた。
それぞれが持つ価値観の違いによって何が“良し”となり何が“悪し”となるかが違う。使い古された内容だが、それでも“それ”を上手く使って迫力のある物語を書いてくれた。その能力は素晴らしい。ブラヴァー!!
それで、だ。僕が感じたのは、「もっと話の『補強』が欲しい」ということ。君の作品は言ってみれば「スケルトン」みたいなもので、本当に必要最低限しか書かれていない。
贅肉はおとす必要があるが、筋肉は逆につけなければいけない。>>124が指摘しているように、物語に読者を引き込むための設定だったり、より重厚・シリアスにするための文であったり、そういったものはもっとあればいいな、と思った。
二つ目、これは完全なる僕の好みなので全く参考にしないでいいと思う。
個人的には、シャキン側にもっと「正義」が欲しい。価値観の相違をテーマにした話には、それぞれのキャラが「正義・信念」を持っていることが必要だと思うんだよね。
片や両親のために犯されて死ぬことを選んだツン、片やツンを守るために人殺しをしたブーンに対し、快楽を貪るためだけにレイプをする大人達が釣り合っていない。と僕は感じる訳です。
一度書いたけど、あくまでこれは「僕の好み」なので無視してくれて構わない。
-
( ・`ー・´)すごいなみんな!
( ・`ー・´)僕なんか「胸糞」「ブーンカワイソス」ぐらいの単語しか出てこなかったぞ!
( ・`ー・´)強いて言えば恐らくものそい閉じられた環境であったはずの集落で、ブーンがどうして僕ら読み手側の常識というか倫理観みたいなあれを持っていたんだろなぁってね!
( ・`ー・´)この集落でいえばブーンの抱いた気持ちや反応なんかは明らかに異端だからさ!
( ・`ー・´)その辺がモヤットボール!
-
(´・ω・`) 「まあ、これが本当に処女作なら、クール君、君は素晴らしい能力を持っていると思うよ。」
(´・ω・`) 「無駄を削るって思いのほか難しいことで、僕たち作者はついつい『書きすぎて』しまう事が多い(少なくとも僕はそう)なんだけど」
(´・ω・`) 「必要最低限の文で、伝えたいことはキチッと伝える」
(´・ω・`) 「その能力にはいやはや、感服しました。」
-
('A`) 正義とか価値観の違いとか言われてるけど
('A`) 俺はそんなものは始めから無いと思う
('A`) あるのは立場の違いだけ
('A`) なぜなら、価値観の相違が存在するかという部分が全く描写されてないから
('A`) 三者は立場が違いすぎてそれを価値観に還元することは出来ない
('A`) 同じシチュエーションから見たときの相違が価値観の違いになる
('A`) この場合誰も同じシチュエーションに立ってない
('A`) よってこれは立場の違いになる
('A`) そして俺はこれを不足とは思はない
-
('A`) それはさておき
('A`) ツンと狼女が来るかどうか俺は気になってるが…
('A`) あと名無し代表( ・`ー・´)は、やはり口だけなのかとかね
('A`) ミセリ…そういえばそんなのもいたな…
('A`) 俺は根暗だから何もかも覚えてるぜ
-
( ・`ー・´)まぁまぁ!
( ・`ー・´)まぁ!
( ・`ー・´)まぁまぁまぁまぁ!
-
>>130
(´・ω・`) 「価値観の違いだとギャーギャー言ってるのは僕だけだね」
(´・ω・`) 「立場が違えば価値観や倫理観も違うと僕は考えるけどね」
(´・ω・`) 「そして、その価値観の違いの中には『正義』が欲しいと僕は思ってるのさ」
(´・ω・`) 「たとえその正義がただの言い訳や自分勝手なものであったとしても」
(´・ω・`) 「そういえば、僕は少し前に『フランツ・カフカ』の『判決』を読んでてね…」
(´・ω・`) 「そこに今回の話を無理矢理重ね合わせてしまったのもあるかもしれない」
(´・ω・`) 「読んでいなければもっと柔軟な発想を持てたのかもしれないし、読んだからこそこういった発想を持てたのかもしれないし」
(´・ω・`) 「今となっては分からないけど」
-
>>131
(´・ω・`) 「個人的にはミセリ君の作品を楽しみにしてるんだけどね」
(´・ω・`) 「今回は参加出来るみたいなことを書き込んでたけど、やはり戻ってはこないのか…」
-
('A`) ブーン以外内面描写がないから言動だけで判断するしかないわけで
('A`) そうするとキャラの行動の違いリアクションの違いが
('A`) 内面の指標になるわけだけど
('A`) 行動に影響を与えるのは価値観だけではなく置かれた立場も関係する
('A`) だからこの場合何で動いてるかは特定できない
('A`) ブーンは生贄じゃないし、ショボンはツンに恋してない
('A`) これは各個人のシチュエーションが特殊すぎる
('A`) そこに正義だ価値観だとか大きなものを導入するには
('A`) キャラ描写が全足りてないし
('A`) そういうのは長編的な作りの話でやることだと思う
('A`) これは短編らしい短編で
('A`) 少なくともこの話に必要だとは思わない
-
イ从゚ ー゚ノi、 ボク、狼じゃなくて狐なんだけどなあ。
イ从゚ ー゚ノi、 投下するね。
イ从゚ ー゚ノi、 タイトルは「クリスマス大作戦!!」で。
-
諸君、悪とは何だろうか。
例えばそれは他人の物を盗むこと、誰かを欺くこと、生命を奪うこと。
果たしてこれらは、本当に悪と言えるのだろうか。
僕らは日々誰かを欺き、何かの生命を奪いながら生きている。
見たくない過程に蓋をし、見知らぬ誰かに押し付け、何事も無いように普通を過ごしている。
今しがた、ここで敵を欺き、その命を奪った僕は悪なのだろうか。
もし仮に僕が悪だとしたら、君達は正義だと言えるのだろうか。
では、何をなせば正義と言えるのだろう。
誰かを助け、正直に生き、自分が損をしようとにこやかに笑っている。
これは正義と言えるだろうか。
-
自らの命を放棄することなぞ、生存競争においては何の価値もない。
これでは、正義以前に生き物として失格だろう。
この拳で、この脚で、この頭で、自らが持てる全てを動員して、目的を達成することこそが生き物としての最善手。
ある意味では生き物としての正義と言えよう。
諸君。日々、無為に時間を過ごし、どこぞで聞きかじった情報で武装して、他人に嫉妬してはすぐに噛みつこうとする諸君。
暗い部屋で心許無い灯りに照らされながら、その醜くも悍ましい正体を暴かれぬよう、表向きはいつもニコニコ死んだ目で笑っている諸君。
他人を羨むことに終始し行動を起こすことは決して無く、狭い部屋でその矮小な自分自身を慰めている諸君。
果たして、悪とは何だろうか。
とまあ、そんな小難しいことを考えているフリをしながら、今日も今日とて僕は解体作業に勤しむのである。
(;ФωФ)フー 「ふいぃー」
(⊃ФωФ) 「いい汗かいたー」
( ФωФ)そ 「やべっ!擦ったら、メイクとれちゃう」
-
今しがた生存競争に敗れ、動くのをやめたこの生き物は、そこの木箱の影で震えている少女を何度も何度も殴打し、執拗に罵倒した。
その挙句に、少女の耳元で自分勝手な愛を囁いた。最低のロリコン野郎だ。
僕の何物にも代え難い至福の時間。そう睡眠時間をそのだみ声を持って妨げた塵芥以下のクズだ。
女の子が泣くのを見るのは好きじゃない。
それに何より僕は眠い。すぐにでも夢の世界に飛び込んで、甘美な空想に溺れていたいのだ。
( ФωФ) (……しっかし、ずっと泣いててうるさいったらありゃしない)
( ФωФ)そ
( ФωФ) (…原因を排除して、静かにさせればいいのでは!?)
( ФωФ) (それだ……!!)
( ФωФ)ボソ 「天才かよ」
-
慰めようと近寄ると、彼女は悲鳴を挙げ、泣き出した。
僕は、思わず耳を抑えて後ずさる。
(;ФωФ) 「……なぜだ?」
絶対に泣き止ませるフレーズをいくつも考えていたってのに。
そもそも近寄ることすらできないのでは意味がない。
(#⊃;-;)
( ФωФ)
( ФωФ) 「…ん?」
( ФωФ) (視線が腹の辺りに……?)
(;ФωФ) 「あら〜?」
-
その時、僕は自身が返り血でびちゃびちゃになっていることに気が付いた。
恐らく彼女が泣いているのは、これが原因に違いない。
( ФωФ)+キュピーン (…やはり天才)
流石は僕、天才的だ。
かの名探偵でもびっくり。灰色どころかどどめ色の脳細胞を持っているに違いない。
( ФωФ) (そうと分かれば……!)
裏路地を飛び出して、表通りを歩いていた僕と同じくらいの体格の男に声をかける。
( ФωФ)ノシ 「はっろ〜ぅ♪」
○⌒\
(二二二)
(,,゚Д゚)そビックゥ
めちゃくちゃフレンドリーに声をかけたのに、僕の格好を見るなり、男の顔が恐怖に歪む。
なんて生まれたての山羊みたいにガクガクだ。膝カックンなんてしようものなら、頭をひどく打って大怪我するだろう。
手に持っている可愛らしい小箱も、今にも落としてしまいそうだ。
-
○⌒\
(二二二)
(,,;Д;) 「…あ、あぁ」
( ФωФ)そ
(;ФωФ) (…こいつも泣くのか!?)
そう思った瞬間、僕は腰に着けていた鞘から、ナイフを抜き放つ。
ナイフはコンパスでも使ったみたいに、空中に綺麗な曲線を描いて再び鞘に収まる。
(;ФДФ)ガーン
(;ФДФ) 「やってしまった」
いい悪者ってやつは、たとえ失意のずんどこにあったとしても、常に最善手を考える生き物だ。
いい悪者って何だろう。自分で言っていても不思議だ。
なんかこう、程よく矛盾をはらんでいて、言葉のバランスとしていい感じな気がする。
( ФωФ) 「あ!!」
-
思考が生み出したわけのわからん迷路を押し分けて、名案が浮かんできた。
僕は、男が被っていたみょうちきりんな帽子と真っ白な付け髭を拝借する。
○⌒\
(二二二)
( ФωФ) (……あっ、あの袋良くない?)
ガサゴソ ガサゴソ
○⌒\
(二二二)
(⌒( ФωФ) (……こりゃあ、なかなかサンタだな)
○⌒\
(二二二) w
(⌒( ФωФ) 田
○⌒\
(二二二) w
(⌒( ФωФ)⊃田 「…お前も来るか?」
ついでに、誰の手にも渡ることが無くなった小箱も貰ってしまうことにした。
-
我ながら見事なサンタっぷりである。
万が一、明るいところで見たら、あまりにショッキングな色と濃厚な鉄の香りに、失神する人もいそうだけど。
( ФωФ) 「さて、そうくれば」
髭の位置を調整しながら、彼女がいた路地裏に戻る。
彼女はまだ、木箱の裏で泣いていた。逃げりゃあいいのに。
( ФωФ) 「…マジか」
(#゚;;-゚)ビク
(#゚;;-゚) 「…さ、先程の方ですか?」
( ФωФ)
( ФωФ) (……どないしよ)
ちょっと返答に迷った。
だけど、今の僕はサンタだ。間違いなくサンタだ。
幼気な彼女の手前、この設定だけは守っていきたい。
せっかくのクリスマスなんだ。僕はいい悪人なんだし、ちょっとくらい夢をあげたっていいだろう。
-
( ФωФ) 「そうだよ」
( ФωФ) 「……実は僕、サンタなんだ」
(#゚;;-゚) 「…人を殺めてらしたのに?」
( ФωФ)
(#゚;;-゚)
(;ФωФ)
( ФωФ) 「うん」
(#゚;;-゚) 「そう」
-
わざわざ彼女に見えないように、陰で殺したってのに…。
見られていたとは、僕もまだまだ甘いな。
………完璧だと思ってたのになあ。
(;ФωФ) 「そうそう」
( ФωФ) 「まだ見習いだからね」
( ФωФ) 「聖なる夜に、悪党どもを蔓延らせないのも僕らの仕事なんだ」
(#゚;;-゚) 「…そう」
( ФωФ)
(#゚;;-゚)
( ФωФ) 「そうなんだよ」
(#゚;;-゚)
(;ФωФ) 「ほんとだよ?」
(#゚;;-゚)
(;;ФωФ) 「ほんとだってば」
(#゚;;-゚) 「……そう」
-
( ФωФ) 「これまでのことも含めて、彼は人を殺し過ぎた」
( ФωФ) 「だからサンタのブラックリストに載ってたんだ」
(#゚;;-゚)
彼女は何かを思い出そうとしているような表情で、黙り込む。
なんだか嫌な感じの沈黙だ。
彼女の透き通るような目に映る自分を見つめていると、何故だか全てを見透かされているような気がする。
(#゚;;-゚) 「サンタさんがプレゼントを配るのって、子どもだけなのよね?」
( ФωФ) 「うん」
(#゚;;-゚) 「なんで、大人もリストに載っているの?」
( ФωФ)ギク
(#゚;;-゚)
( ФωФ) 「全ての子どもがいい人になるとは限らないからね」
( ФωФ) 「これまでにプレゼントを配っていた相手もリストに載るんだ」
( ФωФ) 「善良に暮らしている人以外は、黒いリストに載るんだよ」
(#゚;;-゚) 「そうなの」
( ФωФ) 「うん」
-
ギリギリ誤魔化せたって感じだろうか。
流石、僕。瞬時に設定を組み立てられるなんて、小説家にもなれるかも知れない。
そんなことを考えていると、彼女が再び口を開く。
(#゚;;-゚) 「貴方達は見習いなのよね?」
( ФωФ) 「うん」
(#゚;;-゚) 「見習いの服も赤いの?」
( ФωФ) 「君の……」
( //ω//) 「……ぅう」
( ФωФ) 「…君の肌みたいに真っ白な雪に、一番映える色だからさ」
( ФωФ) 「今みたいな時には、色が目立たなくっていいしね」
(# ;;- )クス 「…そう」
-
くそう。やはり女性を褒めたりするのはなんか恥ずかしい。さっきの歯の浮くような泣き止ませるフレーズとか言えなかったかもしれない。
僕はロリコンではないはずなのに、なぜ彼女にドキドキしているんだろう。
……なんか笑われてなかったか?
( ФωФ) 「…そう言えば、君は何歳なの?」
(#゚;;-゚) 「なぜ教えなければいけないの?」
( ФωФ)そ
そうかそうか、そう来たか。マジか。
どうしたら自然な感じに、聞き出せるんだろうか。
( ФωФ) 「…いや、ほら」
(#゚;;-゚) 「どうして?」
( ФωФ) 「え、だから…」
(#゚;;-゚) 「どうして?」
( ФωФ)
( ∩ω∩)
-
やばい。どうしようこの子、思った以上に鋭い。
僕のどどめ色の脳味噌が、全くもって息してない。
こんなやり取りなんて、本当は全く得意じゃない。
早く、一刻も早く夢の中に戻りたい。
( ∩ω∩)
( ФωФ)そ (それだ…!)
(#゚;;-゚)
( ФωФ) 「ほら、君にプレゼントを渡すのに年齢確認が必要なんだよ」
( ФωФ) 「最近は、いつまでも若々しいご婦人も多いから」
( ФωФ) 「大人な雰囲気の君が、ティーンエージャーだとは限らないしね」
(#゚;;-゚)
(;ФωФ)
(#゚;;-゚) 「そう」
-
(#゚;;-゚) 「16歳よ」
( ФωФ)
( ФωФ) 「同い年じゃん」
(#゚;;-゚) 「そうなの?」
( ФωФ) 「うんそう」
(*ФωФ) 「なんだ同い年じゃーん」
あっぶねー。見た目が幼いから、てっきり十歳よりも下かと。
なんだよー。同級生かよー。もうほんとびっくりしたわー。
安心しすぎて、地の文の力も抜けちゃうわー。
-
(#゚;;-゚) 「ところであなたに幾つか質問があるのだけど」
( ФωФ) 「なに?」
(#゚;;-゚) 「その腰のナイフは何に使う物なの?」
(;ФωФ)そ
(;ФωФ) 「あっ…ああ、これ?」
( ФωФ) 「これは〜悪い人を切り裂いたり、荷解きをしたりとか?」
(#゚;;-゚) 「そう」
このナイフは特注製で、刃先が射出できるようになっている。
柄の部分に彫られた悪魔の顔は、職人さんの厨二心が疼いた結果の産物らしい。
僕は気に入っていて、全ての犯行にこのナイフを使っている。
-
(#゚;;-゚) 「その目の傷はどうしてできたの?」
(;ФωФ)そ 「これは〜ほら、その」
( ФωФ) 「この仕事を始める時に、覚悟を決めるためにつけたっていうか……」
いや、待て。何かが可笑しい。
何故こいつは見たことないはずのナイフのことを…傷のことを知っている。
-
咄嗟にその場を飛び退いたその時、先程頭があったところを何かが通り過ぎた。
右耳が熱い。
(∩Фω+)チッ
思わず右耳に触れると、鋭い痛みが走った。
( Фω+) (何が起こった!?)
まずい。とにかくここにいてはまずい。
逃げなきゃ。逃げなきゃ死ぬ。瞬時に、背を向けて走り出した。
-
(# ;;- )チャキ 「ばぁか」
(#゚;;-゚) 「逃がすわけないじゃない?」
急に膝の力が抜け、激しい痛みが襲う。
(;;+ω+)⊃ザァ 「う!?」
背後から、小気味いい金属音とともに足音が近づいてくる。
まずい、このままでは狩られる。
せっかくこれまで奪って奪って、殺しに殺してまで命を繋いできたってのに。
(;;+ω+) 「ぐうぅ」
-
痛みに呻きながら、相手から見えないようにナイフの切っ先を向け、照準を合わせる。
こんな所で、僕は死ぬわけにはいかないんだ。
耳を澄ませ、タイミングを計る。
一歩
二歩
三歩
四歩
ここだ。
( +ω+)
(#ФДФ) 「死ねええ!!!!」
間合いは零。高速で放たれた刃は彼女の命を奪う。
-
はずだった。
(#゚;;-゚) 「あーあ」
彼女は事も無げにナイフを叩き落とし、そのまま銃口を僕にmうkEくぇrちゅい
(#゚;;-゚) 「この局面で、武器を捨てるバカがいるなんてね」
ピロリピロリピロリ♪
(#゚;;-゚) 「はい」
( ) 「わたしだ」
(#゚;;-゚) 「なによ」
( ) 「仕事は?」
(#゚;;-゚) 「私がしくじったことがあった?」
( ) 「それもそうだな」
(#゚;;-゚) 「これから、シャワーでも浴びて帰還するわ」
( ) 「わかった」
( ) 「くれぐれも気をつけろよ」
(#゚;;-゚) 「はいはい」
ガチャ
-
(#゚;;-゚) 「死人に口なしって言うしね」
(#゚;;-゚) 「特別に答え合わせをしてあげるわ」
(#゚;;-゚) 「あなたはテキトーに言ってたみたいだけど」
(# ;;- )クス 「結構いい線いってたわよ」
(#゚;;-゚) 「ただ、リストに載ってたのはあなたの方だけどね?」
-
イ从゚ ー゚ノi、 『了』
イ从;゚ ー゚ノi、 勝ちたい、忙しい。でも勝ちたい、でも忙しい。なんてのを繰り返してたらこうなったよ。
イ从゚ ー゚ノi、
イ从゚ ー゚ノi、 うん。後は言い訳しかないから、なんかごめんね。
-
ξ゚⊿゚)ξ「みんな乙よ!」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンデレの投下宣言よ〜!」
-
( ・`ー・´)ひとまず乙だ!
( ・`ー・´)滑り込みたい奴は僕の他にいるかい!?
-
( ・`ー・´)じゃあツンちゃんの次は僕だな!
-
わびしい夜でただそれだけ、人気者な街だけが元気に輝いている。
この手の国にありがちな景色なんだが、ここシラーバストリートが良い例だ。
三原色のライトを内側に向け、石畳のひび割れすらも楽しげに彩る。
スコールの夜なんかは特にあでやかだ。
病気を媒介する蚊やネズミどもは引っ込むし、虫よけのハーブはますます香りたつ。
陽気な言葉とパラソルと、音楽の間を光の粒が跳ね回り、どんな人間も疲れを放って楽しむってもんだ。
でも今日は、どんなライトアップも無駄だろな。
パトカー達がストリートへ、産卵シーズンの鮭の如く押し寄せている。
楽しいシラーバの雨夜が、けたたましいサイレンと黄色い催涙弾のせいでメチャクチャだ。
その先頭で一光線を引き、ひた走っている車があるだろう?
車体にはキュートなイラストと【皆さまの暮らしに"安心"と"おいしい"をお届けしています!シラーバフーズへようこそ!】のラッピング。
珍しくも怪しくもない商用車だが……まさしくそれが俺達だ。
どうしてこうなった?
(>、<;トソン⊂「───〜!────〜〜!───〜〜〜!!」
追われている原因はコイツで。
トソン⊂(;´_ゝ)「───────────────!─────。─────────────────!──!─ー!」
事件に巻き込まれたのはコイツのせい。
(´<_` )「─────────、─────……」
事の発端はこうだ。
-
遡ること三時間前、俺達は廃棄コンテナを回収しながら反省会を行っていた。
練りに練った新サービスの交渉に失敗したのだ。
今回のターゲットにフラれたのは、これが初めてじゃない。悪口も言い尽くした。もう打つ手なしだ。
蹴とばしたり落っことしたりしながら、アルミコンテナをどんどん積み込む。
実はこの時、コンテナの中を確認しなくちゃいけないんだが、兄者はこれを怠っていた。
それで俺達はコンテナ中の異物に、気がつけなかった……
商用車は次のポイント目指しトロトロ進む。
文句に飽きた兄者は船を漕ぎ、ラジオはどっかのマヌケが次々と工場を爆発させた影響で、食器に使う消毒液が当分仕入れられない事を報じていた。ほんとツイてねー。
ファイナ通りにさしかかる頃には、ラジオはおたずね者コーナーへと移っていた。
アードルフ……こいつは詐欺師。オズヴァルト……罪状は食い逃げだけど、ほんとは麻薬の元締めだ。
レギーナ、フェーベ、ダニエラの名前は飛ばされた、そういや殺されたんだっけ。最近多いよな。
呪文のように唱えられる名に、俺まで眠くなってくる……
平和だ……最高に平和だった……
殺人鬼のヒルトルートの名前まで行った辺りだったかな……?そこでついに、コンテナが唸りだしたのだ。
「うーいてて……」
(´<_` )「……今なんか言ったか?」
( -_ゝ)「ラジオだろ……不気味な事言うなよ……」
「は!ここは!?」
( ´_ゝ`)(´<_` )
「イテッ!」
-
俺達は黙って相談した。俺はチョキで勝った。
間違えて回収したのは、科学防護衣姿の女だった。
(゚、゚;トソン「あなたは誰ですか?ここはどこですか?私はどうなってるんでしょうか?」
( ´_ゝ`)「俺はお弁当やさん、ここは俺達の車、確認しなかったのは俺のミスだけど、コンテナで寝ていた君も悪いと思う」
(゚、゚;トソン「ビツ工場は……?」
( ´_ゝ`)「そんなもんずいぶん前に通りすぎたわ……とりあえずコンテナから出ようか、ほら、そこに座席がある、どうぞ座って」
(゚、゚;トソン「あの女の人!あぁハイン先生!私!どうしたらいいの!?」
( ´_ゝ`)「……」(´<_` )
女はあきらかに困っていた。
困っている人間に関わるなんてとんでもない。
ここランジアでは、クレイジーな人間と目を合わせる事は、アドベンチャーを求めるのと同じ事である。
導き出される解決策とは……
-
(´<_` )「ヨシ、つまみ出そう」
(゚、゚;トソン「待って!」
( ´_ゝ`)「悪い冗談はよせ」
(゚、゚;トソン「隠れないと……私、悪い人に襲われて……!」
(´<_`#)「おら!さっさと降りろ!」
(>、<;トソン「いやー!やめてーー!!」
(# ´_ゝ`)「こら!暴れんな!」
( ゚д゚ )
(>、<;トソン「見つかったら今度こそ殺されちゃう!」
( ゚д゚ )
(´<_`#)「いい加減にしないとぶちのめ……」
( ゚д゚ ) ( ´_ゝ`)
(´<_` ) ( ゚д゚ )
「……」(´<_` )( ゚д゚ )( ´_ゝ`)「……」
背の高い男達が路肩に止めた車の中で、女の胸ぐらを絞めあげていた。
二人組の男は口汚く罵り、女は死に物狂いで暴れ、開け放たれたドアからは、警官がじっと見つめている……
ファイナ通りの空から雨が降り出してきた。
もう何を責めていいかわからない。
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