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( ・∀・)残念ながらここは異世界ではないようです
1
:
名無しさん
:2018/09/05(水) 09:57:57 ID:HW8ZyJr.0
俺Tueeeeeeeでチートな異世界ものです
読んでください
51
:
名無しさん
:2018/10/07(日) 21:56:45 ID:M7JKVxFE0
確かにこの世界は世に言う「異世界」ではない。
でも、それでもまだ俺達には分からないことが山程ある。
そういう意味ではまだこの世界は面白いのかもしれない、誰かと一緒ならもっと。
今 回 は こ こ ま で
52
:
名無しさん
:2018/10/08(月) 13:15:44 ID:ttSM4TYw0
おつおつ
展開がどう転んでも面白くなりそうだな
53
:
名無しさん
:2018/10/08(月) 17:04:10 ID:q8OdV06c0
乙
54
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:41:34 ID:n99bSBac0
乙ありです
投下忘れてるんじゃないかって?
何とか書いたので投下します
どういう風に今後展開していくか正直まだ悩み中
55
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:43:22 ID:n99bSBac0
残念ながらここは異世界では内容です 4話 (サブタイなし)
56
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:43:58 ID:n99bSBac0
あの事件から一週間が過ぎた。
警察は鉱山の管理者であった土建会社に対しての捜査を進めているが単純に管理の不行き届きということで終わりそうだ。
産業遺産としての認定はこの事故で大半の遺構が失われたとか何とかで厳しくなってしまっただろうと県の担当者が悔しそうな顔で
記者会見をしていたが、本当に保存するつもりなら何故民間に任せきりだったのかとか聞きたくなるがそれは野暮なのだろうか。
もしかしたら県も業者も異世界との密約を結んでいてゲートの役割を維持する為にあのまま放置していたのではないか、そんな荒唐無稽な考えさえ浮かぶ。
とにかく俺とツンはあそこを訪ね明確な手がかりを得ることは無かったものの、一応互いの理解は多少なりとも深まり
時々行動を共にするようになった。学食だったり屋上だったりスタヴァだったり。
大体の支払いが俺持ちなのは不公平だと思うんだがあいつは上手くそこら辺をはぐらかすので俺がずっと負けている。
今度こそ奢らせてやるからな、ツインドリルを洗って待ってろよ。
また俺と彼女が共同戦線を張ってずっと捜索している「第二のゲート」の手がかりは残念ながら見つかる気配がない。
彼女はどちらかと言えば歴史書や郷土資料といった文献から何らかの手がかりを得ようとして、日々図書館やら郷土資料館へ足を運んでいるらしいが……
それに対して俺は完全に別の行動を取ることにした。彼女がかつての記録からゲートを探そうとするのに対し俺は未来の、そして異世界の人類に思いを馳せることで
その場所を探そうとしているのだ。
って何もしてないじゃないかって、そんなことないから叩かないでくれ
57
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:44:37 ID:n99bSBac0
ξ゚⊿゚)ξ 何誰も居ない所に向かって喋ってるのよ?とうとうおかしくなったのかしら?
( ・∀・)いやもしかしたら異世界の人類はこんな日常にも潜んでいるかもしれないだろ?だから彼らに警告する意味で……
ξ゚⊿゚)ξ あっ、そうね
ξ゚⊿゚)ξ ってネタバラシしてまた雲隠れされたらどうするのよ!
( ・∀・) ……うーん、それも一理あるかもしれないが……
( ・∀・)それよりツンはあれから何か掴んだ?
ξ゚⊿゚)ξ いや、いろいろ調べているんだけどね……
( ・∀・) まあそんなに簡単に見つかるものじゃないし気長に探そう
( ・∀・) あと話は変わるんだけどツンに頼みがあるんだ
ξ゚⊿゚)ξ え?どうしたのそんなに深刻な顔をして
( ・∀・) あのさ……
( ・∀・) 良かったらなんだけどさ、勉強教えてくれない?
ξ゚⊿゚)ξ へ?何かもっと重大なことかと思えば……
ξ゚⊿゚)ξ まあ良いわ、そう言えばテスト近かったわね
58
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:45:11 ID:n99bSBac0
( ・∀・) 近いも何もあと一週間、正直今回のは乗り切れる気がしないんだ
ξ゚⊿゚)ξ そう?別に簡単でしょ?最後の一日で何とかなりそうだし何も勉強してないわ
(;・∀・)イラッ
( ・∀・) これが出来る人のセリフか……釈然としないけど背に腹は代えられない
( ・∀・) ツンさん、お願いします!
ξ゚⊿゚)ξ でも物事には代償が必要よね?
( ・∀・) ……代償?
ξ゚⊿゚)ξ 今までの奢りはこれで帳消しね
( ・∀・) やっぱり知らないフリで実は分かってたのかよ!最初のパフェからずっと!
ξ゚⊿゚)ξ 私みたいな美少女と一緒にお茶出来るんだからそれぐらい我慢しなさい
ξ゚⊿゚)ξ まあそれは冗談だし後で全額、とまではいかないけど払うわよ
少し不本意ながらも彼女に頭を下げ、俺は何とかテストを乗り切ることが出来た。
彼女の教え方は思ったよりも分かりやすく、これまで教わった誰よりも良かったような。
59
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:45:47 ID:n99bSBac0
テスト結果が一気に張り出された翌週の朝、俺は廊下に張り出された順位表の前にいた。
良くある学園モノと同じように俺の高校でも上位10人の名前と得点が一同の目に晒されることになっている。
得点上位4人が「四天王」上位10人が「十傑」と呼ばれて崇められるとか無いとか。
「番付」に乗ることを誇りに思うものもいるがあまり目立ちたく無いと考え敢えて少し点数を落とす人がいるらしいから
この制度の賛否は分かれるのではないかと思うがカスリもしない俺が何を言っても無駄だよなって。
ただ驚くことに、いや確かに地頭は変な方向にさえ行かなければ優秀そうだから驚くことじゃないのかもしれないが
張り出されたリストの真ん中に彼女の名前があった。
5 津出玲子 457
( ・∀・) 凄ぇんだなあいつ……
( ・∀・) 普段がアレなせいで何か釈然としないけど
60
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:46:12 ID:n99bSBac0
ζ(゚ー゚*ζ 何が釈然としないですって?
( ・∀・) え……ツン!?
ζ(゚ー゚*ζ
( ・∀・) ん……?
( ・∀・) 人違いか
ζ(゚ー゚*ζ 人にガン飛ばして置いてその態度は失礼ですわね
ζ(゚ー゚*ζ あなたがお姉さまが言ってたモララー、とやらですの?
ζ(゚ー゚*ζ 聞いていた以上にシケた面ですのね
( ・∀・) は?突然何を言い出すかと思えば
( ・∀・) 第一あんた誰?
( ・∀・) 「お姉様」って言ってるってことは津出の妹!?
ζ(゚ー゚*ζ そうですの。私、都出デレと申しますの
ζ(゚ー゚*ζ それにしても嘆かわしいことですわね……あのお姉さまと行動を共にしている男と聞いたからさぞかし素晴らしい方かと思いましたのに
ζ(゚ー゚*ζ 世界人類全てのものの姉であるお姉さまにそう簡単に取り入ろうたってそうは問屋が卸さないですの
ζ(゚ー゚*ζ そしてたとえ世間が認めたとしても私、お姉さまに一番近い存在のこのデレが許しませんのよ
61
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:46:43 ID:n99bSBac0
( ・∀・) さっきから言わせておけば許すだ許さないだお姉さまだ勝手なことをべらべらと……
( ・∀・) あんたがどう思ってるのかは何となく分かってきたけど津出と俺はそんな関係じゃないからな?
( ・∀・) あいつと俺の相互の利害が一致したから一緒に行動してる、そんな感じであってそれ以上でもそれ以下でもないぞ?
ζ(゚ー゚*ζ うぐぐ……でも私にはそれも許せませんの
( ・∀・) は?どういうことよ
ζ(゚ー゚*ζ 前からお姉さまの趣味は私には理解しがたい所がありましたの、でもここ最近その傾向が更に強くなってしまっているんですの
ζ(゚ー゚*ζ 話を聞いて見たら「モララー」とやらが関わっていると、それゆえに私はあなたを許せませんの
( ・∀・) つまり姉に構ってもらえなくなって寂しい、そしてその原因が俺だと
( ・∀・) それでわざわざ俺のもとに来てこんなことを……
( ・∀・) 次は「今後一切お姉さまに近づかないでくれませんですの?」とか言うつもりか?
ζ(゚□゚*ζ わ、分かったような口を聞かないで下さいます?
ζ(゚□゚*ζ で、デレはそんなつもりで……
ζ( ー ζ こ、この馬鹿っ!!!
62
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:47:10 ID:n99bSBac0
嵐のように現れ俺に対して一通りの文句(?)を言ったあと、彼女は半泣きで来た方と反対側へ走っていった。
なんだったんだアレ……俺はそんな彼女へ一種の困惑を抱くと共に津出も大変だなと思った。
( ・∀・) ツン、お前も大変だな
ξ゚⊿゚)ξ 突然何よ、何かあったの?
( ・∀・) いや、今日お前の妹とやらに突っかかられてな
ξ゚⊿゚)ξ 妹?あっ、デレのことね
ξ゚⊿゚)ξ 可愛いでしょ?
( ・∀・) 可愛い?
( ・∀・) ま、まあ確かに美形の方だとは思ったけど
( ・∀・) それ以上に相手の圧に押されてたから……
ξ゚⊿゚)ξ 一見誤解するかもしれないけどあの子はとてもいい子よ
ξ゚⊿゚)ξ ちょっと私のことを好きすぎる……ってところが少し悩みどころだけど
( ・∀・) それが一番の問題じゃないの?
ξ゚⊿゚)ξ まああの子がああなったのも必然っちゃ、必然なんだけどね
( ・∀・) え?
ξ゚⊿゚)ξ あれ?まだ話してなかったっけ?
( ・∀・) 何のこと?……そう言えばお互いのこと殆ど話してないよな
ξ゚⊿゚)ξ それもそうね……じゃあちょうどいい機会かしら
ξ゚⊿゚)ξ ちょっと重い話かもしれないけどモララーなら聞いてくれるわよね
( ・∀・)お、おう
63
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:47:40 ID:n99bSBac0
放課後、偶然校門を出る津出の後ろ姿を見つけた俺は走って彼女に並び声を掛けた。
彼女自身妹のことはある程度いろいろな意味で理解しているようで、、、
そんな話の中で俺達はお互いのことを殆ど知らなかったことに気付く。言われてみれば二人がお互いのことを認識して
まだ半月、会った時に話す話の内容は大体「異世界」に関わる話だったからまだ「現世界」の話を殆どしたことがなかった。
日常の愚痴を互いに言い合うようになったのも本当にここ数日前ぐらいからだ。
そんな時、彼女が俺に打ち明けたのは想像以上のものであり、
そしてそれが彼女の考えに大きな影響を与えたものであることは明白だった。
ξ゚⊿゚)ξ 実はね、私達の両親は私がまだ小さい頃にね……
口調を変えて語り始めた彼女の口から出た最初の言葉、それは彼女の両親がもうこの世界には居ないということだった。
ξ゚⊿゚)ξ 私が6歳、デレが4歳の時だった、あの日もそうね……こんな天気だったわ
ξ゚⊿゚)ξ 久々の休日、私達家族は車でしたらば高原へドライブに行ったの
ξ゚⊿゚)ξ したらば高原での多重事故、って言えばモララーは覚えているかしら?
ξ゚⊿゚)ξ まあ覚えてなくてもしょうがないよね、なんせ十年以上前の話だし当時はまだ子供だったんだし
ξ゚⊿゚)ξ でもそんな子供だった私とデレ、そして両親はこの事故に不幸にも巻き込まれて……
ξ ー )ξ ……父は即死だったらしいわ、母も数時間後には……
ξ ー )ξ 運良く……そりゃこんな事故にあってる時点で運がいい訳じゃないんだけど後部座席に乗ってた私とデレは何とか助かったの
ξ ー )ξ とはいえいつ死ぬか分からない閉鎖空間の中で救助が来るまで約数時間……
今ほど冷静に対処出来る年齢じゃ無かったからもう大変だったわ
ξ ー )ξ 何とか救助されて病院へ行った時に「両親が死んだ」ってことを知らされてね……
64
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:48:07 ID:n99bSBac0
何度話してもこの類の話を語るのは辛いのだろう、小さな声でぽつりぽつりと言葉を吐き出す彼女の顔を見つめると
目から一筋の涙が頬を伝っていくのが見えた。
彼女の声が止まった時、そして俺がこれ以上彼女を泣かせたくないと思った後、彼女は最後にこうまとめた。
ξ゚⊿゚)ξ だからね……デレには私しか居ないわけ、それだからデレはあんな感じなの
ξ゚⊿゚)ξ それにね、私は分かったの。この世界は残酷で、先が見えないものだって
ξ゚⊿゚)ξ でも私はこの世界で生きている、それなら自分なりに楽しくしていかないとつまらないじゃん?
さっきの泣き顔とは一転して満面の笑みを浮かべて俺にそう言う彼女。
それはとても尊いものに俺は思えた。そして俺が彼女と共にいることが出来ることに小さく感謝した。
俺にもいろいろな悩みがあった。でも彼女の背負うものに比べたらそれは圧倒的に小さなもので……
そう考えると今までの悩みが馬鹿らしいものに思えて、そして何か希望めいたものが見えてくる気がした。
65
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 11:48:59 ID:n99bSBac0
今 回 は こ こ ま で
66
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 14:20:38 ID:bz3GbA460
乙!
67
:
名無しさん
:2018/10/19(金) 20:04:35 ID:DT6G.F2E0
乙乙
68
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:09:39 ID:LBLmZ86g0
残念ながらここは異世界ではないようです 4.5話
69
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:10:51 ID:LBLmZ86g0
ζ(゚ー゚*ζ それで今日はこいつとどんなことを話すつもりですの、お姉さま?
( ・∀・) 何さり気なく同席してるんだよ
ζ(゚ー゚*ζ お姉さま有るところにデレありっていう格言がございましてね
( ・∀・) そんなんねーよ
ξ゚⊿゚)ξ 二人共いつの間にか仲良くなったのね
( ・∀・) 仲良くなんてねーよ
ζ(゚ー゚*ζ ないですの!
時は華金ことプレミアムフライデーこと週末、金曜日の放課後。
一週間各自で調べたことだとか日常で起こった不可解な現象だとかを話し合う定例(?)会議のために駅前のスタヴァに駆け込むとそこにはいつもの様に制服姿のツンと例の妹、ことデレが先に席に就いて俺のことを待っていた。
こうやって見るとツンもデレも世にいう「美少女」なのだということに改めて気付かされる。なんで日本人なのに金髪なのかとかは俺の知ったことじゃないけど多分ハーフかなんかなのだろう。決して元AAの定番のキャラ付けがそうなっていたからとか作者の性癖とかそんなのじゃないはずだ。
金髪少女、と一口で言っても様々であどけない容姿に映える金髪もあればいろいろなところがおっきいお姉さんの金髪だとかいろいろあるが、この姉妹は残念ながらそこは大きくない、というか無いので後者でないことは確かだが……
70
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:11:31 ID:LBLmZ86g0
ζ(゚ー゚*ζ お姉さまっ!今こいつ私とお姉さまを脳内で侮辱するようなことを考えていましたの!
ξ゚⊿゚)ξ あら奇遇ね、私も何故かモララーの考えてることが分かってしまったわ
( ;・∀・) え……ちょっ……
<見せられないよ!>
( ;・∀・) 分かったから……今日の支払いは俺が持つから……
ζ(゚ー゚*ζ そんなこと当然ですの。お姉さまに支払わせるなんてこの私が許しませんの
ξ゚⊿゚)ξ ありがとね、デレはこんなこと言ってるけど今度は私が払うから……
何良識あるような口ぶりで言ってんだよ、今まで払う払う言って結局逃げてるじゃないか。
とはいえこの時の俺にそんなことを言えるだけの力は無く、おとなしく二人の分を支払うということで場を収めた。
71
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:12:12 ID:LBLmZ86g0
ξ゚⊿゚)ξ で、場も温まったことですし今週の成果をまずはモララーから発表してもらおうかしら?
( ・∀・) フフ……聞きたいか……?
ζ(゚ー゚*ζ 勿体ぶらないで早く話しなさいよ
( ・∀・) 仕方ないな……聞いて驚くなよ?
( ・∀・)なんの成果も!!得られませんでした!!
ζ(゚ー゚*ζ ξ゚⊿゚)ξ
ζ(゚ー゚*ζ は?
ζ(゚ー゚*ζ 何調子乗ってカッコつけて言ってるんですの?それはつまり自分が無能だと、そう言いたいんですの?
ξ゚⊿゚)ξ まあまあ、この業界はそんなものだから……ね?
( ・∀・) うん、まあそうだな
( ・∀・) 俺も何か手がかりになるものが無いかと思って「小説家になる!」のランキングを漁ってたけど何も手がかりになるものは見つからなかった
( ・∀・) 久々に読んだら面白い作品があって一気読みしてしまったが
ξ゚⊿゚)ξ それは実質何もしてないのと同じじゃない……
ξ゚⊿゚)ξ でもある意味モララーも変わったのね
( ・∀・) え?
ξ゚⊿゚)ξ いや、なんでもないわ
72
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:12:54 ID:LBLmZ86g0
ξ゚⊿゚)ξ じゃあ次に私の方からね
ξ゚⊿゚)ξ な、
( ・∀・) な?
ξ゚⊿゚)ξ なんの成果も!!得られませんでした!!
ζ(゚ー゚*ζ お姉さまっ……!
ζ(゚ー゚*ζ これは仕方ありませんの。お姉さまは今週テスト勉強や委員会の仕事などがとても忙しかったのです
ζ(゚ー゚*ζ これは不可抗力、仕方ないことですの
( ・∀・) おい、俺の時とは正反対の態度だな
ζ(゚ー゚*ζ なんのことですの?
(;・∀・)イラッ
(;・∀・)ま、まあ仕方ないよな
ξ゚⊿゚)ξ ええ、そうね……ただこのままの私では無いわ
ξ゚⊿゚)ξ なんとか手がかりを見つけるため、今週末に合宿を行うことにするわ
( ・∀・) 合宿!? ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚⊿゚)ξ そうよ、合宿
ξ゚⊿゚)ξ 部活動系の作品だと王道な展開でしょ?
73
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:15:42 ID:LBLmZ86g0
合宿ねぇ……言われてみれば合宿というのは様々な作品で描かれるイベントであるということは確かだ。でも俺達の活動って何だ?課外活動ってわけでも無いし無論部活動って訳でもない。「異世界を探す部活動を立ち上げたいのですが!」なんて生徒会に掛け合ったらどんな顔されるか考えただけで分かる。
というか合宿って何するんだ?異世界を探すっていうある意味曖昧な目的でここまで来て一応「この町にあるらしいゲート」を探すことを今の目的にしてるけど……
ξ゚⊿゚)ξ というわけで明日の朝、前と同じ駅の時計台前に集合よ
( ・∀・) まあ特に予定があるわけでも無いからいいんだけど……
ζ(゚ー゚*ζ 無論、私も参加してよろしいですよねお姉さま?
ξ゚⊿゚)ξ まあそうね
ξ゚⊿゚)ξ じゃあそういうことで
結局目ぼしい成果は無く、週末の予定が埋まることでこの日の会議は終わった。
合宿という響きに少し期待を抱いてしまった自分に気付き少し恥ずかしくなり、
そして支払い代金が思ったより高かったことにショックを受けながら俺は帰路に着いた。
74
:
名無しさん
:2018/10/20(土) 16:16:27 ID:LBLmZ86g0
短かったので4.5話扱いです
次はいつでしょうね
75
:
名無しさん
:2018/10/25(木) 09:51:36 ID:1Fd1MNq60
きてた、乙です
76
:
名無しさん
:2018/12/21(金) 22:46:46 ID:N7WccvQA0
今年中にあと一話投下したいとは思いますが分かりませんので良いお年を
77
:
名無しさん
:2018/12/22(土) 08:34:49 ID:k5ADu5ws0
よいおと〜
78
:
名無しさん
:2018/12/22(土) 17:14:56 ID:pqmwHBgs0
来年もよろしく〜
79
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:11:05 ID:21DwoI460
バイト明けのクリスマスの夜に毒づきながら少しだけ書いたんですが気付けば年末になってたので4と2/3話投下します
80
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:13:11 ID:21DwoI460
昼頃から降り始めた雪は街を幻想的に白く染めあげる。
大路に面したコンビニやら百貨店やら喫茶店からは軽やかな音楽が流れてくる。
♪ジングルベル、ジングルベル、鈴が〜なる〜♪
いつもに比べて人通りが多いこと、そして道をゆく人のカップル率の高さ。
そう、気付けばクリスマスが来週に近づいているのだ。
何がクリスマスだ、メリークリスマスと人はみな言うがメリーって誰だよ、
ジャ○ーズ事務所の老害か?チョコレート菓子のメーカーか?それとも呼んでもないのに電話をかけてきて迫ってくる女の子か?正直美少女に迫られるならメリーさんでもいいから来いよ、母親と宅急便しか無い俺の殺伐とした通話履歴を埋めてくれるのならそれでもいいよ、マジで。俺はそんなことを考えながら、そして道行くカップル共に聞こえない程度の小さな声で「爆発しろ」と毒づきながら華やかな道を俯きながら歩く。そんな日の翌日のことだった。
81
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:13:53 ID:21DwoI460
ξ゚⊿゚)ξ ねぇモララー、あんたはクリスマスイブに予定とかあったりするのかしら?
放課後の帰り道、何気なくツンが切り出した話題は俺を震撼させるに十分のものであった。クリスマスイブ、その言葉を聞くだけで寒気がする、身の毛もよだつ、鳥肌が立つ……そんな拗らせたキモオタな俺にはなかなかのクリティカルな言葉だからだ。
そりゃ俺も小学生のころは楽しみでしたよ、家族でテーブルを囲みケーキを食べチキンを食べ、朝目を覚ませば枕元の靴下にはプレゼント。そんなステレオタイプなクリスマスイブを過ごしていたころはね。でも父親が単身赴任し母親も家計の足しにと働くようになった中学のころから一家団欒の時間は無くなり、サンタさんもその姿を消した。
そしてその変わりに目に入るようになったのがクリスマスを口実にいちゃつくリア充達の姿。学生の本分は勉学だろ、何がホワイトクリスマスだよ、雪が降って無くてもナニは白いからホワイトクリスマスだって?ふざけんじゃねーよ。
という訳で今の俺のクリスマスの楽しみ方と言えばソシャゲのクリスマスイベント(とガチャ)とお気に入りの絵師や作者のイラストやSS投下となりつつあるわけだ。
82
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:14:50 ID:21DwoI460
そこに来ていろいろ問題はあるものの一応美少女から予定を聞かれるという行為、男として緊張しないわけが無いだろう。俺はそんな内心を隠しながら毅然とした態度(というより無関心を装って)こう答える。
( ・∀・) クリスマスイブ?別に何も無いけどそれがどうしたんだ?
ξ゚⊿゚)ξ あ、あのね……
いつもであれば突拍子もないことをこちらの考えなど考えずに強引に発する彼女だがこの時は何故か顔を少し俯きがちにして口籠る。
( ・∀・) どうしたんだ?何かあるのか?
ξ゚⊿゚)ξ 実はその日さ……
( ・∀・) う、うん
寒さのせいだろうか、それとも照れとかそんな感情のせいだろうか。
彼女の頬が気持ちりんご色に染まっていくように見える。ありえないとは分かっていながらもつい、そんな可能性の存在を疑い始めた俺は動揺を隠そうと必死に素数を数え始める。
( ・∀・) 1.2.3.5.7……
83
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:15:27 ID:21DwoI460
ξ゚⊿゚)ξ ……ケーキ屋でバイトしてるんだけど発注ミスしちゃったから友達でも親族でも赤の他人でもいいから呼べるだけ呼んで買ってって!!!!
( ・∀・) え?
ξ゚⊿゚)ξ だーかーらー!頭数稼ぎに協力しろってそう言ってるの!
( ・∀・)へ?
思いもよらない発言に思考停止する俺、そして次の瞬間それは怒りに変わった。
(# ・∀・) 何自分の失敗を他人に尻拭いさせようとしてるんだよ!
(# ・∀・) それにそのもの思わせぶりな態度は何なんだよ!
( ・∀・) つい無いとは分かっていながらその……しちゃったじゃないか!
ξ゚⊿゚)ξ え?
ξ゚⊿゚)ξ な、なんのことよ……
( ・∀・) いや、、何でも無いです……
そんなこんなで少し気まずい空気が流れる二人の前に漂って来たのは石焼き芋の移動販売車の匂い。
ξ゚⊿゚)ξ それより石焼き芋!ほら!早くしないと売り切れるわよ!
( ・∀・) そ、そうだな!丁度食べたかったし!
84
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 16:19:46 ID:21DwoI460
つづく
(ちなみに一応義理堅いモララーはツンのケーキを買いに行ったらしい。)
その後は知らんが季節感とかぶち壊しなので正直4話と5話の間の話じゃないです。
コメントありがとうございます。今後こそ良いお年を。
85
:
名無しさん
:2018/12/29(土) 17:45:22 ID:AOLL25BQ0
おつです
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