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从'ー'从線香花火は甘口なようです

6 ◆znvwArexpA:2017/08/26(土) 22:25:51 ID:ZJZaYyds0

从*'ー'从「こうすると、ながーく花火がついてるんだよ〜」

 そういう女の子のほうが、花火を持っている僕よりも嬉しそうで、楽しそうだった。
 ぱちぱち、まだまだ元気に、水がはねてるみたいに小さな火花がはじけている、僕の花火。
 その火の玉をいっしんに見つめて、目が火と同じ色にきらきらしている。今さらだけど、火は怖くないらしい。どころか、多分、とても好きなんだろう。


――"ちりぎく"が、だぁい好きなんだ。


从*'ー'从「ながーくついたらついてるほど、"ちりぎく"が、あまーくなってね」

从*'ー'从「どんどん、どんどん、火花のぱちぱちが無くなっていって.……」

 その言葉のとおりに、火花が風にながされて、最初の勢いをなくしていき、音、火の玉も、少しずつ小さくなっていく。
確かに、今まででいちばん長く火がついていたけれど、それでも、もうおしまいかぁという残念な気持ちの方が強かった。
 なのに、女の子は逆だった。火が消えていけば消えていくほど、目の輝きが、むしろ……増えているようにさえ見えて。
にこにこ笑っている口の端がずっと上がって、そのくちびるも光っているような気がして――。

( ・ゞ)「えっ、あぶないよ!」

 今度は僕が、驚きつつ制止する番だった。
だって、女の子はあろうことか、花火の真下、今にも落ちようとする火の玉の先に、小さな手のひらを伸ばしたのだ。
 僕が言っても野球のボールを包むような手の形を崩さないまま、やっぱり女の子は笑って返した。


从*^ー^从「だって、ボクにくれるっていったでしょ?」


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