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( ^ν^)ストーカー戦記のようですζ(゚ー゚*ζ

1 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/19(土) 19:50:00 ID:CuVrjy6E0

 ある日の夜、仕事からの帰り道。

 一人の男が私の目の前に現れた。


( ^ν^)ノ「よう」

ζ(゚ー゚*ζ「……あなたは」

( ^ν^)「俺か? 俺はな……」











( ^ν^)σ「お前のストーカーだ!」

ζ(゚ー゚*ζ(そういうことわざわざ言うんだ……)




57 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:35:29 ID:5YanLMAQ0
( ^ν^)(そもそも、何をするにも金が要る世の中が間違っているんだ。もっとニートに優しい世界になってくれ)

( ^ν^)(本当にどうしよう……歩いて帰る?)

('A`)「あれ、こんにちは。どうしたんですか?」

( ^ν^)

('A`)

( ^ν^)「きゅ……救世主!! メシア様!!」

(;'A`)「なんですか急に」

( ^ν^)「メシア様、お金を貸してください」

(;'A`)「えっなに、丁寧なカツアゲ?」

( ^ν^)「カツアゲじゃないです。本当に困ってるんですメシア様」

(;'A`)「俺、鬱田ドクオっていいます。その呼び方やめてください」

( ^ν^)「……鬱田ドクオ?」

(;'A`)「えっ、はい。何か?」

( ^ν^)「おま……お前かよ……鬱田ドクオってお前かよ……うーわ、お前かよ……」

(;'A`)「なんなのこの人!!」

58 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:36:17 ID:5YanLMAQ0
( ^ν^)「いやー、助かったわ」

(;'A`)「後でちゃんとお金返してくださいよ」

( ^ν^)「俺さ、昔ジャイアンってあだ名つけられてたんだよ」

(;'A`)「ああー貸さなきゃ良かった絶対返ってこない」

( ^ν^)「いや、返すよ。音痴だからジャイアンって呼ばれてただけ」

(;'A`)「なんで誤解されるタイミングでその話したんですか」

59 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:37:11 ID:5YanLMAQ0
二十四日目

壁|^ν^)「今日も今日とて尾行尾行」

壁|^ν^)「陰から監視して、後をつける俺。圧倒的にストーカーだわー」

ζ(゚ー゚*ζ「ビーグルちゃんがいると本当に距離とりますよね」

▼・ェ・▼ ワフッ?

壁|^ν^)「だって無理だもん……犬無理……」

ζ(゚ー゚*ζ「なんでダメなんですか?」

壁|^ν^)「噛むじゃん……」

ζ(゚ー゚*ζ「ビーグルちゃんは噛まないですよ」

壁|^ν^)「油断してると噛まれるし……」

▼・ェ・▼ キューン

壁|^ν^)σ「ほら今噛むって言った」

ζ(゚ー゚*ζ「言ってないですよ」

▼・ェ・▼ ワフーン

壁|^ν^)σ「『今なら見逃してやる。とっとと失せろ糸目野郎』って言った」

ζ(゚ー゚*ζ「ビーグルちゃんに変なキャラ付けしないでください」

60 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:37:55 ID:5YanLMAQ0
二十五日目

( ^ν^)「ストーカー行為のバリエーションを増やしたい」

( ^ν^)「今までやったのは……尾行とか、手紙を送りつけるとか、写真撮るとか……」

( ^ν^)「そうだ。物を送りつけるのはどうだろう。住所分かんねえから手渡しで」

( ^ν^)「何を贈るかだな……。女が喜ぶもの……花束とか?」

( ^ν^)「……ていうかプレゼント買う金ねぇじゃん……。鬱田に借りた金返してねぇし……」

( ^ν^)「……」

( ^ν^)ロ ピッ

( ^ν^)ロ「もしもし、鬱田?」

『なんですか?』

( ^ν^)ロ「また金貸してくんね?」

『ふざけんな』

( ^ν^)ロ(ですよねー)

61 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:38:41 ID:5YanLMAQ0
二十六日目

( ^ν^)「……よう」

ζ(゚ー゚*ζ「こんにちは。後ろ手に持っているのはなんですか?」

(;^ν^)「なんで一瞬でバレるの……」

ζ(゚ー゚*ζ「後ろ手に持っていたからです。で、何を持ってるんですか?」

(;^ν^)*「……」スッ
      っノ

ζ(゚ー゚*ζ「あ、可愛いお花。くれるんですか?」

(;^ν^)*「萎れてるけどいいのか?」
      っノ

*ζ(゚ー゚*ζ「萎れちゃうのは仕方ないですよ」
l⊂

(;^ν^)「その、金無くて……道端に咲いてたやつだけど……」

*ζ(゚ー゚*ζ「関係ないですよ。嬉しいです。ありがとうございます」
l⊂

(;*^ν^)「お、おう」

('A`)←通りすがりのドクオくん

('A`)(世界滅べばいいのに)

62 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:39:22 ID:5YanLMAQ0
二十七日目

( ^ν^)「よっ」

ζ(゚ー゚*ζ「どうも。昨日貰ったお花、花瓶に生けてますよ」

(;*^ν^)「マジで?」

ζ(゚ー゚*ζ「はい。……あの、前から思ってたんですけど」

( ^ν^)「ん?」

ζ(゚ー゚*ζ「貴方っていつも私の後ろを歩きますよね」

( ^ν^)「まあ、ストーカーだし……」

ζ(゚ー゚*ζ「隣を歩けばいいじゃないですか」

(;*^ν^)「とっ、とな、隣!?」

ζ(゚ー゚*ζ「後ろを歩くから毎回見失うんじゃないですか? 隣なら見失うことはないと思いますよ」

(;*^ν^)「い、いいのか?」

ζ(゚ー゚*ζ「どうぞ」

  (;*^ν^)      ζ(゚ー゚*ζ

ζ(゚ー゚*ζ「……この距離は隣って言っていいんですかね」

(;*^ν^)「ス、ストーカーは距離を取って歩くのが美学っていうか……」

ζ(゚ー゚*ζ「照れてるだけでしょう」

(;*^ν^)「恥ずかしいから言わないで……」

63 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:40:33 ID:5YanLMAQ0
二十八日目

( ^ν^)「おっす」

ζ(゚ー゚*ζ「こんにちは。昨日、距離あったとはいえ隣にいたのになんで見失ったんですか」

( ^ν^)「分からん……」

ζ(゚ー゚*ζ「でも今日は昨日より近くなりましたね」

  ( ^ν^)   ζ(゚ー゚*ζ

( ^ν^)「文字どおり進歩したぞ」

ζ(゚ー゚*ζ「もう少し寄れないんですか」

( ^ν^)「まだ無理かな……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

  (;*^ν^)そ ζ(゚ー゚*ζ )) スッ

スッ(;*^ν^)))    ζ(゚ー゚*ζ

ζ(゚ー゚*ζ「……ストーカーの方が逃げるってどういうことですか」

(;*^ν^)「ごもっともです……」

ζ(゚ー゚*ζ「もう逃げないでくださいよ」

 Σ(;*^ν^)ζ(゚ー゚*ζミ スッ

ζ(゚ー゚*ζ「これで見失いはしないでしょう?」

(;*^ν^)(近い近いなんかいい匂いする何これヤベェ近い近い近い)

ζ(゚ー゚*ζ「一緒に写真撮った時もこれくらいの距離でしたよね?」

(;*^ν^)(いやあの時は一瞬だったしっていうか近いしいい匂いするし近い近い近い)

"ζ(゚ー゚*ζ「……聞いてます?」

(;*^ν^)(顔を!!覗き込みながらの!!!上目遣い!!!!)

┗(^ν^*;)┓三「生きてて良かった!!!」ダッ

ζ(゚ー゚*ζ「あ、ちょっと……」

ζ(゚ー゚*ζ「……逃げないでくださいって言ったのに……」

64 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:41:17 ID:5YanLMAQ0
二十九日目

( ^ν^)「デレの家……デレの家……この辺だと思うんだけどな……」

( ^ν^)「いつも見失う場所からして、おそらくこの辺りのはず……」

((( ^ν^)「うーん……」

(;^ν^)そ ワフッ! >

(;^ν^)(犬の鳴き声……あの家だな。よし、避けて通るか……)

( ^ν^)(……待てよ)

((( ^ν^)(今の鳴き声って……)

▼*・ェ・▼ ワフッ!

(;^ν^)「やっぱり! ビーグルじゃねぇか!」

(;^ν^)「……ということは、ここがデレの家……?」

65 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:41:54 ID:5YanLMAQ0
( ^ν^)「……や」

ヽ(*^ν^)ノ「やったああああ!!! ついに、デレの家を突き止めてやったぞ!!!!」

(((*^ν^)「今度こそ間違いねえ! なぜならビーグルがいるから!」

(^ν^*)))「どうしよう、どこから入ろうかなー」

(((*^ν^)「やっべー、超テンション上がる!!」

(,,゚Д゚)づ「君、ここで何してるんだ?」ポン

(*^ν^)

( ^ν^)

( ^ν^)(テンション下がるわー……)

66 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:42:41 ID:5YanLMAQ0
(;^ν^)「はー……やっと解放された……。まさか交番に連れて行かれて話聞かれるとは……」

(;^ν^)「あのポリ公め……彼女にフラれろ」

(;^ν^)「せっかくデレの家を突き止めたけど、今日はもう疲れた……。明日行こう……」

( ^ν^)ロ「……そうだ、デレに連絡しとくか」ピッ

『もしもし?』

(*^ν^)ロ「デレ、聞いて驚け。ついにお前の家を突き止めてやったぞ」

『……本当にですか?』

(*^ν^)ロ「今回はマジ。ビーグルがいたから分かったんだ!」

『……その様子だと本当みたいですね。おめでとうございます』

(*^ν^)ロ「ありがとな。いやー、長かったわー」

( ^ν^)ロ(待て、家を突き止めて祝福されるってストーカーとしてどうなんだ)

67 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:43:39 ID:5YanLMAQ0
( ^ν^)ロ「明日行くからな! 覚悟しとけよ?」

『あ、はい。明日は仕事休みですし、いつでもどうぞ』

( ^ν^)ロ「ストーカーの恐ろしさを思い知らせてやる!」

『はいはい。じゃあ待ってますね、ニュッさん』

( ^ν^)ロ「おう! じゃあ明日な!」

( ^ν^)っロ ピッ

(*^ν^)(やっべ、明日が超楽しみだ!)

(*^ν^)(ていうか今、名前呼ばれたよな!? 初めて呼ばれたよな!?)

(*^ν^)(ヒョオオオオオオオオオオ!!!!)

( ^ν^)「……あれ」

( ^ν^)「俺……デレに名前教えたっけ?」

68 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:44:18 ID:5YanLMAQ0








三十日目









69 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:44:53 ID:5YanLMAQ0
( ^ν^)σ ピンポーン

⊂ζ(゚ー゚*ζ「こんにちは。本当に突き止めたんですね」ガチャッ

(*^ν^)「やっと辿り着いたぜ。本当に長かった」

ζ(゚ー゚*ζ「さ、中にどうぞ」

(;*^ν^)「お、おじゃまします」

70 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:45:43 ID:5YanLMAQ0
ζ(゚ー゚*ζ「紅茶でいいですか?」

(;*^ν^)「あ、お、おう」

ζ(゚ー゚*ζ「座って待っててください。淹れてくるので」

(;*^ν^)「あ、ああ」

(;*^ν^)" ソワソワ

"(^ν^*;)ソワソワ

"凵a⊂ζ(゚ー゚*ζ「お待たせしました。どうぞ」コトッ

(;*^ν^)っc凵「サ、サンキュ」

(;*^ν^)ゴッゴッゴッ
 っc凵”

ζ(゚ー゚*ζ「わ、飲むの早いですね」

(;*^ν^)っc凵「あ……わ、わりぃ」

ζ(゚ー゚*ζ「気にしないでください。おかわり淹れますから。そうだ、お茶菓子も持ってきます」

(;*^ν^)「すまん……」

ζ(゚ー゚*ζ「いいんですよ。待っててください」

71 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:46:18 ID:5YanLMAQ0
(;*^ν^)(落ち着け俺。ダサすぎるぞ俺)

(;*^ν^)(落ち着いて、部屋の中を眺めるくらいの余裕を……)

( ^ν^)(……あっ、あっちにも部屋があるのか……結構広いな)

( ^ν^)

( ^ν^)(あの部屋って寝室かな)

( ^ν^)

(^ν^*;)(ま、まだ戻って来ないよな?)

(((;*^ν^)(ちょ、ちょっと覗くだけ……)

(;*^ν^)(チラッと見てすぐドア閉めるだけ。一瞬、一瞬だけ)

(;*^ν^)っ| ガチャッ

72 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:47:19 ID:5YanLMAQ0

 薄暗い部屋。それが最初の印象だった。


 遮光カーテンがきっちりと閉められ、昼間の明るさはまるで感じられない。

 予想どおり寝室として使っているらしく、シンプルなベッドがある。近くには小さいローテーブルが見えた。

 全体的に家具は少なく整然としている。にも関わらず、息苦しさを感じる閉鎖的な空間だ。


 一際、異質なのが部屋の奥でぼんやりと光るモニター。動きのない画面を映し続けている。


(;^ν^)「……なんだ、この部屋……。あのモニターはなんなんだ……?」

 ゴクリ、と唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。そっと振り向き、デレがキッチンから戻って来ないことを確認した。

 おそるおそる、部屋の中へと足を踏み入れる。音を立てないようゆっくりとモニターへ近づいた。

(;^ν^)「一体何が映っ……て……!?」


 モニターに映っていたのは、散らかった部屋、風呂、トイレ、玄関。どれも複数の角度から撮られている。

 なんの変哲もない、どこにでもありそうなボロアパートの一室だろう。


(;^ν^)「……これ……」


 汗が一滴、顎から垂れた。

 夏だというのに、体の震えが止まらない。ついさっき紅茶で潤ったはずの喉は既に乾ききっていた。



(;^ν^)「これ……俺の部屋じゃねぇか……」

73 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:48:14 ID:5YanLMAQ0
(;^ν^)「なんで、俺の部屋が……。どういうことだよ……」


 静かな部屋に俺の呟きが落ちていく。

 モニターは変わらず、気配のない俺の部屋を映し続けている。見たくなくて顔を背けた。

 逸らした視線が捉えたのは壁。否、壁に貼られた写真。壁一面に隙間なくビッシリと写真が貼られていた。


 写っているのは、どれも同じ人物。痩せた糸目の男。

 俺の写真だ。



(;^ν^)「ヒッ……!」

 壁を覆い尽くす俺の写真は、どれもがカメラから視線が外れたものだ。当然撮った覚えなどない。全て盗撮だ。
 中には、俺の家の中で撮影された写真もあった。

(;^ν^)「なんだよ……なんなんだよ……!」

 腰が抜け、床にへたり込む。ふと、床の感触に違和感を覚えた。

 見ると、床にまで大量に貼られた俺の写真。まさかと思い、見上げると俺の写真で覆われた天井が目に入った。

 見た限りでは、同じ写真は一枚もない。

(;^ν^)(ヤ、ヤバい……とにかく逃げないと……!)

 震える足腰を無理やり立たせ、振り向く。瞬間、金縛りにあったかのように体が固まった。

 開け放たれたドアには、人影。形のいい唇が、ゆっくりと弧を描く。



ζ( ー *ζ「あーあ、見ちゃったんですね」




74 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:49:08 ID:5YanLMAQ0
(;^ν^)「デ……デレ!」

ζ(゚ー゚*ζ「どうですか、この部屋? ニュッさんがたくさんいて、とっても素敵でしょう?」

(;^ν^)「ど、どういうことだよ、これは……」

ζ(゚ー゚*ζ「どういうことも何も、見たまんまですよ」

(;^ν^)「一体いつから……」

ζ(゚ー゚*ζ「ずーっと前からですよ。ニュッさんが私のことを知るよりもずっとずっと前です」

(;^ν^)「それって……お前の方が俺より先に、俺のストーカーだったってことか……?」

ζ(゚ー゚*ζ「そうですよ。まったく、ニュッさんったら気づくのが遅いんですから」

ζ(゚ー゚*ζ「ね、ニュッさん。私、頑張ったんですよ? 街でニュッさんに一目惚れしてからずっと」

ζ(゚ー゚*ζ「まず名前と家を特定して、侵入してカメラを仕掛けて、ニュッさんの部屋にあったエロ本とかAVとかパソコンの中のエロ画像を見てニュッさんの好みを研究して、ニュッさんに好きになってもらえるように髪型を変えて口調を変えて、服も下着も新調して、顔も体も整形して」

(;^ν^)「……今、整形したって言ったか?」

ζ(゚ー゚*ζ「はい、言いました。ニュッさんのために整形しましたよ」

(;^ν^)「……まさかとは思うが……お前、整形したヒールなんじゃないのか?」

ζ(゚ー゚*ζ「……気づいちゃいました? やだなあ、ニュッさんったら変なところで勘がいいんですから」

ζ(゚ー゚*ζ「でも、ニュッさんだって今の顔の方が好きでしょう? 整形前の私の顔を地味って言ってましたし」

(;^ν^)「……なんで妹がいるなんて嘘ついたんだよ」

ζ(゚ー゚*ζ「嘘なんてついてないですよ」

(;^ν^)「言っただろ、妹だって。写真を見せてくれたときに」

ζ(゚ー゚*ζ「『私の妹』とは言ってませんよ。ただ『姉であるペニサスの妹』という意味では言いましたけど」

(;^ν^)「でも、三姉妹だって……」

ζ(゚ー゚*ζ「それはニュッさんが勝手に勘違いしただけです。二人姉妹ですよ。
     そもそもニュッさんが言った三姉妹に対して、私は肯定してませんよ。まあ、否定もしなかったんですけどね」

(;^ν^)「……屁理屈だ」

ζ(゚ー゚*ζ「なんとでも言ってくださって結構です。ニュッさんと結ばれるためには必要だったんですから」

75名無しさん:2017/08/24(木) 00:50:14 ID:rf24/3X20
なんだってーーーーーー

76 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:50:28 ID:5YanLMAQ0
ζ(゚ー゚*ζ「他にも、いっぱい頑張ったんですよ?
     ニュッさんの家の近くを頻繁に通ってわざとニュッさんの視界に入るようにしたり、ニュッさんが夜に歩いてるときに無防備に前を歩いてストーキングしてくれるように仕向けたり」

ζ(゚ー゚*ζ「本当は襲ってほしかったんですよ? でも、ニュッさんってチキンで童貞だからそんな勇気出ないですよね。だから、私のストーカーになるよう仕向けることで妥協したんですよ?」

ζ(゚ー゚*ζ「ストーカーになってくれたと思ったらニュッさんポンコツなんですもん。名前も住所もまともに調べられないなんて……」

ζ(゚ー゚*ζ「あ、名前は当ててましたね。伊藤ヒールって言ってましたよね」

(;^ν^)「……デレってのは偽名なのか?」

ζ(゚ー゚*ζ「改名の手続きはしましたから、今の私は間違いなくデレです。昔の名前とは決別する必要があったんです」

ζ(゚ー゚*ζ「全部、全部ニュッさんのためですよ」

(;^ν^)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「あっ、もしかして重い女だって思ってます?」

(;^ν^)(重いどころじゃねぇ……こいつ、ヤバイ……。逃げないと……)

ζ(゚ー゚*ζ「ニュッさん、もしかして逃げようだなんて考えてませんか?」

(;^ν^)「……ッ」

ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、ニュッさんって分かりやすいですよね。そういうところも好きですけど」

77 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:51:12 ID:5YanLMAQ0
ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ、ニュッさん。よーく考えてみてください」

ζ(゚ー゚*ζ「貴方好みで、貴方のことが大好き。こんな女、この先一生私以外に現れませんよ?」

(;^ν^)「……」

 ふと、目の端にローテーブルが映った。
 背の低いテーブルの上には花瓶に挿された花。すっかり萎れて下を向いてしまっている。傍らには見覚えのある手紙が置かれていた。

 背後からは、俺の部屋を映し続けるモニターのノイズが聞こえる。

ζ(゚ー゚*ζ「ニュッさん」

(;^ν^)「……なんだよ」

ζ(゚ー゚*ζ「私じゃダメですか?」




78 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:52:06 ID:5YanLMAQ0

 静寂が部屋を、二人のストーカーを包む。時間にすると一分程度だろうが、何時間も経過したように感じた。


 デレの目を見据える。瞳に俺の姿が映り込んでいるのが見えた。まるで、デレの目に俺が囚われているかのようだ。

 意を決し、震える唇をゆっくりと開く。


(;^ν^)「俺は──」


 突如、目の前のデレがぼやけた。

 瞼が落ちてくる感覚を覚え、視界が狭まっていく。目の前が黒く染まるのと同時に、プツン、と意識が途切れた。





79 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:53:08 ID:5YanLMAQ0


 まるで、操り人形の糸を切ってしまったみたい。


 床へと倒れるニュッさんを見て、私はそんなことを考えていた。

ζ(゚ー゚*ζ「やっと睡眠薬が効いたみたい。ふふ、ニュッさんったら、何にも疑わずに紅茶を飲むんだから」

ζ(゚ー゚*ζ「あーあ、返事聞きそびれちゃった。まあいっか」

 眠ってしまったニュッさんを抱え、すぐ近くのベッドに寝かせる。ニュッさんは痩せているとはいえ、成人男性。女が抱えるには少々重かった。

 ベッドの端に頬杖をつき、規則正しく呼吸を繰り返すニュッさんを見つめる。


 ニュッさんが目を覚ましたら、さっきの返事をもう一度訊いてみようかな。


 ベッドの上でニュッさんが身じろぐ。


ζ(゚ー゚*ζ(返事次第では、身じろぎすらさせてあげられなくなるなぁ)

 ニュッさんの髪の毛を撫でて、ひとり微笑んだ。






ζ( ー *ζ「ニュッさん、大好きです」




ζ(^ー^*ζ「絶対に、逃がしませんからね?」







80 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:53:57 ID:5YanLMAQ0






 今日をもって、私とニュッさんの、三十日間のストーカー戦記は幕を閉じた。








81 ◆UVzfRCLqYA:2017/08/24(木) 00:54:46 ID:5YanLMAQ0
これにて終わりです
ありがとうございました

82名無しさん:2017/08/24(木) 00:57:53 ID:z2aCZ6hQ0
ひぇっ……乙

83名無しさん:2017/08/24(木) 00:57:58 ID:Ydz3wNYQ0
こえええええええ!!
乙!

84名無しさん:2017/08/24(木) 01:03:09 ID:rf24/3X20
ホラーエンドかよ

85名無しさん:2017/08/24(木) 01:04:13 ID:gNS8WZSU0
ストーカー戦記ってそういう……


86名無しさん:2017/08/24(木) 01:05:40 ID:ADdS.tJQ0
デレちゃんにストーカーされたい


87名無しさん:2017/08/24(木) 01:06:48 ID:rf24/3X20
そいつはデレじゃねー、ヒールだ

88名無しさん:2017/08/24(木) 01:07:56 ID:ADdS.tJQ0
可愛いは正義だから…

89名無しさん:2017/08/24(木) 01:10:22 ID:NTA/en8I0
これは予想外


90名無しさん:2017/08/24(木) 01:11:54 ID:RLt5V.pM0

まさかの……

91名無しさん:2017/08/24(木) 02:19:43 ID:14.IHhno0
>>67でフェってなったらやっぱり・・

92名無しさん:2017/08/24(木) 02:24:59 ID:J18T2S/I0
ひええ…予想外すぎる…

93名無しさん:2017/08/24(木) 06:32:15 ID:Bs48oRBs0
デレちゃんかわいいよデレちゃん

94名無しさん:2017/08/24(木) 06:44:12 ID:7LsYm0r60

今回ほのぼのと見せかけて……てのが多過ぎてもう何も安心して読めない

95名無しさん:2017/08/24(木) 10:27:28 ID:p92rLShI0
ひょえー…

96名無しさん:2017/08/24(木) 12:08:58 ID:EctQ5zoU0
やっぱりホラーじゃねえかよ!!

97名無しさん:2017/08/24(木) 12:16:53 ID:38sPjMYY0
微妙な違和感感じてたけど逆ストーカーエンドは…
前半はほのぼの後半は多少ミステリアスに楽しませていただきました


98名無しさん:2017/08/24(木) 17:32:52 ID:gfVFhbMY0
おつ、すっかりのんびりした雰囲気に騙されたぜい
デレ(ヒール)も訳ありかなあ、とは思ってたけどさすがに重度のガチなストーカーだとは思わなかったわ

99名無しさん:2017/08/24(木) 20:14:22 ID:a8.xv/x.0

ニュッ君が愛を受け止められれば、うん……

100名無しさん:2017/08/24(木) 20:44:03 ID:TzK2pFkk0
ヒモになれるからいいのではと思うあたりダメだ

101名無しさん:2017/08/24(木) 20:55:30 ID:ADdS.tJQ0
お前は俺か

102名無しさん:2017/08/26(土) 13:31:16 ID:5MK68O7Y0
ひぇぇ
ほのぼのなのに、ラストが……ラストが……

103 ◆TflJu3mvXc:2017/08/27(日) 00:35:19 ID:BIajUQlo0
【業務連絡】

主催より業務連絡です。
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104名無しさん:2017/08/28(月) 22:56:31 ID:0mUNeSBA0
おお……このオチは全く読めなかった

105名無しさん:2017/08/29(火) 02:25:24 ID:HmgArwaUO
デレが幸せならそれで良いよ
メリーバットエンドってやつかな。穏やかにゾクッときた

106名無しさん:2025/05/13(火) 12:07:18 ID:.Vz2Y4860
乙乙
両想いだもんハッピーエンドだよね☆


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