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( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです
1
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/09/23(金) 23:19:53 ID:tPVEEtDg0
前スレ
( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1438259918/
支援曲 Answer(すーぱーもぐりん氏より)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/link.cgi?url=https%3A%2F%2Fyoutu.be%2F-c3XqxQ_j2A
ゆっくりまったりと。2スレ目でもよろしく。
355
:
名無しさん
:2017/08/01(火) 03:46:42 ID:XvRLrqLY0
目のやつゾッとしたわ
乙
356
:
名無しさん
:2017/08/01(火) 07:31:13 ID:EVmcYMoA0
ショボンの魅力が上がりすぎてやばい
357
:
名無しさん
:2017/08/01(火) 08:09:12 ID:eu.u1x7s0
噛ませポジだったりするけれど
なんだかんだミルナが好き
358
:
名無しさん
:2017/08/01(火) 19:27:03 ID:KoV7yy4Q0
かなりAA表現増えてきたな
地の文ラッシュも好きだが試行錯誤も悪くない
359
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 21:05:52 ID:htw1B6cw0
ふふふ
結局来ちゃった
よろしく
360
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 21:18:47 ID:htw1B6cw0
| |:|:|::::| :| :|=========||: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_:_:_:_:_:_:_:_: : : : : : : : : : : : : :.::|::|: : : : : : : : : : : : :
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'弌 |:|:|::::| :| :|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_| :: :: :: :: :: :: :: :|:|:||:|:|:|:||:|: : ||TTTTTTTTTTTT|/i|_|_|_| ̄ノ_乂 :|_l_|_|_|_|_|:: ::
: : : `丶、 |:|::::| :| :|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_レ'゙) :: :: :: :: :: : |:|:||:|:|:|:||:|: : ||<゙Y゙>¨¨¨¨¨¨¨ |/i|_|_|_l___,|::::::|_|(ヽ_|_|_|_|_
: : : : : : :|〕iト :| :|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_||´ : : : : :: :: :: :|:|:||:|:|:|:||:|一||_|'´|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|/i|∠ZZZ|::::::|ZZZ_||ZZZZZZ
: : : : : : :|::|: : : :≧s。L:|ニニニニニトミ|_|ニ|iニ|_|| : :_:_:_:_:: :: :: :|:|:||:|:|:|:||:|==||_|'´|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|/i|“¨|” ̄|::::::| ̄_||__|_|
: : : : : : :|::|: : : : : : : :.:〕iトミニニニトミ|_|ニ|iニ|_||::::|=c==|:: :: ::|:|:||:|:|:|:||:|゚Y゚:|_|:‐||ニニニニニニ:|/i|“¨|” ̄|::::::| ̄_||__|_|
: : : : : : :|::|: : : : : : : :.:.:||: : : : ::〕iトミ|_|ニ|iニ|_||::::|=|=| ̄~|:: :|:|:|レ|三三イ |_|:‐||ニニニニニニ:|/i|“¨|” ̄|::::::| ̄_||__|_|
: : : : : : :|::|: : : : : : : :.:.:||: : : : : ||: : : ||`'弌ニ|_||::::|=|=l..i゚::_|_:::|:|:」⊥。Y_|::|:::|_|‐八‐゚ヽ───.:|/i|“¨|” ̄|::::::| ̄_||__|_|
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: : : : : : :|::|_ --┴─…¬冖ニ二¨¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ 二 ニ 冖宀=- .... ,,,, __.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
───二三三二─ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐二二 二二三三二二ニニ==
三二二─‐ _二-‐ ‐ ‐ _ _ _ ──二_─二三三三三三三
=‐ _ ̄ ─二─ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ─ ‐ ‐ ‐ _ _ _ _ ‐ ‐ ‐ ‐‐‐二二─ _ ̄─_二三
-二二二二二───── ‐ ‐ ‐ ‐ ‐三三─ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 二─ _ _
二二二─── ‐ ‐ ‐ ‐ ──二二三三三─ ─ ─ ─ ──二二二三三三三
二二─ - - -- ──二三三三二─ ‐ ‐ ────二二二二二二三三三三
361
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 21:27:03 ID:htw1B6cw0
(´゚ω゚`)、’
━━─○─━━
,・(´<_` ;)
(´<_` ),,(最悪だ……! よりによってこの男……!)
兄者から聞いた王位の面子の名前とそれぞれの人柄から、自分が最悪の窮地に立たされていることを察知する。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
( ´_ゝ`)「仮に奴と闘うことになったら、迷わず離脱することを考えた方がいいな……
王位としての格の違いとかじゃなくて……あいつはイカれてる 」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
兄であるシャキンを前にして発狂した時のことは聞いていた。
それに加えて、先日のジョルジュによる王位の公表。
弟者が、目の前の男がショボンであると断ずるのは容易だった。
362
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 21:42:17 ID:htw1B6cw0
緊迫した状況は、たちまち捕食される側の人間に閉塞感を与える。
生徒会長素直クールを始め、自身が目にしたことのある歴戦の猛者と同等の覇気に気圧され、弟者は空気の薄さを感じていた。
(゚<_` ;)(刺し違えるつもりでようやく離脱出来るか……あるいはそれも希望的観測)
心臓の鼓動すら気取られ、殺される。
そんなイメージが脳内をめぐり続ける。
兄者ならば、この状況をどうするか。兄者がいれば、自分はどうするか。
そこまで考えたところで弟者は視界の端にトラックから雪崩れ落ちた怪我人を捉える。
「うぅ……」
「いてぇ……いてぇよ……」
「ぁ……家に……家に……」
∑(´<_` ;)(馬鹿か俺は……)
俺は兄者と約束した。怪我人を運んで戻ってくると――
今までどのようなことがあっても裏切ったことの無かった兄を、なぜ今になって裏切ることが出来ようか。
それは、兄弟の間で長い年月をかけて結ばれた、言葉のいらない契り。
363
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 21:59:42 ID:htw1B6cw0
.. /⌒i
_,,..、 .| / ,..-、
l l | /´ l,、_ノ ,
| i' '´_,,、
.| し''´ 」
| ,,.-''´ .
| .| ,、 r‐'l .r、、
.l、_ノ i ゙l.| ゙l / l゙
│ ゙l | |/ l゙
゙l,,ノ '"│ /
´ .l゙ l゙
\,l゙
`、\N\
────────────────────────────────────────→ >
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7 /7/
//
,・───────=二(´゚ω゚`)
────=二(´<_` ;),,’・
(´<_` ;)「ちっ……!」
(´゚ω゚`)「オラオラ余所見してんじゃねェぞおおおおおおおおおおお!!」
一閃。
弟者とて視界からショボンを外すほど油断したわけではない。
自分の意識の及ぶ範囲で、最大限の警戒を敷いていた。
ほんの一瞬だ。瞬きをする時間よりも短い一瞬の意識の乱れを、ショボンは見逃さなかった。
364
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 22:17:23 ID:htw1B6cw0
追撃につぐ追撃。
羅刹棍による打撃は弟者のガードの上から骨を軋ませる。
仮にがら空きのところを打ち抜けば、文字通り人体を砕くだろう。
(゚<_` ;)「ぅぐ……!」
時間にして、一分にも満たない連撃。
既に弟者のガードは緩み、両腕の骨にはヒビが入っていた。
,・(´゚,ω゚`)「あああああああ足りねぇ足りねぇ!! 全然足りねェええええええええ!!」
────=二(´゚ω゚`)(´<_` )
「なんだその無様な姿は!!」
「退屈過ぎて欠伸が出るんだよ!」 \ ,,_人、ノヽ
)ヽ (
「ちっとは反撃してみろ!!」 - < >
) て
「ほらほらほらほらァ!!」 /^⌒`Y´^\
(´゚ω゚`),・、’「ああああああほらやってみろやなァ!? やってみろ! やってみろ! ヤッてみろ!!」
365
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 22:57:20 ID:htw1B6cw0
,・、’(´<_` ;)(兄者から聞いてはいたが……まさかこれほどとは……)
反撃を一切恐れていない猛攻。
弟者はこれよりも洗練され、かつ威力の高い連撃を放つ猛者を見たことがある。
帝国随一の剣技を持つ、VIP最強の剣客素直クールだ。
武術としての質の高低を測るならば、ショボンではなくクーに軍配が上がる。
だがこの猛攻はそういった武術としての観点で推し量れるものではなく、ただただ恐ろしい。
箍が外れたような連撃は人間というより、飢餓状態の猛獣を思わせる。
一つ一つの動作の間にある僅かな隙すら、捨て身覚悟の覇気に気圧されて埋められてしまう。
(´゚ω゚`)
ショボンは吸血鬼になって、自身を守る為の技を捨てた。
事実上不死となった自分に、傷を負わないための配慮など不要だからだ。
自己嫌悪を乗り越えてからは早かった。
彼の武術に対する直向きさは、自分の身体に最も即した戦闘スタイルを確立させる為の一助を担った。
(´<_` #)(重傷覚悟で退くしかない……距離を取って厄介な棍を奪取出来れば……)
366
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 23:21:13 ID:htw1B6cw0
弟者が意を決したその時だった。
その一閃の煌めきは、限りなく零に近かった。
.
367
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 23:26:43 ID:htw1B6cw0
_,.. ー ─=二.,,_ ! l
,, -;;il!!'" _,,,.. -ー''"  ̄ ̄`゙゙''ー\l l, .| .,i7
,,.;;シ'" ._,, -'''''"゛ l, ll ,l゛!
,..!广 .'二ア" ._,, ‐''''^ ̄ ̄ ヽ ヽ i゙.! ,/
,/゛ _,,..ニ'"゛ .,..-'"゛ l ヽ ! .| ., .ll' .l゙
'" ー'“゙ / ,, ‐″ l : ! .l| ,! i′
,..-'´ . / | l l.! l l
,∠´ . / l゙ | .!l iリ
"゛ / . / ! !,!l /
,〃 ..i/ ./ | l゙ /l
.,, / ./ / l | . l/
. /./ / .,/ ! ! .iリl゙ .iリ
イ l| .ノ/ ! i゙ ,i゙iリ il"./l゙
,i!/ .,/./ l !/ .ll゙ /.!/ l
,i′ .,i./ / ″ / ./ /
,// / / / !
. ,r./ / / / l
ツ゛ / l ,i / !
′ / l..i′|. ,,/
/ !〃 .l! ,i"
/ /iリ ,! /
/ iリ l .! .i′
,/ i}"/ .! l
/ │ l/
/ l .ll゙
/ l i゙
/ ll
/ リ
/ ll
368
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/01(火) 23:49:47 ID:htw1B6cw0
. 二二二二二二二二二二┌ ┬‐v─ v 、//////////> '"二二二二二 \'/////////
. _________∠| / / / .〉-、///> '"────────_>ァァ77777
. / }─〉////////////////,L.{__∧_/ーヘ }} "二二二二{`'ー'"~ ̄ ̄`77//∨∧/////
. {_/ /く>く>く>く>く>く>く>く>く>く>く><>// //〜〜〜〜〜 }77/ {{// ∧∨/////
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`'ー‐< ̄ ̄{二´ /────‐ //// ....::::: `∨//∧∨////
────────── ̄ ̄\フ´─────‐ `¨¨7 / ///\.'/∧∨///
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二゙'ー'゙ー'^'ー'ー'゙ニ==-\__`\_
. ────────────────────────────/'//////////,
( -д- ),,’・
────┼○ チンッ
ショボンの連撃と対を為す洗練された一撃。
,
,,・’( <_ ),, カフッ
ショボンと弟者の二人の間に流れる闘気の隙間を縫うように、そしてその閃きは刹那を駆け抜け、弟者の背中を斬りつけた。
( -д-)
( <_ )
( ゚д゚ )「悪いな。この身体は武士道を真っ当することすら許さぬようだ」
369
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:17:25 ID:cjjGXVZk0
,・;'’( <_ ),,・;’(くっそ……)
この学園に入学した時点でいつかこんな日が来るということは覚悟していた。
つもりだった――
闘って死ぬということを知っていた。
それが俺の身に降りかかる日が明日であろうと、ずっと先の話であろうと……
そんな日が誰しもに平等に訪れるという知識だけがあって、俺は本当の意味で、死というものを実感していなかったのかもしれない。
血が熱い。
それが外気に触れた途端、鉄のように冷え切ってゆくのが、手に取るように解った。
( <_ )
なぁ、兄者――
━━━━━━━━━
━━━━
370
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:21:40 ID:cjjGXVZk0
意識が元に戻る
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
三三三二ニ=-― ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨ ―-=ニ二三三三
 ̄ ̄ すまん、約束……  ̄ ̄
__ __
三三三二ニ=―- ______ _______ -―=ニ二三三三
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
371
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:22:54 ID:cjjGXVZk0
あああああああああああやっちまったああああああああああ以下訂正
372
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:23:19 ID:cjjGXVZk0
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
三三三二ニ=-― ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨ ―-=ニ二三三三
 ̄ ̄ すまん、約束……  ̄ ̄
__ __
三三三二ニ=―- ______ _______ -―=ニ二三三三
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
373
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:24:01 ID:cjjGXVZk0
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
三三三二ニ=-― ¨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨ ―-=ニ二三三三
 ̄ ̄ 守れなかった――  ̄ ̄
__ __
三三三二ニ=―- ______ _______ -―=ニ二三三三
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
ニ二三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ニ
374
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:25:48 ID:cjjGXVZk0
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
375
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:26:46 ID:cjjGXVZk0
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
376
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 00:29:08 ID:cjjGXVZk0
二十六話おわり
紅白結果発表まで先は長い
俺は多分死ぬ
おやすみ
377
:
名無しさん
:2017/08/02(水) 01:24:22 ID:zeo4eXJY0
ミスワロタ
378
:
名無しさん
:2017/08/02(水) 02:42:46 ID:bQC.0btQ0
おつかれw
自分の意思すら優先できねえ体になんてなりたくねえものよな
379
:
名無しさん
:2017/08/02(水) 08:56:31 ID:GVU0IcLg0
ショボン様……
380
:
名無しさん
:2017/08/02(水) 18:30:25 ID:R6iD/V8Q0
>>354
でも二十六話終わったけどどっちが正しいのか
381
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 18:35:25 ID:tJL4tDXw0
あああああああああやらかしたあああああああああここまでが26話でよろしくおねがいしますうううううつううううううううう
殺してくれ
382
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 21:59:12 ID:cjjGXVZk0
十二時には寝られるよう頑張ります
毎日投下してると追ってる側からしたら大変かもだけど今日もよろしく
ほいたら投下
383
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 22:01:40 ID:cjjGXVZk0
第二十七話「降臨する何か。その時ぼくらは同じ敵を見た」
.
384
:
名無しさん
:2017/08/02(水) 22:04:03 ID:eCrQEGBM0
いや残念ながら楽しみにしてるだけだ
385
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 22:15:59 ID:cjjGXVZk0
雨は更に勢いを増す。
雨ざらしの瓦礫は上空からの衝撃の余波を受ける度に一つ、また一つと水流に飲まれてゆく。
汚泥を含む流れはせり上がる壁にぶち当たる。
やがて誰もがその壁を心許なく思うようになった。
第三ブロックから浸水した流れは各ブロックの営みすらも削り取る。
特に隣接する第四ブロックは酷かった。
濁流の中に、ペストの看板があったことは、この時誰も知らない。
元々、半ば隔離されるような形で存在していた第八ブロックに大勢の生徒が押し寄せていた。
中にはこの騒ぎに呑まれるように、雪崩れる人の群れに押され、踏みつけられ、命を落とした者すらいるだろう。
たった一夜にして、フォックスが、生徒たちが作り上げてきた営みは壊された。
386
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 22:28:14 ID:cjjGXVZk0
_,,,......................,,,,,__,
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/ l,.く 'i . / ./ / ...-'゙゛ i! l'i .l `\、゙'-、 .\ ヽ , ,i'./ .ヽ
./ / ヽヽ.` / / yi" ./ / .,巛┘._.. /.i;;;;.l...l ,,、...テ''i .\ \ .\ ヽ .ノ"/./ .l .l
.i′./ ヾV゛./ _lミ'゙,/ .,i". ヽ.゙,.,シ彡'"゙/ / l .l゙゙'''ミ-.".- .,, \ ヽしミ,ヽ ヽ.,/,i′ !、 l
! / 7 l゙ .゛./ / `´'!シソ゛ 〈) ./ l ".゙ ゙L.l ,i .`' !./ ″ ヽ ゙.l . l. l/ .l .!
│ .! .r‐ ! l\ / i冖'''''''''''!''¬''''''''.'" 冖''''''''''".`'''''''''''''"冖''''''''.''). l ./、.l .,〟 l .l
.l .| .゙ご'゙ l / ヽ.l/ l`'‐、'-// 、 .,! /..‐二ミヽ.l .l. ._,, l.l..‐'.,/.! l.ノ,i'.! | iー'.l" .! l
.! │.!ゞ‐ | .! ゙V ,! `ッi,゙'-,,..″ / /./ . iiii.`、.l l ".,/ / | 〔/ .| .! .´_| | │
.! | .| .! | l、 ,l . !.! `'-,゙'-/ /| | .,ii, iii !.,!i ゙='"..‐゙〕.! ,iく,,、! l゙,,..L.! | !、. | .!
.! │ ! ,! ! |ヽゝ ! .!.! .,.`i ._ゝ).\,,,,,,,/iシ'" l´,r>/,!.ヾ .,i'| ,!`'.,││ ′`T.| │
! │ .ー"│ .l 、.;; .l |'、'./ ,八.l ` / / `‐、゙'くニツ“ / .l, .l //i'ッ‐ノ,/ l .〈、/ l l .!
.! .! lュ l .l .!;;' ゙l, lヽヽ . ヽ> l .〉 〟 ,ゝ _ .く、 ty .l ゙t/゙.l/゙ノ,i'ゞ / iニ'7 l ! │
l .l .、> ! . l '´、 ヽ ヽ'、ヽ" .゙' ! ! ,/./゙、`'-..\,,.. l、 l. .,i'ノ/ ./ ,」 ./ / /-゙ワ .l゙ l
..l .l, .,..l l゙'゙,゙. ヽ. ヽ)_ヽ / i∨゙__r'_,_,,゙,,,,.. ;;>.,゙'' ! l,i'〃 / . " / / . -、 i ./ /
. l. ..l. ..、゙".、ヽ .\.'゙゙,, \ ゙ヽ li′...‐゙、 .゙,゙,゙'''''''^'二..、 \ ,ノ"../、/゙ / / ‘'" ´./ /
ヽ .ヽゝ-'冫.\ `、゙‐' ゙'-、`'<、 ゞ " ゙Ψ '! = .,, / ゛,/ ゙レ./ / . ,_ ./ /
ヽ .ヽ ゛,,-. .\ `-、 .`'ッ ,,_`"―-----―'''"゙_,,,イ″ ._/ ./. ' ,ヽ 、./ ./
ヽ. \゙'.iッ'" .\. `-、、 ヽヽ´゙'''''――ーー'''"´,i'./ , / .,/....-/' ,,´ .r'" /
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 ̄ ̄゛
387
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 22:40:35 ID:cjjGXVZk0
,・、’从 ゚∀从,・、’
ハイン、いや、始祖キリバリ-・アルカードは退屈そうに腕を組み、眉根を寄せて地上を見下ろしていた。
彼女の視線の先には、燻るように揺らぐ炎の残滓と、無数の骨達。
そして始祖の背後に顕現した魔法陣は空を覆わんばかりに拡がり、その光で地上を照らしている。
从 ゚∀从『セント・ジョーンズ! この私が手ずから出向いてやったのだ。かような茶番で退屈させるな!』
怒号のようで、その中に清廉すら思わせる声が響く。
王が下々の者達に説くように、今の彼女が空より放つ闘気は聞く者全てを圧倒していた。
彼女の視線は足元の炎から第八ブロックに向く。
蟻のように群がり、どよめく彼らが、彼女には塵芥のように見えた。
388
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 22:59:56 ID:cjjGXVZk0
从 ゚∀从『……汚い』
从 ゚∀从,・、’『汚い! 汚い! 汚い!』
从 ゚∀从『なんだこれは!? 何なのだ!? 仮にも真祖として力を継いだこの娘が愛した世界はこんな薄汚い箱庭か!』
,
从 ゚∀从,,・’
从 ∀从
::从 ∀从:: フッククッ...
从 ゚∀从,・、『ハハハハハハハハハッ!!』ドッ
从 ゚∀从『なぁ小娘よ! この私に何を為せと言うのだ! 貴様は言ったな、■■■■■■■■と!』
从 ゚∀从『この薄汚い世界の何処に、私が救うに値する者がいる! 私の目には塵芥しか映ってないぞ!』
389
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:06:09 ID:cjjGXVZk0
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390
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:16:08 ID:cjjGXVZk0
始祖は不意に嗤うのをやめ、目を細めて地上の有象無象を眺める。
そしてほくそ笑んだ。
あの虫けら共に、我が軍勢をけしかけたらさぞ愉快なことになるのではないか――
それは羽虫をその手に捕らえた幼子のそれとよく似た、下卑た好奇心。
未だ彼女の背後の陣から無尽蔵に湧き続ける骨の軍勢は同じ姿勢で滞空し、主の指示を待ち続けている。
从 ゚∀从『間引きも、王たる者の導き。ならば娘も本望だろうさ……再び目を覚ましたあやつの顔を夢想し、眠りにつくのも一興か』
足元で燻っていた炎が燃え上がるのを視認し、片手間で蝿を払うように煩わしげな視線を落とす。
顎をしゃくり、無言で軍勢に命ずる。潰せ、と――
たちまち骨の軍勢は炎の中心に向かって身を投じ、火龍の存在自体を揉み消してゆく。
391
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:45:23 ID:cjjGXVZk0
从 ゚∀从『セント・ジョーンズよ。思えば貴様も青臭い理想を謳っていたな』
从 ゚∀从『貴様の口車に乗せられて愚かな衆愚に知恵と戦の火を授けたが、これを見て確信したよ』
从 ∀从『……やはり、人はどこまでいっても愚かであると』
一瞬、ほんの一瞬だ。
彼女は目を伏せ、こみ上げるものを噛み殺した。
始祖という、人間から最も遠い場所にいる高位存在が僅かに見せた感情の機微を見る者はいない。
从 ゚∀从,・、『ストリガよ! 我が命を拝聴するがよい!』
从 ゚∀从『かつて我等を闇に封じた愚かな人間共は堕落した!』
从 ゚∀从『私が許す! 頃来の真祖ハインリッヒ・アルカードの所願を果たす為、命じよう!』
从 ゚∀从『我等の破壊を以て人類の救済とする! 嘆きの魔女達よ!』
392
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:46:55 ID:cjjGXVZk0
『救え! 救い尽くすがいい!』
.
393
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:55:57 ID:cjjGXVZk0
始祖の号令を受けて、骨の軍勢は一斉に咆哮を上げた。
金切り声のようなそれは重なり合い、学園上空に響き渡る。
小刻みに震えながら、それらは互いに鼓舞しあっているのだろうか。
復讐のシュプレヒコール。
鳴り止まない不協和音。
骨達は一斉に身を屈め、第八ブロックに集まる人の群れを、ひび割れた眼窩で捉えた。
その時――
始祖の眼前の大気が、否、空間そのものが……
394
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/02(水) 23:58:46 ID:cjjGXVZk0
.ヽ ...l .l ,! \ l三L .r| iゞ .! ./ ./ i′ ,./ ., -'''″
-、、 ヽ " ヽ. ! \ .!三l /│ ./ │ ./ ./ / ./ _,、,/
`''-..、 .!'、、 .\ / ヽ.,!三三三} ,i、/ l‐l゙ ,ノン゛ ,,/,..-‐' /
、 `''、, .l \ ヽ │ l゙三三三| / . l′ ./ .! シ´ ./ /
. ゙''-、 .\.l .`'-、.ヽ. ! /.三三三|/ .l ,l lン゛ . / /
`''-、. ..゙!、 ゙ゝゝ /三三三三 !、 l ./ | ." . / ./ ... -ー''',゙
. l ヽ ト、、 /三三三三三 l. !! ./ ;;l゙ .,,./ ./ , / _..-'"´
.l ヽ ..l三゙''-、__/三三三三三三 ∨} / 三| .,ン/'゙ .,/;∨ ー―ー'、,..-'″
l `-、 ヽ三三三三三三三三三三 テ三三| .,..‐゙/ . _..-'"三r'" ̄ ̄ ̄ ̄"
.、、 l. .゙i..、 .ヽ三三三三三三三三三三三三 !‐"; / ._..-'''´三三/ __,、 __. ..,.. - ̄ ̄ ̄
゙'';;- ___l ヽ`'-..,, ヽ三三三三三三三三三三三三 l゙‐'´三三三 iiン-‐''゙゙´三三三 ゙̄ii./ ″
¬ー-___--ー''''″ __⊥三三`ゝ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二=―---
.―- __、._..-''" ̄ ゙̄'、三iv.三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二― ̄ ̄ ̄ ̄
_.. ‐'″ ヽ;;;゙''-_二三三三三三三三三三三三三三三三三二-──--、_ー¬'''"゛ _____
_-'"゛ !三三三三三ひび割れた――三三三三三三`'-、 \ ___,゙ゝ、、 _..-'"゛
〉三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 \,i,二-‐'' ̄ン'"゛
 ̄――--___,゙'-、,、 ,/三三三三三三三三三三三三三三三三v-、三三三三三三三㍉、゙''ー ,,_
`'ジ7"三三三_,,vi丶三三三/.i三三三三三三三三ヽ_ `|三三三三o三三三゙!ミ-/ .`\__、
._,, -'' / ./ ;;.,r‐'''"゛ ./゙三三三/ .、 |三三三三三三三三三~ 三三三三\ .`゙'''ー-ゝ `'-、、 ‐. ̄ ̄
_..-''´._ / / ./ 、 l三三三/ / .!三三三三三三三三____三三三三三l,_ `゙''''ー- ..
^'''" _ / ./,./ .,/-l三三三/ _,!__/三三三三三三三三三゙'''ー、, `'''ー ..__三三゙'-、
._..-'" ,/;i./ .ー ̄^゙'、.,..-''゙三-''7;i,゙_‐´ .,./ 三三三三三 ! ヽ三三三三三゙ゝ、__二ュ三三ヽ、
._.. -゙‐─^゙~゙''ー ../゙'''ク´ /三三゙'゙三三三三三三l′ |三三三三三三,____三三三、三三`'、
__‐''" / l三三三三三三 /.l三三ヽ .!三三三三 |  ̄ !.、 `'''ーxy..ミll― .__
/ l丶;.,./ 三-、三/ .l三三三三、三三三| .| .! `'-,,ヽ、
/ ./ / / ゛ ..l′ .l三三三./ \三三| .| .| `'ヽ、
_,,.. -‐''''^゙ ̄ー―┐ ,/'" / l, .ー!'、.;;ノ `''''、;;.! │.ヽ `'-、、
/ / ,/ ./ .,イ .! \ ゙' li ヽr'"'、,
,/゛ .`./ / ./ / .! .! ヽ .ヽ ヽ .|'-
395
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 00:12:06 ID:OBnTskHU0
从 ゚∀从,・、’
キリバリ-・アルカードはかつて自分が生きた世でも見なかった規格外の闘気に身震いした。
それは彼女にとって初めてのことだった。
/ 3, ,’・,・、’
彼女は咄嗟に自身の黒い腕を構え、防衛の姿勢を取った。
不死者の王たる彼女の中で、いや、不死者の王たる彼女を構成する全てが、警鐘を鳴らしていた。
これも、初めてのことだった。
細胞のエマージェンシーコール。
それを掻き消すのは、絶対的王者としての自負、驕り。
从 ゚∀从『ほう……』
常人であれば、直接当てられるだけで意識を刈り取るほどの闘気に触れ、始祖は悍ましい笑みを浮かべた。
从 ゚∀从『素晴らしい。この澱んだ世に、かような瑞々しい覇気を持つ者が存在したとはな』
/ 3
从 ゚∀从『名乗ることを許すぞ。人間』
/ 3「やれやれじゃのう……くたばり損ないの吸血鬼とやらは、随分とせっかちなようじゃ。殺気がびんびんイチモツを撫でおる」
/ 3「ま、儂も冗長な前口上は好かん。では、簡潔に名乗らせてもらおう」
396
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 00:17:01 ID:OBnTskHU0
゙'-,;;;;;~゙''''ー、, `'∴;;,..-'''" i-V;;;;;;;;;|, l;;;;;;| /゙Y'";;;;;;
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: t 、\;;;;;;;;リi,;;; ! .ト、 _..-''゙ ゙゙̄'''-、L;;;;;;;;;;`''-..、 `''、;;;;;;ヽ, l;;;;;;;.l/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.ヽ\.ヽ;;;;;;゙V;;;} ,!.l ./ ;;;;;;;;;.,..-‐'''''''''''ー 、;;;;;;;;;;;;;`'x .v、`ぃ;;;;ヽ, . l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;n.
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!、 .ヽ;;;;;゙!コ;;;,iジ;;;;│ ,!;;;;;;/_, .! ー゛ .lヽ l;;;;;;;;;;;;;;;;.! l;;";;;;;;;;;;;;;\ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"
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;;;;;; ! .!;;;;;,./ '´ `''i;;;} .!;;;;;;;;.! /;ヾヘ;i、;;; l ./ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;! !;;;; l !;;;;`'''√''''ー、、;;;;;;;;;;;;;~″
;;;;;;; ! .,!;/゛ ,、 i、「しかと聞け、異形の者よ」 ,!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;│ !;;;;/.,/;;;;;;;;;;;;\_ `''-、;;;;;;;;
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397
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 00:18:13 ID:OBnTskHU0
,・、/ ,゚ 3「儂が神である」
.
398
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 00:18:54 ID:OBnTskHU0
寝ます
少なくてごめんね
また明日
399
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 01:40:36 ID:Mwr/g9SI0
乙乙
ブーン=戦神だったっけ?
400
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 01:44:30 ID:/8svAyb20
悪い方向に転がりまくってる
ブーン達帰ってくる頃に学園あるの・・・・・・?
401
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 02:50:38 ID:e.fRkFrk0
あの冒頭にちゃんと戻れるのか
ハラハラする
402
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 07:24:38 ID:icmJhTMs0
ジョルジュさん物凄くかき回してんな
403
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 12:44:15 ID:JE.ispvA0
乙
ペストはやっぱり……
404
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 22:31:10 ID:OBnTskHU0
おれおろえおっっれ
405
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 22:32:25 ID:OBnTskHU0
第二十七話「闘いのマトリョーシカ」
.
406
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 22:34:39 ID:ixpFx9Ls0
いいぞ
407
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 22:35:07 ID:JE.ispvA0
あれ昨日の二十七話は!?
408
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 22:36:58 ID:OBnTskHU0
ああああああああごめんなさい小分けで投下するようになってから感覚がごちゃまぜなんでなかったことにしてください
もうころしてくれ
409
:
名無しさん
:2017/08/03(木) 22:40:14 ID:ixpFx9Ls0
落ち着け、二十七話は逃げないぞ
410
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 22:47:18 ID:OBnTskHU0
/ ,' 3
从∀゚ 从
翼を持たない荒巻が自分と同じ土俵、地上から遠く離れたこの場に滞空している。
それに対して、始祖は何ら疑問を抱かなかった。
その声質は異なれど、人間とは違う領域に身を置いているという点で共通している二人にのみ理解出来る事象は多い。
从 ゚∀从『力のみで神仏の域に達したか。業の深い者よな』
/ ,' 3
从 ゚∀从『その域に到達するまでに、どれだけの強者の芽を摘んだ?』
/ ,' 3「はて、お主は”人間”とやらが肉を食うのに、家畜を憐れむような生き物だと思っておるのか?」
从 ゚∀从『…………』
ハインの身体を借りて、ハインの顔で、始祖は高揚を露わにする。
荒巻は腕を組んだまま、始祖の金色の瞳に冷めた視線を飛ばし続ける。
从 ゚∀从『その驕りは、嫌いではない』
411
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 23:03:38 ID:OBnTskHU0
歪む空間の中、闘気が鋭い刃物のように鍔迫り合う。
鎌鼬が飛び交い、空気を切り裂く。
始祖の頬を、闘気の刃が掠める。
一筋垂れた血を、まだ人の形を保った指先ですくい取り、満足げに目を細めた。
頬の傷が瞬く間に癒える。
絹のような、白い肌が再生しきったその時、示し合わせるでもなく二人の”コミュニケーション”は始まった。
/ ,゚ 3,,’・「ふんッ!」
枯れ木を思わせる、深い皺が刻まれた老人の顔。血管が浮き彫りになる。
始祖に向けた掌は何を放つでもなく、発声による発破のみで始祖の身体を地上に叩きつけた。
,・、’从 ゚∀从,・、’
濁流が彼女を避ける。
否、何者にも干渉されぬ筈の、大海嘯の如き流れすらも、彼女が受けた衝撃に巻き込まれたのだ。
412
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 23:16:25 ID:OBnTskHU0
再び流れを取り戻した濁流がたちまち始祖の身体を覆わんとする。
その刹那、水の流れよりも先に荒巻は地上に降り立ち、地面に仰向けになっている彼女に馬乗りになっていた。
/ ,' 3「儂のみが、疾きを堰き止め、堅きを打ち砕くことが出来る」
二人が共有する時間は、学園の強者達が闘気をぶつけ合う際のそれよりも、薄く、極限まで引き伸ばされている。
一秒が永遠に近い次元で、言葉を介さずとも伝わる極限のやり取り。
从 -∀从『――――』
从 ∀从 ニィ...
自分の視界が、浅黒い拳で埋まるのを満足げに見つめながら、始祖は振り下ろされるそれを無防備に受け止めた。
頭部が爆ぜ、飛び散る脳漿は一瞬で蒸発する。
その拳の前にはあまりに脆弱な肉。
それを軽々と突き破って、荒巻の拳は地面を”撫でた”。
413
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 23:21:10 ID:OBnTskHU0
. _.. -''″ .__..__,、 -=ニ゙゙ニ--- -......,,,,,_、 .'`-┷lli..,, ,_
. ‐'″ _,,.. -ー''''^゙゙二ri'ニ.... ....、............. ...._,,,_  ゙゙゙゙̄''''lllll,,,,_
..,.. -''"゛ _,,,.. --ー''''."゙.´  ̄''''―
_,,,,, ` ̄ ̄ ゙゙゙̄! ,,__ .,,,,..uuii、;;;;;;y ......,,,,_,i-............ ......,,,,
-''''゙彡'"゛ ._,,..yr‐ ._,,.. -ー''''''゙  ̄ |! i| : ´`゙'''― ,,,_
...ノ'" .,.. -''',゙..r''“゙゙“´ |! i| i `'''ー、、
_..-'"゛ _..- |! ∨| `'ゝ
'" .,..ッr'" |! i! ヽ
.., ''ソ゛ i |! i|
゛ l゙ i! |! i|
. ! |∨ i!
ヽ i|! i|
. `'-、、,. |! i| _..-'´
`''ー ,,_ |! i|. _,,,.. -‐''"
´゙'''ー . ,_ |! i|. __ii;;;;;;ニ二......、
.,,_. : =i i ,,、 |! i|. '''''''''''''''''''''''''''
. `゙''''〜 .`''ー .. ,,,,____ .__ |! i|.... 三゙゙..........---;;;;=' ._,,
'''ー ...,,,_  ̄ ̄.. |! i| -―''''"´ . --l∋´
¬――ー`-′. i! |! i|. _,,.. -‐''"゛
`゙"'''―- ....,,,_ `゙`-`-. |i |! i| i.¬''"´ .__,,,,,,,_,,,,..
'―-- 、..,,,,_、 . ̄''-.. ,,_、... i|∨ ∨|...ー¬''''゙゙゙ ̄´゛
 ̄ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙̄ '''''゙゙. |l l|
|l l| !
|l l| i!
. 、 |l ∨| /
\ |l : l|
|l i l| /
\ _ノ,' _ |! l| /
.... く> ヾ< /Υ 〉 !| _ |] ー '´/
}l 〈_::」/ :!:i: 〈/ __ l { /
\、 /, __ .:|.:|: . _ノ::::\\ 、ヽ. __/
. \ー ' 「:::::// . :.:|:.:.v!: . \:::::// ー ( /
. ) ) 〈:::::// . . : ::!:.: .:|: : .  ̄ i ー '/
\ 、 // l7  ̄ . : :|: :: :!: :. :|: : : . . . l> il フ∠/
.. \ー ' i! . . .: : :|!: : |..: . :l : く]: . i. . !:l //
. \\ il 、〈〉 i . . : <>!|: :,' .:: .: | : : !: : !:. . . ノ::l // l7
. ):.:\ 八:.\_ 人 )、 : : ノ.:V.: : .::.: :!: :人 八,、 ノl / : ノ,、 /: (
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
414
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 23:40:52 ID:OBnTskHU0
/ ,' 3「ほっほっほっほ。力加減が煩わしくてかなわんわい」
空高く昇る闘気の渦。
幸い上空に逃げた高エネルギーは学園を更地にすることはなく、空を震わせるだけに留まった。
それでも彼の拳を中心に、大きなクレーターが出来上がり、周囲の水は干上がっていた。
/ ,' 3「しかしあまりはしゃぎすぎると地上諸共吹き飛ばしてしまうでな。わかるじゃろ?」
クレーターから赤い靄が噴き上がる。
それは瘴気のように一度大きく拡がり、一処に収束する。
瞬く間に人の形を形成してゆく。そして肥大する腕。爪は猛獣のように伸びる。
/ ,' 3「カビ臭い老害のお前さんにはわからんかもしれんが……そうさな、ふぁみこんによく似ておるの」
/ ,' 3「強い龍や獣を倒す為に、必死に鍛錬を積むんじゃ。そうしてようやっと有象無象を駆逐出来るようになったころにはの……」
415
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/03(木) 23:51:01 ID:OBnTskHU0
/ ,' 3「じぇーーーーんぶパァになってしまうんじゃ!」
/ ,' 3「儂はただやりたい放題したかっただけなのにのう、全てがぼたんを一度押すだけで消し飛んでしまう」
/ ,' 3「血湧き肉躍る闘争も、一度撫でただけで終わると解っていればこれほど興ざめな事もない。そんなものは、最初から壊れているのと同じじゃ」
/ ,゚ 3「ほほっ! パァ! 全部パァ! 戦友も女も街も星も、全部壊れてしもうた!」
大股を開き、両手で頭を抱えながら、地面すれすれまで状態を反る。
その姿勢のまま荒巻は降り注ぐ雨など気にも留めず、曇天を仰ぐ。
気が触れた老人は長い白髪を振り乱しながら、自身の視界に映るあらゆるものの無力を呪った。
/ ,゚ 3「おなごじゃあるまいし! つまらんのう、つまらんのう! 儂はただ肉を力いっぱい殴りたいだけなんじゃ!」
416
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/04(金) 00:07:11 ID:IFipDMBU0
从 -∀从『白痴の戯言ほど聞くに堪えん雑音は無いな』
从 ゚∀从『だが闘争にかける飽くなき欲求は褒めてやろう。ヒトとは矜持を貫かんと決めた道を進み続けるからこそ、常軌を逸脱出来るのだから』
一糸纏わぬ姿で再生を果たした始祖は、黒い腕を振りかざす。
えび反りで頭を抱えたまま、髪を振り乱す荒巻に向けて、爪を降ろす。
/ ,゚ 3「ほっほほほおおおおおおおおおおお!」
荒巻は残像のみを残し、姿勢を変えぬまま真上に跳んだ。
从 ゚∀从『闘争とは矜持でなければならない。勝敗などその副産物でしかない』
/ ,' 3「然り!」
从 ゚∀从『ならばこそ、生きとし生けるものの頂点に座す私は、白痴の歪みきった矜持も愛でる義務があるだろう』
/ ,' 3「然り! 然り! 然ァり!!」
417
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/04(金) 00:22:55 ID:IFipDMBU0
えび反りのまま宙を舞う荒巻を視界の中心に捉え、見据える始祖。
標的の肉を掴むことなく地面を抉る黒い爪に力を込め、その身体は次の動作の初動に移る。
/ ,゚ 3「どおおおおおうした!? 儂を愛でるのではないのか!? 止まって見えるぞ!」
一瞬で始祖の懐に潜り込んだ荒巻は、えび反りから腹筋の力のみで上体を撓らせ、自分よりも二回りも小さな彼女の頭部に頭突きを見舞う。
从 ゚∀从『掌に舞い込む羽虫を、気まぐれで愛でるような下卑た感覚よ! 愛らしいぞ小僧!!』
自身の額を荒巻の額に擦りつけながら、肥大した腕で荒巻の身体を抱き込む。
ささくれだった木のように、鋭い棘が突き出る。
甲高い音。金属音に近い何か。
棘と荒巻の肉体がぶつかりあう音。
棘を纏った腕の、無慈悲の抱擁の中で、荒巻は無邪気な赤子のように嗤う。
418
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/04(金) 00:29:46 ID:IFipDMBU0
急用につきお終い
きりが悪いのでいっそころしてくれ
419
:
名無しさん
:2017/08/04(金) 00:31:35 ID:YiwHggak0
こんな時間に急用とな。
おつ!
荒巻って今まで出てきたっけ?何者だ?
420
:
名無しさん
:2017/08/04(金) 00:38:32 ID:pf66fCRo0
乙乙
前スレでフォックスと話してた先代のブーンだったはず
421
:
名無しさん
:2017/08/04(金) 18:11:59 ID:TxGJdAGM0
荒巻のイカれ具合が楽しい
422
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/04(金) 18:57:03 ID:IFipDMBU0
すみません
昨日の急用が引き続き今日にも縺れ込みそうなので、今日も厳しいかもです
来れたら来ます
申し訳ない
423
:
名無しさん
:2017/08/05(土) 10:29:43 ID:pg47h9fQ0
今日はどうだ
424
:
名無しさん
:2017/08/05(土) 10:49:24 ID:Vr3wzMI60
いける
425
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 20:44:31 ID:Vr3wzMI60
いきます
426
:
名無しさん
:2017/08/05(土) 20:56:57 ID:aGAEcMJw0
よろしいならば支援だ。
427
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 20:58:37 ID:Vr3wzMI60
从 ゚∀从(鋼鉄をも破る我が腕をもってしても生傷を入れる程度か……)
/ ,゚ 3「ほぉれ! ほれほれ! 儂を失望させるな! 愛でるというなら思い出させてみよ!」
自身を覆う獣の腕を引き千切りながら、荒巻は吠える。
荒ぶる戦神の咆哮。
万物をも震わせるその怒号は今、彼が対等と認めた吸血鬼の始祖にのみ向けられる。
/ ,゚ 3「我が子を抱く母の慈愛を! この血湧き肉躍る闘争の中で!」
互いに放つ戦慄の覇気は、常人ならば触れただけで身体すら蝕む猛毒と化す。
極限の空間でのみ解り合う二人の拳。小細工など有り得ない。
从 ゚∀从『面白いッ! 実に瑞々しい! この腕の中で躯となり眠ることを許そう!』
/ ,゚ 3「破ァアアアアアアアアアアアアア!!」
,・、’从 ゚∀从『その獣の衝動。愛せるのは天上天下にただ一人、私だけだということを識れ!』
/ ,゚ 3「マァアアアマアアアアアアアアアッ!!」
428
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 21:17:08 ID:Vr3wzMI60
肉を穿つ音が鳴り響く。
四肢を引き千切る音が連なる。
二人分の嬌声と共に。
.
429
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 21:33:23 ID:Vr3wzMI60
/i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:/.:)/ノ爻爻彡彡ヘililiV/;:;:;:.xi(爻淡淡爻淡淡慫戀戀戀慫戀戀慫慫戀戀戀戀
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i:/;:;:;:;:;:/i:i:iリ.:.√| ̄「 ̄ \ _/ ̄\|i:i|ヘilil〈: :l:::|: :,个i|::|`Yl|ノ:::xXXilii辿/し|爻ンilil/:::/┼:|ilil|
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430
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 21:56:30 ID:Vr3wzMI60
陽は落ちて、雨は木々を濡らす。
素直邸の門扉は目の前なのに、ぼくにはすごく遠くに見えた。
何発殴られただろう。何度転ばされただろう。
(#))メω^)
( ^Д^)
右目はもう、殆ど見えなくなっている。
今にも火を吹きそうなくらい瞼が熱いから、きっとたこ焼きみたいに腫れているのだと思う。
全身が軋む。骨の髄まで痛いから、立っているだけでもう、泣いてしまいそうだ。
何時間経ちました?
聞く気力すらとうに無くて、ぼくは、闘いの体裁を整えるためだけに、拳を構えている。
( ^Д^)「……終わりだな」
(#))メω^)「……ゃれ……すお……」
( ^Д^)「強がるな、見りゃ解る。お前もう、心が折れちまってんだよ」
431
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 22:14:28 ID:Vr3wzMI60
(#))メω^)「…………」
( ^Д^)「努力も認める。俺が戯れてやってる中で、色々試行錯誤してたのも全部分かってるよ」
(#))メω )「……」
( ^Д^)「でもそれじゃあダメなんだよなぁ」
プギャーの教え諭すような声色が、なぜかぼくの胸にすっと落ちてきた。
ぼくは彼の言ってることを、理解している。
そう自覚出来るくらいには、理解出来ている。
そんな冷めきった理性に塗り潰されて赤子の鳴き声が聞こえたような気がした。
ぼくは以前にも同じようなことを経験したことがある。
思えば、あの日も雨が降っていた。
(#))メω )
432
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 22:24:42 ID:Vr3wzMI60
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━
━━━━━
( ω )「ハイン……ぼく……は……」
从 ゚∀从「喋んなよ。分かってるから」
冷たい指先がぼくの頭を撫でる。
血も通ってないのに、身も凍るほど冷たいのに、どうして、どうして彼女はこんなに温かいのだろうか。
目の奥が熱くなる。
ただでさえ情けないのに、こんなところを、彼女には見せたくないのに……
親に売られた時にすら湧かなかったものが、じわりと染み出してゆくのが分かった。
从 -∀从「ほら、痛いの痛いのとんでけーってな」
滲んだ視界いっぱいに、彼女の顔が映り込む。
少しだけ長い犬歯を見せて、ハインは微笑んでいた。
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━
━━━━━
433
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 22:42:53 ID:Vr3wzMI60
(#))メω^)(そうだおね……もう二度とあんな思いをしたくないから、強くなろうとしたんだおね)
更に遡ると、最初に強くなりたいと思ったのは、怖いもの見たさにも似た王位への興味。
中途半端な力を持ってしまったがゆえに、悔しいという気持ちが芽生えた。
あれからぼくは、どれだけ進歩したのだろう。
血の滲むような努力も、経験してきた修羅場も、それらをどれだけ自分の血肉に出来たかを思えば、
そんなものは自分の採点でしかないから。
ぼくは無意識にそれを避けていたのだろう。
相対評価でしか物事を比較出来ない、ごく一般的で浅はかな自分の思考回路を呪う。嗤う。
( ^Д^)
(メ;-A-)
ねぇドクオ、辛うじてプギャーに一発入れた君は、本当のところぼくをどう思っている?
強く、なっていますか。
434
:
名無しさん
:2017/08/05(土) 22:49:30 ID:QYcVw0t.0
遭遇支援
435
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 22:55:52 ID:Vr3wzMI60
( ^Д^)「なぁ坊っちゃん。この期に及んでこいつはお前頼りみたいだぜ」
(メ;-A-)「……」
( ^Д^)「ちいと甘やかし過ぎたんじゃねぇのか? ケツ拭きくらいは手前でやれ。どこの世界でも大前提のお話だぜ」
(メ;-A-)「黙ってろ」
木の幹に背を預け、寝そべったまま、ドクオは首を擡げてナイフの切っ先をプギャーに向ける。
(メ'A`)「そいつはやるよ。絶対に、やるやつだ」
陽が沈んだ後の、深い闇に閉ざされた森の中。
プギャーが放つ雷光だけが、視界を開いてくれる。
そんな頼りない世界の中で、彼がプギャーさんに突きつけたナイフの輝きが、頼もしかった。
(#))メω^)
○ っ゙
(#))メω ) フゥ...
○ っ゙
もう少し、もう少しだけやってみるさ。
436
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 23:39:25 ID:Vr3wzMI60
背中を押す。
その熱は燃えるようで、ぼくは一瞬、自分が干上がってしまいそうな錯覚に陥った。
半分しかない、閉じた視界。
ただでさえ朧げで暗いのに、こうなってしまってはどうしようもないじゃないか。
ああ、ペストのハンバーグが食べたい。
これが終わったら、肉を食べよう。何の肉でもいい。
そして熱いシャワーで傷を虐めて、泥のように眠るんだ。
だから、もう少し、本当に、もう少しだけ。
(#))メω )
ぼくは自分の隣に、誰かの温もりを感じることが出来た。
ドクオではない。そしてハインでもない。ぼくは多分このヒトと会ったことがない。
从 ー 从
けれど、そのヒトはとてもアタタカクテ、どこか懐かしかった。
437
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 23:43:31 ID:Vr3wzMI60
━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━
━━━━
視界が畝る。
プギャーも、ドクオも、溶けて無くなってしまう。
それを止めることが出来ずに、ぼくは近くにあったその手を取った。
とろけきった世界のアルゴリズム。
どう足掻いても沈むぼくの身体。ぼくの頭。
そして――
.
438
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 23:46:35 ID:Vr3wzMI60
 ̄”¨“二_ ─- ..._ _ _ --─  ̄
L_|  ̄””¨¨ ''' …||─|…¬  ̄ _,,..
冖¬…─-- ....,,,,__ __||_| __,,,...... ---─…_二二 -─…
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439
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/05(土) 23:55:41 ID:Vr3wzMI60
瞬きを三回。
そこはぼくがよく知る場所。
VIP学園の教室。更に厳密に言うと、ぼくが編入した日、自己紹介の最中に黒板を撃ち抜かれたあの場所だった。
从 ー 从「ごめんね」
あの時ぼくを脅して銃を撃った生徒の席に、その子はいた。
ぼくはというとあの日と同じで、教壇で立ち尽くしていた。
( σω^)「…………」
視界が鮮明だ。右の瞼を指でなぞる。
あれだけ熱を持っていた腫れが、きれいさっぱり無くなっていた。
从 ー 从「ごめんね、お父さん」
薄い絹のような白のワンピースが、開いた窓から吹き込む風を受けて棚引く。
あまりにも透き通っているから、裸体とそう変わらないように見えた。
それでも衣服と同じように、女の子自体が妙に"薄い"気がして、彼女をまじまじと見つめる後ろめたさは無い。
( ^ω^)「ぼくは君のお父さんじゃないし、謝られても困るお」
440
:
名無しさん
:2017/08/05(土) 23:56:18 ID:ZtWq5UoY0
全力支援
441
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:04:26 ID:Ijq9I4qk0
从 ー 从「お父さんはね、まだ出てきちゃいけないの」
_,
( ^ω^)
从 ー 从「だってお父さんがまだいるから。お父さんは出て来れないの」
( ^ω^)「……」
从 ー 从「でもね、あのお父さんは、ほんとはもう存在しちゃだめなの。だから、すごく困ってる」
( ^ω^)「……うん? うん」
女の子の言ってることを理解するのは、早々に諦めた。
それよりも不思議なことが一つ。
ぼくは現在進行系で、この子の顔を見ているのに、その子の顔が見えていない。
隠れているわけでもないのに、脳が彼女の顔という情報を遮断しているような、不思議な感覚。
その違和感に気付いた途端、胸がざわつき始めた。
( ^ω^)「君の名前は?」
从 ー 从「――」
442
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:13:36 ID:Ijq9I4qk0
まただ。
彼女の口は動いていたし、きっとその声帯は正しく振動して、自身の名を紡いだのだろう。
けれどもぼくはその名を頭に留めることが出来なかった。
( ^ω^)「気味が悪いお」
率直な感想だった。
口角を薄っすらと上げただけの、幸薄そうな微笑み。
口元から上が見えないから判らないけれど、あるいは不敵な笑みを浮かべているのかもしれない。
どちらにしても詮無いこと。
ぼくはこれを白昼夢の類だとあっさりと割り切り、貫徹して冷ややかな態度を取る自分の理性にぞっとした。
それでもこの状況は、そう解釈する他ないだろう。
( ^ω^)「じゃ、ぼく行くから」
どこがこのまやかしの出口なのかは知らないけれど、教室の戸を開けて外に出れば、何か変わるだろうという安易な発想。
自分の直感を信じるまま引き戸に手をかけた時、ぼくはなぜだか判らないけれど、もう一度あの子を見ようと思った。
( ^)ミ
443
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:21:44 ID:Ijq9I4qk0
,.....ェzzェ....、 ,.....ェzzェ....、
.ィ尖:圭圭圭尖:、 ご .ィ尖:圭圭圭尖:、
,:勿汐i:i:i:i:i:i:i:i:弐小! ,:勿汐i:i:i:i:i:i:i:i:弐小!
爪汐i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i弐小 め 爪汐i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i弐小
{圭i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:圭} {圭i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:圭}
守弐i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:沙汐 ん 守弐i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:沙汐
守弐i:i:i:i:i:i:i沙才' 守弐i:i:i:i:i:i:i沙才'
`守:圭圭:才´ `守:圭圭:才´
ね
444
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:28:10 ID:Ijq9I4qk0
::( ゚'ω゚)「っ!?」
一切の気配すらなく、その子は首筋にまとわりつくようにして、ぼくの背後に立っていた。
そして、見てしまった。
なぜ他ならぬぼく自身が、この子の目を見ることを拒否していたのか――
やっと、理解出来た。
( ゚'ω゚)「おっ……お前……ッ!」
気道にどっと流れ込んでくる空気が熱い。
焼け爛れた喉から、泥を吐き出してしまいたい。
ぼくは全てを理解すると同時に、その全てを呪った。
(# ゚ω゚)「失せろ! いなくなれ! いなくなれお!!」
手で振り払う。
それと同時にぼくの視界が、文字通り"裂けて"ゆく。
ぐちゃぐちゃに千切れた紙くずのような世界が瞬く間に終わってゆく
445
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:32:20 ID:Ijq9I4qk0
从 ー 从
女の子の目が、もう見えない。
( ゚ω゚)
いやだ、いやだ――
あれを、あれを忘れてしまったら、ぼくは……いや、皆は……
( ゚ω゚)
从 ー 从
( ゚ω゚)
从 ー 从
.
446
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:40:44 ID:Ijq9I4qk0
━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━
━━━━
( ^Д^)「っ!?」
(メ;'A`)「…………」
(;;,;;;;ω゚)「うっ……」
身体が熱い。長い、長い悪夢を見ていたような、そんな気分。
( ;^Д^)「お、お前――」
目の前にいる人がプギャーだと気付いたのは、ぼくが思い切り彼を殴り飛ばした後だった。
肉を打つ拳の感触が、果てしなく遠い。
寒気がする。鳥肌が立っている。なんだ、なんだこれ。
(;;,;;;;ω゚)「うわああああああああああああああああああああっ!!」
叫ばずにはいられなかった。
体中から生気が吹き出て、出涸らしになってしまいそうな危機感があった。
コマ送りの映像のように吹っ飛ぶプギャーを尻目に、ぼくはひたすら、自分の身を両手で抱く。
447
:
名無しさん
:2017/08/06(日) 00:43:28 ID:C1ev.l/Q0
いいぞいいぞ
448
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:46:11 ID:Ijq9I4qk0
(メ;'A`)「お前……あの時の……!」
どうして、どうして君がぼくに向けてナイフを構えてる?
意味が判らない。
ぼくはただ――ただ――!
なんでもいい。なんでもいいから、この悪寒を、止めてくれ。
(;;,;;;;ω゚)「――ッ!」
最早叫びにすらなってないのかもしれない。
声を出さずにはいられなかった。
なんだよ、なんだよこれ。
寒い、寒い、寒い。
(メ;'A`)「――――!」
( ;^Д^)「――――!」
君たちが何を言っているのか解らない。
お願いだから、タスケテくれ。声を、聞かせてくれ――!
449
:
名無しさん
:2017/08/06(日) 00:47:15 ID:36.R5Qnc0
これもブーンが聞くことを拒否ってるのかな
450
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:52:16 ID:Ijq9I4qk0
「おまたせ、今代のブーン」
その声だけが、はっきりと聞こえた。
「びっくりしちゃったね、でも大丈夫」
すがりつくように、てをのばす。
「君の出番にはまだ少し早い。だから、ね?」
ぼくの手は、本当に声がする方へ……
「ぼく達大人が不甲斐ないせいで、君達には辛い思いをさせちゃうね」
伸びて、いるのだろうか。
「でも今はその時じゃないから、今は安心して」
ぼくは、ぼくは――
451
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:54:24 ID:Ijq9I4qk0
o川*゚ー゚)o「おやすみなさい」
クー会長によく似た女の子が、いた。
彼女と目が合って、こめかみに衝撃が、走った――
.
452
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2017/08/06(日) 00:55:26 ID:Ijq9I4qk0
おわり
久しぶりに支援曲聴いたんですけどやっぱいいすねこれ
明日もよろしく
453
:
名無しさん
:2017/08/06(日) 00:56:39 ID:36.R5Qnc0
2箇所で地殻変動起こしたら流石に星が滅びそう
ブーンが暴れてるとゾワゾワするな 乙
454
:
名無しさん
:2017/08/06(日) 00:56:58 ID:C1ev.l/Q0
乙
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