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今日も何処かで誰かが世界を救っているようです

15 ◆q3XheuOe12:2016/04/03(日) 23:07:28 ID:VBbdKorg0
( ・∀・)「……たまたまだ、こんなものは」

モララーが、小さく呟いた。

( ・∀・)「無抵抗の、かつての仲間を殺める……そんなものは、私の重んじる『私』じゃない。
      だがそれをしなければ、『私』を取り戻す為の手立てに辿りつけない。
      その二律背反に……ナノマシンがエラーを起こした。ただそれだけの、再現性があるかも分からない、偶然だ」

( ^ω^)「まだ、そんな事を……言ってるのかお。
       あんたは、自分で選んだんだお。僕達を殺さないって。
       ナノマシンの力じゃなく、自分の意志で」

青年が、全身を痛みに侵されながらも、立ち上がった。

( ^ω^)「またあんたが世界を滅ぼそうとしたら、僕は何度だって同じ事をするお。
      何度やったって、あんたは、僕を殺そうとなんてしない!」

(#・∀・)「世界の危機を……軽く見るなよヒーロー!君を殺さず、目的を達成する術など幾らでもあるんだ!
       そう!私があの少年達を人質に取ったら、君はどうするつもりだ!
       何も出来まい!そうなってからでは遅いんだ!」

モララーが感情を顕にして、展覧ホールを――未だ逃げ出さずにそこにいた二人の兄弟を指差して怒鳴った。
その言葉に、青年も奥歯を怒りに噛み締め、怒号を放たんと深く息を吸い込んだ。

(#^ω^)「いい加減にしやがれお!さっきから、口を開けば勝てない理由ばかり連ねて!言い訳して!
       それこそあんたらしくない!僕達らしくないお!
       僕達は、ロボットの大群にも、どんな怪物にも、ビビったりしなかった!違うかお!」

そして彼はモララーへと駆け寄り――その横面を、生身のままで殴りつけた。

(#・∀・)「この……青臭い、ガキンチョの、分からず屋め!」

モララーは歯を食い縛ってそれを耐え――そのままブーンの頬を殴り返した。

(#^ω^)「分からず屋はどっちだお!」

(#・∀・)「君に決まっているだろうが!いつ爆発するか分からない核爆弾を、
       君は知り合いだってだけで処分しまいとしているんだぞ!」

(#^ω^)「あぁそうだお!だからやっぱり、僕はヒーローに、ナノマシンに縛られてなんかいないお!」

(#・∀・)「私を見ろ!その状態が永遠に続くと、誰にも証明出来はしないんだよ!」

二人は、ナノマシンを使おうとはしなかった。
ただ言葉を投げつけ――その度に、握り拳を振り回すだけだった。

その様を、ショボンとハインリッヒは傍観していた。
それから殆ど同じタイミングで、二人は目を見合わせた。
そして、呆れたように笑った。


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