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今日も何処かで誰かが世界を救っているようです

14 ◆q3XheuOe12:2016/04/03(日) 23:05:02 ID:VBbdKorg0
(´・ω・`)「僕らは、殺さないよ。絶対にあなた達を殺したりしない。
      例え僕らが死んだ後で、あなた達が世界を滅ぼすとしても。
      だから僕らが、あなた達に殺されれば……それはナノマシンが、僕らを縛り切れなかったって事だ」

もう一人――ただ背が高いだけの、たれ眉で気の弱そうな、『ショボン』ではない青年が、そう続けた。

( ^ω^)「もし、僕達があなた達に殺されずに済んだのなら……
      やっぱりナノマシンは、僕達の在り方を完全には決められないって事だお。
      どっちにしたって……あなた達は、「こっち側」に帰ってこれる」

( ・∀・)「っ、そんなものはただの言葉遊びだ!
       私達は体組織をナノマシンに置換され、それは脳にさえ至っているんだ!抗える訳がない!」

( ^ω^)「だとしたら、僕らはやっぱりあなた達を殺す筈だお。
      だからそんな風に、狼狽えたりする必要なんてない……違うかお?」

モララーは更に言葉を返そうとして、しかし出来なかった。
右手の中で凝縮を続けた重力球の反作用が、彼自身ですら抑えられない域にまで達したのだ。
つまり、臨界を迎えた。

そして――超新星が、炸裂した。
発生した衝撃波が、二人の青年を、ハインリッヒを、モララー自身さえもを吹き飛ばす。
ナノマシンで構築された継ぎ目のない地面が力任せに抉られる。

本来なら――齎される破壊は、その程度で済む筈がなかった。
極小規模とは言え地表で再現された超新星爆発は、
何の防御策も取らなかった二人の青年をただの気体に変えてしまう筈だった。
すぐ傍にある展覧ホールも、容易く崩落させてしまう筈だった。

だが炸裂の寸前、モララーはナノマシンを操作――衝撃波の『通り道』を作った。
重力球を覆う砲身を作り出す事で、衝撃波に指向性を与えたのだ。

ハインリッヒも、自身の体内に形成していた爆弾を分解――体外で再構築。
同時に緩衝材を形成し爆風に指向性を与える事で、『通り道』を補強した。

そうする事で衝撃の殆どは、上空へと逃されたのだ。

結果として――四人は五体満足のまま、それぞれ別々の方向で、地面に仰向けに倒れていた。


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