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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

61 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 23:51:34 ID:0w0/X/Ow0
('A`)「お前に会いたくないんじゃねえか?」

( ^ω^)「どういうことだお……」

('A`)「あわせる顔がないってこったろ」

( ^ω^)「……!」

ドクオには、ことのあらましを全て伝えた。伝えた上で助言が欲しかったからだ。
冷静になれない僕の代わりに、彼は客観的な所感を述べてくれる。

('A`)「津村はお前の怪我の原因が自分だと考えてる。んでお前はそれをしっかり否定しなかった。
   あいつの中じゃお前が暗い恨みを抱えてることになってんだろ。
   ……ウンコカスにもほどがあるぜ、内藤」

これみよがしにため息をつく。
ぶん殴ってやりたくなったが、一から十まで彼が正しく僕はどうしようもないウンコカスだ。

('A`)「なんで否定しなかったんだよ。お前は別に津村のせいだなんて思ってないんだろ」

( ^ω^)「それはそうなんだけど……」

当たり前だ。これでツンに逆恨みなんてしようものならウンコカスどころか最低の人間だ。
だけど、どうしてもあの時僕は言えなかった。
多分いまでも言えないんだと思う。

( ^ω^)「半年前まで、僕は本当に陸上の好きな部活至上主義の人間だったんだお。
     今でも正直未練があるし、あの頃のことを夢にだって見る。
     実際のところ、全然吹っ切れてないんだお」

('A`)「それは津村とはなんの関係もねーだろ」

( ^ω^)「だからだお。ツンが僕の怪我を自分のせいだって言って、謝ってきた。
     僕は未練タラタラなのに、『君のせいじゃねーお気にしてねーからキニスンナ』!ってヘラヘラしながら言う。
     ……それじゃあ、僕の半身にも近い陸上部時代の思い出が、死ぬほど悔しかった絶望が、
     パッと晴れる程度の薄っぺらいものみたいじゃないかお」

酷く、無価値なものに思えてしまう。
僕にとっての陸上部は、そんなもんじゃなかったはずだ。

僕はこれまで、それら暗くてドロドロした感情の一切から、目を背けることで自分を守ってきた。
どうしようもないから、諦めたから、なんてまったくこれっぽっちも思っちゃいないのに、そういう体で誤魔化していた。
いま、僕に降りかかっているのはそのツケだ。


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