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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

52 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 23:38:01 ID:0w0/X/Ow0
( ^ω^)「なんかすっきりした気分だお、積年の疑問が氷解したっつーか。
     この話はもうこれでおしまいでいいお、今日は気分良く寝れそう。足いてーけどな、ははは」

僕は微妙になってしまった空気を入れ替えるべく、努めてあかるくそう言った。
しかしツンは、どこか頭痛に耐えるような、縋るような面持ちで僕を見る。

ξ゚⊿゚)ξ「……ねえ内藤、その事故ってどのくらい前のことなの?」

( ^ω^)「お?えっと、去年の秋ごろの話だから……だいたい半年とちょい前のことだお」

ξ ⊿ )ξ「………………!!」

瞬間、ツンが悲鳴のように小さくひっと呻いた。
もともと白い肌が青白くなるほど血の気が失せて、瞳孔が見開かれる。
僕は彼女の尋常ならざる様子に面食らった。

(; ^ω^)「ツン?どうしたお……?」

ツンはしばらく無言で唇をわなわなと震わせていた。
しかしそう時間をおかず、彼女は落ち着きを取り戻したようだった。
そして、ツンは微笑んだ。ホームセンターで見せた、あの色のない微笑。

ξ゚ー゚)ξ「……なんでもない。今日はこの辺でお開きにしよ。足は大丈夫?」

(;^ω^)「お、すぐ手当したおかげで深刻な感じじゃないお。これなら病院いかなくて良さそう」

ξ゚ー゚)ξ「そっか、良かった。帰りは大事をとってタクシー使ってね、はいこれ」

ツンは自分の財布から現金を取り出して僕に握らせる。
泡を食ったのは僕の方だ。

(; ^ω^)「いやいや、さすがにそれは……歩いて帰るお。足大丈夫だし」

ξ゚⊿゚)ξ「いいから、お願い」

ツンは大きな目で真っ直ぐ僕を見据えて言った。
その有無を言わせないその雰囲気に僕は逆らえなくて、お金を受け取ってしまった。
まあ足痛いのは確かだしご厚意に甘えよう。半分ぐらいはなんか奢ってあげればいいか。

僕は謎の解けた開放感も手伝って楽観的に考えて、その日はツンの家を後にした。

その日から、ツンはあまり笑わなくなった。


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