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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

46 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 23:31:41 ID:0w0/X/Ow0
ツンは手裏剣を投げながらも、ゆっくりと移動を開始している。
いつでも銛に飛びつけるように位置取りしているのだ、なんという抜け目のなさだろう。
だがそれは魚タイプとて同じ、状況はいま一人と一体による銛争奪のにらみ合いへと移行していた。
ハラハラしながら見ていた僕は、そしてようやくとある作戦を思いついた。

( ^ω^)「ツン、僕ちょっと移動するお、ちゃんと見てるから心配はせんでいいお!」

僕はそう叫んで、足元にある大きな石に指をかけた。
両手でなんとか持ち上がる、思った以上に重たい石だ。

(; ^ω^)「ふぐおおおお……!」

歯を食いしばってリフトアップし、腰をいわしそうになりつつも河原から離脱する。

ξ;゚⊿゚)ξ「どこいくの、内藤!」

(;^ω^)「上!」

河原の傍には川を横断する為の大きな橋がある。
歩道が併設されており、欄干から見える夕焼けはこの街の名観として有名なほどだ。
僕はひいひい言いながら大きな石を抱えて橋の上を走った。
欄干から身を乗り出すと、ちょうど真下ではツンと魚タイプが西部劇のように睨み合うのが見える。

( ^ω^)「この辺りの地形は……把握済みなんだおッ!」

言葉を力みに変えて、僕は橋の欄干から大きな石を投げ落とした。
20kgちかくある石は、重力に引かれて加速、数瞬をもって川へと落下する。
――正確には、川からせり出した小岩へだ。

ガチィン!と橋の上まで轟くような衝撃音、次いで凄まじい水音が響く。
鼓膜をびりびり震わされながらも、僕は眼下のツンへと叫んだ。

( ^ω^)「今だお!!」

ξ゚⊿゚)ξ「――――!」

僅かな言葉のやり取りだけで、この瞬間僕達は完璧に意志を疎通した。
ツンが四足獣のように跳躍し、前方の銛へと飛びつき、これを確保。


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