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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです
37
:
◆N/wTSkX0q6
:2016/04/03(日) 23:23:34 ID:0w0/X/Ow0
ツンは無意味に跳躍して、着地と同時に膨らんだ網の中央へとスコップを突き立てた。
ガラスの砕けるような澄んだ音と共にスコップナイフが砕け散る。
今度こそ僕達は、犬タイプに……見えざる敵に勝利したのだ。
そして、これは間違いなく僕の見る限りでは初めてだ。
――津村ツンも、内藤ホライゾンも、無傷でここに立っていた。
ξ;゚⊿゚)ξ「すごい……」
ツンは何度も信じられないといった感じで両手の指をグーパーさせ、自分の腕や腿をなぞる。
( ^ω^)「ツン、お疲れ様。いや言いたいことは色々あるけど、今はお互い無事を喜び合う時だお……お?」
僕が声をかけると、ツンがゆっくりと顔をこちらに向ける。
彼女の両の眼には、今にも溢れ出さんばかりの涙が湛えられていた。
ξ*゚⊿゚)ξ「すごい!!!」
感極まった表情でツンがこちらへ跳ぶ。
僕の胸へと、両腕を広げながら飛び込んできた。
(; ^ω^)「お、お、お、お!?」
ξ*゚⊿゚)ξ「内藤すごい!天才!ホントに無傷で勝っちゃった!犬タイプに!
私いつも指の二三本食い千切られながらギリギリで倒せてたのに!!」
(; ^ω^)「えええええマジかお!?指食い千切られてたのかお!」
攻撃力低いとか言ってなかったけ!?僕そんなヤバイ奴に至近距離まで近づかれてたの!?
ていうか指再生すんのかよ!凄いな女子高生の唾液!!
ξ*゚⊿゚)ξ「智将!名君!やっぱりあなたこそが真のウンコカスよ!!!」
( ^ω^)「あ?喧嘩売ってんのかお前」
ξ;゚⊿゚)ξ「なんで!?」
こいつマジでウンコカスが最高の褒め言葉だと思ってんじゃねーだろうな。
ツンはひとしきり抱きついたまま撥ねたりしてはしゃぎ回ると、僕の胸におでこをくっつけて肩を震わせる。
ずっと涙目だった彼女の双眸が、ついに決壊する。
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