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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです
35
:
◆N/wTSkX0q6
:2016/04/03(日) 23:21:27 ID:0w0/X/Ow0
( ^ω^)「距離をとりつつ左後方に下がるお、そっちの草も結んでるお」
ξ゚⊿゚)ξ「了解!」
ツンはじりじりと後方に下がる。
犬タイプは一度大きく身体を沈み込ませて唸ると、再び弾丸のように走り出した。
(; ^ω^)「!?」
だが今度の犬タイプは真っ直ぐに突進してこなかった。
まるで稲妻のように、左右にジグザグ舵を切りながら跳躍している。
草結びは直進方向の出足を引っ掛けるトラップだ。これでは十全に効果を発揮しない。
(; ^ω^)「こいつまさか……」
僕はまるでツンにのみアドバンテージがあるように錯覚していたが、実際はそうじゃない。
犬タイプにとっての優位点は、既に一度罠にかかってその特性を認識していること!
つまり"見えざる敵"は――
(; ^ω^)「――学習してるお!?」
もちろん、見えざる敵にある程度の知能があることは折り込み済みだった。
しかしそれは、痛覚を持つことから類推した、野生動物程度の知能だという予測だ。
野生動物は罠を理解し避ける知能を持つが、それは本来複数回反復してようやく身につく知恵である。
たった一回の体験で、判別し辛い草結びを理解し対抗策まで編み出す驚異的な学習の素早さ!
犬タイプが特別賢いのか、それとも見えざる敵はみんながこんな頭良いのか。
敵は草の中を高速で反復横跳びしながら、じりじりと着実にツンを害さんと近づいてきている。
ξ;゚⊿゚)ξ「どうしたらいいの、内藤!?」
(; ^ω^)「あわわわ、トラップはもう品切れだお……!」
夕暮れまでの短時間で実戦レベルに用意できたのは草結びとスパイクだけだ。
本来はこの二つだけで十分倒せるはずだったんだけど……ツンの下手糞め。
しかし今更責任転嫁したってどうしようもない。
いま、彼女を動かす司令塔は他ならぬこの僕なのだ。
(; ^ω^)「ツン!こっちまで走ってくるお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「で、でも!」
ツンは躊躇していた。理由はもちろん僕にある。
僕のところまで駆け上がってくれば犬タイプからは距離をとれるが、今度は僕に被害が及ぶ可能性がある。
そして僕のいる土手はコンクリが張り出していて、当然だが草結びのトラップもない。
つまり犬タイプを阻むものは何もないということだ。
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