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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

32 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 23:18:36 ID:0w0/X/Ow0
 * * *


仕込みは夕暮れ前に終わった。
技術的に不慣れなところもあって、計画していたトラップの設置は半分もできなかった。
それで十分だと判断した。この河川敷には僕達謹製の様々な仕込みが今か今かと敵の往来を待ち構えている。

ξ゚⊿゚)ξ「来たわ、犬タイプよ。他のに比べて小型だし攻撃力も低いけど、動きが素早くて厄介だわ」

(; ^ω^)「一番トラップに引っかかりにくいタイプじゃねーかお?」

オイオイオイ、いきなり作戦失敗のフラグが立っちまったよ?

ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫、私と内藤が考えた作戦だもの。きっと上手くいく……!」

( ^ω^)「おいやめろフラグ上乗せすんな」

ともあれ、僕らの方針は変わらない。
立てた作戦に忠実に、不確定要素があるなら努力と根性でカタに嵌める。
愚直と言いたきゃ言えば良い。今の僕達には、この戦い方しかできない。

ξ゚⊿゚)ξ「行くわ、見ててね内藤!」

( ^ω^)「見てるお、安全地帯で!」

僕はさっと踵を返して土手を駆け上がる。
敵を知覚できないウンコカスに活躍の場はないという合理的判断だ。
ツンは横目で僕の退避を確認すると、ホムセンで買ったポーチに手を突っ込んだ。
取り出したのは大振りの釘を4本捻じり合わせて僕が自作した十字手裏剣だ。

ξ゚⊿゚)ξ「ていっ!ていていっ!!」

二投、三投とツンの手から離れた手裏剣は回転しながら橋の根本に食らいついていた犬タイプに迫る。
十字手裏剣は、どんな投げ方をしても4箇所どれかの切っ先が相手に刺さるという初心者にも優しい手裏剣。
戦闘素人のツンでも扱える合法飛び道具はないかと二人で考えて編み出した武器だ。
三つの手裏剣は風を切りながら飛翔し、うち一つは失速して地面に落ちて一つは橋のたもとに当たって弾ける。

(; ^ω^)「ああっ、下手くそぉ!」

トラップ設営の合間にツンには投擲練習をさせていたが、相変わらずのノーコンピッチだ。
しかし、最後の一つは空中に突き刺さって固定された。


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