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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

3 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 22:48:40 ID:0w0/X/Ow0
(; ^ω^)「ほぎゃあっ!」

自転車の後輪がひねり潰され、慣性そのままに僕は前方へと放り出された。
空中で咄嗟に受け身をとり、ゴロゴロと転がって勢いを殺す。
右足の古傷が今更思い出したように暴れだし、痛みで涙目になりながら振り返った。

( ^ω^)「oh...」

サビだらけながらも懸命に主を運んでくれていた自転車が、残りの前輪含めてぐしゃぐしゃに拉げていた。
しかし、僕の愛車を踏み潰した存在は、夜闇を考慮しても輪郭ひとつ判別できない。
『見えない』のだ。

(; ^ω^)「今日が僕の命日かお……ツン、ドックンに内藤は勇敢に戦って散ったと伝えて欲しいお……」

自転車の残骸を踏みしめながら、見えない何かの発する音はゆっくりとこちらに近づいてくる。
これ以上逃げられることはないと理解しているのだ。INT値たけーなオイ。
僕は最後の抵抗とばかりに仰向け四つん這いでじりじり後退しながら、やがてやってくる死を覚悟した。

ξ゚⊿゚)ξ「諦めるのはまだ早いわ!!」

その時、頭の上の方で携帯越しじゃない声がした。
廃工場のプレハブ小屋、その屋根の上に人影がある。
柔らかくカールした亜麻色の髪、アーモンド型のツリ目がちな大きな眼、僕と同じ学校の女子用ブレザー。
ツンが、鉄パイプに包丁を取り付けた手製の槍を片手に立っていた。
予めとりきめていた誘導場所へ、ようやく辿り着いたのだ。

(; ^ω^)「おっせーおこのドリル女!おしっこ漏らすところだったじゃねーかお!」

ξ゚⊿゚)ξ「ごめんなさい内藤、でももう大丈夫。あとでパンツを買ってあげるから遠慮なく漏らしていいわよッ!!」

(# ^ω^)「言葉のライジングショットやめろって前から言ってんだろーが!」


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