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二眼惚れ
6
:
名無しさん
:2016/04/03(日) 22:11:31 ID:VPVGlNwc0
そのように比較的上手く右目と付き合っていた私だったが、徐々に恐怖心を覚え始めるようになった。
認識が甘かったのを認めざるを得ない。
暫くすれば冷めるだろうと考えていた右目の恋はどんどん熱烈になって行ったのだ。
それに伴い、右目の暴走は厄介さを増してゆく。
今までのように所かまわず勝手に女性を見ようとするならばまだしも、
なんと驚くことに右目が私の体を支配しようとし始めたのだ。
とある日、いつものように座席に身を預け、右目の好きにさせていると唐突に私は立ち上がった。
私にそんな意志はなかった。少し眠りかけていたくらいで、立ったことすらも夢見心地だったのだ。
偶然電車が揺れ倒れたことで私は目を覚まし、すぐ席に座り直したが、もしあのまま居眠りを続けていたらどうなったのか。
考えるだけでも恐ろしい。
通常眼球がどのような求愛行動をとるのか動物辞典にも医学書にも載っていなかった。
もし右目が私の体を使ってかの女性になにか狼藉を働いたら……?
自身の知識の範囲では、右目だけに審判が下るということはないだろう。
主張したところで飼い主としての責任を問われるか窓に格子の付いた病院に運ばれるかのどちらかだろう。
いよいよ、笑ってはいられなくなった。
右目の恋を応援してやろうと思いはしても、下剋上を赦す気にはなれない
どうにかせねばなるまい。どうにか。
少なくともこの私本人が奇人の汚名を被る前に。
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