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(  ゚¥゚)わが赴くは獣の群れのようです

36 ◆d7bMXbKy6Q:2016/04/03(日) 04:43:02 ID:4QLUhYnU0
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(  ゚¥゚)(だが……俺たち辺境の民を象徴する強化内骨格に気づいたのは、流石に上層部は辺境の民を知っているのか)

 強化内骨格は辺境の民の象徴である。我々は強化内骨格への改造手術を産まれた直後に行う。
 強化内骨格とはつまり、機械と人間の融合だ。

( `ー´)「辺境の民相手に一般兵士なんざ、束になっても敵わないんじゃねーの?」

( ノAヽ)「……しょうがない。アレを出すノーネ!」

(;`ー´)「おいおい、アレか? 流石に上に許可無く現場裁量なんざ、マズいんじゃねーの?」

( ノAヽ)「ここの突破を許す方がマズいノーネ!」

 パワードスーツは節足動物のように身体を機械で包み込む、ある観点から言えば強化外骨格と言える。
 人間の全身を支える骨格と装甲力を増強し、おまけとして機動力を付与する装置。それが強化外骨格だ。
 所詮中にいる人間は生身であるため、耐久性の関係で出力に限界が生まれてしまう。

 強化内骨格は全身義体。人間の身体のパーツを機械と置き換える技術とも似ている。
 だが、それには感覚器官の鈍化やラグという致命的な欠陥が、作業員はともかく兵士に向かない要因となっていた。
 機械のパーツではどうしても人間の神経に直結した感覚器官には敵わないのだ。

 例えば聴覚を機械化すれば、精度だけで言えば人間を超えるセンサーの取り付けも可能である。
 だが、このセンサーは機械である。当然、センサーの電子情報を聴覚神経信号に翻訳する必要がある。
 この翻訳作業は物理的に0秒にはならない。レイテンシー問題と呼ばれるそれは、現代まで解決していない。

 そこで産まれたのが強化内骨格。つまり、ナノマシンを注入し全身の骨格や筋肉を機械に改造する技術だ。
 これにより神経や感覚器官などはそのまま、出力と耐久性だけを引き上げることに成功した。
 だが、これにはナノマシンや強化内骨格の適性を持つ人間が極めて珍しく、適合者は数万人に一人という問題があった。

 クシナイアンは強化内骨格の研究のために数百年を費やし、数例の成功者を出したが、技術は凍結されていた。
 『獣』による滅亡の直前、この眠っていた技術は我ら辺境の民に託された。
 そして、我ら辺境の民は偉大なる科学者達の祝福により、全員が強化内骨格の適合者なのだ。


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