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(  ゚¥゚)わが赴くは獣の群れのようです

35 ◆d7bMXbKy6Q:2016/04/03(日) 04:42:30 ID:4QLUhYnU0
35
 
 転倒した兵士を押しのけるようにもう一人が接近。またもや斧を振りかぶる。
 だが、それは予想済み。眼球へ弓の端、弦を留めるあたりを押し込み、攻撃を押しとどめた。
 相手が慌てて距離を取ろうと後ろに跳ねるが、その動きと同時、俺は相手へと飛び込みながら二の矢を構え終えていた。

(強ФωФ)「ギャッ!!」

(  ゚¥゚)「近距離は弓にとっても有利だ。的を外さない上、威力も上がる。それくらい武人ならば知っておけ」

||‘‐‘||レ「オペレーター。多分聞こえてませんよ」

 至近距離ならばこの剛弓は正面装甲も貫く。当然、その背後にいる相手を巻き込み、まとめて心臓と肝臓を射抜く。
 距離減衰を避けられる接近戦は、むしろ弓で戦うならば大歓迎である。そんなこともわからないのか?
 他に接近を試みていた二人もまとめて壁に縫い止め、そのまま障害物に身を隠す。

 発砲音だけが虚しく響き、殺気を隠さぬ弾丸は俺に当たることはない。もちろん、油断は禁物であるが……
 辺境の民は誰もが殺気を読み取る。故に、殺気を隠さぬ兵士など、数が多いだけでは辺境の民は倒せない。

 ――こうして、一方的な狩りの時間が過ぎていく。

( ノAヽ)「威力の高すぎる弓とそれを引く腕力。間違いなく強化内骨格! 辺境の民か!?」

 50人ほど殺した頃、後方に到着したらしい指揮官の男が吠えた。VIP帝国の兵士は誰もがクローンだが、指揮官だけは別だ。
 単に兵士をクローン人間にしてしまうと、軍需という大きな業界がなくなってしまう。
 特に指揮官のようなエリートは、優秀な人間を活かすため、また権力者の威厳を増すためにその席が必要だ。

 だが、だからこそ、指揮官は指揮に関することだけを学んだエリートだ。
 この場で最も警戒すべき相手、隙あらば矢を向けているが、流石に彼らはそれをわかって遮蔽物を確保している。
 今は一秒たりとも時間が惜しい。無視して階段を駆け上る。


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