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( ゚¥゚)わが赴くは獣の群れのようです
26
:
◆d7bMXbKy6Q
:2016/04/03(日) 04:36:58 ID:4QLUhYnU0
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トラギコを攫い袋に詰めた男を、壁伝いに走りながら追う。追う。
コロニーの天井は高い。おおよそ25mほど。仮に落下したとしても辺境の民にとっては着地できる高さだ。
肘や肩、手のひらにも特殊粘着テープを使い、俺は壁を音もなく走り抜ける。
コロニーにも車道や自動歩道はあるが、男はそれらを使わないようだ。
理由は憶測だが、子供を入れた麻袋を人目のつく大通りに出したくないためだろう。
車を使われても追いつけるが、用途もわからぬ配管の群れを時にぶら下がり、時に足場にして地表を走る男を追うのは容易い。
( ゚¥゚)(見つけたっ!)
そうして、男はコロニーの奥深く、商業通りにほど近い部屋へと入っていく。
コロニーは全域が廊下と壁。壁の内部に複雑な部屋がある構造だ。だが、部屋の構造は画一的でどれも同じ。
とはいえ、この辺りは違法改築が進み、部屋の構造などアテにはならない可能性は高い。
( ゚¥゚)(ここまでくればもはや十分!)
現時点、既に命の恩人を危険な状態に晒している。これ以上は待てない。
俺は天井から飛び降りながら、番えた矢を引き、部屋へと消えようとする男の背中へと射かけた。
必中は当然。男が担ぐ麻袋に命中させることもなく、直撃する。
着地は型の通り、足から落ち、膝、肘へと衝撃を分散。最後に倒立して足を回し、衝撃を完全に殺す。
墜落しては元も子もないため、着地姿勢は必要だが、今はその時間すら惜しい。
泡を食って拳銃を取り出す男。視界に映る数人の中で一番反応が早かった。故に次の餌食となる。
( ゚¥゚)(一人くらい、歯ごたえがあればいいが……)
矢を放ちながら、前方に飛び込み。相手にわざと囲まれる。
「撃つな!!」と誰かが叫んだ。同士討ちを恐れて、ギャングどもは自由に射撃がままならない。
ナイフを抜き放つ。短剣は至近距離では最も効率のよい兵器の一つだ。
一振りごと血が舞い上がり、蹴りを放てば骨の折れる音が響く。
悲鳴と喧騒。それに呼び寄せられて現れる次の敵。弱い。脆い。魂のステージが違い過ぎる。
流れ作業に等しい殺戮の時間が過ぎていく。
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