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( ゚¥゚)わが赴くは獣の群れのようです
11
:
◆d7bMXbKy6Q
:2016/04/03(日) 04:19:38 ID:4QLUhYnU0
11
――瞬間、殺気。
( ゚¥゚)「む?」
(=゚д゚) 「危ない!」
背を向けたまま頭蓋骨で弾丸を逸らそうと身構えた次の瞬間、先ほどの少年に突き飛ばされる。
少し前に自分の頭があった場所を、暴徒鎮圧用のニードル弾が通り抜けた。
余計なお世話だ。しかし、命を助けようとしたその姿勢は見直そう。
倒れたまま銃を放った憲兵のその手を、拳銃ごと踏み潰す。手の甲から折れた骨が飛び出し、血が爆ぜ飛んだ。
骨が砕ける音が響いて、それから遅れて周囲の人々から悲鳴が上がる。
血で濡れた靴の裏を地面にこすりつけながら、恩人たる少年を抱え人混みに飛び込んだ。
相手が憲兵だからと気を抜きすぎたようだ。こういった点でも俺は半人前なのだ。
未だ武の道を極めるには遠い。未熟の代償は、周囲の人間を伝って、騒ぎという形で広まっていく。
人混みの中で発砲を許したのは不味い。いくら無関心な民衆といえど、流れ弾という形で自らに被害が及ぶとなれば話は別だ。
拡大する騒ぎよりも速く、人混みを抜けるしか手段はなかった。
少し走って貧民街の奥地へと入り込むと一息ついて、少年へと顔を向ける。
( ゚¥゚)「何故助けた?」
(=゚д゚) 「……憲兵は嫌いだからな」
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