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宮野くんの取扱い説明書。

3のえる。:2016/07/01(金) 21:56:10



第一章 「 宮野くんとどきどき 」




「 おはよう、宮野くん。」


一番窓際の後ろの席でうつ伏せで寝ている宮野くんに声を掛ける。
返事はまともに返ってきたことはないけどこりずに話掛けるわたし。

今日もすうすうと規則正しい寝息を立てて気持ち良さそうに寝ている宮野くんはどう見ても可愛らしい。

その様子がなんだか小さい子供を見てる感覚で思わず手を伸ばす、と。


「 …、おはよう。」


触られるのが嫌なのか今まで寝ていた宮野くんは顔を上げて此方を見ている。


「 ごめんね、嫌だったかな ? 」


すっと伸ばしていた手を引っ込めて遠慮がちに笑みを見せるとふっと宮野くんは気を緩める。

そして、わたしの顔を見て寂しそうに目をひれ伏せごめんとだけ言う。

そして顔をもう一度あげた時なんとも言えないかっこかわいい笑顔で此方を見る。

その一部始終を見ていた周りの女子たちも悲鳴をあげる。

そう …、宮野くんはこの様子から分かるようにとてつもなくモテる。

茶色のサラサラとした髪の毛にきりっとした目。180cmくらいの身長に宮野くんが放つ独特のこの感じ。

それにあんまり女子が好きでは無いので友達は男子しか居ない。

たまに女子と話せば冷たくしてしまうと後悔をしていた。

女子には良く、冷たいだとかクールで怖いとか言われているけどんな事はない。

今までで分かるように宮野くんは単に女子の扱い方が分からなくてついそうしているだけ。

そんなのも分からないのに、よく宮野くんの事好きとか言えるなあと思った。


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