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大和の自由な小説

178大和:2017/01/29(日) 01:06:55 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
シリアスって自分で書いてるとシリアスにならなさそうな気分するよね。まぁその通りなりきってないんだけど

『とても冷たくて。とても温かくて。』


大和「どうした?ここに呼ぶなんて盆や正月でもないのによ?」
平志「・・・これから話すことに偽りはない。全てが真実だ。お前らに今、ここでそれを伝える。」
大和「は・・・・・・?」
和大「お、おい・・・どうしたんだよ・・・なんで母さんも父さんもそんな深刻な顔してんだよ!?」
依美「・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・っ」
和大「・・・・・・っ!!」
大和「おい!父さん!説明しろっ!!!」

平志「・・・・・・代々、水無月家はこの刀を受け継いできている。父さんの昔の趣味だなんてのは嘘だ。この刀は水無月家に必要な物なんだ。」
「名を【皆尽】。水無月家の者以外使えない名刀だ。遠い遠い昔。一族の者がとある化け物への対策として作った代物だ。」
「その化け物はとても強く、倒すなんてことは不可能だった。一族の大半が消し去られたという。」
「この刀は倒すためのものじゃなかった。初代当主の息子、二代目当主がかなり強かったらしいが倒すまでは至らなかったようだ。」
「・・・知ってるか?封印するには魔方陣よりも形を成したものに呪術を組み込みそれで貫くことによって深くまで封印がされるんだ。」
「―――この刀はその化け物を封印するためだけに作られた刀だ。」
「封印する場所は使用者だ。どうやら物で封印する場合は使用者に封印した方が効力が増すらしい。」
「そして二代目にこの刀を持たせてその化け物と戦わせ、化け物は二代目の中に封印された。」
「―――――――ただ、問題が二つあった。」
「一つ目は残った亡骸。封印したのはその精神体だけで体は亡骸になった。精神が無くなった亡骸から二つの生物が産まれた。」
「片方は何もかもを無視してその対象を破壊する悪魔の祖」
「片方は絶対的な力で真実を捻じ曲げ付け加える天使の祖」
「現代の天使と悪魔は大分格が落ちたらしいが、この二匹がそれぞれの祖であり未だに越えられない高き頂点だ。」
「この二匹が元となりどんどん数が増えていき、今でいう天使達と悪魔達になった。」
「二つ目は封印された二代目だ。どんどん年を重ねていき、体も精神も力も弱まって行った。」
「その状態でとてつもない化け物を御しきるのは不可能だったようでまた強き者に封印しなければならなくなった。」
「そしてもう一度【皆尽】で封印することになった。」
「刀で貫き精神を引き抜く。これをすれば何人たりとも生きてはいられない。だけどもこれは避けられぬことだった。」
「――――――そして三代目は二代目を突き刺しその化け物の精神体を受け継いだ。」
「それから水無月家には“怨霊”とも呼べるその化け物を引き継いでいく宿命が課せられた。」
「何人もの当主が自分の精神の世界でその化け物を倒し終わらせようとした。」
「だがその勇気も虚しく受け継がれ続けてきた・・・・・・・・・」

平志「―――――そしてその化け物が俺の中に居る」
和大「う、嘘だよな?そんなファンタジーのような話が・・・」
平志「・・・あるんだよッ!!親を自らの手で殺さなければならない残酷な話がっ!!!!!」
平志「っ・・・・・・!」
平志「・・・・・・この怨霊、受け継いだ者は特殊な力に目覚めるらしい。その力で怨霊に対抗するらしいが俺はなぜか授からなかったみたいでな。」
依美「本来、本人が自分で封印を弱めて継承を行うんだけどその力が無いから私が代わりに封印を弱めるの」
平志「そしてこの刀は―――――――――大和。お前が持て。」
大和「ま、待ってくれ・・・他の方法はないのか・・・?きっと他にも方法が・・・」
平志「無い。さっき説明した通りだ。この怨霊は生半可なものじゃない。お前は直前に言ったこともわからないのか?」
依美「・・・あなたは前から人の事を聞かないでいたわね。」

和大「どうして・・・・・・どうして二人ともそんな悲しい顔で冷たくするんだよっ!!!!!!」

平志依美「っ・・・・・・!」

平志「・・・・・・・・・大和」
大和「・・・・・・・・・」

平志「・・・・・・俺は、お前の事を信じてる」


俺の目の前にいる父親のような悪魔は、天使のような温かい笑顔で、とても冷たく、歓喜する残酷な音を口から鳴らした。

179折鶴:2017/01/29(日) 01:18:47 HOST: 210-138-25-098.lan-do.ne.jp
更新あざす
卯の花隊長の卍解が…!!天使と悪魔の話なるほどね。

180大和:2017/01/29(日) 08:11:47 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
俺の中では依美ママが吊り目気味の超絶美人。
平志パパがリボーンの沢田家光のようなダンディなイケメンおじさん。
カズが目が丸い明るい高校生で大和君に似てる感じ

181大和:2017/02/13(月) 15:26:57 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
自分で見返すと文章力の無さに悲しくなるね。え?俺だけ?・・・精進します。

『迫る決断』


依美「・・・封印を解除するわ。大和はそれと同時にお父さんを・・・刺しなさい。」
大和「・・・・・・分かったよ。」

平志の体に黒く文字のようなものが浮かび上がる。さらにその文字が光り始め、そのまま弾け飛んだ。
それに呼応するように【皆尽】が光り輝き始めた。怪物の力があふれ出てきている証だ。
それと同時に腹が奪われたかと思うほどの寒気が襲ってきた。

依美「・・・大和!どうしたの!!早くしなさい!!!」
大和「ぁ・・・・・・で、出来ない・・・!父さんを殺すなんて・・・俺にはできねぇよッ!!」
和大「っ!!兄ちゃん・・・!僕はもう覚悟できてるよ。あとは兄ちゃんだけだよ・・・っ!」
依美「大和っ!早くしないと完全に封印が・・・」
一瞬。
「ぁ」
依美の腹から手が生えてきた。いや違う。手で腹を貫かれたのだ。
大和「か、母さん!!」
依美「や・・・まと・・・早く・・・あの化け物を・・・・・・・・・」
大和「やだよ・・・母さんまだ死なないでよ!!!」
和大「・・・兄ちゃん、俺があれを殺すよ。」
大和「ま、待て!お前は父さんを殺すのか!?」
和大「違うっ!!!あれは父さんなんかじゃない・・・・・・ただの化け物だよ・・・っ!」ダッ

怪物「・・・・・・・・・」
和大「うぉぉぉぉ!!!殺してやるぅぅ!!!!!!!!」タッ ビュン
怪物「カズヒロ・・・」
和大「っ!!」
怪物  ニヤリ  ドゴ
和大「うぐぁ!」ドン

大和「片手で壁まで・・・勝てるわけ無い・・・こんなの殺せない・・・!」
怪物「オマエヲコロシテ・・・サイゴニスル・・・」ユラリユラリ
大和「く、来るなぁ!!近づくなぁ!!!」
怪物「・・・・・・・・・」ユラユラ
大和「ぁ・・・だれかぁ・・・助けてくれぇ・・・・・・」
怪物「やマト・・・ハやく・・・!オれヲ殺セ・・・!!」
大和「父さん!?」
平志「いマ、うゴきをオさエてるアいダに・・・」
大和「お、俺は・・・・・・」
平志「大和!早く俺を殺してくれ!!我が子まで手にかけたくない・・・!!!」
ガシッ
和大「俺も抑えるから兄ちゃん!!俺ごと父さんを救ってあげて!!!!!」
大和「カズまで・・・・・・・・・俺が、やるしかない・・・・・・・・・やるしかない・・・っ」カタカタカタ
動けない。切先が震える。動悸が止まらない。覚悟が、あと一歩踏み出せない。

182大和:2017/02/13(月) 15:27:30 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
和大「っ・・・兄ちゃん・・・」


「恨まないでね」


ずしゃ。

183大和:2017/02/13(月) 15:31:40 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
大和「・・・・・・あ?」

軽い。二人の体重がかかってるはずなのに、軽い。
あぁ、そうか。俺が殺したのか。そうか。今やっと分かった。

大和「ぁ・・・ぁあ・・・・・・」
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


白塗りの部屋に色が付いた。赤い。赤い。

きれいにあかく。

ざんこくにあかく。

赤と白しか映らない瞳。

世界から色が消えていった。

184折鶴:2017/02/13(月) 15:40:22 HOST: 210-138-25-098.lan-do.ne.jp
やっぱり狂ってるやつの方が書きやすいものよね。あれ?これ弟君も刺しちゃってる?続きあく( ノシ・ω・)ノシバンバン

185大和:2017/02/13(月) 16:03:11 HOST: 210-138-0-041.lan-do.ne.jp
これ弟も刺しちゃってるの(おすぎ)

186折鶴:2017/02/13(月) 16:52:12 HOST: 210-138-25-098.lan-do.ne.jp
弟も挿しちゃってるのか…♂

187大和:2017/03/05(日) 19:00:39 HOST:210-138-0-041.lan-do.ne.jp
まさかのこのタイミング

『声』


暗い。何も瞳に映らない。眼前に広がるのは暗がりだけ。眼を閉じているのだろうか。眼を開けているのだろうか。それすらも分からない。

いや。変わらないか。

色などもう映せないこの目に。肉親を殺したこの悪魔に。力を持たぬこの天使に。
神が創り出した美しい世界を視るなど恐れ多い。

なんとこの身に余る力なのだろう


「――――――て」

何か聞こえる

「―――す!――――――ねが―――――」

叱る声だろうか

「―――やく――きて――――――ら」

悲しむ声、なのか

「―――――ん!――――まとさま!」

いや

「―――――大和様!」

呼ばれている――――――――――




「ぁぁ・・・・・・?」
「よかった!・・・あ、ゴホン。姉様、大和様が目を覚ましました」
「へぇぇ・・・?黒曜ちゃんの呼ぶ声なら起きるんですね!!」
大和「あ・・・俺は確か・・・・・・」
金剛「・・・地下室で倒れていました」
大和「!!!」
金剛「心配しないでください。私も黒曜ちゃんも知っていたし、この場合のことまで対処の仕方は教わりました」
黒曜「水無月家はこのような儀式があるので代々担当の者が後処理をするようです」
大和「そうか・・・・・・・・・―――――――――俺は」「許されます」
金剛「これは、大和さんが水無月として生まれた時から定められていたことです。なにも、だれも悪くないんです」
大和「・・・それでも俺は」「・・・えいっ」ガバッ「おわっ!?」
金剛「いいんです。私たちは平志様に居場所をいただきました。存在意義をいただきました。そして、」
「大和さんと一緒に育ち、心をいただいたのです・・・!」グス
黒曜「私達は大和様の御側にいます。大和様の味方であり続けます。なので、」
「そんなに辛そうな顔をしないでください・・・!」ギュ
大和「お前ら・・・・・・・・・ごめ――――」

いや

「ありがとう」

188大和:2017/03/05(日) 19:35:42 HOST:210-138-0-041.lan-do.ne.jp
俺何やってんだろう

『戻される声』


金剛「ひぐっ・・・えぅっ・・・」ポロポロ
黒曜「・・・・・・・・・ぐすっ」ギュッ
大和「ありがとう・・・ありがとうな・・・」

あぁ、俺はこれほどまで許されていいのだろうか。元居た世界に戻っていいのだろうか。
もう許されない。もう戻れない。もう、愛されない。そう思っていたのに。
冷たい海底から温かい大空まで連れ戻された。二度と触れることのできない温かさに。

もう、いいのかな。

[そんなわけないであろう]

大和「ッ!!!!」
[全く、調子のいい奴だな。封印されたからといって完全に我の力が消えるという訳でもないのに]
大和「誰だ・・・てめぇ・・・・・・!!」
[誰だと?おかしいことを言う。お前のに付いている眼にも、お前に流れている血にもしっかりと刻み込まれているだろう]
大和「お前は・・・っ!!」
[お前も良く知る]

[化け物だよ]

大和「っ!!金剛、黒曜。俺から離れろ」
金剛「えっ・・・」
大和「早く離れろ・・・」
黒曜「大和様・・・・・・」
大和「いいから早く離れてくれ!!!!!!」ブンッ

ゴオォッ!!!

黒曜「ぁ・・・」
手を振りほどこうとしたとき、炎のようなもの―――いや、炎“そのもの”が出た。何も燃えなかったのが不幸中の幸いか。
大和「っ・・・!いいから少し独りにさせてくれ・・・・・・」
金剛「大和さん・・・」
黒曜「・・・・・・申し訳ございませんでした」


ガチャ  バタン


大和「クソっ・・・いったい何なんだよ・・・・・・!」

戻れると思ったのに。帰れると思ったのに。
また、あの“化け物”に壊された。
得体のしれない能力[チカラ]にまた壊された。

もういっそのこと。

生きて人と繋がり、離れる辛さを味わうぐらいなら。ぬか喜びして悲しくなるだけなら。
俺が消えてしまえば―――――――――――



「よぉ、そのチカラ・・・使い方、教えてやっか?」

189折鶴:2017/03/05(日) 19:57:20 HOST:210-138-25-098.lan-do.ne.jp
ごめん。感動したんだけどごめん。ホントにごめんなんだけど、最後の台詞「よぉ、元気にしてっか?」みたいなのに見えて悟空だ!!!って反射的に思ってしまったごめん

190大和:2017/08/30(水) 23:50:49 HOST:210-138-25-048.lan-do.ne.jp
たぶん、きっと、おそらく、そのうち小説の続き書くと思うよ(希望)

でも多分やっても冬休みあたりだけどね


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