リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ　第160話

56：名無し募集中。。。：2019/08/14(水) 21:52:40: 「リゾナンターに問題がなくても、私に問題があります」

さくらと美希は、しっかりと目を合わせた。
その時さくらは、確かに見た。

「あなたを―――のは、私です」

遠雷がする。美希の言葉を消す。
さくらは目を見開く。
そこに、“彼女”は居た。

野中美希の中に眠る、「可能性」。ポテンシャルと言えば聞こえが良い。
「自分ではないもう一人」。紫色の瞳の奥、破壊を司る、野中美希も知らない、存在。

静電気が走ったように、さくらは手を振り払った。
美希との間にできた空間が、痛い。

「小田さん…？」
「もう寝るね。ごめんね、変なこと言って」

そうして自室へと戻るさくらを、美希はただ見つめるしかできなかった。
足元に散った水たまりは、何を映しているのか。美希はそれを、まだ知らない。

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