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リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ 第160話

391名無し募集中。。。:2021/03/15(月) 21:17:11
タネが分かれば、あとは破るだけだが、莉央のチカラが不完全だったからだと、美希は分析していた。
これは幻であると分かっていても、その状態から逃れるのは容易いことではない。
あの時、呼吸は奪われ、視界も水で覆われていた。いくら幻影だと見破ったところで、本心から、己を信じないと、抜け出すことはできない。

ただ、戦闘が始まって15分以上経っていた。あの時点で莉央の能力者としての力量は定かではなかったが、2度連続で水に落とすというやり方は戦闘の組み立てとしてはいささか早すぎると美希は思った。まるで勝負を焦っているようにも感じられた。
加えて水が鼻を痛くしなかったこと。完全に「水」を再現てきていないという証だ。
それがつまり、莉央が闘い慣れていない、能力を使いこなせていないという仮定に結びついたのだ。
確率は、五分五分だった。正直、幸運だったと、思う。それが分かっているから、情けない。

「さすがですね…1個も捕捉することないです」

楓は目を細めて笑い、よいしょと莉央を背負い直す。
「じゃあ、今度は私が質問するよ」と美希は確信を吐く。2度目の質問。今度は、逃さない。

「その子は、新しい共鳴者なの?」

答えやすいように、Yes・Noの2択となる質問を用意した。
楓は立ち止まり、振り返る。沈みかけた夕陽が、彼女の表情を見えにくくする。思わず目を細めるが、彼女がゆっくり頷いたのは、分かった。


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