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OCNモーニングリポート

1よーろぴあん!:2017/11/26(日) 01:46:17
狼で書いてる駄文のまとめです
元々はちぃちゃんにおちんちんがとかなんとか そんなスレを見かけたので
書いてみましたが エロって腕がないからそんなにバリエーション書けないし
悲惨なのは嫌なんですよ あと意味なしエロもすぐ飽きるので理由付けしてたら
こんなんなっちゃった

2よーろぴあん!:2017/11/26(日) 01:47:32
飯窪はツアー初日なのにときどき楽屋の片隅で絶望的な顔をしている森戸を見逃さなかった
「ちぃちゃん どうしたの? 緊張してる?」
「いえ そんなことないです 楽しくて!」 森戸は口角を上げ 歯を見せて笑った
「またー このちぃちゃん大好き 飯窪のお姉さんの目はごまかせないからね!」
飯窪は顔を目一杯森戸に近づけて微笑んだ
「...飯窪さん」 森戸が真顔で目を潤ませて言う
「はい どうした?」
「一緒にトイレに来てください」
「うん」
森戸の後を付いて行きながら飯窪はいろんなことを考えていた
お腹の調子が悪いとか? それなら自分で行くだけだし
いじめられてるのを誰もいないところで話したい? でもみんなと仲良くやってるし
まさか 妊娠!? あり得ない!
飯窪も不安になり険しい顔をしていたようだ
「はるなん! イェーイ!!」
すれ違った工藤が上気した顔でハイタッチを求めて来たのに 軽く手を合わせた飯窪は 
「どうしたの?」と心配そうに顔を覗き込まれた
「あっゴメン なんでもないの ちょっとトレイ行って来る」
女子トイレに入ると森戸は個室に2人で入るよう促した
「えっ? 2人で入るの? 狭いよ?」
飯窪は軽く笑いながら返したが かなり戸惑った
なにかしら? もしかして私とHしたいとか? いやいや ないない マンガの読み過ぎだわ私
一人で赤くなった飯窪は 顔に出て森戸に覚られないかドキドキした
2人で個室に納まってからも 森戸は下を向いてなかなか口を開かない
「ちぃちゃん どうしたの?」 また聞いた
「飯窪さん 私...」 そう言って衣装のスカートの横に付いているホックを外した
「えっ?」
やっぱりこの子 私とHしたいの? でも私 女の子好きだけど
本当に女の子としたことないし 何からすればいい?
もの凄い速さで飯窪は キスやペッティングや自分の気持ちの良い部分を思い出す
スカートを片脚ずつ抜いている森戸を見つつ 急激に興奮して体が熱くなった
あれ? 飯窪は森戸のかわいらしい白い下着を見て違和感を覚えた
股間が膨らんでる 何?
まさかバイブ? いやらしい子! 違う違う! ちぃちゃんはそんなことしないわ!
ナプキンを何枚も重ねたとかそういう... そうかあの日なのね!
それで元気が無かったし なんか相談したいんだわ 飯窪はほっとした
森戸は下着に手をかけ固まっていたが 意を決して下した
「飯窪さん... 今朝起きたら これが... 付いていたん...です」
そこには6cm程の垂れ下がったおちんちんがあった
えっ? あまりの衝撃に飯窪は一瞬考えることができなくなった
先端からピンクの亀頭が少し出てる... 皮? 目はペニスに釘付けになり
何故か無意識に一つ一つ観察し始める 金玉もある
「ええっ! ちぃちゃん男だったの!」 我に返ってようやく声に出した
「ち 違う! 違います! 私女の子です!」 森戸が泣き出した
「ゴメンゴメン!」 飯窪はどうしていいかわからなかった
森戸はもっとどうしていいのかわからないのだろう
そう思うと抱きしめて慰めたくなる
ちょっと待って そんなことあるわけないし 冗談かも!
モニタリング? いや こんなの放送できないわ 
「ねー ちょっと触らせてもらっていい?」
森戸は下を向いて涙を拭いながら頷いた
飯窪は垂れ下がったペニスを右手の親指と人差し指で摘もうと
そーっと近づけたがビクっと手を少し戻し 指を閉じたり開いたりした
体を離して もう一度腕だけ伸ばし 二本の指で摘んでみる
ペニスがピクっとした 思わず指を離しそうになったが我慢する
生温かい... 本物だわ
指に挟まれたものが硬く成り出し 同時に持ち上がってくる感覚があった
え? 何? 思わず右手全部で握ってしまう
「あっ」 森戸が思わず声を漏らした
ピンク色の先端が剥き出しになり 木の棒みたいになった竿は上を向いて反り立った

3よーろぴあん!:2017/11/26(日) 01:55:55
「飯窪さん どうしよう! なんか引っ張られて痛い」
慌てて手を離した飯窪は キノコの小さめの傘のような亀頭を見つめた
「このままじゃ スカート履けないわ」 森戸が涙声になる
「抜いたらいいかも」 
「抜く?」
「ちょっと貸してみて」 
そういうと飯窪はもう一度竿を握った
「やめて! なんかもっと大きくなる! 痛い!」
「ガマンして! 今楽になるから」
飯窪は握った手を前後し始めた
「痛い!」
「ゴメン 優しくするから ほら にちゃにちゃして来た」
「何 病気なの?」
「違うよ カウパーだよ」
「カウパー? あっ 抜くとかカウパーとか うんっ なんで飯窪さん
よく知ってるの?」
「そりゃあ...」
「あっ やっぱり大人の あっ 付き合いしてん..ですねっ..」
「まぁ...ね」
本当はエロマンガで知ったことだけど
飯窪は心の中で舌を出した
「なんか出る!」
森戸が何かを堪えながら細い声を漏らした
「うっ!」
いきなり腰が引けた森戸が押えきれずに呻くと 個室の壁に白い粘液をぶちまけた
「これが 抜く ってこと 精液が出たんだよ」
飯窪は手に付いた白いネバネバを 握ったり開いたりしながら眺める
「なんか独特な臭い... 体がダルい... それにヒリヒリしてる」
飯窪はトイレットペーパーを引き出して千切ると 自分の手と森戸の垂れ下がってきた
ペニスを拭き取り 便器に捨てる
少し血が付いていた
「男の人はそうなるみたい 皮が切れたみたいね ゴメン」
「私 男じゃない!」
「わかってるよ でも とりあえず この後のコンサートを乗り切らないと」
「そうですね」 森戸は下着を履き スカートを上げる
飯窪は壁のスペルマを拭き取った
「なんで こんなことになっちゃったんだろう...」 森戸がまだ泣いている
「ちぃちゃん しっかりして 後のことは終わってから考えよう」
「は...い...」
手を洗って出ようとした飯窪は ふと自分の手を嗅いでみた
まだ臭い これじゃ勘のいい子に気付かれるわ
もう一度念入りに手を洗い さっ もういいわと森戸の肩を叩くと楽屋に戻る

コンサートは無事終了した
みんな上気して 汗で濡れた髪をグシャグシャにしながら 余韻が冷めずにはしゃいでいる
飯窪は辺りを見渡すと 森戸がいないことに気付いた
「あれ? ちぃちゃん?」 
程なくして 向こうの通路から笑顔の森戸が歩いてきて 飯窪に囁いた
「今見てきたら アレ無くなってたんです!」
「えっ ホント?」
「はいっ... 良かったぁ」 また涙を流している
「あー はるなんがちぃちゃんを泣かした!」 石田が大声で言った
「違う 違う! ちぃちゃんはコンサートに感動したんだよ!」
「泣ーかした 泣ーかした 先生に言ってやろ!」 工藤が囃し立てる
「あんたたちはもうっ! 覚えてろっ!」 飯窪は怒ったフリをしたが
森戸がホッとしていて 嬉しかった
「今日のちぃちゃん なんか勇ましいと言うか 男っぽい動きがかっこ良かった」
森戸の体をじっくり見つめながら小田が言う
「そ そんなことないですよっ」 森戸が必死に手を振って否定した
飯窪は いろいろあったが森戸との秘密ができて ちょっぴり嬉しかった

4よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:01:05
先週はたいへんだった
その後森戸は病院に行ったが 異常は無かったそうだ
もちろん何があったかは言えなかったらしいが 泌尿器科で診てもらったと言っていた
今日のコンサートは大阪だ
新幹線で移動のため 集合場所で待っていると 森戸がやって来た
下を向いている
「ちぃちゃん おはよう!」
「...おはようございます」 涙声だ
「どうしたの?」
「また...」
それだけでわかった
股間にまたアレがあるのだ
「コンサート前に またトイレ行こっか?」
「...はい」
先週は日曜で1回のみのステージだったが 今日は2回公演だ
飯窪にも不安が広がった ちぃちゃんを守らなければ
ワンボックスに乗り込んで駅に向かう 飯窪は森戸の横に座った
森戸は暗かったが 今のところ普通に振舞っていた

新幹線に乗ると 座席が決められていて 森戸はリーダーの横に座ることになっている
「ちぃちゃん 今日元気ない?」 譜久村が聞いて来た
「いや そんなことないです」 笑顔で返したがぎこちなかったかもしれない
譜久村が窓際 隣が森戸で 通路を挟んで生田 横山 加賀と並んでいる
譜久村が生田に声をかけた
「ねー えりぽん ハサミ持ってる?」 持って来たお菓子の袋が開けずらいらしい
「えりあるよー」 生田がバックの中をゴソゴソして ハサミを取り出すと
寝たフリをしていた 森戸の前に手を伸ばして 譜久村に渡そうとした
譜久村が身を乗り出す
柔らかくボリュームのある胸が森戸の腕に押し付けられた
凄いっ 森戸がそう思った瞬間 股間が急速に硬くなり 大きくなるのを感じた
「あっ!」 思わず声が出る
「どうしたと?」 生田が少しビックリして言った
「ちぃちゃん どうした?」 譜久村も森戸の顔を覗き込んだ
「いや あの なんでもないです」
森戸は生田のハサミを譜久村に受け渡すと すぐに両手を股間の上に軽く置き
何事もなかったように譜久村に話し掛けた
「モーニングで大阪行くの 初めてです」
「そうだよね 大阪はね ファンのみんなも熱いけど ケータリングが凄いから」
「そうなんですか?」 股間が静まって行くのを感じ 森戸は安堵した
駅から会場までは また事務所の用意したワンボックスに乗る
飯窪は隣に来てくれたが 反対側の隣に尾形が座った
尾形は地元凱旋とあってか ハイテンションだ
「飯窪さんと森戸さんと私だと トリプルAじゃなくて なんやろうな?」
「ちぃちゃんは普通にあるよ」 飯窪が言う
「私もAじゃあらへんで! ABCや! ABCテレビや! 大阪やし!」
「Cはあらへん!」 飯窪が抗議した
「そんなことないで 森戸さん 確認してや」 尾形が森戸の手を持って自分の胸に当てた
ブラトップの上からもわかる 柔らかい感触があった
「あっ!」 森戸が前かがみになる
「どないした?」 尾形がビックリした
「は はーちんの胸が無さ過ぎて ビックリしたんだよ」 飯窪が察した
「そんなことないよ ちょっと一瞬お腹が痛くなって」 森戸は片手を股間の上に乗せると
体を起こしながら笑顔で言った
「大丈夫?」 飯窪と尾形が同時に言う
「大丈夫です」 森戸は話しを変えようと尾形を見る
「でも はーちん本当に白いし 唇がカワイイ!」 
森戸はピンク系のリップを塗った唇を見つめた
形が良く 艶があった
また股間がムクムク動き始める
ダメッ それ以上大きくならないで! 森戸は静めようと努めた

5よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:06:54
ワンボックスを降り 会場入りする
森戸が飯窪に囁いた
「すっごい ヤバかった 私 はーちん好みなのかも?」
「我慢して! 楽屋に入ったらみんな散るから気付かないわ」
「あー 飯窪さん! 森戸さんばっかりズルい!」 横山が後ろから声を掛けて来た
「うん? 横山もこっちにいらっしゃい 甘えていいよ?」
飯窪が森戸を支える反対の手でおいでおいでした
「私も 森戸さんの方がいい!」
そう言って横山は森戸の腕にしがみ付いた
胸が押し付けられる
この子意外と胸大きいのよね
森戸がそう思った瞬間 下が反応して腰が引けた
「え? どうしたんですか?」 横山が森戸を覗き込んだ
「ううん なんでもない ビックリしただけ あっ カエディーが呼んでるよ」
「え? ホント?」 横山は前の集団を追いかけていった
「ウソついたでしょ?」 飯窪が森戸を見た
「だって あのままじゃ ヤバかったもん」
「重症ね 早く抜かないとダメだわ」 飯窪が耳元で囁いた
楽屋に入ると森戸は隅っこに座ったが 加入したばかりなので誰も気に止めない
横にさり気なく飯窪が座り 椅子の上に荷物を置いて 森戸が少しでも隠れるようにした
「どう?」
「今のところ大丈夫だけど オープニングからスカート短いから やっぱり
ぬ 抜く? 抜かないとダメだと思う」 耳まで真っ赤にして森戸が言った
「始まる20分前くらいにトイレに行こう いつも一緒だと怪しまれるから
ちぃちゃんが先に行ってて 誰かいたら個室に入ってるといいよ 
3回ノックしたら私だから開けて」
「わかった」
「ちぃちゃんどうしたの? 今日顔色悪くない?」 小田が近寄って来た
「ちょっと体調が悪くて でも大丈夫です 薬も飲みました」
「ホント? 我慢できなくなったらいつでも言ってね」
「はい ありがとうございます」
小田は野中とじゃれあって離れて行った
「小田は鋭いから 気をつけてね」 飯窪が囁く
「みょ〜に 色気とか 女の子っぽさとか そういうことに対して勘付くから」
「なんかわかります でもきっとそういうところが あの歌の色気に繋がってるのかも」
「そうね」
佐藤が尾形を追い掛け回している
今日は元気そうだ
それぞれメイクが終わると スマホをいじる者 軽くストレッチする者 フリを確認する者
楽屋が比較的静かになり緊張感が高まってくる
森戸が席を立って 楽屋を出て行った
「ねー はるなん このコサージュ 落っこちて来るんだけど」 工藤が話し掛けて来た
「ちょっと待って 安全ピン刺すから ... ほら! これでいいでしょ?」
「うん ありがとう」
「私 ちょっとお花摘みに行って来る」
「あっ ハルも行く」
しまったぁ トイレって言わなければよかった
二人してトイレに行くと 森戸が洗面台の前で鏡を見ていた
「あっ ちぃちゃんも?」 飯窪は工藤に気付かれないように 目配せした
「あっ はい じゃあお先に」 そう言うとトイレから出て行った
結局工藤と共にトイレから戻ってくると 森戸は自分の席で暗い顔をして座っていた
「ごめんちぃちゃん 失敗した 今から もう一つの方わかる? うん そこ
今度は私が先に行くわ」 そう言うと飯窪は もう一度楽屋を出る
1・2分待っていると森戸がやって来た
「ごめん くどぅーが付いて来るって言っちゃってさ 大丈夫?」
「うん なんかぶらんぶらんしてる」 
「ぶらんぶらんじゃダメなのよね 個室に入って」
二人して比較的広い個室に篭った
「とりあえず 下脱いで」 
森戸は無言で アンダースコートを下した

6よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:11:14
「ホント ぶらぶらだ」 2回目で既に慣れている自分に 飯窪は驚いた
「なんかエロいこと考えて! ほら はーちんとか」
「はーちん?」
反応しない
「ただ はーちんを思い浮かべるだけじゃダメよ エロいところじゃないと」
「... うーんダメ さっきはムラムラしたのに」
「そう... じゃあ まりあの胸!」
「あっ 少し反応する」 森戸がちょっと高い声で言った
何その やったやった感!? 飯窪は同調しながらも 心の中でクスっとした
「まりあの胸で ちょっと来るなら... ふなっきの胸!」
「え? あっ 凄い!」
ギンギンになった
「えー ちぃちゃん ロリコン?」
「違うよー でもふなっきの胸 ホント凄いんだから」
「よし! もう一押しね じゃあ 私が胸をチラ見せしようか?」
「...」
「おい! なんで萎むんだよ!」
「ごめんなさい 意識してないんだけど」
「舐めないでよね! 小さいかもしれないけど 乳首の綺麗さでは
くどぅーもあゆみんも認めるところよ!」
「いや 意地にならなくても」
「ほら どう?」
飯窪が衣装を上にずり上げ 胸を見せる
綺麗なピンクの乳首が見えた
「あっ いいかも」
再びギンギンになった
「あの 飯窪さん... 普段こんなこと思ったことないんだけど...
なんか... 舐めたい」
森戸が恥かしそうに言った
「え?」 飯窪は焦った
「心まで男性化するのかな? 凄く舐めたいの!」
「わ わかったわ こんな胸でいいなら お舐めなさい!」 ヤケクソだった
森戸のかわいらしい唇が 飯窪のピンクの乳首を咥える
舌でコロコロと転がした
「あっ...」 思わず声が出る
そうだ抜かなくては
飯窪が右手で森戸のそれを掴むと 前回よりも少し大きくなった気がした
私の胸のせいかしら?
そう思うと興奮して来た
森戸は飯窪の胸から離れ 目を瞑ってされるがままになっている
先端から出て来たヌルヌルで 竿を滑るようにしごく
「ああっ」 森戸が我慢できず小さく呻いた
「ほら ふなっきの胸を思い浮べて」
「え? ああっ!!」
一瞬 太さがこれまでないくらいになったかと思うとビクンビクンと
波打って 壁に白い液体を吐き出した
「これで昼公演は大丈夫ね」
トイレットペーパーで精液を拭き取りながら 飯窪が言った
「そっか 夜公演もあるんだ」 少しグッタリした感じで森戸がアンスコを履き直す
「まさか ちぃちゃんがおっぱい好きとはね」
「ううん 抜いてない時だけかも 今なんともないし」 とろんとした目付きで森戸が言う
「そういうの 賢者タイムって言うらしいよ」
「賢者タイム?」
「うん ネットに乗ってた」
「飯窪さん エッチなこと詳しいね」
「そ そんなことないよ! 私の胸舐めたくせに!」
「ごめんなさい」 森戸がまた耳まで真っ赤になった
「もう戻らないと 結構ギリギリよ 夜公演はその時また考えよう」
「お願いします 頼れる人は飯窪さんだけなの」
飯窪は悪い気がしなかった 寧ろ慣れて来たせいか どこかワクワクしていた

7よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:15:05
「どう? 大丈夫?」
昼公演が終わった後 汗で髪が額にくっついた森戸に飯窪が聞いた
「はい 大丈夫でした! 楽しかった」
「良かった このまま行けそうかな?」
「それはまだ なんとも...」
「ちぃちゃん お疲れ!」 羽賀が森戸に抱き付いて来た
「あかねちん お疲れ!」
汗で濡れているのも お構いなく抱きしめる
まだ硬めだが女性的な体の弾力が伝わって来た
「あっ!」
「どうしたの? ちぃちゃん?」
「なんでもない ちょっと汗拭くね」
そう言うと森戸は体を離し タオルを取りに自分の席へ向かった
「反応しちゃった?」 追いかけてきた飯窪が小声で聞いて来る
「うん...」 どこか諦めを感じる暗い声だった
「大丈夫! また私が手伝ってあげるから」
「はい」
「30分前にまたトイレ行こう?」
「お願いします」
森戸は次のステージの衣装を準備すると 目を閉じて ヘッドホンで音楽を聞いていた
「ちぃちゃん そろそろだよ」 飯窪が声をかける
今度は最初から 離れたトイレに行った
誰も利用していなく 簡単に2人で個室に篭れた
「なんか ムラムラしちゃって 目を開けてると 石田さんのお腹とか
まりあちゃんの腰とか 佐藤さんの胸とか見ちゃうの」
森戸が飯窪の目を見て訴える
「もう目を瞑って 声も聞こえないようにヘッドホンしてたけど 我慢できないかも」
気がつくと 森戸の息づかいがハァハァと荒くなっている
「ヤダっ」 森戸がスカートの裾を持ち上げると 前が膨らんでいた
「ちぃちゃん 脱いで」
森戸の下半身から目を離せなくなった飯窪が 上ずった声で言った
森戸はアンスコに手をやろうとしたが一瞬止まり 飯窪の腰を抱き寄せた
薄い体だが 柔らかい感触と甘いフレグランスの香りがした
「ちぃちゃん?」 飯窪が慌てる
森戸は飯窪の肩に手をやり 腰を少し落とさせると 唇を重ね
すぐに舌をねじ込んで来た
飯窪の舌を突付くと チュッ ズチュッ ジュルッ 音がする程 
唾液と共に吸い込み始める
飯窪は驚いたが 途中から身を任せ目を閉じた
急激に体が熱くなり 息苦しさと相まって頭がクラクラしてくる
甘美な高揚を感じるうちに 飯窪自身のスイッチがどこかで入った気がした
ちぃが欲しい!
欲望に歯止めが利かない
唇を離すとしゃがみ込み 森戸のアンスコを下げようとした
アレがひっかかってなかなか下りない
ようやく アレが顔を出すと もうはちきれんばかりにイキリ立っていた
飯窪はためらいもなく 頬張る
音を立てながら吸い カリ首に舌を這わすと 
森戸がたまらず目を閉じ 飯窪の頭を両手で掴んだ
「ああっん!」 声を出し あっという間に放出した
飯窪の口の中にドクッ! ドクッ! とドロッとした液体が流れ込む
なんかコンデンスミルクのような味だ
苦いと聞いていたのに
飯窪は疑問を浮かべながらも 汚いとは全く感じず そのまま飲み込んだ
「美味しい...」 思わずそう言うと ちょっと前までの狂おしい程の高まりが
すっかり消えていることに気付いた
何だったんだろうあれは? 今まで感じたこともない 貪るような欲情だった
単に女の子と本気でキスしたことに興奮したのだろうか? 
それだけじゃない気がする
「ありがとう」 森戸がスッキリした顔で衣装を直しながら言った

8よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:19:57
夜公演が終わった
森戸は抜いたせいか 後半少しバテたようだ
舞台袖にはけると 飯窪を見つけて安堵の微笑みを見せた
「ちぃちゃん 良かったね」
飯窪は森戸の肩を抱いて楽屋へ戻った

翌朝飯窪の電話が鳴った
「あっ ちぃちゃん? どうした?」
「おはようございます lineじゃ間違って流しそうで電話しました 
また元に戻ったんです」 明るく弾んだ声だった
「良かったね! コンサート終わると消えるんだ?」
「そーみたい」
「ねー ちょっといろいろ話したいから 今日外で会わない?」
「はい 学校があるから夕方にでも」
「じゃあ 夕方4時に池袋で」
「えっ? 池袋?」
「渋谷だと 誰かに会いそうじゃん?」
「あっ そうですね」
「サンシャインシティのナンジャタウンの前でいい?」
「5時でいいですか?」
「あっ いいよ」
「ナンジャタウンの前ですね?」
「うん」

飯窪は早めに池袋に行って アニメイトと東急ハンズを回った後
ナンジャタウン前で待っていた
白のカットソーに スキニーの黒のパンツ 少し寒くなってきたので
薄茶のハーフコートを羽織っていた
5時10分前には 森戸が手を振って現れた
黒のフェイクレザーコートを着ている
胸元から見えるインナーも黒なら タイトなミニスカも黒 ブーツも黒で全身黒だ
顔と スカートからブーツまで露出している脚だけが白く光って見えた
「ちぃちゃん 全身真っ黒!」
「地元で遊ぶ時は よくこんな感じです」
「そうなの? 意外ぃ」 栃木ってそうなのかしら? 飯窪は思った
二人はナンジャタウンで遊んだ後 水族館に入ろうとしたが
特別営業時間期間中で 既に入れなかった
「どうしよっか? ごはんにする?」 飯窪が森戸を見た
「はい」
「でもちょっとゆっくり話もしたいし」
二人は周辺を歩き回り 照度が低く 落ち着いた雰囲気のカフェに入った
「お姉さまがご馳走しますわよ 好きなもの選んで」
「ホントですか? 嬉しい!」
二人でメニューを眺め ああでもないこうでもないと言いながらオーダーする
「ねぇ アレが無くなったのっていつ?」
「寝てる間です 起きたら無いっ!みたいな」
「ふーん 出るのも朝?」
「はい コンサートの朝でした」
「カントリーの時は無かったんだよね?」
「今までそんなことないですよ! 先週初めてなったんです」
「前も聞いたけど 心当たりはやっぱりないの?」
「ないです」
「そっかー」
「一回目と二回目でなんか変わった?」
「なんか 今回の方がヤバかった」
「ヤバイ?」
「ムラムラが凄くて...」
「私も ちぃちゃんにキスされてから 今までないくらいムラムラしたよ」
飯窪は自分の異常な欲情を思い出して恥かしくなった
「あの時はもう とにかくやっちゃえみたいな感じで」 森戸は耳まで赤かった

9よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:55:03
「飯窪さんがあんなことするなんて... ビックリして...」 森戸が恥かしさで俯いた
「あれは... あれはなんかあの時そういう気分になっただけで...
私 ぅぇラなんてしたことないよ!」 飯窪が口ごもる
「えっ? 何ですか?」
「ぅぇラっ」
「え?」
「もう! フェラよ! フェラチオ! 言わせんな!」 真っ赤だった
森戸はいまいちわかっていなかったが 恥かしいことだということだけは伝わったようで
目をそらして真っ赤になっていた
「どうだった? 私の? 気持ち良かったの?」
飯窪は恥かしいついでに もっと恥かしいこと言ってやれと 意地悪で自暴自棄な気分だった
「え? ええっ? ...はぃ すごく気持ちよかった...」
その言葉に満足している自分を変態だと思ったが 森戸を落とした嬉しさの方が勝った
「ね 来週もコンサートあるけど またそうなるかな?」 
「わからないけど...」 森戸が不安そうに飯窪を見つめる
「そうなっても私がいるから! それにきっといつまでも続かないよ」
「うん」
二人はその後 暗い気持ちを忘れようとカラオケでバカ騒ぎした
「小田のマネ! こ〜こ〜ろ〜じゃ〜 いぃっつ〜も〜 さ〜けんでぇ いるぬぉ〜にぃ〜!」
「www 飯窪さん 似てねー! www」
「えー? じゃあ これは! このカンドーをキョーユーしたいっ!」
「www はーちんに怒られるー www」
「モリちん! アレやって アレ! 35億!」
「モリちん 言うな!!」
「うるさいっ! もう舐めてやんないからなっ!」
二人は爆笑した後 黙り込んだ
「ねー 私 ちぃちゃんにキスされて 急にエロい気持ちが高まったんだけど
今やってもそうなるのかな?」
暗い照明の下 森戸は飯窪の潤んだ瞳をじっと見た
飯窪が顔を近づけ 唇を重ねる
僅かに唇が濡れただけで 舌までは入れて来なかった
「ごめんね やっぱりあの時となんか違うわ 少し興奮はしたけど 
エロいというより違和感しかないし」 飯窪は静かに言った
「私も...」 
「あのモード? あの状態の時は 気持ち自体 いつもと違うんだわ
もちろん セ セックス? の時もいつもと違うんだろうけど そういうの以上に
なんか薬でも飲んでおかしくなったような状態と言うか」
「なんかわかります 私 普段女の子見て なんていうか したぃって 言うか
そういう気持ちになったことないし」
飯窪も森戸も 普段は人に言えない恥かしい言葉を使ってでも状況を説明したかった
「ちぃちゃんはまだわかるの だってアレが生えてるんだから 
でも私の場合 ちぃちゃんとキスをしてからそうなった...」
「あの時の私のキスに 薬みたいな効果があると?」
「そう! そして あ アレを... アレを飲んだらスッキリそういう気分が無くなったの」
「アレ?」 
「もう! 精液よ!」
飯窪も 理解した森戸も気まずく目をそらした
「まとめると あのモードの時は 性格も変わるし 唾液やアレも他人に影響与えるような
薬みたいなものに変わるってことね」
森戸がゆっくり頷く
「まだ わからないことが多すぎるけど この病気? 病気かどうかわからないけど
病気を治す方法のヒントが どこかにある気がする」
「頼れる人は 飯窪さんだけなんです まさか親にも言えないし 
病院でいろいろ見られるのもイヤ!」
「うん どうにもならなくなったら その時はその時に考えよう! それまでは
ちぃちゃんを手伝うから 二人で頑張るの!」
飯窪と森戸は見つめ合って頷いた

次の週末がやって来た
「おはようございます!」 森戸が元気に挨拶した

10よーろぴあん!:2017/11/26(日) 02:59:24
アレ? 明るいということは?
飯窪は森戸に近づき 小声で聞いた
「ちぃちゃん 今日はアレ出なかったの?」
「今日も朝起きたらついてました」
「え? 暗くないから もう治ったのかと思った」
「3回目なんで なんか慣れました ステージ前に抜けばなんとかなるし」
飯窪は妙にサバサバした男っぽい森戸が気になった
見た目はカワイイままで変わらない
でも どこか凛々しさがあって それが更なる魅力になっていた
「おはよー はーちん! うん? なんか胸大きくなってない?」
そう言うと森戸は後ろから尾形の左胸に手を回し ひと揉みした
「ひゃっ! なんや森戸さん 朝からエロいな!」
「ゴメン はーちん今日もカワイイよ」
「え? おおきに... 森戸さん どうした?」
戸惑っている尾形を尻目に 森戸は楽屋の隅へ歩いて行った

一回目の公演30分前だ 森戸はノリノリでヘッドホンの音楽を聞いていた
先週のように目を瞑ってではなく 楽屋を見渡してニコニコしている
「ちぃちゃん そろそろよ」
待ち合わせのトイレは既に確認済みだった
森戸が楽屋を出た後に飯窪が遅れて行くと 森戸は黒い衣装の
襟元を少し多めに開けて 片手で髪を掻き上げた
「飯窪さん この時間を待ってたよ」
「え? 何? ちぃちゃん どうしたの?」
戸惑う飯窪に構わず いきなり抱き寄せてキスをした
長いディープキスだった
すぐに飯窪のスイッチが入り 負けじと森戸の舌を貪った
湿り濁った 唾液が泡立つ音が響く
糸を引いた唇を離すと 飯窪はトロンとした目で森戸を見た
森戸が無言で飯窪の肩を押して個室に入ると
待ちきれないとばかりに 飯窪が森戸のショートパンツを下した
イキリ立ったそれを口で包む
「うぅん」 飯窪がくぐもった声を上げた
森戸は飯窪の頭に乗せた右手を 前後に合わせて動かしたが 
しばらくすると頭の前の方を押えて動きを止め 体を引いた
チュポッと音がして 飯窪の口からアレが外れる
亀頭が飯窪の鼻の上に ぬるんと当たる
「立って」
森戸は飯窪を立たせると 後ろを向かせた
飯窪は心の中で「ええっ!」と驚きの声を上げたが
どこか予想もしていて エロい気持ちが限度を越えて高まって行くのを感じた
「ほら お尻を突き出して」 森戸が淡々と言う
「あんっ」 飯窪は自分から出た色っぽい女の声に驚く
森戸はショートパンツと下着を一緒に下へ引き下げると
アレを飯窪の秘所に宛がって 亀頭で穴位置を確かめるようにグリグリした
もうニチャニチャだった
「もっと 尻上げて」
飯窪は体を曲げ 手を前の壁に突っ張り 尻を上げた
「いい眺めね」 森戸がニヤリとした
こんなのちぃちゃんじゃないっ! 飯窪はそう思ったが もう頭が快感待ちで
そんなことはどうでも良かった
森戸が ズブズブと亀頭を埋めて行くと 心地の良い押し返しを感じながら
もっと深く入るように 両手で飯窪の尻の肉を左右に広げた
「あはぁう!」 飯窪は軽い痛みを伴う快感に思わず声を漏らす
森戸はゆっくりと前後にアレを抽送しだした
締め付けがたまらない
飯窪の細い腰のくびれを両手で掴んで 前後に体を動かす
「あっ!」 短い声が出ると同時に ビクッビクッと体を振るわせた
飯窪は下腹部に温かい刺激を感じると やってしまった!と思いながら 
気持ち良さで頭が真っ白になった

11よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:06:31
「あっ ごめんなさい 気持ち良くて出てしまった」 森戸が邪気の無い声で言った
「待って! 避妊!」 我に返った飯窪が慌てた
「え?」 森戸が事の重大さに気付いたようだ 「どうしよう?」
「大丈夫 たぶん大丈夫よ」
森戸も自分も落ち着かせようと 飯窪は声に出して言った
飯窪の秘所から内ももに粘液が伝っている
手でそれを拭い取ると 飯窪はあることに気付いた
「血が出てない」
「え?」 森戸が手を見た
「私 バージンなのに」
「飯窪さん バージンだったんですか?」 森戸が意外そうに言った
「当たり前じゃない 私たちアイドルよ!」 恥かしさと少しの怒りで思わず強い口調になった
「ごめんなさい」 森戸が涙声になる
「大丈夫 異常なことばかりだから きっと問題ないわ」
今度は飯窪が暗くなる番だった
一回目公演を卒なく終えると 二回目公演前は
今回自分は一緒に行ってやれないと森戸に伝えた
森戸は不安な顔をしたが 自分でこすってもできるはずと教え 一人で行かせた
無事スッキリした顔で森戸が戻ってくると 二回目公演も問題なく終える
きっと森戸は 最初から一人ですることを教えてくれればと思っただろうが
今はそれどころではない
飯窪はステージ中もずっと考えていた
受精してないかしら? もし受精したとしたら 人間の子ができるのかしら?
それって私とちぃちゃんの子? でもなんで破瓜したのに 血が出ないの?
実はしてないんじゃないの? でも入ってたし感じたし いつの間にかちぃちゃんが
いつものちぃちゃんに戻ってるし あの男っぽいちぃちゃんは何だったんだろう?
妊娠したら私 モーニング卒業だろうな どうしたらいいんだろう?
頭がいっぱいだった
森戸には きっと問題ないよと繰り返し言い すぐに家に戻ったが 
頭が考えることを止めず眠れなかった
翌朝気付くといつの間にか眠っていたようだ
悪い夢を見ていたと思いたかったが 記憶がはっきりしてくると 
あれは夢なんかじゃないと暗い気持ちになる
体調不良でレッスンを休むと伝えると 思い切って病院に行くことにした
ウィッグネットを被り ショートヘアのウィッグを被る
これを使うのは二回目だ
これを買った時はお忍びで... 今はそんなことはいい 
ゆっくり振り返っている余裕はなかった
アイテープで目の感じを変える
服装もワザとダサいコーディネートで 地味なものを選んだ
多分これなら大丈夫だ じっくり見られなければわからない
鏡を見て納得いく出来栄えだった 
家族に見られず意外とあっさり家は出られたが 次は病院だ
ネットで調べて 医師・看護士全て女性のクリニックに予約を入れていた
近くまで行き 入る前に建物の陰から 誰か知ってそうな人がいないかチェックしている時は
探偵気分もあったが ハラハラものだった
デリケートな部分の異常を訴えて受診した
適当に調子悪いとウソを言い レントゲンまで撮る
かなり時間がかかったが そんなものは問題ではない
当然ながら 特に異常は見当たらなかった
「うーん おかしなところはないわね」 医者が言う
「あのぅ...」
「はい?」
「あのぅ 処女膜とか異常はないですか?」 真っ赤な顔をして消え入りそうな声でようやく言った
医者が言うはずもないが 23にもなって 何言ってんの?と言われそうで 顔から火が出そうだ
「うん? 別になんともないよ」
「本当ですか?」 思わず明るい声になった
「本当だよ ねー あなた言い難いかもしれないけど 性被害に遭ったんじゃないの? 
それなら別の担当医が話し聞くよ?」 医者が心配そうに言う 
「いえ そんなんじゃないんです ありがとうございました」 そそくさと飯窪は診療室を出た

12よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:10:04
外に出ると青空が輝いて見えた
あー空気が美味しい! ってここ 車いっぱい走ってるか
飯窪は森戸との性行為が 驚くほど自分を思い悩ませていたことに気付いた
スマホを出しロック解除しようとしたが 指が震えて上手くスワイプできない
私 なに浮き足立ってんのかしら
森戸に電話した
「はい 森戸です」
「ちぃちゃん? 私異常なかったよ!」
「え? ホントですか?」
「うん 今クリニックで診てもらったら おかしなところないって」
「良かった〜」
「でも 不思議なの」
「何がですか?」
「私 バージンのままみたい」
「え?」
「もちろん それは嬉しいんだけど なんでだろう?」
「私のアレももう消えてます なんか幽霊みたいなものとか?」
「幽霊なのに 感じるの?」
二人は少し考え込んだ
「まっ 考えてもわからないよ とりあえず良かった」
「はい 本当に」 森戸の声も明るい
「ちぃちゃん 昨日はゴメンね」
「え? 何が?」
「私 動揺しちゃって 2回目の時 一人で行ってって言ったじゃない」
「あー いいですよ 問題なかったし」
「私がいるから大丈夫とか言っといて 本当にゴメン」
「いいですって」
「ねー 聞いていい?」 余裕ができたのか 飯窪に悪い心が生まれた
「なんですか?」
「昨日2回目の時 誰を思い浮べてしたの?」
「え? ...」
「私?」
「違いますよ」 
「えー? じゃあ誰?」
「... 舞ちゃん...」
「あっ そっかそっか そうだよねー」
普通に考えれば あの時悩んでいた自分をネタにするわけもなく 
飯窪はちょっとはしゃぎ過ぎて とんでもないことを聞いた自分が恥しくなった
「ゴメン ちょっと恥かしいこと聞いちゃったね 私 体が大丈夫だったんで
なんか調子に乗っちゃったみたい とんでもないセクハラ姉ちゃんで ゴメンね!」
「いえ...」
「ホントゴメン! ちぃちゃん どん引きしてるでしょ?」
「いえ そうじゃなくて... 来週からも もし ああなった時に手伝ってもらえますか?」
「え?」
飯窪は来週からのことを 全然考えていなかった
「う うん わかった なんともなかったし 手伝うわ」
「お願いします! 一人でもできますけど なんか不安で」
「言ったじゃない 私がいるから大丈夫だよって」
飯窪は心の中で なんでそこまで言い切っちゃうかな?私 
調子いいんだから と少し後悔していた
「ありがとうございます!」
「うん じゃあ元気出して またね」
「はい」
電話を切ってから 来週はどうなるのか どんどん想像が広がって行った
またセックスしちゃうのかな? 媚薬成分でも入ってんじゃないかと思うほど
気持ちいいから キスされたら終りだわ でもアレを飲めば大丈夫かな?
森戸に後ろから犯された自分を思い出すと 甘美な疼きを覚えた
あー ヤバイ 何考えてんのかしら私
電車の入り口横に立って帰る間 止まらない妄想にモジモジした
あー でも ちぃちゃんの胸 舐めてみたいかも

13よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:13:11
週末のコンサートの前に リリースイベントがあったが
森戸のアレは出なかった
出現する法則がわからない
コンサート当日 飯窪は股間が攣っているような 妙な感覚で目覚めた
今までにない感覚だ
寝ぼけたまま寝返りを打とうとする
「痛っ!」
体から伸びた何かが 無理に折り曲げられて痛い
股間に手を伸ばすと 棒のような突起物があった
しかも自分の体の一部だ
「えっ?」
掛け布団を跳ね除けて座ってみる
パジャマのズボンがテントのように盛り上がっていた
「なんで 私に...」
何が起こったか理解はしたが 認めたくない
スマホに手を伸ばすと朝の7時を過ぎたところだった
これくらいならいいだろう
森戸に電話をかける
「はい 飯窪さん おはようございます 朝早くから どうしました?」
「ちぃちゃんゴメン 今日はアレ出てる?」
「それが 今日は出てないんです」 嬉しそうだった
「そうなんだ...」
「どうしました?」
「こっちに出た」
「えぇっ!」
「そっちが消えてるなら 感染して増えて行くわけではなさそうね」
「ごめんなさい」
「なんで? なんで謝るの?」
「なんか私が巻き込んだみたくて」
「いいよいいよ ちぃちゃんから私にうつったってことは 私も誰かにうつせるはずだし」
「そっか」
「とりあえず ちぃちゃんが頑張ったように 私も今日は普通にコンサ出るよ」
「なんか手伝えることがあったら言ってください」
「うん まだちょっとビックリしてるとこだから 後でまたなんか頼むかも」
「本当にごめんなさい」
「気にしなくていいから」
電話を切った
窮屈なショーツをめくって見てみる気はまだ起きない
これが朝立ちってやつなのかな?
別にエッチなことなんて考えてないのに こうなんだ
とりあえずトイレ行って みんなに見られないようにシャワー浴びて...
トイレ? こいつからするの? 上手くできるのかな?
トイレは全く困難ではなかった
15cm程のちくわみたいなものを便器に向ければ出た
これが立ちションかぁ そんな感想が浮かんだ自分をバカだと思った
シャワーを浴びる
髪も顔も胸もそのままなのに アレがぶらんとしている
起きた時は少し硬くて突っ張っていたのに なんなのこれ?
洗面台の前で髪を乾かしていると妹がやって来た
「はるな シャワー浴びたの?」
「うん 今日はコンサだし」
「私も後で浴びる」
「じゃあ バスタオル出しとくね」
「うん」
下半身をじっくり見られないかヒヤヒヤした
見るはずもないのだが
だいたい事前に考えていた通りのコーディネートで服を着替えると家を出る
股間は特に何も感じないのだが すれ違う人々の目が気になっている内に
いつの間にか駅に着いていた
かわいい女の子がチラホラいる 飯窪は嬉しくなった

14よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:18:52
集合場所に着くと自分以外のメンバーが既に待っていた
「はるなん 遅い!」 石田が頭を叩くフリをした
「珍しいね はるなんが遅いなんて」 譜久村が微笑む
「ごめんなさい ちょっといろいろ考えてたら 電車下り損なって」
「間に合ったからいいじゃない ねー」 工藤が肩に腕を回して言った
「よくない! よくないよ はるなん! 罰としてみんなにアイスおごりな」 佐藤が言う 
「これ以上イジメちゃダメだって まーちゃん」 
くどぅーはいい奴だなー 飯窪は感謝した
新幹線が出発すると 隣に座った森戸が小声で話し掛けてきた
「ごめんなさい アレのせいですよね?」  
「ちぃちゃんが謝ることじゃないよ でも いざこうなると やっぱり不安になるね」
「私もこれで出なければいいんだけど あっ ずっと飯窪さんに出ればいいってことじゃないですよ」
「わかってるよ それにこうなった理由がなんとなくわかるし」
「私と... したから?」
「うん もっと言うと中出しされたから」
飯窪も森戸も恥かしくてお互いの顔が見れなかった
「じゃあ それを誰かにすれば 飯窪さんのアレも無くなるってことですよね?」
「そうだと思う」
「すみません 何でも手伝うって言ったけど アレが戻ってくるのは嫌かも」
「そうだよね そこまでちぃちゃんに無理は言わないよ」
「すみません」 森戸はまた謝った
会場に入り 楽屋に腰を落ち着けると 飯窪はいつもと変わらない気がしてきた
「なんか飯窪さん 大丈夫そうですね 私はムラムラしちゃってたいへんだったけど」
森戸は着替え終わり アクセサリーを付けている
「うん 私鈍感なのかも? 今のところなんともないよ?」
横を向くとまりあが 体を折って靴の紐を結んでいた
形のいいお尻が目の前に突き出された格好だ
「ヤバっ!」 思わず小さく声が出た 反応した部分を人に見られないように前かがみになる
「大丈夫ですか?」 森戸が顔を覗く
「やっぱり 抜かないとダメみたい トイレ行って来る」
「付いてきましょうか?」 森戸が心配そうに言った
「いいわ 一人で大丈夫」
飯窪はできれば もう森戸を巻き込みたくなかった
人に見られないように離れたトイレの個室に入ると スカートとアンダースコートを下した
森戸の時に見たものより長くて 亀頭が発達したものが 赤黒く伸びている
えっ? なんか凄いことになってる 早く抜かなきゃ
前々からカッコイイと思っている俳優を頭に思い浮べてみた
何も感じない 寧ろ気持ち悪い感じがする
やっぱり男性化してるから 女性じゃないとダメなのかな?
さっき見たまりあの尻を思い出すと ちょっとムラっとした
でも 同じモーニングのメンバーでするのは なんか後ろめたい気がするし
じゃあ れいれいは? う〜ん 穢したくないなぁ
しかし もうド変態だな 私 
ちょっと悲しくなったが 時間はそれほど無いはずだ 四の五の言ってる場合じゃない
さすがに小さ過ぎる子はちょっと... 逆に大人だと誰がいる?
あっ! 山木ちゃん!
あの小生意気な女! 私の持っていないもの お金持ちの家柄 学歴 画才 ハイソな雰囲気
全て持っている上に顔も整っている あの女!
ああいう子は キスして 私のいいなりにしてやる
服を脱がして でも 意外と胸もあるし お尻もいい形してんのよね あいつ!
飯窪は右手でヌチャヌチャしてきた棒を掴み 前後に動かす
胸が白くて柔らかいわ 揉み応えあるわね! なかなかイヤらしい声出すじゃない
ほら これが欲しいんでしょ? ちゃんと自分で欲しいって言いなさい!
そうそう お尻突き出して! あら? 血が出てるわ 私が初めてなの?
気持ちいい? 気持ち良かったら ちゃんと言わないとわからないわよ?
ほらほら 自分で動いて! いいんでしょ!? もうイッちゃっていいわよ!
「あっ!」 飯窪は小さく呻くと 便器のフタにザーメンを迸らせた
背徳感でいっぱいだった 私何やってんだろ? 
狂乱とも言うべき妄想に囚われて 自分が自分でなかったような気がする
山木ちゃん ゴメン! 心の中で呟いた

15よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:23:28
1回目の公演は無事に終わった
しかし中々の綱渡りだと飯窪は思った
ヘソが見えてるような衣装はドキドキしてメンバーを見入ってしまいそうになる
汗が引き 落ち着いてくると もう次の回の準備だ
「飯窪さん なんとかなりそうですか?」 森戸が心配そうに聞いてくる
「大丈夫だよ でも 自分がなってみてわかったけど ちぃちゃんよく頑張ったね」
森戸が目をギュッと閉じて下を向いた 右手で目を拭っている
隣にいた横山が気付いた
「あっ 飯窪さんが森戸さん泣かした」
「えっ?」 周りにいたメンバーが一斉に森戸を見た
「いえ なんでもないです! なんでも!」 森戸が顔を上げて否定したが 目は赤く潤んでいた
「失礼ね! 泣かしてなんかないから! ちぃちゃんは感動したんだよ!」
飯窪は横山へ大仰に言った
「えっ? 飯窪さん そんな凄いこと言えるんですか?」 横山がふざけて驚いて見せた
この子! 後で絶対犯す! 
そう思いつつ ニッコリ笑って言った 「横山も後で感動させて上げるから」 
気持ち良すぎて感動しなさい! 目は横山の大きな胸に釘付けになり
頭の中では視姦し始めていた
森戸は飯窪の目つきがおかしいことに気付いて声をかけた
「飯窪さん!」
「えっ?」 ビックリして森戸を見る
股間に血が集まり始めていることに気付き 股を閉じた
「ちぃちゃん もう大丈夫?」 
「はい あっ 横やん 髪がピョコってなってる」
「え? どこですか?」
「この辺」 森戸はジェスチャーで場所を教える 
横山は鏡を見に行った
「注意してくれてありがとう ヤバかったわ」 飯窪が森戸に囁いた
「そろそろ抜いて来た方がいいんじゃないですか?」
「うん そうする」
飯窪はトイレに向かった
こんなの後何回もやってられないわ 早く誰かにうつさないと
誰がいいかな? コンサートでしか出ないから モーニングメンバーが対象だけど...
9期はそういう状態に持ち込むのがたいへんそうだし 後も面倒そう
普段あまり色気を見せないあゆみんのエロい表情なんて 凄く見たいんだけど
反面そんなの見たくない気もするし 
どぅーは全然エロくないんだよね まだもうちょっと大人の女にならないと
まーちゃんは凄いことなりそうだけど 面倒くさいからナシ
小田も凄そう ゲップが出そうなくらいに 
はーちんは ちょっとそそるけど 淡白そうだな
野中はいいや なんかキャラじゃないし
まりあは 一番エロいとこ見てみたいけど なんか目覚めさせちゃいそうで怖い
あかねちんはいいね やっぱり小生意気な子がそそるな でもまだ子供だしな
カエディーも女の子っぽいところ見たいけど 持ち込むのがたいへんそう
やっぱ横山ね! 小生意気だし エロに墜ちるところ見てみたいわ
飯窪は ニヤっとしながら舌なめずりしている自分に気付かなかった
トイレの個室に入ると もう妄想の歯止めが効かなかった
今回も山木がターゲットだ アレはもうギンギンにイキリ立っている
山木の口角の上がった形の良い唇にキスをする これでもう私のいいなりだ
服を脱がすと 白い乳房がこんもりと盛り上がる
ピンクの乳首を摘むと ビクンとした イヤらしい子ね もう乳首がコリコリじゃないの
耳元で囁くと 山木は恥かしそうに 睫毛の長い潤んだ目を伏せる
胸からヘソへと愛撫して行き その下へと手を伸ばすと びちゃびちゃだ
もう大洪水よ どうして欲しいの? えっ?聞こえないよ? ハッキリ言いなさい
入れて欲しいのね じゃあその前にこれを舐めるのよ ヤダ? ヤダじゃないでしょ
好きなくせに そうそう舌を上手く使って それから奥まで咥えなさい 上手いじゃない
ご褒美よ 入れてあげるわ あら?気持ちいいの? 自分で腰を動かすなんて 本当淫乱ね!
「あっ!」 飯窪は途中で放出してしまった 
興奮が徐々に収まると とんでもない妄想に恥かしくなりながら 自分のSっ気に気付いた
「ふーっ」 とにかく次のステージもなんとかなりそうだと 安心して個室を出た

16よーろぴあん!:2017/11/26(日) 03:28:48
2回目の公演も終り ようやくホッとした飯窪は 楽屋の椅子に座って放心していた
「はるなん 着替えないと」 譜久村が声をかけた
「え? ああ はい」
「はるなん どうしたの? すごく疲れたみたいね」
「ちょっと頑張り過ぎたかな?」
「明日はオフだから ゆっくり体休めないとね」
「うん」
優しい心遣いに 飯窪はつい全部言ってしまいたくなったが 流石にそれはできない
でも 何か助け舟が欲しかった
「譜久村さん」
「うん?」
「もし おちんちんが生えたらどうします?」
飯窪は言ってしまってから 「しまった!」 と思った この子は何言ってんだろう? 
エッチなことばかり考えてるって思われる 激しく後悔した
「...」
予想に反して譜久村はドン引きも笑いもせず 黙ってジッと飯窪を見つめていた
何これ?
「はるなん 悪いけど明日ちょっと付き合ってくれない?」
有無を言わせぬ圧力があった
「はい...」
「午前中がいいわね 11時に代官山のシエスタって言うカフェで待ってるわ
場所はスマホで調べて」
そう言うと譜久村は離れて行った

翌朝起きるとアレが無くなっていた
寝る前にネグリジェをたくし上げショーツを下すと 確かにぶらんとしていたのに
何なんだろうこれ?
昨夜は寝る前にもう一度熱いシャワーを浴び ベッドに倒れ込むと あっという間に
寝入ってしまった
母の用意してくれた朝食を軽く摘むと部屋に戻り 代官山のカフェを調べた
ウェアやブログの写真を考えながら コーディネートが決まると早速着替えて外に出る
空の高い晴天で 涼しい風がそよいでいた
せっかく代官山に来たのだからと 雑貨屋を冷やかしつつ目的地に着くと
既に譜久村がオープンテラスでお茶を飲んでいた
ドルマンシルエットのワインカラーニットを着ている
ざっくり大きいオフタートルが大人っぽかった
細かいモノトーンチェックのフレアパンツがよく似合っている
薄い茶色の入ったサングラスをしていたので 初めは誰だかわからなかった
大人っぽい 如何にも有閑マダムと言った感じがする
時々アンパンマンのトレーナーを着て来たりする いつもの譜久村からは
想像できない姿だ
「待ってたわはるなん 座って」 サングラスを外すと 切れ長な落ち着いた目で飯窪を見る
飯窪が座るのを待って ボーイを呼ぶと 「モンブランティーお願い」と言った
「勝手に頼んじゃったけどいいでしょ? 私のおすすめなの」
飯窪はハイソな貫禄に ただ頷くしかできなかった
「それで 今日はるなんを呼んだのは じっくり話しがしたかったからよ」
「はい...」
「おちんちんについて」
「え?」 思わず小さく声が出た
「せっかく オシャレなカフェに来ているのに 下品かしら?
それでは私たちの符牒で呼ばせてもらうわ OCNについて話がしたいの」
「おーしーえぬ?」
いつもの少し抜けているように見える譜久村じゃない
レッスン時やステージで見せるカッコイイ譜久村とも違う
自分の方が年上なのに もっと大人な落ち着いた物腰を見せる譜久村に
飯窪は戸惑っていた 
「あなた OCNについてどこまで知っているの?」
「え?」
「ミズキ! OCNははるなんに発現してるよ」
飯窪の後ろで聞き覚えのある声がした

17よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:26:09
「エリナ 遅かったわね」
「すまない たまにはドゥカちゃんを散歩させたくてね」
「あなた またバイク乗って来たの? 危ないから止めなさい」
「うるさいよミズキ」
飯窪が振り向くと 首に白いファの付いた茶のレザージャケットに
黒のライダースパンツ姿の生田が 黒のヘルメットを小脇に抱えて立っていた
「生田さんバイク乗れたんですか?」 飯窪が少し驚きながら声をかける
生田は目を細め 首を傾げて飯窪を睨んだ
「え? 私なんかした?」 飯窪は半笑いしながらアタフタして見せたが
譜久村も生田も無言だった
「エリナ はるなんにOCNが発現してるって本当なの?」
「ああ 確かなようだ 森戸が何か隠してそうだったんで シメたら吐いたよ」
「シメた?」 飯窪が驚いた
「普通の人ならすぐゲロっちゃうわね エリナはエキスパートだから
でも森戸は始めの快楽だけで落ちたと思うわ 地獄の責めの必要はない そうでしょう?」
譜久村が涼しい顔で生田に問うた
「拷問のごの字もないね 気持ち良かっただけだろ」
森戸が何をされたかわからなかったが 平然といつもと違う異常な話をする二人に飯窪は戦慄した
そう言えば! 譜久村が生田をエリナと呼んでいる えりぽんじゃない
アレ? 生田の博多弁も全く出てないぞ なんで?
「はるなん あなたのOCNはどこから来たの?」
「森戸だよ」 生田が言った
「森戸? じゃあ森戸はどこから?」 譜久村が険しい顔で生田を見た
「降りたんだよ」
「まさか!」
「そのまさかさ」
「あのー さっきから話してることがよくわかんないんだけど おちんちんのこと?」
飯窪が恐る恐る話を遮った
「だから ミズキが初めにそう言っただろ?」 生田がまた睨んだ
「すみません」
「まぁ 待って はるなんはまだ事情が飲み込めてないんだから..
OCNが発現したのなら仕方がない はるなんにもある程度のことは話すわ」
何これ? 飯窪は困惑した
「まず 私たちは9期だけれども それだけじゃない ”草”なの」
「草?」
「そう 敵に潜入する忍者のことを言うけど つまりスパイね 
でも 私たちは敵対組織に潜入しているわけではないわ 
表の活動をしながら情報収集・分析・工作を行っている それを草と呼んでる」
「草...」 飯窪は突拍子もない話に唖然とした
「何のための活動かと言われれば それはOCNの対策と言うことになるわ」
「対策?」
「対策と言ってもOCNの害を防ぐと言うのとは違うわね OCNを上手く顕在させて
栄光を手に入れる それこそが私たちの目的よ」
「OCNっていったい?」
「娘。の歴史も20年になる 当初誰があれだけのブームを呼び ブームが去りながらも
ここまでの存続を予想した? 実は今までの栄枯盛衰はOCNの顕在や発現に関連している
UF研は斜陽の時期にそんな研究結果を出したの」
「UF研?」
「アップフロント研究開発室よ」
「そんなものがあるの?」
「OCNは確認できた時期だけでも 安倍期 後藤期 藤本期とあるわ
それ以降は顕在とは言えず 一時発現しか見られていない」
「つまり... エースってこと?」
「まぁ そう捉えてもいいわ メンバーにOCNが出ている時期において 
世の中の人気も高まっているのだから」
「え? そしたら今まで人気あったメンバーってみんなおちんちんがあったの?」
「OCNよ OCNは所謂男性のペニスの実体ではないわ よりオカルトチックになるので
言いたくはないけど 霊体や気などと言われるものに近いわね」
「これって宗教?」
「あ? 宗教じゃねぇよ!」 ここまで黙っていた生田が眉間に皺を寄せて言った

18よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:30:50
「ねー はるなん OCNがただのまじないや都市伝説じゃないのは 体験したあなたが
一番よく知ってるはずよ」
譜久村が飯窪の目を見て言った
「...確かに」
「森戸にやられてイッたのか? 気持ち良かったんだろ?」 生田が面白そうに言う
「え?」 飯窪は顔が真っ赤になった
「私とどっちがいいかな? 試してみる?」 生田が舌を出して唇を舐める
「エリナはバイなのよ OCN発現時の唾液には 媚薬成分が認められるけど
エリナもいい勝負するかもね?」 譜久村の瞳はエロティックに潤んでいた
「何?ミズキ まだ午前中なのに 盛ってんの?」
「はっ! 昨夜 おかしくなっちゃうって声上げてたの誰だっけ?」
譜久村がそう言うと 生田はバツが悪そうに顔を背けた
この2人できてんの? 飯窪はショックで頭がおかしくなりそうだった
ビジネスコンビじゃなかったの?
「あら? ビックリした? まー普通そうよね 
でも私たち9期は 里保のOCN顕在を目的として選ばれたの」
「えぇ!?」
「結局里保はOCN発現の重圧に耐え切れず プロジェクトを途中で下りる結果になったけど
私たち3人の草は彼女を支えることが使命だった」
「まー里保の好みは専らミズキだったけどね 里保はミズキの肌に溺れてた」 
生田は面白くなさそうだった
「エリナのハードな責めも 刺激があってたまには良かったみたいよ」 
「たまにかよ」
「鈴木さんは私にそんなこと一言も...」 飯窪が呟く
「カノンは里保のOCN顕在化に一番積極的だったからね でもそれが思わしくない状況に
なった時 自分たちの無力さに一番ストレスを感じたのも彼女だわ 
それがホルモンバランスを崩して 里保のいなくなったモーニングにモチベーションを
無くし 辞めて行った」
「鞘師さんがいないなら 二人はどうして残ってるの?」
「里保がダメなら次よ 私たちは次のOCN顕在を目指してるの 
例えそれが礎にしかならなくとも」
生田が頷いた
この人たちマジだ 飯窪は尊敬半分呆れ半分で天を見上げた
「OCNには副作用があって 強烈な快楽を伴うことから 一度OCNホルダーと交わった者や
発現した者は その後も性的快楽を求める傾向があるわ 結婚が早かったOGや
不倫で騒がれたあの人を思い出せばわかると思うけど」 譜久村は苦笑した
「二人もそれで? じゃあ鞘師さんは?」
「いや この2人は里保の発現を永続させる目的で選ばれたメンバーだから
副作用なんかじゃなくってよ 元々す・き・な・のっ 里保はちょっとストイック過ぎたの
それに溺れることを戒めてたわ OCNが顕在化しなかったのはそのせいじゃないかと
思ったりもするけど」
「...あっ もしかして10期にも草がいるの?」 飯窪は驚きで開いた口を手で隠した
「ようやく気付いた? そうよ 誰かしら?」 譜久村は面白そうに飯窪を見ている
「あゆみん... くどぅ...」
「流石はるなん! 察しがいいわね 半分当たりよ」
「えっ どっち?」
「くどぅーはね 元々そういう存在を知らなかったの どこからかそれを知った時
彼女はOCNが自分に現れるようにいろんなことに挑戦したわ ヤンタンレギュラーも
その一貫だった」
「えぇ!?」
「でも情報が無いから 何をしていいのか皆目見当が付かなかったみたいね
その後 せめて草になれるように模索したようだけど 結局それも叶いそうにないと
わかったので 卒業の道を選んだのよ」
「...そうだったの じゃあ 10期のOCN発現者はまーちゃん?」
「違うわ 発現者は期に必ずいるわけじゃない 佐藤はOCNホルダーとしてではなく
それに変化を加える者 アレンジャーとして期待されてる 本人は知らないけどね」
「今 ちぃちゃんと私以外にOCNホルダーって言うの? それっているの?」 
「森戸はまだわからないけど あなたはホルダーではないよ ホルダーへ受け渡す
キャリアーでしかない UF研ではあなたが入った当初から ホルダーへの適合は
無いと見ている それからOCNは同時に現れない 一人にしか出ないの」

19よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:37:46
「私のOCNは誰かに受け渡さないとダメなのね?」 飯窪はホッとしていた
「そう 中で放出しないといけないわ 言っとくけど OCNはモーニングのメンバーのみに
感応するからね 他のグループのメンバーには見えないの 
もし誰かに迫っても あなたが只の露出狂にしか見えないはずよ」
あぶない あぶない 本気で山木ちゃんをやりたくなって来たところだった
「モーニングのOGの人には見えないの?」 飯窪が尋ねた
「OG? あー あなた道重さんとやりたかったんだ?」
飯窪は図星を突かれ 真っ赤になった
「え? そんなことないわよ」
「残念ながら 無理だと思うわ それにあの人はマーンだから」
「マーン?」
「マトリアーチ・アソシエイト・ヒューマン・ネイションズ 
つまり女性リーダーが世を導くと言う主義ね
UFのOCN戦略に対抗する概念よ モーニングの再興という目指すところに
違いはないので協力することもあるけど 邪魔されることもあるわ」
「そうなの?」
「道重さんのマーンは石川さんのを引き継いだ形だけど 石川さんと吉澤さんの
関係を見れば MahnとOCNは必ずしもぶつかるわけじゃないとわかるはず」
「なるほど」
「はるなん 次の一手は重要よ あなたはOCNの担い手が誰だと思う?」
「えー? ...まりあ?」
「期待してるんだけどね まだ早いかも」 生田が言った
「そう UF研の予測も まりあは適合率が高いことを示しているわ
でも まだ発現したことがないの」
「じゃあ 私がまりあを お...犯せばいいの?」 我ながらとんでもないことを
言うなと思いながら 飯窪の頭はまりあの女体を自分の好きにするイメージで一杯になった
「そこまで簡単じゃないのよね もしまりあには時期が早過ぎて OCNの発現が
一時で終り 副作用が残った場合 まりあは肉欲に溺れるかもしれない」
「そうかぁ」 まりあを目覚めさせるのが怖いと思った自分が あながち間違っていなかった
ことに 飯窪は奇妙な満足を覚えた
「森戸にOCNが降りたのなら 森戸に戻る可能性もあるよ 
特殊ではあるけど 短期間ながら藤本期の例もあるし」 生田が口を挟む
「確かに」 譜久村が頷く
「でも ちぃちゃんはもうOCNが出るのは嫌だと思う」 飯窪が言った
「嫌で済むんなら 何の為にモーニングに来たって話だよ」 生田が飯窪を窘めた
「心理的負荷が大き過ぎると 里保のようにOCNの顕在化に持ち込めない
可能性があるわ」 譜久村が生田を諭す
「私は森戸の影に隠れた13期にも期待してるの」
「あいつらに務まるか?」 生田が譜久村に問う
「考えてみて 彼女たちは表で 意外といろんな壁を壊してくれたと思わない?」
「そうですね 12期も彼女たちを見て ここまでやっていいんだと
ようやく堅さが崩れて来たような気がする」 飯窪が同意した
「工藤がOCN関係から脱落したのなら 加賀には同じように何か足りないんじゃないか?
マーンじゃないけど 女性的な華やかさとか」 生田が譜久村に言う
「吉澤さんを見れば問題ない気もするけど でも早いかもしれないわね 
はるなんには 様子見で緩衝的な人選をお願いした方がいいのかも」 
譜久村が飯窪を見た
「横山?」
「それでいいと思う」
「横山か... 様子を見るしかないな」 生田も考えた末 同意した
「やり方は はるなんに任せる 早速次のコンサートで仕掛けて
ちなみに私たちは 今日話したようなことについて いつものように
全く知らないテイで振舞うから そのつもりでね」
「え? なんか私の責任重大じゃないですか」
「もう知ってしまったら後戻りはできないわ UFのOCN戦略に反するようなら
あなたにペナルティが科せられるはずよ」
「怖い! UFの偉い人って山﨑会長ですか?」
「それは教えられないわ あなたも知ってるあの人としか」 譜久村が微笑んだ
「キャリアーの発現が長いと副作用が後遺症化するわよ はるなん 急ぎなさい」 
譜久村が席を立った 気が付くと生田はいつの間にか姿を消していた

20よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:41:35
コンサート当日 飯窪が目を覚ますと 股間には果たしてOCNが付いていた
人間心構え一つでこんなに違うものかしら? 
OCNが何であるか ハッキリとはわからないながらも理解が進み それをどうするのか
決まっていることによって 今朝は全く動揺することがない
OCNにかわいさを感じるくらいだ
シャワーを浴びながら それを摘み よく見てみる
ホント きのこみたい よくできてるな 咥えるのにちょうどいいくらいの大きさだし
横山がこれを手に取って 嫌そうに舐めている顔が頭に浮かんだ
途端にムクムクっと亀頭が鎌首を上げ 硬くなり始める
面白い! 
先走り汁が出て来たので洗い流すと シャワーが快感だった
時間がないわ やるべきことをやって早く出かけないと
会場に行ってから頭を作らなくてはならないので 洗ってそのまま乾かした髪を
後ろで一つ縛りにし 黒のカットソー 細身でくるぶし丈の黒のパンツ ビッグフードの
グレイのコーディガンで ちょっとアダルトに纏める
少し股間がピッタリし過ぎていたが 黒だし目立たないだろう
駅まで歩くと OCNの副作用だと言われる性欲の高まりを感じた
なるほど 先週よりも少し強いのかも
女の子を見かけると 顔と胸 尻をじっと見てしまう
男に人ってこんな感じなのかしら?
うわっカワイイ!と思った女の子がスキニーのパンツなんか履いてると もうヤバイ
そんな時 飯窪は譜久村の趣味を倣って エレベーターのいろんなボタンを
思い浮かべることにした
集合場所に行くと 半分ほどメンバーが集まっている
「あゆみん おはよう!」 
「おはよう! 今日は大丈夫だったね」
「当たり前よ この前はあゆみんのこと考えてて 乗り過ごしちゃったんだから」
「何? 私の何考えてたの?」
「カワイイなーって 細い腰とか飛び出たヒップとか」
「飛び出たは余計じゃ!」
「あー でも今なら鞘師さんの言ってたことわかるわー あゆみんの唇 色っぽいね」
「何〜? 今日どうしたの〜? 気持ち悪いんですけど〜」
「えっ? あっ ゴメンゴメン いや あゆみんってつくづくイイ女だなーって」
「褒めても 何もあげないから」 石田は顔を赤くした
「大丈夫! いつも愛情 たくさん貰ってるから!」
「この女! さんまさんに似て来たんじゃない? 口先だけ上手くなって」
「あっ 口先だけ上手いって言ってたって 言ってやろう」
「ウソウソウソ! 石田が早くヤンタンに出たいって言ってたって伝えて」
「わかったよ」
「おはようございます!」 森戸が声をかけて来た
「おはよう ちぃちゃん」
「今日は元気ですね アレ ないんですか?」 小さな声で尋ねる
飯窪はOCNについて メンバーに話すなと釘を刺されてはいなかったが 余計なことを
喋り過ぎない方が得策だろうと思った
「あるよ あるけど 開き直った」
「やっぱ 飯窪さん 大人!」 森戸が笑う
カワイイ! クリっとした目 白い歯が覗く愛らしい唇 やっぱちぃちゃんかわいいなぁ
「この前 生田さんと話したの?」 かわいい森戸を見るうちに 生田がこの前言った
森戸をシメた件が気になり 聞いてみたくなった
「え? あの...」 突然耳まで赤くなり 森戸がモジモジし始めた
「どうした?」
「いえ なんでもないです」
飯窪の中に嫉妬の気持ちが湧き上がった
あー ちぃちゃんを私のものにしたい! 生田さんには負けたくない 
ちぃちゃんを気持ちよくして 私から離れられなくしてやりたい
「あっ」 股間のアレが勃って来た
細身のパンツのせいで 余計に刺激があり 益々大きくなる
「大丈夫ですか? 抜きます?」 森戸が心配そうに顔を覗く
森戸の口から「抜く」と言う言葉を聞いて 更に興奮して来た
「ちぃちゃん 楽屋に荷物置いたら 手伝ってくれる?」 飯窪は欲望を抑え切れなかった

21よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:46:20
飯窪には 森戸を巻き込みたくないという気持ちがあるにはあったが 欲望が勝った
私もちぃちゃんにしてあげたし
利己的な正当化であることはわかっている でも そんなことはどうでも良かった
森戸に咥えさせたい
最初のステージまではまだ充分時間があり この後舞台に立っての練習もあったが
早速森戸と離れたトイレを探しに出かけた
人があまり来なさそうな所を見つけると 二人で個室に入る
「ちぃちゃん つき合わせてごめんね」
「私の時は 飯窪さんが助けてくれたから... でも アレが戻ってくるのは嫌です」
「わかってるよ」 森戸の目を見つめてそう言うと もう我慢ができなかった
キスをする ねっとりと 
舌が絡んだ頃 森戸のスイッチも入り 飯窪の舌を積極的に吸い始めた
ううん ジュプッ チュッ うん プチュ
狭い個室に淫猥な音が鳴り響く
飯窪は森戸の肩に手をやり 優しく唇を離した
とろ〜んとした目で森戸が飯窪を見る
「ちぃちゃん 舐めて」 
OCNは猛り狂ったように大きくなり 森戸がパンツのファスナーを下すのに苦労した
それが出てくると 森戸は軽く驚いたが 少し触って ニチャニチャするものを確かめると
アイスクリームを舐めるように 舌で亀頭を舐め上げる
「あっ」 飯窪はあまりの気持ちよさに声を出した
ちゅぱっ ちゅぽっ ちゅっ
森戸は少しずつ舐める範囲を広げて行き ついには亀頭を口で包む
愛しそうに棒に手を携え OCNを舐める森戸を見下ろす眺めは最高だった
もう少しで破裂しそう そう思った時 飯窪は森戸の肩に手を置き 動きを止めさせた
森戸がちゅぽっと OCNから口を外すと それはビヨンと跳ね返って森戸の頬に軽く当たった
どうかした?と飯窪を見上げる 森戸の潤んだ目がエロティックでたまらない
「ちぃちゃん」
「どうしたの?」
「生田さんに何されたの?」
「え?」 森戸がまた赤くなった
「ねぇ どうされたの?」 恥かしくて悶える森戸を責めると とてつもなく興奮する
「キスされて... あそこに指を...」
「何? こうされたの?」 飯窪は森戸のスカートのホックを外しファスナーを下げると
ショーツに手を入れまさぐった
既にぬるぬるのびしょびしょだ
あそこに細い指を這わせ 撫でる
「ああんっ」 森戸が声を上げた
「ねぇ こうされたんでしょ? 気持ち良かった?」
クリトリスを軽く弾く
「あっ うん.. いいっ!」
「ちぃちゃん いやらしい子ね」 飯窪は耳元に口を近づけ囁いた
「あんっ!」 
「生田さんとどっちがいい?」 森戸の目を見る
何か訴えかけるように 切ない目で飯窪を見返した
「...どっちも...」
「え? どっちもなの? じゃあやめる?」 飯窪は手を止めた
「あっ やめないで...」
飯窪は森戸がかわいくてしょうがなかった
もう一度深くキスをすると ブラトップごとトップスをたくし上げ 
白く程よい大きさの乳房と薄い桃色の乳首をねぶる クリトリスに軽くタッチを繰り返した
「ああん ダメっ!」 声を出さないように我慢して それでも出て来る
絞った高い声を上げると 森戸はビクっとして固まった
息が弾んでいる
「こっちもお願い」 一息付くと 森戸に腰を下させ 飯窪はさっきから
はちきれんばかりになっているOCNを 口許に押し当てた
ヌメリが森戸の口の横について 光って見える
カプッと森戸が亀頭を咥えた 舌をチロっと感じた瞬間 飯窪はもう我慢ができなかった
「うっ」 ビュッビュッとザーメンを放出する
「あっ ホントに甘くて美味しい」 森戸が呟いた

22よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:50:03
森戸と楽屋に戻ると Tシャツとジャージ下に着替えた
みんなと並んで舞台に出る
「おはようございます! よろしくお願いします!」 元気良く声を出した
場位置の確認など一通り終えると タオルで汗を拭きつつ楽屋へ戻る
「飯窪さん!」
横山がニヤニヤしながら声をかけて来た
「うん?」
「私見たんですよ」 眉が寄り 悪そうな笑みを見せた
「何を?」
「さっき 森戸さんとトイレ行ったでしょ?」
「そうだけど」 飯窪はどこから見ていたのかわからないので とりあえず平静を装った
「なんであんなに離れたトイレまで行ってたんですか?」
どうやら トイレに入るか出るかしたところを見ただけのようだ
今日の目的があるため 横山に森戸との関係がバレることは
それほど慌てふためくことではないと自分に言い聞かせていたが それでもホッとした
「だって 私はちぃちゃんとラブラブだから」
「えー 森戸さんズルい! 飯窪さん えこひいきし過ぎじゃないですか?」
横山は芝居がかった様子で不平を言い 唇を尖らせた
「じゃあ横山 今度は一緒に行く?」
「行く 行く」 横山は笑って うんうん頷いた
たっぷりイカせてあげるわ 飯窪はニヤリとした
楽屋を見渡すと 森戸は何事もなかったように 本番の準備を進めている
さっき出したばっかだし 勃つかな? 少し不安を感じながら振り返って横山を見る
「行くよ 横山!」
「はい」 嬉しそうに付いて来た
「最近は森戸さんとどこか行ったりしてるんですか?」
「カントリーの仕事もあるから ちぃちゃんは忙しくてね」
「前にどこか行ってましたよね?」
「うん 渋谷でご飯した」
「いいなぁ 私も連れてってくださいよ」
「いいよ」
「ホントですか? やったー!」
トイレのドアを開ける 誰もいない
横山も入ったことを確認すると マジマジと横山の顔を見た
「え? どうしました?」 横山が作り笑いをして聞いた
「ねー 横山 私のこと好き?」
「えっ? 何ですか?」 まだ薄ら笑いを浮かべていたが 困惑している様がアリアリだった
「私のこと好き?」
「それはもう」 
横山は新しい遊びだと思ったようだ
「どんなところが?」 飯窪はいつの間にか Sっ気モードに入ったことを自覚した
「え? ...スラっとしてたり オシャレだったり コミュ力高かったり...」
「そう じゃあ そんなに好きなら キスしていいよね?」
「え? 何ですか?」 横山は目が丸くなり 半歩後ずさった
「あー? 好きじゃないんだ」
「そんなことないですよ! 好きですって!」
パワハラだな これ 飯窪は心の中で思った
「じゃあ キスするよ」
「いや それとこれ..」
飯窪は一気に顔を近づけ 首に腕を回すと横山にキスをした
横山は体を硬くして 突っ立っている
舌で歯を突付き 口を開けるよう促した
諦めたのか 好きなようにさせて早く終わりたいと思ったのか 横山が舌を受け入れる
舌を舌で撫で回し 唾液を混ぜる 横山の体の力が抜けた
唇を離すと 横山はとろんとした目で飯窪を見た
「どう? どんな感じ?」 
「え? 飯窪さんエロい」 
「私のこと本当に好きになった?」
横山は 目を離さず うんと頷いた
「こっちにいらっしゃい」 個室に手招きすると横山は何も言わずに従った

23よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:55:18
個室のドアを閉じると 飯窪と横山は ほぼ隙間なく見つめ合う状況になった
この会場は新しく 最近の個室は広いと言っても 人が2人入るとやっぱり狭い
横山の少し荒い息遣いがわかった
もう一度唇を塞いだ
今度は横山も舌を絡めてくる
驚いたことに 飯窪の首に両腕を回し 自分に引き寄せた
横山の柔らかい胸を鳩尾辺りに感じる
飯窪は唇を横山の首筋に下すと 胸を鷲づかみにした
ブラごと ゴワっとした手触りがして 片手で納まり切らないボリュームがある
衣装の裾から中に手を入れ ブラを上にずらして揉み始めた
掌の中央に感じていた突起が 徐々に張って来る
横山の腕は飯窪の首から離れると 手持ち無沙汰にブランとしていたが
唇が下りてきて 乳首を吸われると 飯窪の頭を掴み 体を仰け反らせた
シャンプーのいい匂いがする
飯窪は胸から顔を上げると 横山を抱きしめ 尻に手を回す
モゾモゾと小ぶりな尻を撫で回していると 横山がビクっと固まった
「何? 飯窪さん 下に何か...」
股間の硬いものに気付いたようだ
「あー これ? 見たい?」 そう言うと 飯窪はミニスカートを下ろし
ショーツに手をかける
「え? え?」 横山の目が丸くなって行く
そそり立つOCNが見えると 横山は驚いた顔で飯窪を見た
「なんですか これ? 飯窪さん... 男...」
「男じゃないわよ いろいろわけあって これがついてるの!」
「わけあってって オカマ?... それで胸が無かったの?」
「オカマじゃないわ! 胸がなくても女だし!」
「えー?」 横山はどうしていいかわからないようだ
「どう説明すればいいかな? これは一時的なもので すぐ消えるの 
幽霊みたいなものだから 妊娠もしないし 体に傷も付かないわ」
「え? 大人のおもちゃみたいな?」
「あー メンドクサイ! そう! 今流行りの大人のおもちゃなの! 
これで遊んでも体に傷は残らないから 思いっきり楽しみなさい!」
飯窪はそう言うと 横山の股間を弄った
横山はまだ混乱していたが クリトリスを軽くタッチされ 細い指が入ってくると
小さく声を出し 目を瞑った
「そうだ これやってみたかったんだよね」 飯窪はそう言うと
横山を洋式便座に座らせる
「上 脱いで」 飯窪は横山の服に手をかけ 脱がせた
ブラを外すと 横山は両腕で胸を隠す 胸の間には深い谷間が出来た
「いいわ 横山 手で胸を両側から押し付けて」 飯窪がジェスチャーで教える
「これを挟むのよ」 飯窪はカタカナのノの字になったOCNを胸の間に埋めて上下させる
「あー 凄く気持ちイイ! これマンガで見ても意味わからなかったのよね」
横山はされるがままになっていたが 恥かしいのと同時にイヤラシさで
興奮し過ぎて 頭がクラクラしていた
アレが上に来る度に自分の唇近くまで きのこの頭がやって来る
赤く ツルンとして グロテスクなのに カワイイような
「そうか 胸がツルツルして弾力あるから よく滑って気持ちいいんだ」 
飯窪が恍惚とした表情で言った
「あっ 出そう! 顔汚しちゃうから 口に入れて!」
飯窪はアレを胸から外すと 横山の口に押し付けた
横山はわけもわからず咥える
一瞬口の中がアレでいっぱいになったと思うと ビクンビクンと動いて
ねっとりした液体が口の中に溢れた
「飲んでも大丈夫よ 甘くて美味しいわ」 
飯窪にそう言われ 半信半疑で飲み込むと コンデンスミルクのようだった
と同時に 熱くなっていた体がクールダウンして行くのがわかる
とてつもなくイヤラシイ気持ちは 綺麗さっぱり無くなっていたが 不思議と
飯窪との信じられない行為に 嫌悪感は湧いて来なかった
「気持ち良かった? だったら 二回目の公演前にも 私とここに来るのよ
もっち気持ちいいことしてあげるわ」 飯窪が淫らな目をして言った

24よーろぴあん!:2017/11/26(日) 04:59:57
飯窪さんがあんな人だとは思わなかった
今も嫌いじゃないけど まさか女同士でああいうことをするとは...
横山はコンサート中 集中し切れず 飯窪のことと さっきの快感を繰り返し考えていた
セックスはまだしたことないけど 好きな人に近づいて高揚した時以上の興奮と
自分でするよりも遥に気持ちよくてどこか行っちゃいそうな快楽を思い出し
抑え切れずにまたしてみたい気持ちになる自分が怖かった
あれはイケナイこと...
もう一回やったら 戻れなくなるかもしれない
フリが出遅れた
隣の加賀の目付きが鋭くなる
暗い舞台袖にはけると 加賀が近づいて来た
「横山 どうしたの?」
「え?」
「集中してないんじゃない?」
「ごめんなさい」
「お客様に失礼だよ」
「あっ そうだよね」 不意に涙が出た
「え? ゴメンゴメン そこまできつく言うつもりなかったんだけど」
加賀は泣き出した横山にアタフタした 
ちょうど影になってて 周りに人はいない
「私が悪いの」 こんな程度で泣くなんておかしい 
そう思って耐えようとすると 余計に涙が出て来て 横山は焦った
「緊張し過ぎたのかな? リラックスして 頑張ろ!」
加賀は横山の肩に手を回し ポンポンと叩いた
「あれ? 肩こってんじゃない?」
加賀はそう言うと 両手で横山の肩を揉み始める
肩こりの自覚はなかったが 気持ちいい
と思った瞬間 脇の下をこちょこちょして来た
「やめて! くすぐったい アハハハ!」
「ほら 横山は笑顔が魅力なんだから 笑わなくっちゃ!」
「カエディーありがとう」 横山は加賀の目を見つめた
舞台では先輩がMCコーナーを始めている
「次 始まるよ」
加賀はそう言うと横山の手を引いて 衣装の着替えに楽屋へ戻った

一回目の公演はなんとかやり遂げた
加賀の励ましもあり その後は余計なことを考えずにステージに集中できた
止まらない汗にやり切った感を覚えながら楽屋へ戻る
タオルで汗を拭いていると 飯窪がこちらを見ていることに気付いた
「もっと気持ちいいことしてあげるわ」 飯窪の淫猥な言葉を思い出す
横山は決意していた
少し経って 飯窪が横山を一瞥して楽屋を出て行くと 遅れてあのトイレに向かう
さっきは ああなっちゃいましたが もうできません! 
そう言わなければ
トイレに入ると飯窪が鏡を見ていた
「待ってたわ」 横山に顔を向けると妖艶に笑った
「い 飯窪さん!」
「なぁに?」
「さっきはああなっちゃいましたが もうしません!」
「ええ? そんなこと言うの? 寂しいな」
飯窪は驚きもしないようだった
一歩踏み出して距離を詰めて来る
「ほら 横山のおっきいオッパイを思い出して もうこんなにおっきくなってる」
飯窪は視線を自分の股間に下し 手で膨らみを撫でた
横山は見慣れないその部分に 視線が釘付けになった
気が付くと飯窪が目の前まで近づき 睫毛の長い潤んだ瞳で見つめて来る
あっと思った瞬間 首に腕を回され また唇を奪われた
柔らかい唇を感じ 口を閉じようとする前に舌が滑り込んで来て 掻き回される
イケナイ! 両腕で飯窪を跳ね飛ばそうとしたが ゾクゾクするようなイヤラシさで体が熱くなった
気が付くと 自分から飯窪の舌を貪り 飯窪の口の中に自分の舌をねじり込もうとしていた

25よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:05:43
ワタシガ ワタシデナクナッテイク...
個室に入ると もう2人の欲望は止まらなかった
「横山 自分に素直になりなさい 自分を縛るのは止めて
気持ちよさに身を委ねればいいの」 飯窪が横山の乳房を揉みながら言う
「でも...」
「でもも何も もうやる気まんまんじゃない!」 そう言うと飯窪はピンと立った乳首を摘んだ
「あんっ」
「思いっきりイッちゃえば スッキリして次の公演も上手く行くわ」
次の公演? 驚いたことに仕事が頭に浮かんでも イヤラシイ気持ちが霧散することはなかった
こんなの私じゃない! いえ これが本当の私?
飯窪の手が横山の股間に伸びる
「ほら もうビシャビシャじゃないの エッチなんだから」
恥かしくて身を捩ったが 意識は飯窪の指の動きに集中していた
「やだっ あっ」
「ねぇ もうちょっとおっきくしてくれない?」
飯窪はそう言うと動きを止め 自分のスカートを下してアレを出した
もう充分大きいと思うが 何をすれば? また胸で挟む?
「舐めるの」 飯窪が横山の肩に手を置き 腰を落とさせながら言った
舐める? これを?
恥かしさと 気持ち悪さで泣きたくなる 反面 いやらしい気持ちと舐めてみたい
好奇心にワクワクしていた
先端のつるんとした部分を咥えてみる 表面は柔らかいが 棒のようだ
飯窪が口の中に更に押し込んで来た 口で息ができなくて苦しい
アレが大きくなった気がした 上に跳ね上がろうとする力がかかる
一旦口から抜くと 「おっきぃ」 思わず声が出た
飯窪は癒せませんのセリフの意味が初めて理解できた気がした
女の子から 大きいと言われることが こんなにも誇らしく支配欲を満たすものだなんて
欲情を煽られ 飯窪はやりたくてしょうがなかった
横山を立たせると 横山のスカートとショーツを一緒に脱がす
「大丈夫 これは幽霊みたいなものだから 体に傷は残さないわ 私が経験してるから
本当だよ 余計なことを考えずに楽しみなさい」
横山は驚きでされるがままになっていたが どんな快感が待ち受けるのかドキドキしていた
飯窪は横山の右太ももを持ち上げ そのまま前からアレを股間にあてがった
ヌルヌルの亀頭で小陰唇やクリトリスを撫でた後 ヴァギナに埋めて行く
そう言えば 最初は痛いと聞いてるけど 私もあまり痛くなかったわ 最初から気持ち良かった
飯窪は横山の様子を見ながら そう思った
飯窪が前後に動く度に 自分が包み込み 絞り上げ 何とも言えない快楽が横山に走る
「もっと...」 思わず声が出て そんなことを言った自分がとんでもなく恥かしかった
「気持ちよくて 自分で腰動かしてるわよ」 飯窪が追い討ちをかける
消えて無くなりたい程の恥かしさが 快楽を倍増させた
「いまいち やりにくいな」 背の低い横山なので 飯窪のアレが深く埋りそうなものだが
立ったまま前からだと 片脚を持ち上げても どうも突き入れてる感じが浅い気がする
「横山 後ろ向いて」 飯窪はアレを引き抜いて言った
色白じゃなくても 比較的白く丸い形の良い尻が 目の前に突き出される
「たまんないっ」 飯窪はそう言うと 両手で尻の丸みに沿って撫で回した 尻肉が波打つ 
柔らかい 肌もキメ細かくてつるつるしている
アレを掴むと もう片方の手でクリトリスを弾き 小陰唇を開きながら ヌルヌルの穴に突っ込んだ
「ああんっ」
ちょうど ここを掴みなさいと言うようなクビレを両手で持つと 腰を引き寄せながらアレを突き出して
アダージョからアンダンテのリズムで抽挿を繰り返す
「あっ あんっ」 横山の小さな喘ぎも同じリズムで追随した
リズムがモデラートからアレグロに変化すると 横山の喘ぎも よりスタッカートを刻み始める
「最高!」 飯窪は腰を前後することに我を忘れた
横山は重力で下に引っ張られる2つの胸を波打たせながら 気持ちよくて頭が
どうにかなりそうな快感を覚えていた
チュッ ヌチュ ズチュ という粘液が泡立つ音と ペチッ パチッという
飯窪と横山の肌がぶつかって出る音が 狭い個室に響く
飯窪のアレを突き入れるリズムがヴィヴァーチェに達すると 
横山は「あはっっ!」 という女の声を出して固まり 続いて飯窪がビクッビクッと硬直した
横山は生温かい何かが 中で何回かに分けて 放出されるのを感じ 幸福感に満たされた

26よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:10:30
「ねぇ どうだった?」 後れ毛が顔の前にかかり 薄っすらと紅潮した飯窪が聞いた
「気持ち..良かった... こんなの初めて...」
横山は余韻に浸りながら 息を整えた 目尻に涙が付いている
「ね スッキリしたでしょ?」
「は...い..」
「私もこれで集中できるわ ありがと」
「あの... それ 本当になんですか?」
今は下に垂れ下がろうとしているOCNを指して 横山が言った
「これ? 御利益のあるものらしいよ? 今日の公演終わってから
私の知ってる範囲で教えて上げる ちょっとだけ付き合ってね」
「はい」
飯窪と横山はショーツを引き上げ 衣装を直した
「あの...」
「なぁに?」
「私 本当に... どこにも傷がないんですか?」
「やっぱ気になる? そりゃそうよね 私も次の日病院行って検査したもん
大丈夫 その証拠に痛くもないし 血も出なかったでしょ?」
「そう言えば...」 横山はまだ納得していない顔をしていたが 僅かに気が軽くなったようだ
「まずは 目の前の次のステージを全力でこなそ! と言っても今のでちょっと疲れた?」
「はい...」 横山は恥かしそうに目を逸らした
「かわいい」 飯窪は横山を抱きしめた
横山は この人のアレがさっきまで私に入っていたんだと思うと 混乱した
確かに凄く気持ち良かったけど こんなところで こんなタイミングで 女同士で
なにもかもあり得ない
楽屋に戻ると 森戸が指でオッケーマークを見せた 飯窪が同じ手振りで返す
何? 森戸さんは何か知ってるの? 飯窪さんと森戸さんは一緒にトイレに
行ってたけど 私と同じようなことしてたとか? 横山は飯窪と森戸を交互に見た
特におかしなところはなく いつも通りに見える
「横山 もうすぐ次だけど 大丈夫?」 加賀が声を掛けて来た
「うん 心配かけてごめん」
「気にしないで でもなんかスッキリして 調子良さそうじゃん」
「え?」 横山は顔が赤くなり俯いた
あんなところを加賀が見たら どんな顔するだろう?
「どうしたの?」
「なんでもない ちょっといろいろ思い出しただけ」
「なんかいいことあったんじゃないの? いいなぁ私にもいいことないかなぁ?」
呑気な加賀を見ているとほのぼのとして来て さっきの刺激的な出来事が
夢だったように思えて来る

2公演目も大歓声の内に終わった 高揚したまま楽屋に向かうと まだ最高コールが
薄っすらと聞こえた
「なんか 動きにキレがあったね」 加賀が横山に声を掛ける
「カエディーこそ 今日は良かったよ あっ 今日も良かったよ!」
「いや 今日の横山 1回目は途中までボンヤリしてたけど 2回目は本当に
キリっとしてて でもなんか女っぽくて 見入っちゃった」
「ありがとう」 
確かに 飯窪さんの言葉通り スッキリして集中できた
でも 私 やっぱりあの時 女になったのかな?
「横山 今日の2回目良かったよ この調子で頑張れ!」 譜久村が笑顔で 
そう言って通り過ぎて行く
着替えが終り 何台かの車に分乗すると しばらく揺られて解散場所に向かった
みんな疲れたのか 横山の乗った車に はしゃいでいる者はいない
車が止まると 親が迎えに来た者 独りで帰る者 事務所の車でそのまま送ってもらう者と
散り散りになる
「横山 途中まで一緒に帰ろ」 飯窪が声を掛けて来た
今日は飯窪も横山も独りで電車で来ていた 飯窪の後に付いて行く
「ちょっと お茶でも飲もうよ 私がご馳走する」 飯窪はそう言うと 昔からあるような
古臭い感じの喫茶店を見つけてドアを開けた
「お二人さまですか? どうぞお好きな席へ」 店員に促されて奥に進むと
角のテーブル席に腰を下した

27よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:22:04
「今日はお疲れ様!」
「はい お疲れ様です」
「それと あっちも良かったよ」
言った飯窪も横山も 赤くなって俯いた
「実は 私に付いていたアレ 今度は横山に付くから」
「え? ..それは どういう?」
「不思議なんだけど アレはコンサートの日だけ現れるの 
だから私のは 明日になれば消えるはず」
からかっているのかと思い 横山は飯窪を見たが 真面目な顔で話していた
「アレは セ セックスして ィッちゃうと 相手に移るらしいの だから 今度は横山の番」
「え? ヒドイ!」
「大丈夫 ちょっとエロい気持ちになるだけだから 問題はエロい気持ちになると
アレが ぼ ぼっき? するから コンサート中にそうなると大変なの 
だから 私みたいにコンサート前に抜いて 興奮しないようにしておけばいいよ」
「抜いて?」 横山は聞き慣れない言葉を聞き返した
「つまり アレからソレを出すことよ でも ソレと言っても 本当のソレじゃないし
妊娠もしないよ」
「アレって なんなんですか?」
「それは私が聞きたいくらいだわ なんかモーニングの回覧板みたいなものなんだって」
「回覧板?」
「回覧板はちょっと違うか? とにかくモーニングの人にしか見えないし感じない
アレが付いてる人にキスされると 相手もイヤラシクなっちゃう アレから出たソレを
飲み込むとイヤラシイ気持ちが治まる セ セックスしてイッちゃうとアレが次ぎの人に
移る わかった? もう一回言わせんなよ!」 飯窪は恥かしくて頭から蒸気が出そうだった
「じゃあ 来週 アレが私に付いてんですか?」
「うん」
「それを誰かにうつさなければ 付いたまま?」
「そうじゃないの?」
「それって 飯窪さんは森戸さんからうつされたんですか?」
「ノーコメント!」
「私が コンサート前に誰かとやらなきゃならないってことですよね?」
「そうね 但しモーニングのメンバーに限る」
横山は黙り込んだ
「飯窪さん 相手して..」
「イ・ヤ・だ! 戻ってくるじゃん スッキリする手伝いだけなら 
私がうつした手前 考えなくもないけどさ」
「どうすれば..?」
「うん? 私みたいに不意にキスして その気にさせて やっちゃえばいいのよ」
飯窪はそう言いながら ヒデェ私! と自分に突っ込んだ
「なるほど.. じゃあ 後は誰にするか...」
「声が掛け易いのは 同期か14期しかいないでしょ? でもちぃちゃんはダメだよ」
「なんで?」
「ダメなものはダメ!」
「じゃあ カエディーしかいないじゃないですか!」
「いいじゃん」
「えぇー? そんなヒドイことを..」
「ヒドくない ヒドくない カエディーだって 気持ちよくなるだけだから」
「飯窪さん けっこう適当な人なんですね」
「なんか アレが付いてると ちょっと男性化するらしいよ だから うまく言えなくてぇ ゴメンね!」 
「笑えねー」 横山が小さく呟いた
「何? ..でもさぁ でもよ カエディーの女っぽいところ見たくない?」
「...」
「ねぇ 横山ぁ お願い もっとしてぇ ってなるのよ?」
「なるんですか?」
「なるでしょ」
「... それはちょっと見てみたいかも」
「でしょ?」
「...えぇ? あのカエディーがそうなりますかねー?」
「なるって! あー見たいなー 私 こっそり覗こうかな?」
「やめてください!」

28よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:31:09
「えー カエディーじゃなくちゃダメですか?」
「なんで嫌がるの? 対象はモーニングメンバーだけなんだよ?」
「だって 同期だし」
「じゃあ 他にいる?」
「う〜ん」
「はーちんは?」
「尾形さんにそんなことできないです」
「じゃあ 野中」
「いつも優しいし そんなことしたくない」
「オー! アイムカミング! イエース! とか言われても困るしね」
「え?」
「うそうそ じゃあまりあ」
「スタイルが良過ぎて 気後れすると言うか...」
「でしょ? あとあかねちんしかいないじゃん」
「キレられそう」
「ハイ カエディーに決定! やっちゃえ横山!」
「なんか楽しそうですね」
「だって もっとイケメンになっちゃうかもだよ?」
「それはいいんですけど...」
「じゃ 何?」
「私が まずカエディーにしなくちゃダメなんですよね?」
「うん」
「何していいか わかんない」
「あっ そういうこと? そっかぁ 横山 マンガとかあんまり読まないし 何するか知らないんだ?」
「なんで ニヤニヤしてんですか?」
「してないよぉ」
「してますって! じゃあ飯窪さんは 経験豊富なんですよね?」
「え? まぁ そうなのかな?」
「もう23だし」
「あっ グサッと来た」
「癒せませんは いつも同じだけど」
「あっ 更にグサッと」
「なんで 何も知らない私より 下手なんですか?」
「横山 よく聞いて! エッチは演技じゃないの 愛し合うことなのよ!」
「... そんなので感動すると思いました? ぶっちゃっけ飯窪さんはエロいマンガを
たくさん読んでるだけじゃないんですか?」
「ち 違うもん! 大人の女を見くびらないでよね!」
「証拠見せてくださいよ」
「証拠? 証拠は... さっき 横山 気持ちよくてイッたじゃん!」
「え? あれは...」
「腰振って もっとぉって言ってたの誰だっけ?」
「ヤメテー!」
「このくらいにしといたるわ とにかく 私としたの思い出して 好きにやればいいの」
「それで いいんですか?」
「ラブ&ピースよ!」
「え? 意味わかんね」
「本能のおもむくままに 楓ちゃんを突き刺しな!」
「なんか無茶苦茶ですね」
「アレがくっついてる方が よっぽど無茶苦茶だわ!」
「それはそうですけど」
「冗談はさておき 横山のカエディーを思う気持ちをそのままぶつければいいから」
「いや それ普通の恋愛相談みたくなってますけど」
「うん? 横山はカエディーのこと嫌いなの?」
「え? そりゃ好きですよ」
「どんなところが?」
「真面目で面倒見がいいとか それなのに ちょっと」
「ううん そうじゃなくて エロスを感じるところ」
「エ エロス?」
「そう 普段見てて あっ イロっぽいな なんて感じるところを責めるのよ!」
「イロっぽい? あったっけ?」

29よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:34:55
横山と別れた飯窪は 最寄駅を出て家まで歩いていた
空を見上げると 視力が悪くてハッキリとは見えないが 幾つかの星が瞬いている
これで アレとはおさらばだわ
とんでもない日々が 今でも信じられなかった
「おっ!」 突然スマホが震える音がして 思わず声が出る
誰? え? 譜久村さん? 珍しい
「もしもし?」
「はるなん? 今日はお疲れ様」
「お疲れ様ー どうしたんですか?」
「今 大丈夫かしら?」
「ええ」
「明日ははるなん オフだよね?」
「うん」
「先週に引き続きで悪いんだけど 付き合ってくれるかな?」
またOCNの話か? OCNが本当に栄華をもたらす存在かどうかはわからないが
とても好奇心がそそられるのは間違いない
「いいよ」
「じゃあ 有楽町にあるペニンシュラ東京に16時に来て」
「え? そんなところ? 私 お金ないよ?」
「大丈夫 こちらで押えておくから安心して 普通にチェックインすればいいわ」
「いいの?」
「私たちのこれからの重要な話をしたいんだもん」
「でも...」
「手ぶらで気楽に来ればいいんだよ 話するだけだから」
「...わかった じゃあ明日の16時ね」
「待ってるわ」
電話が切れた
チェックインということは お泊りするんだよね?
まさか同じ部屋なんてことは? ないない!
でも まさかあんな高級ホテルに泊まることになるとは
家に帰るとお風呂に入り 寝る前に明日のホテルをネットでチェックしてみた
げっ! 凄いお値段! しかも基本ツインだし
私 どうなっちゃうの? いやいや ないない! 
OCNも出ないだろうし 女同士であり得ないから!
ベッドに入ったが 森戸や横山 明日のことが頭に浮かんで眠れない
OCNが勃起していた
これ 本当に消えるのかしら? 
不安になったが 少し経つと森戸や横山の裸を思い出してしまい 全く静まらない
しょうがないから自分で抜く
湿ったティッシュをトイレに流しに行って 部屋に戻ってくると
さっきまでが嘘のように スッと眠りに入った

横山が家に着くと もう23時を過ぎていた
お風呂に入って 鏡で体を見る なんの変化も無い
あれは本当にあったことなんだろうか? 飯窪との交わりを思い出しても
恥かしく イヤラシイ気持ちになりこそすれ 実感が伴わない
私 アレも咥えちゃったし あそこにアレを入れたし もうバージンじゃないの?
でも 飯窪さんは体に傷は付かないって言ってた
体は純潔でも心はもう経験済みね 
今度はカエディーに そんな思いをさせなきゃなんないの?
そもそも冗談では? ドッキリで騙されてるんじゃ?
いろんな考えが浮かび眠りに付けなかったが それも疲れて
いつしか枕の温もりに誘われるように 眠りへ落ちて行った

翌朝スマホのアラームで飯窪は目を覚ました
股間を触る 無い! やっぱり無くなるんだ! 嬉しくなった
今日の予定をおさらいする
15時までは元々予定していた 服を買いに行くことにした
ブログやウェアのコメントをチェックする いつも通りのオフの日の朝だった
でも 今日は長い一日になりそうだ 期待と不安が渦巻いていた

30よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:39:51
時刻は16時前だった
飯窪は三田線日比谷駅を下り ホテルに向かった
この辺りは時々ニッポン放送へ行くので 馴染みがあった
ドアマンに恐縮しながら玄関を通ると 音楽が流れる豪奢なロビーに出た
ここにいるのかしら? アフタヌーンティーを楽しむ人々を見渡したが姿はない
少しビビりながらフロントに行き 名前を記入する
「譜久村様はお先にチェックインされています」 フロントスタッフがニッコリ笑って言った
エレベーターで上階に向かいながら 電話をしてみた
「はるなん? 着いた?」
「うん 今部屋に向かってる」
「私 今5階のプールにいるの そっちに来てくれる?」
「え? わかった」
踵を返すと下りのエレベーターに乗り込む
5階フロアは吹き抜けの中2階から見下ろせる 開けた高級感のある温水プールだった
どこに行っていいかわからず ガラスの壁の外から見ていると
真っ赤なハイレグワンピースの水着を着た譜久村が プールサイドのチェアから
体を起こしてやって来た
ガラス越しに手振りを交えて飯窪に話し掛ける
「上の6階で受け付けしてるわ 水着もレンタルしてるから 一緒に泳ごう?」
飯窪は水着に気が引けたが断るわけにもいかず 階段で上に行くと
カウンターに向かった
花柄のフリルの付いた 紺色のセパレート水着を選ぶ
これなら胸のボリュームがあまりわからないわ
中に入り階段を下りて行くと 譜久村が近寄って来た
「はるなん 待ってたわ」
近くで見ると もの凄い体だ
赤い切れ上がった水着から伸びる 白くボリュームのある太もも
鋭く切り込んだ胸元から覗く 白い双丘 
少し離れたチェアに体を横たえている白人が体を半分起こし 譜久村のくびれた腰から
丸い尻にかけての 弦楽器のフォルムのようなラインを ネットリと見つめていた
「まずは泳ごう」
譜久村は飯窪の手を引き プールサイドまで連れて行くと 背中を押して水に落とした
「やったなぁ」 笑いながら水を掛け合い 一頻りじゃれると 少し泳いでプールサイドに上がる
プールなんて いつぶりかしら? 飯窪は滴り落ちる水ごと髪をかき上げた 細い首筋が光る
スマホが置いてある席の横のチェアに腰を下すと タオルを渡しながら譜久村が微笑んだ 
「どう? たまにはこういうところもいいでしょ?」
「うん 凄く綺麗だし なんかお金持ちになった気分」
「この後 スパでフェイシャルトリートメントしてもらってから 食事よ」
「え? 高そう! 大丈夫なの?」
「大丈夫よ これはOCN関連の経費になるから」
「そうなの?」
「会社がOCNに対して どれだけの熱意で取り組んでいるか 
そのおこぼれで享受できる この贅沢を知ってもらうだけでも わかると思うわ」
「まったく OCNって何なの?」
「細かい所までは知らないけど 初めは森高さんに降りたそうよ」
「え? 森高さんってあの?」
「うん 非実力者宣言って知ってる?」
「なんとなく」
「あのミニスカートで 太ももを大胆に出した衣装が話題となり 森高さんはスターに
なったけど 実はあのスカート OCNを隠すための苦肉の策だったらしいの」
「えぇ?」
「逆転の発想よ 見る人は太ももに目が行くから ボリュームのあるスカートは気にしない」
「そんなことが..」
「その頃事務所は まだあの大成功とOCNの関係について何も考えていなかった
そして時が過ぎ 浅ヤンが始まる」
譜久村の目が熱を帯びて来た まだ濡れている黒髪が艶めかしく ライトを受けて光る
「平家さんにはOCNが無く 安倍さんにOCNが現れる この時点で事務所は気付いたの
OCNの重要性を!」
「待って! そもそもOCNはどうして森高さんに現れたの?」
飯窪が身を乗り出すと 鎖骨に溜まっていた僅かな水が ささやかな峡谷へと落ちて行った

31よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:42:07
「森高さんはデビュー当初 女優・タレントをやっていて 出演した映画の主題歌を
歌って歌手活動も始めたわ でもブレイクする前に腰を痛めて入院し 歌手のみに
専念するようになったの」
「へー」
「その悩んでた時期に熊本に帰り 日の宮と呼ばれる 幣立(へいたて)神社に
参拝したらしいの この神社は高天原神話の発祥の地とも言われ 国産み神話の
イザナギ・イザナミのことだと言われたり それより古い神々だとも言われる
神漏岐命(カムロギのミコト) ・神漏美命(カムロミのミコト)を祀った神社なの」
「神話の神を参拝したらOCNが出て来た と?」
「そういうことね もうオカルトでしかないけど でも 男性器を祀る神社もたくさんあるし
芸能の確立の基となったと言われる阿国が 神話の神を祀る出雲の出身と
言われることを考えれば そんなことを信じてみたくなるのかもね」
「あまり信じていないような口ぶりね」
「まぁ 神話とか神とか そういう話はね ただ現象としてはハッキリと存在するから
私はそこに科学的なアプローチをして 利益を得ることには興味があるの」
二人はプールを出てシャワーを浴び スパでフェイシャルトリートメントの施術を受けた
「ちょっとちょっと 私このレベルのエステ 初めてなんですけど」 飯窪が興奮して言う
「そうなの? ここのは中々いいわよ」
「えー 譜久村さん こんなとこ来てるの?」 飯窪は格差に愕然とした
「今日はここ選んで良かったわ フォーシーズンズやリッツカールトン シャングリラや
マンダリンも考えたんだけど なんか泳ぎたくてね 他の5つ星はなんかフィットネスの
イメージが強くて プールだけなら椿山荘もいいんだけど 結婚式場客が多いから」
飯窪はいろんなホテルを利用してそうな譜久村を見て 世の中にはこんな人もいるんだわ
と不思議な気持ちになった
「譜久村さんと生田さん あゆみんが草だということはわかったけど 他にもそんな人がいるの?」
あゆみんはこんなホテル利用しなさそう そう思いながら飯窪は聞いてみた
「まぁ OCNはモーニングのものだからね 草としては今のところ その3人と言っておくわ
あとは UF研と幹部というのが ざっとした構成よ」
「モーニング以外にはそういうのないの?」
「実はあるのよね 例えば Berryzと℃-uteは それぞれOCNとMahnについて実験するために
キッズから選抜されたユニットだったし スマイレージも初期はOCNに似たP'zと言うものが
研究されてたわ」
「ええ!?」
「今は研究終了でベリキューは消えたけど アンジュでは何かやってるね」
「アンジュも?」
「あそこは和田さんがね.. 諦めきれないんだろうな」
「あやちゃん?」
「さっきP'zと言ったけど モーニングのOCNを研究して エッグから選抜した4人に萌芽を植え
人為的にOCNに似たようなものを発現させることに途中までは成功していたの ところが
忙し過ぎたのね 肉体的・精神的重圧に付いていけなくなったサキチィが脱落し その後
ゆうかりんもいなくなった あの時のプロジェクトを旗振りしてたYという人が強引でね」
「確かにスマは当時 途中まで勢いがあったわ」
「和田さんは諦めきれなくて 研究を嗅ぎ付けた米の機関から 2期という横槍を入れられても
OCNをスマに! と意気込んでいたわ それがモックンの悲劇を呼んでしまった」
「モックン?」
「通称ね Mechanical-OCN メカOCNでモックン 機械的な男性器に OCNから採取した
体液サンプルを分析 化学合成した成分を仕込んだものよ」
「そんなものが..」
「化学合成した成分と言っても 実際の体液は常に成分が変化してて 人工的なものは
人体には強すぎるか 弱過ぎて効き目が薄いか どちらかにしか上手く作用しなかったの
また 機械の性器では物理的に被験者は傷を負ってしまう 肉体的にもそうだけど
心理的な傷も深刻だった その犠牲者が福田さんよ」
「ええ!?」
「福田さんは スマにもう一度栄光を取り戻したいと 和田さんと協議の上 納得して
被験者になったわ でも実際は上手くいかず後遺症だけが残った そうなると
いくら納得していたと言っても心が離れ やがて反目していくことになる 契約があるから
表沙汰にはならなかったけど 会社は作詞家という身分と金銭的保証を与え 今に至るのよ」
「そんなことがあったなんて..」
「アンジュは少し前も動きが活発化してたみたいだけど こちらまではハッキリとした情報が
入って来なくってね でも 相川の様子を見ていると 新しいプロジェクトも頓挫してるようね」

32よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:43:33
マージーズモンテカルロのスパを出ると 6時半を回っていた
「お肌ピッチピチ!」 飯窪が頬を触って言った
「ね? 良かったでしょ? また来たい?」 フロア照明が反射して 譜久村の白い肌が光って見える
「でも 凄く高そうだし」
「ぶっちゃけちゃっていいじゃん! ヤングは素直が魅力よ!」
「じゃあ また来て 素肌ピチピチになりたいっ!」
「わかった またいつか一緒に来ましょ」
エレベーターを16階で下りると 譜久村に従ってフロアを歩く
仕事でいつも泊まるようなホテルとは ドアのある間隔もデザインも違っていた
「わぁ 素敵!」 ドアを開けると 飯窪は驚きの声を上げた
入って左側には大理石のバスルーム 右側には広いドレッシングルーム
ネイルドライヤーまで置いてある
大きな木の引き戸が付いた奥に進むと 15畳はある広々とした空間に 
キングサイズのツインベッドと大きなテレビがあり その前にはゆったりとした
2人掛けのソファとダイニングテーブルが配置されていた
「デラックスルームと言う名前だけど 一番グレードの低い部屋よ」 
譜久村が窓辺に寄り 皇居外苑を見下ろしながら言った
「これで?」
「今日は泊まっていけるんでしょ?」
「うん チェックインしてって言われたから そう思って来たけど こんな部屋だなんて」
「嫌?」
「まさか!」
「それとも 私に襲われるとでも思ってる?」
「え? そんなこと...」
「大丈夫よ」 譜久村が笑った
「もう少し早ければ 地下のブティックやカフェを冷やかすことも出来たんだけど
食事にしましょうか?」
「今日は譜久村さんに 全面的にお任せします!」
「じゃあ レストランもあるけど インルームダイニングがオススメなの この部屋で食事しましょ」
アベタイザーとサラダにスープ メインは流石にステーキだと食べ切れないので 
サーモングリルを選ぶ
飯窪は 譜久村と普段のようにモーニングや日常の会話をしながら 美味しいを連発した
「どう? 美味しかったでしょ?」
「もう大満足 どれも本当に美味しくて」
「良かった はるなんが喜んでくれて」
「私をこんなに接待する意味あるの?」 飯窪は笑って言った
「私 嬉しいの! 里保がいなくなった後 OCNも去り みんなで頑張って
ちょっとずつ何かを掴んで来たつもりだったけど このままで大丈夫かな?って思ってた」
飯窪も 時折何かに焦っている譜久村を何度か見て来たし 自身も同じ思いを持つことがあった
「さっきは OCNはオカルト なんて強がったかもしれないけど いざこうやって発現すると 
私たちのやって来たことは間違いなかったって思えて..」 譜久村の目は潤んでいる
「わかる」 飯窪も釣られて涙がこぼれそうになった
「でも まだ始まったばかり これからだわ 今日はそのスタートを祝って
本当はメンバー全員でやりたいけど それは無理だから 秘密を共有する2人で」
譜久村がホテルオリジナルのシャンパンが注がれたワイングラスを翳す
「乾杯!」 
2人で声を合わせると 飯窪はグラスを口に運んだ
普段はあまりアルコールを口にすることはないが 思ったよりも飲み易い
「美味しい なんか体が熱くなって来た」
「もう少し休んだら お風呂に入ろ? はるなん先でいいよ ここはアメニティもいいわよ」
「うん」
しばらく話をしたり 窓から夜景を見た後 飯窪はバスルームに入った
バスタブの両側に洗面台がある なんか凄い
お湯を張り 体を沈める 
おじいちゃん臭いが 「はぁー極楽! 極楽!」 そんな言葉が出て来る
クラッとした お湯の温かさ以外に 体を駆け上る熱さを感じる
「そろそろかしら?」 その時正面のガラス扉を開けて 裸の譜久村が入って来た 
「え? 何?」 飯窪はバスタオルを取るために立ち上がろうとしたが 朦朧としている
「一緒にお風呂入ろ はるなん! さっき飲んだ特製カシスオレンジ 美味しかったでしょ?」
譜久村が妖艶に微笑んだ

33よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:44:41
「ねぇ さっきモックンの話をした時 OCNの体液を分析して合成したって言ったよね
上手く調合できなくて すぐに神経細胞を傷付けてしまうので 
ごく弱いものしか実用化できないの 時間にして5分間くらいの」
「え?」 飯窪はふらつきながら シャワーを出している譜久村を見た
白い大きな双丘の頂きには 桜色の乳首がツンと出ている
飯窪はその胸を揉み絞って しゃぶりたい衝動にかられた 
「でも そんな僅かな効果なんて 実際に効いてるのかどうかわからないわよね
プラセボみたいなものじゃない? 今はるなんが したくてしょうがないのは
薬じゃなくて 私と愛し合いたいから そうじゃないの?」
譜久村はバスタブに足を踏み入れ横に立つと 背後からシャワーを飯窪の体に当てて撫で始める
温かい刺激が 胸にお腹にそして股間へと順番に下りて行き 
背中に押し当てられた柔らかい胸の感触と体を這い回る指によって 飯窪は身を捩らんばかりの快感に震えた
「自分にないものだから 本当に好きなの はるなんの体 薄くて細くて
ほら こんなに滑らかなライン」
乳首を責めていた指が飯窪のなだらかな乳房で弧を描き そのままウォータースライダーに乗ったように
股間へ滑り落ち アンダーヘアの下へと吸い込まれて行く
「あっ」 飯窪の口が少し開いた
譜久村が首筋に唇を這わす 
そのまま頬の辺りまで顔を上げて行くと 飯窪が堪え切れずに唇を求めた
激しく舌を絡める シャワーヘッドがバスタブに落ちたが気にも止めず 
二人は抱きしめ合い 息が苦しくなるほど貪り続けた
「続きはベッドで」
唇を離し譜久村が言うと 飯窪は頷いた
もう自分が自分でないようだ
バスタオルで髪と体を拭くのもほどほどに 二人で片方のキングサイズのベッドに
倒れ込むと もう一度長いキスをした
唇を離すと 飯窪が動く
先程から舐めて 摘んで 揉んで 頬擦りしたくてたまらなかった 大きな胸に顔を埋める
ふかふかの肌質が唇に優しく吸い付き いつまでも吸い付いていたい気持ちになる
なるほどこれが鞘師が溺れた肌か 
「はるなん 私ともっと愛し合いたい?」 譜久村が聞いた
「え?」 飯窪はもう自分が薬でおかしくなっているのか どうなのかすらわからなくなっていた
ただただ譜久村の肉体と快楽が欲しい
「お願い もっとぉ」 自分の声なのに 聞いたことのないような甘い声だ
「私もはるなんが欲しい」 譜久村はそう言うと 攻守入れ替わり 
飯窪を上から下へと徐々に責めて行った
「やぁだぁ あっはっ うん」 恥かしくて声を抑えようとするのに 漏れ出てしまう
譜久村の頭が股間まで下り 舌を使い始めると 飯窪は一度目の絶頂を迎えた
「いやぁっ ぁん!」 頭が白くなる 体を仰け反らせて 腰がベッドから浮き上がった
飯窪は目を閉じ 目尻に涙を溜めて 息を弾ませながら余韻に浸っていた
「処理班登場!」 譜久村ではない声がした
ビックリして飯窪は声の方を見る
「そういう自虐は止めなさい」 譜久村が窘めた先には 
赤や青の英文字が踊る白地のTシャツに モスグリーンのカーゴパンツを穿いた生田がいた
頭はいつ染めたのか金髪で 手にカメラを持っている
「いや 映さないで!」 飯窪はベッドカバーを手繰り寄せて 体を隠そうとした
「ねぇ 今からいいところじゃなかったの?」 生田が譜久村に問う
譜久村はベッドから立ち上がり 脱いだ服の方へと歩きながら言った
「はるなんの体が好きなのは本当だけど もう時間がないんで 後は任せるわ」
「了解!」 生田が敬礼する
「はるなん 悪いけど保険を撮らせてもらったわ OCNが無くなれば
知りすぎたあなたをそのままにしておくのは危険だからね」 譜久村が振り向いて飯窪に言った
「え?」
「もし 誰かにOCNや私たちの活動について喋ったら あなたの裸がDVDマガジン特別号になるわよ? 
映像は私が管理して誰にも見せないから安心して 
私だって 自分の裸が広まるようなことはしたくないから」
飯窪は呆然としていた
「ペニスに纏わるインシュランスを ペニンシュラでなんて ちょっと上手いと思わない?
思わないか」 譜久村は苦笑した 
この時だけいつもの譜久村に戻ったようだった

34よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:46:33
譜久村が部屋を出て行った
生田が微笑んで飯窪を見ている
「私 もう帰るわ」 飯窪が立ち上がろうとした
「まぁまぁ夜は長いんだし もうちょっとゆっくりしていけば?」 優しい声で生田が言った
この前のつっけんどんな感じとは何か違う
飯窪の横に腰を下し ベットカバーをゆっくりと引き剥がす
「私も好きだよ この体 綺麗...」 生田が目を細めて言う
飯窪は赤くなった
「ねぇ はるな 私のことエリナって呼んで」
「え?」
「その方がわかり合えるから」 そう言うと生田は飯窪に軽くキスをした
「はるなとエリナ なんか語呂がいいんだけど 
今まであまり二人だけで話したことなかったね」
飯窪は見たことのない生田に戸惑っていた
「ふっ いつもの感じじゃないから変? どっちも自分なんだけどね」
そう言うと 右手を飯窪の乳房にあてがった
「ほら 見て このなだらかに盛り上がった 優しく美しい曲線」
そう言うと 愛おしそうに そっと撫でる
「はるなは目も綺麗だね 黒目が大きくて 睫毛が長い」
ジッと目の中を覗いて来た
「吸い込まれそう」
そう言うと チュッチュッと また軽くキスをした
飯窪は優しい雰囲気に抗うこともできず どんどんペースに巻き込まれて行く
自分を不思議に思いながら 生田をマジマジと見ていた
「はるなは優しくて強い子だね お姉さんだからかな? いつも周りに気を使って
場を盛り上げようとしてる でも 本当はトリプルAとか 
スタイルについていじられるのは嫌なんでしょ?」
生田が頭をポンポンと軽く叩く
「でも悲しまないで 本当に綺麗なのは私が知っているから 
はるなはこれからも もっともっと綺麗になれるよ」
そう言いながら ゆっくりと飯窪の体を倒した
生田はTシャツの襟首を持ち 両腕を高く上げる
白い清潔そうなブラが見えると Tシャツを脱ぎ捨て 背後に腕を回してホックを外す
肩と腕には程好く筋肉が付いていて かっこいい 
ウエストも引き締まり キュっとくびれている
ブラを取ると ツンとした形の良い白い胸が現れ そのまま飯窪に覆い被さった
「私たちは 体に傷は付けないから.. 変な道具を使ったりもしないし安心して」
そう言うと 飯窪の体に唇を這わせ 愛撫を始めた
首筋から脇に唇が行くと 飯窪は恥かしさで腕を下ろしたくなったが
生田は下をそっと触れ 意識を逸らさせる
本当にこの人は この前乱暴なことを言ってた人なのだろうか?
そう思ってしまうほど 優しく 大事に 痒い所に手が届くような愛撫を続ける
いつしか飯窪は下から生田を抱きしめていた 生田の温かい体温と重みが心地良い
長い長いキスをする
生田の指が軽く優しく ゆっくりと丁寧に クリトリスを撫で ヴァギナに入ってくると
飯窪は濡れそぼり シーツを掴んだ
「あぁん うん いぃっ」 
短く言葉が漏れると 二度目の絶頂が訪れる
生田はその後も優しく奉仕し 飯窪は更に何度か快楽を極めた
脱力して だるくなった飯窪は 生田の胸元に体を寄せる
温もりを感じていると 生田が弾力のある筋肉の付いた腕を飯窪の肩に回した
飯窪は心地の良い安心感を覚えた
「ふふっ」
「どうしたの?」 生田が聞いた
「まさか エリナとこんなことになるなんて」
「意外だった?」
「いつもの感じだと 近寄り難いか滑ってるかのどちらかだから」
「ハハッ」
「こんなに優しい人だとは思わなかった」 
「好きだよ」 生田が飯窪を抱きしめた

35よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:47:45
生田が深夜0時を回る前に部屋を出て行くと 飯窪は大きなベッドで深い眠りに誘われた
「あ〜 よく寝た」 翌朝思わずそんな言葉が飛び出すくらいの快眠だった
家のベッドでないことに気付くと 昨夜のことが思い出された
夢のようなできごとだった 譜久村や生田と愛し合うなんて
特に生田の優しさを思い出すと 照れ臭くて フフッと小さく笑みがこぼれる
まさか私が女性と寝ようとは
不思議と後悔はなかった
小汚い男よりは 綺麗な女性の方が元々抵抗無かったのかも
今 何時? ベッドの上にある時計を見る 7時を回ったところだ
チェックアウトはもう少し後で構わないと思うけど 朝食どうしよう?
そう考えていると ドアが開く音がした
「はるなん おはよう 起きてる?」
入り口の方から 白のシャツに紺のジャケットとタイトスカートを穿いた譜久村がやって来た
「あっ おはよう」 昨日のことで照れ臭く 顔を見れなかったが 譜久村は全く関係ないようだ
「エリナ ちゃんとリードしてくれた? ああ見えて優しいから」
「ぇぇ」 恥かしくて小さな声で答える
「昨夜は機嫌良さそうだったから良かったね ムラがあるから 
と言っても 表ではああでも 裏の方はどっちでもいい仕事するわよ」
飯窪は「仕事」という言葉にひっかかりを覚えたが黙っていた
微かにスマホが震える音がする 
飯窪は自分のスマホを探したが 譜久村が先にポケットからスマホを取り出した
「こんな早く 誰?」 画面を確認して電話に出る
「もしもし こんなに朝早くなんなの? え? うん うん 何? そんなことあり得ないわ
だってモーニングじゃ.. うん もっと調べて うん わかった そっちに行くから はい」
少し慌てた様子で譜久村は電話を切った
「どうしたの?」
「うーん ちょっとね.. 私すぐに行かなくちゃいけなくなったから はるなん 悪いけど
朝食は独りで食べて ここで食べられるように インルームダイニング頼んでおいたから」
譜久村は一度バスルームに入り 鏡で顔と髪を確認すると 慌しく部屋を出て行った
何だろう? OCNのことかな? 表の仕事のことなら私に言うよね? 
少し不安を感じたがベッドから起きて シャワーを浴び 
運び込まれた野菜ジュースと全粒粉のトースト ポーチドエッグなどを平らげた
昨日できなかった部屋の探検をすると 普段仕事で使うホテルとは違った
いろんな発見があった 素敵なホテル! また泊りたいな
今日はレッスン日だ 一度家に戻ってから出かけることにする 
8時半過ぎにホテルを出た チェックアウトする時 もしも料金を全部請求されたら
どうしよう? とドキドキしたが 全て譜久村が支払い済みだった
今日も晴天だ 朝の光が美しく 自分が生まれ変わったような気がした

照明を落としたカラオケルームの中に2人は座っていた
モニターには何かのランキングが表示されていて まだ選曲はされていない
小柄な女の子たちは リモコンの画面をスワイプしながら 曲を探している
「お待たせしました」 従業員がトレイを持って入って来た
「フライドポテトに カルピスウォーターとオレンジジュースです 以上でご注文は
よろしいでしょうか?」
「はい」 二人がユニゾンで答えると 従業員は出て行った
「ねぇ 何歌う?」
「今 探してるけど ふなちゃんは?」
「うーんとねー 不思議だよね カラオケ来る前はあれも歌いたい これも歌いたいって
思ってるのに 実際来ると 何歌おうとしてたっけ? ってなっちゃう」
「あるある」 そう言うと 色白で下がり眉の子が嬉しそうに 
オレンジジュースのグラスを両手で持って ストローを吸った
「やなみん 先入れてよ!」
「えー ふなちゃんが先だよ」
「やなみんがカラオケ来たいって言ったんだから 絶対やなみんが先!」
「わかった.. じゃあ ちょっと待って 実はふなちゃんに話しがあるの」 ジッと相手の目を見る
「えっ? 何? 急に」
「久しぶりにみんなでコンサートやって 昨日は鍋やって 凄く楽しかったんだけど
そしたら余計に言いたくなっちゃって」
「何? 何? どうしたの? 私なんかした?」 船木が笑って梁川を見た

36よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:48:38
譜久村は真っ赤なアルファロメオスパイダーを地下駐車場に止めると
ヒールを響かせてエレベーターホールへと向かった
アップフロントプロモーションと同じ港区にあるUF研は 高層マンションの地下にあった
エレベーターに乗るとフロアスイッチを3つ押す
押すフロアと順番によって 表示されていない地下階へ行くようになっていた
「なんでこんな押した感触のないスイッチにしたのかしら?」 譜久村が独りごちた
ドアが開くと そこがUF研だ
LED照明が照らす真っ直ぐな白い通路は 左側は壁 右側は窓やドアが並んでいる
向こうから中肉中背の口髭を生やした白衣の男がやって来た
「朝早く電話してすみません 待ってました」
「まぁ 事が事だけにしょうがないわね それで本当なの?」 譜久村が足早に歩きながら尋ねる
「昨日OCN発現消滅後の観察のため アユミを森戸に付けました 二人で渋谷に出て」
「全部言わなくていいから」
「カラオケに行った辺りから おかしな兆候がありまして」
「どんな?」
通路に白衣を来た男女が4人 パネルを持って騒いでいる
二人は身をよじって避けると そのまま振り返りもせずに進む
「なんなの今の?」
「こぶしセクションの奴らが予算をよこせと座り込みしてるそうです」
「この前もくだらないイベントの稟議が下りなくて怒ってたけど どうなってんのかしら?」
「それもあってのストらしいですよ」
「ほっときゃいいのよ 責めるならこぶしの管理部門をやらなきゃ 脱退者もたくさん出てるのに」
「上も同じようなこと言ってました」
「当然ね で おかしな兆候と言うのは?」
「恋のダンスサイトを歌った時 森戸が ”セクちぃビーム!”と叫んだそうです」
「は?」 二人は会議室Bの札が付いた部屋に入った 無人の机と椅子が20席程並んでいる
「その後から アユミにベタベタし始め キスしてとねだったため アユミと共に森戸を
確保しました 昨夜は家に外泊の連絡をさせ こちらに拘束しています」
「カラオケとは言え 歌唱ハイ状態での性的興奮 
ポスド(POSD:OCN後ストレス傷害)の可能性が高いわね OCNの発現は当然無いんでしょ?」
「はい」
「それでOCNの外部感染が疑われると言うのは?」
「電話で言った通り 森戸は5日前にカントリーのコンサートをやってます 
ポスドがあったかもしれない状態で モーニング以外の外部メンバーと
歌唱ハイ接触をしているので 可能性があると言いました」
「さっきも言ったけどモーニング以外なら関係ないでしょ? それでも可能性があるの? 岡見」
「私もそう思ってたんですが そもそもカントリーから移籍したばかりの森戸の発現からして
イレギュラーなので.. 更に 森戸から事情聴取したところ コンサート時にムラムラして
カントリーのメンバーにキスをしたと言いました」
「誰に?」
「梁川です」
「梁川の行動は追ってるの?」
「今朝から始めました エリナさんにお願いしてます」
「接触から5日経ってるわ 森戸と梁川の行動記録は?」
「はい 森戸はモーニングのコンサートに出てますが メンバーへの影響はありませんでした
各セクションからのレポートを見る限り 他に感染が考えられる行動は無いと思われますが」
「わかった 当座は梁川を観察 おかしな挙動が見られれば
すぐに拘束して分析する必要があるわ 結果がわかるまで他のハロメンとの
接触をさせないこと 既に梁川と接触したハロメンは一旦他のハロメンから隔離すること
以上を徹底して」
「わかりました」
「今の森戸の状況は見れる?」
「はい モニター室で確認できます 現在更に何か情報を持っていないか 尋問中です」
「モニター室へ」
二人は会議室を出ると 通路を進み 突き当たりのドアの前で虹彩認証を行った
扉が開くと 複数のモニターを前にオペレーターが一人 作業をしている
「森戸出して」 岡見が指示をした
正面にある他のより3倍は大きいモニターに 椅子に座らされた森戸と
その前に白衣を着て立つアユミが映し出される
「ちぃちゃん 繰り返すけど 何故やなみんとキスしたの?」

37よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:49:34
「ステージで踊ってたら目があって つい かわいいなって」 森戸が虚ろな目で答える
「なぜ舞ちゃんじゃないの?」 アユミの目付きが厳しくなる
「なぜって やなみんがかわいいから」
「何か薬物入れてる?」 モニターを見ながら譜久村が聞いた
「昨夜アルプラゾラムを飲ませてます」 岡見が答える
「じゃあ もうすぐ切れるわね」
モニターでは引き続きアユミによる尋問が行われていた
「着眼はいいんだけど 温いわ アユミは草になって何年だっけ?」
「里保さんが辞めた後だから もうすぐ2年ですね」
「場数を踏んでないのか こればっかりは仕方ないわね いいわ 私が行く」
譜久村はモニター室を出て通路を戻り 3つ目のドアを再び虹彩認証で開けて入って行った
「アユミ お疲れ様!」
「ミズキ どうしてここに」 アユミが驚いた
「尋問代わるわ」
「え? でも私が」
「いいの 外で見てて」
アユミは悔しそうな顔をして部屋を出て行った
「ポリグラフなんて意味ないから これはずしちゃうわね」 譜久村が森戸に付いている
コード類を毟り取った
「あっ」 オペレーターの声がスピーカーから響いた
「タダで見せるの嫌だから 音声モニターのみにするよ」 そう言うと譜久村は
紺のジャケットを脱いで 森戸の前に設置されているカメラに掛けた
「もう 勝手にしてください」 オペレーターが投げやりに言う
白いシャツに紺のタイトスカート姿の譜久村が森戸に近づく
「ちぃちゃん おはよう 気分はどう?」
「譜久村さん なんか眠い さっきから石田さんの質問攻めで これなんなんですか?」
「モーニングに関わる重要なことを ちぃちゃんに聞きたくてね」
「重要なこと?」
「まずはリラックスしましょうか?」
譜久村は森戸の背後に回ると 肩を揉み始めた
「ねぇ こんな椅子から動けないようにされて 肩が凝ったでしょう?」
「そんなでもないけど 気持ちいい」
「そう? じゃあもっとリラックスさせてあげる」 譜久村は森戸を椅子に拘束しているベルトを外した
森戸はまだ薬が効いているのか 眠そうな目で譜久村を見ている
「ほら 上脱いで」 森戸のパーカーを脱がし 白いTシャツ姿にした
「だいぶ楽になったでしょう?」
森戸が頷く
「私 ちぃちゃん大好き!」 譜久村が背後から森戸を抱きしめた 柔かな膨らみがうなじに当たる
「え?」 森戸は少し驚いたが 譜久村のフレグランスの香りに陶然とした
「ちぃちゃん かわいい」 譜久村が首筋に唇を這わす
「あっ やめて..」
譜久村は森戸の顔を横に向けさせ 口付けを交わす 舌を入れて掻き回すと 森戸の目が潤んだ
Tシャツの下から手を差し入れ ブラを押し上げて 乳首を摘む
「あっ」
胸の愛撫を続けながら もう片方の手を下へと降ろして行く
「ちぃちゃん もうぐしょぐしょだよ?」 譜久村がわざと音を立てると 森戸は顔を赤くして下を向いた
「ねぇ この前のコンサートの時 やなみんとキスしたの?」
「え?」 
譜久村がクリトリスを軽く弾く
「あん」
「したんでしょ?」
「はい」
「本当は舞ちゃんとしたっかったのに」
「はい」 
指を入れて優しく動かした
「ぁあん」
誰にやなみんとするように言われたの?
「えぇ? ぁっ ぁん だめっ」
「誰に言われたの?」
「も ももちせん ぱいっ あはっっ」

38よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:53:56
「嗣永さん.. やはり」 譜久村は動きを止めた
森戸が どうしたの? と物欲しげに譜久村を見る
譜久村は妖しく微笑んで 指をさっきより更に繊細に動かしながら キスをした
「ああっ うんっ あ あっ」
森戸の喘ぎが早くなる
「ももち先輩は なんで やなみんにキスするように言ったの?」
「あんっ し 知らなっ いっ..」
「言われたのはいつ?」
「コンサートのとき.. ぅうんっ」
「他に知ってることは?」
「な んっ ないっ.. あっ いいの!」
「本当に?」
「ほんとぅ... ああんっ」 森戸は一際高い声を上げると体を仰け反らせて固まった
「ちぃちゃん 話してくれてありがと ゆっくり休んでね」
譜久村はそう言うと 部屋の隅から毛布を持って来て ぐったりしている森戸にかけてドアを出た
前室には石田が眉を寄せて待っていた
「お疲れ様 見事だわ」
「硬軟使い分けないとね でもアユミも目の付け所は良かったわよ?
梁川にキスしたのが 誰かの指示だということによく気付いたわね」
「なんで小関や山木じゃなく 梁川だったんだろうと思って」 石田の頬が少し緩んだ
「よくやったわ」
「でも何故 嗣永さんが?」
「何か企んでるわね 彼女はMahn(マーン)だから」
「え? ベリはOCN系の実験グループじゃなかった?」
「そう OCNの実験の中で 独自にマーンのメソッドを取り入れ 自分のものにしたのが嗣永さん」
「そんなことができるの?」
「マーンは女性リーダーが世を導くと言う主義を持った人たちが 実践的なメソッドを
組み上げた思想体系だわ ハロでは松浦さんが最初に始めたらしいけど その後も
道重さんや真野さんが取り入れた」
「うん」
「彼女たちはOCNのようなオカルトと言うか 神頼みみたいなものが嫌いなの
そんなものに頼ってるくらいなら 自分で取りに行けという人たちだわ
でも嗣永さんは 神頼み? いいじゃない 美味しいところちょーだいと
受け入れた上で 自分でガツガツ取りに行く人」
「確かに」
「私も似たようなところあるけど それでずっと危険視してたの」
「え? 憧れてたんじゃ?」
「憧れがないこともないけど 彼女の貪欲さはOCNの在り方を破壊してしまうリスクが高いわ」
「それじゃ 好き好きアピールしてたのは..」
「まぁ 相手の懐に入れば 何かと便利でしょ?」
「さすがね」 石田の目が尊敬の眼差しに変わった
「一線から退いて これでOCNの脅威が一つ無くなったと思ってたけど甘かったわ
院政を敷いて森戸を使ってくるとは 相変わらず食えない人」
「梁川をどうするつもりかしら?」
「きっと先に森戸からOCNの発現を聞いたのね 森戸がOCNを知らなくても
男性器が現れたと聞けば 嗣永さんは当然OCNだと気付く 
それでモーニング以外への流出を狙ったんでしょ」
「森戸のモーニング加入も関係してるの?」
「それはわからない 彼女が会社やUF研のどこまで食い込んでいるのか 私にもわからないわ 
でも 発現が消えてる森戸を動かしたのは ダメで元々の狙いだったと思う 
上手く行けばラッキーっていうのも嗣永さんらしいわね」
「梁川の動きの方は?」
「今エリナが行ってて まだ連絡はないわ 岡見の考え過ぎで終わればいいんだけど」
「ちぃちゃんの ポスド(OCN後ストレス傷害) は 治せるの?」
「あー 慢性にならない内なら 一回イケばいいのよ だからセックスやオナニーをしない人は
重症になり慢性化して行く 森戸はたった今治ったんじゃない?」
「え? じゃあ私がちぃちゃんとやっちゃえば良かったぁ」 石田が口を尖らす
「残念でした 感度いいわよ あの子」 譜久村が笑った
「もう ミズキもはるなんも ズルい女!」 
また口を尖らす石田の頭を 譜久村が笑ってポンポンと叩いた

39よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:56:26
生田は飯窪とベッドを共にした後 バイクで首都高を軽く走ってから
自分の部屋に戻り 眠りに付いた
テーブルの上に置いたスマホの振動がうるさい
ソファに身を横たえたまま 手を伸ばしてスマホを取る
「はい ああ 起きたよ 今起きた ええ? なんで? うん そんなことあんの?
ああ わかった やるよ じゃあ 場所わかったらまた連絡して」
スマホの時計は7時半を過ぎていた
シャワーを浴びる
昨夜の飯窪の裸と 恍惚の表情を思い出した
いい女だ 
バスタオルを頭に被り 引き締まった裸のままリビングに戻って冷蔵庫を開ける
ペリエのボトルを取り出すと 一気に半分飲んだ
先程の電話で追跡を指示された梁川の顔が浮かぶ
さて お嬢様は少し見ない間に どれくらい成長してるかな?
ボトルをテーブルの上に置き 白いTシャツとジーンズの上に茶のレザージャケットを
着ると バイクの鍵を指にかけ クルクルと回しながら部屋を出た
今日も退屈はしなさそうだ

UF研からスマホのGPS位置情報の連絡をもらい 生田が梁川を補足した時 
既に船木と合流した後だった
岡見に電話をする
「もしもし 船木がいるんだけど え? ああ」
相手が譜久村に代わった
「今 梁川が目の前にいるんだけど 船木も一緒だわ」
「遅かったか まぁいいわ 梁川に変化がないかもしれないし そのまましばらく
二人を追跡して」
「わかった」
「OCNか 何か他の兆候が見られたら 私に電話してね」
「オーライ」
電話を切ると二人を目で追いかける
船木はまだ中坊か 
梁川は高校生になって少し成長していたが 船木と二人で連れ立っていると
中学生が戯れているようにしか見えない
距離を取って付いて行く
二人は原宿で電車を下りた
やっぱ子供は原宿・渋谷だよね
お子ちゃまの見守りも疲れるぜ まぁたまにはいいか
二人は午前中いっぱいいくつかの店を見て回り ファストフードで昼食を済ませると
カラオケ店に入って行った
譜久村に電話を入れる
「今 渋谷に来た 二人はカラオケに入ったよ」
「カラオケか 部屋で二人きりになるわね OCN兆候が出るかもしれないわ
あなたも近くに部屋を借りて 様子を見れない?」
「やってみるよ 兆候が見られたらどうする 梁川を捕まえるか?」
「その時はUF研から人を回して 両方確保するわ エリナは状況だけ連絡して」
「森戸はどうした?」
「ポスドが見られたので 尋問中にイかせて リセットした」
「ああ なるほど だったら梁川も私がイかせれば リセットするんじゃない?」
「まだ どういう状況かわからないから ていうか あなた梁川にいたずらしたいだけでしょ?」
「ほんのちょっと大人っぽくなったようだからさ どんな感じかな?って」
「バカなこと言ってないで ちゃんと見ててね」
「へいへい」
スマホを切った
顔を上げ カラオケ屋に入ろうとしたその時 目の前に生田より少し身長が高い
細身の女が道を塞いだ
「生田さん やなみんをどうするんですか?」
「え?」 茉凜だ なんでこんなところに
「ビックリ! まりん 久しぶり! なんでこんなところにいるっちゃ」
「今電話でやなみんをどうかするって言ってませんでした?」
聞かれた? ひょっとして梁川をストーカーしてる内に自分を見つけたのか?

40よーろぴあん!:2017/11/26(日) 05:58:51
「え? いや やなみん見かけたら ちょっと見ない内に 大人になってて
カワイイなって思っただけっちゃ まりんこそ こんなところになんでいるん?」
「生田さん 私ずっと見てたんですよ 最初は金髪のチャラい兄ちゃんが やなみんの
後付けてるなと思って 見張らなきゃと思って で 近づいたら生田さんだった
生田さん今電話でやなみんをどこかに行かせるとか言ってたじゃないですか」
「まりん やなみんを守ってあげてるんだ! 凄ーい!」
「え?」
「待って待って! 最初からやろ! こういうの好きなの! 
エリ 戦隊もののレッドやるから まりんは敵で 闇のボディーガードね!」
「は?」
「待て闇のボディガード! やなみんを渡せ!」 生田が両手を前に差し出し構える
「私はダーク・ガーディアン! やなみん姫は渡さん」 まりんが顔の前で
両手の甲を交差させて ポーズを取った
「いいっちゃ! イイ イイ!」 生田が笑う
「こんなんで いいですか?」
「うん 最高! まりん ウチらもカラオケ入ろ? カラオケしながらやなみんたち待つか
途中で乱入しよ?」
「いいんですか?」
「エリ 今日時間あるし おごるよ?」
「え? それは悪いです 自分で出しますよ」
「いいから いいから」
生田とまりんはカラオケ店に入った
「やなみんたち どの部屋ですかね?」 まりんがキョロキョロしている
「お兄さん さっき入ってった中学生くらいの女の子2人 どの部屋に行った?」
生田がカウンターの従業員に聞く
「すみません そう言うのは..」
「あっ 大丈夫大丈夫 片方の子 私の妹で この後誕生日サプライズしたいの
だから部屋教えてよ」
「そうですか ちょっと待ってください」
「空いてたら 私たちの部屋 その隣に取って」
「あっ 空いてますね わかりました」
梁川たちのいる部屋を ドアの窓から覗く
もう照明を落として 曲探しをしているようだ 
まりんもこっそり覗くと 満足気に生田を見て笑った
生田とまりんも隣の部屋に入った
「隣もすぐ出るってことはないから ウチらもなんか歌お?」
「そうしますか?」 まりんがオドオドと言う
「エリはもう決まってるけど まりんから歌いなよ」
「はい じゃあ ちょっと探します 生田さん いつ金髪ショートにしたんですか?」
「これ? ウィッグ ウィッグ」
「ああ なるほど」
「まりん 曲探してて ちょっとトイレ行って来る」
「あっ はい」
生田は部屋を出ると 隣を中から見えないように覗いた
何か話しをしているようだ
ポケットからカメラを取り出す カメラと言っても2cm角の大きさだ
赤外線撮影ができて 保存用のメモリも積んでいた
アルミテープでドアの窓に貼り付ける 
中が暗いとちょっと見ただけでは 変なものが付いていることに気づき難い
10秒もかからず作業すると そのままトイレに向かった
電話をかける
「もしもし カラオケに入った 予定外だったんだけど 宮澤茉凜がいて 付けていることを
勘付かれた 多分 あの子も梁川をストーカーしてたんだと思う 今部屋の中を録画できる
ようにカメラ付けた 私はまりんとカラオケして気をそらすから 誰か近くにいる誰かに
店の外から梁川たち見張らせて」 譜久村にそれだけ伝えると電話を切った
「まりん 曲決まった?」
生田が部屋に戻ると まりんがリモコンで曲を入れているところだった
「まりん ちょっとこっち来て」 手招きすると二人で隣の部屋を覗く
カメラは生田の手で隠している
「やなみん ジュース飲んでる 尊み深い」 まりんがボソリと呟いた

41よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:01:52
「まだバレるの早いから 戻ろ」 生田がそう言うと 二人で部屋に帰った
ピーナッツバタージェリーラブのイントロが流れている
「あっ 隣でこれはマズかったですかね?」 まりんが聞いた
「いい いい 大丈夫だよ」
「ピーナッツバタージェーリー ピーナッツバタージェーリーラーブ」
よく聞いているのか リズムは合っていたが 高音のピッチが怪しい
「イェーイッ! いいよー! まりん 最高!」
一曲終わると 生田が囃し立てる
「お粗末さんでした」 まりんが恥かしそうに言った
「やっぱギタリストだけあって リズムはいいよね」
「そうですか?」
「うん エリよりいいかも?」
「そんなことないですって」 まりんがはにかむ
「歌う時も割りと声低いんだね」
「そうなんですよ」
「かっこいい」 生田がまりんをジッと見る
「そうですか? 自分じゃ やっぱ 田中さんとかおかまりとか 歌聞いてて
高音も綺麗だから いいなーって思うけど」
「まりんの そのクールビューティーな顔に合ってるよ」 生田がまりんの手を取る
「え?」 
「やっぱさ ギタリストだから 指長いし綺麗」 生田はまりんの手を持ち上げて
自分の指を絡めた
「私 美人に弱いのよね ダメだ 耐えられないわ」 そう言うとまりんを引き寄せ抱きしめた
「東北の人ってなんでこんなに肌のきめ細かくて綺麗なんだろ? 色も白いし」
唇を首筋に這わす
「生田さん どうしたんですか?」 まりんが焦る
「あー たまんね」 そう言うと 生田はまりんの唇を奪った
まりんは驚き 唇を離そうとしたが 生田が頭をしっかりと引き寄せ 舌を入れて行く
歯茎を舌で撫で 口を開けさせると まりんの舌を吸い 絡めて行った
じゅるっ じゅちゅっ と音をさせながら長いキスをする
まりんは体が熱くなり 見開いていた目をいつしか閉じた
生田の片手がまりんの胸を パーカーの上から丸く撫で回す
部屋に設置されたカメラからでは 生田の背中の死角になって 何をやっているか
よくわからないはずだ 部屋に入った時に カメラ位置を確認していた
胸から離した手を 薄手のショート丈スカートの下から入れ 黒のストッキングの上から
ショーツの股間を縦に触れる
「うんっ」 口を塞がれたまま まりんが声を上げた
何度か縦に指を上下するうちに 熱が上がり湿り気を帯びて来た
「まりん 濡れて来たね」 唇を離し生田が囁いた
「どうするんですか?」 まりんが赤い顔をして 細い声で困惑しながら言う
「まりんみたいな美人さんの エロい顔が見たいの」
生田は指をショーツの中に入れる ヌルっとしていた
クリトリスを素早く見つけ 指で弾く
「ああっ だめっ」
「あれー? 闇の住人っぽくないぞー?」 指をヴァギナの入り口でヌルヌルと
円く動かす 生田の腕を掴むまりんの力が強くなった

「ふなちゃん 私のこと好き?」 梁川が垂れ下がった困り顔で聞いた
「え? 何 突然」 船木は驚きながらも 笑い顔で言う
「好き?」
「もちろん 好きだけど」 船木が困惑しながら答えると
梁川の顔が明るくなった
「ほんと? 嬉しい!」 そう言って船木に抱きついた
「え? ちょっとちょっと どうしたの?」
「私 なんかこの前からおかしくて」
「何が?」
「ふなちゃんのこと考えると 体が熱くなるの」
「ええ? 何それー?」 船木が目と口を大きく開いて言った
「なんか イヤラシイ気持ちになって どうしていいかわからない」 抱きしめる力が更に強くなった

42よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:02:29
船木は 本当にこの子どうしちゃったのだろう? と思った
JJに入ったことが重圧になっているのだろうか?
抱きつかれながらも 同情で振り払うことができない
そう思っていたら梁川が力を緩め 顔を目の前に持って来た
「ふなちゃん..」
「少し仕事休ん」
口が唇で塞がれる 何? 何何何? 船木は驚きで固まる
その間に梁川は首に腕を回し もっと唇を吸って来た
ちょっとちょっと! ええ!?
どうすることもできずにいると 梁川が唇を離す
「ちょっと!」
「ふなちゃん 好きー」 梁川は船木の胸に顔を持って行き 顔を埋めて左右に振る
「ヤ ヤダっ! 何してん」
「ふなちゃん!」 胸の柔らかさを楽しむように頬ずりすると 梁川は
左手を船木の背中に回して体を自分に引き寄せながら 右手で左胸を揉み始める
「柔らかくて おっきぃ」 右胸は梁川が顔を埋めたままだ
おっきぃと言われて船木は恥かしくなり 真っ赤になった
身長が伸びないのに胸だけ大きくなるのがコンプレックスだ
同世代の男の子が 胸にばかり視線を送ってくるのもわかっていた
同期の女の子にまで胸について言われたのがショックだった
「ふなちゃん 顔がかわいいのにおっぱい大きくて 羨ましい」
そう言いながら梁川は船木の右乳房を 服の上から口を大きく開けて咥えようとする
「ちょっと..」
体が熱くなって来た 羨ましい? 梁川だってカワイイ顔して 胸もそこそこあるのに
私の胸が大きくて羨ましい? 梁川の言っていることがよくわからなかった
「ふなちゃんのこの大きくて柔らかいおっぱい 男の子はみんな吸いたいんだよ?」
梁川は口を左乳房に持って行くと 左手で右乳房を揉み始めた
白いブラウスの上のピンクのカーディガンが もうクシャクシャだ
「やだーっ」 気持ちは引いているつもりなのに 乳房に張りを覚える
乳首が立ってブラに擦れ始めた
梁川はもう一度顔を右乳房に持って行き頬ずりすると 右手でブラウスのボタンを探り
はずそうとする
「やなみん! 監視カメラに映ってるよ! ダメだって!」
梁川が顔を胸から離し 振り返って部屋の天井をキョロキョロと見た 我に返ったようだ
「ゴメン! ごめんなさい! 私本当にどうかしてて..」 梁川が泣き始める
「いいよ いいってば.. 怒ってないから..」
泣いて白い顔がピンクになっていた 
困り眉が更に垂れ下がっている
船木は自然と梁川の頭をヨシヨシと撫でていた
少し経つと梁川は泣き止んだ
「ふなちゃん 本当にごめんなさい 私 おかしくなって ふなちゃんの母性に
甘えたくなったんだと思う 子供に返ったというか お母さんのおっぱいを
飲むようなつもりだったのかも」
「お母さんって!」
「ううん 老けてるとかそういう意味じゃなくて 大きな胸が女性らしい魅力を
十二分に発揮していると言うか ふなちゃんは私より年下だけど もう 大人の魅力を
携えてるいるの」
船木は大人と言われて悪い気がしなかった
「仕事忙し過ぎて おかしくなったんじゃない?」
「そうなのかな?」
いつもの梁川に戻ったようだ
二人はお互いの近況を話し合った
二人とも新しいグループで何かと気を使っていることは同じだった
今まで以上にお互いを大事に思うようになっていた
「今日はふなちゃんとゆっくり話せて良かった さっきはゴメンね」
「もう気にしなくていいよ 私もやなみんと話せて良かった」 
少し大人になった梁川の顔が 更に美しくなったと船木は思った
「あっ ゴメンねって言うんなら これやらないと!」 
船木は片手を顔の前に持って行き 小関のマネをした 
梁川も笑いながら そうだったと言ってマネをした

43よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:03:38
「うんっ 生田さん やめてっ..」
「随分かわいいじゃないの」 生田がまりんの 感じている艶めかしい顔をニヤニヤと見た
「恥かしい..」
「闇の住人が恥かしいの? ほら これはどう?」
「あんっ! ダメっ!」
「ダメ? 止めるの? こんなに濡れてるのに?」
「やだぁ」
「やなみんに見せに行こうか? このヌルヌルになった指を」
「やめてぇ」 
「たまらないわぁ こんな美人さんをいじめるの!」 生田がブルっと身震いする
「やなみん 闇の守護神のお姉さんは おまんこビショビショにされて感じてるよ」
「言わないでぇ」
生田はもう一度キスをした まりんも積極的に舌を絡める 生田の背中に腕を回して引き寄せた
生田が急に唇を離した 半開きの濡れた目で まりんが生田を見上げる 唇は濡れて糸を引いている
「まりん ここじゃこれが限界 もうここ出て いいところに行かない?」 生田が立ち上がって見下ろす
「子供は置いて行こう ここからは大人の時間だよ たっぷりかわいがってあげる」
まりんは生田が年下であることを もう忘れていた
今はとにかく 自分の知らない快楽を教えてもらいたくて 生田の言う通りにすることしか頭にない
現実か夢かわからないような感覚で ふらふら立ち上がると 生田に手を引かれて歩く
梁川と船木の部屋は 殆ど気にならなかった
外に出ると光が眩しい 意識がはっきりするどころか 異空間を漂っているような気分になる
生田がごく自然に 自分を連れてラブホに入った時も どこか他人事のように
二人を俯瞰して見ているような感覚があった
部屋に入ると 引っ張られて突き放される 背中からベッドに落ちた
「さぁ お楽しみの時間だよ たっぷり闇の住人を天国に連れてってあげる」
自信満々に言う生田に惚れ惚れとした かっこいい 生田がまりんの黒ずくめを脱がし始める
まりんは興奮して息が弾んでくるのを自覚した 上半身裸でキスをすると 頭に快楽が迸った 
それはギター演奏中に思っていた以上に次々とフレーズが弾け 高まる時と似ている
生田の唇がまりんの薄い胸を這った 乳首を舐られる
青白いくらいの白い肌 静脈の青も透けて見える綺麗なキメの細かい肌が
生田の唇の後を追って ピンク色に染まって行く
「まりん 綺麗よ」
「生田さん」
「エリナって呼んで」
「え? あんっ エ エリナ」
「そう」
「私 初めて..」
「あっ 女が? もしかして男も含めて?」
まりんが恥かしそうに頷いた
「ますます 燃えるね!」 生田が嬉しそうに ヘソの回りを舐めた
「あっ」 まりんの抑え切れない声が漏れる
細身の黒いフェイクレザーパンツのファスナーを下ろすと 尻を持ち上げさせ 半分脱がせる
「太ももも白くて細くて ほんと綺麗」 内ももを舐められる 
生田はショーツの上から 熱い息を吹きかけた まりんが身をよじる
「もう ぐっしょりだよ やらしいな」 舌を出してショーツの上から舐める
まりんは恥かしくて両手で顔を隠した
生田がついにショーツに手を掛け 脱がし始める 「毛は薄いんだね」
あそこに指の感触があった 軽く撫でられると ゾクゾクっとして 
「やぁっん」 という少し高い声が出る
「いいよいいよー 闇の住人も もっと女の子を楽しまなきゃ」
くちゅくちゅくちゅっ 液体をかき混ぜる音を聞きながら
まりんは気持ち良さで 尻を右に左に逃がすように動かした
クリトリスをいじられ ヴァギナに指が入って来る
「やんっ ああん うん いっ いいっ」 自分じゃないみたいな声が出た 
気持ち良くて 意識が飛んでしまいそうだ
攻撃が止まった 生田が手を離し 動く気配がする
ウエットティッシュで優しく拭かれた後 顔が股間に近づくのを感じた
「やだっ 汚いよ」 
まりんが言うのも構わず クリトリスを舐められた 更に包皮を剥いて舐められる
「いやっ あっ」 まりんがベットカバーを掴み 腰を浮かして仰け反った

44よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:06:07
結局生田は時間延長までして まりんと愛し合った
まりんはじっくりと開発され ポケモンやコスプレ ギター以外にも
耽溺してしまいそうな世界を見つけた気がした
二人はベッドの上でまったりと天井を見ていた
「エリナ ありがとう」
「何が?」
「私 奥手で 今までこんなの知らなかった」
「そう」
「コスプレの方やってると あっちの人たちは結構乱れてるんだけど
逆にそういうのに反発しちゃって」
「もっと女の子を楽しんじゃったっていいじゃん」
「うん」
「やなみんも ある意味さみしいかもしれないけど この後どんどん大人になって行くし
まりんはまりんで大人を遊べばいいんだよ」
「やなみん! 忘れてた」
「ハハッ それでいいの」
「また会ってくれますか?」
「いいよ また いつか」
ラブホを出ると もう日が傾き始めていた
まりんと別れ 生田は譜久村に電話をした
「ミズキ 梁川と船木どうなった?」
「あの後 カラオケにスタッフ送って 二人を確保した 今UF研で調べてる最中よ
カメラも回収して見たけど 梁川は何らかの感染はしてるわね」
「何か兆候が?」
「船木にキスして 胸を触ってたわ」
「あのデカパイを?」
「テカパイってあなた せめてフナパイくらいにして」
「で 船木の方は?」
「まだ調査中だけど 今のところ問題はないみたい」
「そうか 森戸は?」
「その後の経過で異常がなかったので さっき帰した」
「一応事態は収束に向かったってことかな」
「そうね エリナはどうしてたの?」
「まりんを教育してたよ」
「乾く暇もないね」
「そういう下品なことは言わない」
「あら いつもと逆になっちゃったゴメン」
「ちょっと様子見たいから そっち寄るわ」
「じゃあ 待ってる」 電話が切れた
風が冷たい 生田はジャケットのファスナーを上げ 歩き始めた

生田がUF研に着くと 譜久村と岡見が梁川の寝かされた部屋で話をしていた
「あっ エリナ 来たわね」
「どう?」
「薬を投与して眠らせてる OCNは現れていないわ 性的興奮のみが伝播してるようね」
「今までにないパターンだな」
「そうね これが横山に発現するはずのOCNに影響があるのか 
OCNのもたらす福音が 梁川のOCN的兆候にも及ぶのか 調べることはたくさんあるわ」
「今 この後行われる会議のために 今後の方針と展開について ミズキさんと
話し合ってたところです」 岡見が補足した
「OCN的兆候のもたらすものか.. 難しいな もしそれがあるとすれば OCNの発現を
待たなくても それだけ利用できる可能性があるということだろ?」
「そうなの このまま経過観察して そこを見極めたいのだけど そうすると梁川の
性的興奮を維持管理しなければならない問題がある」
「JJに協力者がいればいいんですが」 岡見がアゴに手をやり 思いを巡らしながら言った
「誰かいる?」 生田が譜久村の顔を見る
「以前は友好的協力関係にあったんだけどね 今は独自路線に突き進んで 宮崎も話を
聞いてくれなくなったわ 金澤・高木も手の内を見せてまで協力を頼むのは リスクが高いし」
「カリンは?」
「カリンは前に失敗してるじゃない」 譜久村が整った梁川の寝顔を見ながら言った

45よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:09:38
そう あの時のカリンもこの梁川のように整った穏やかな顔をしていた
それがあんなことに... 
「青春小僧と夕暮れの時か..」 生田が険しい顔で呟いた
あの時 UF研モーニングセクションは 鞘師のOCNが安定せず 
同時に行っていた営業戦略の効果が期待値を下回ったため 
膨れ上がった経費を他セクションから攻められ 別の方策を試すことを呑まざるを得なかった
それはカリンOCN化計画=KOCNから コクーンプロジェクトと呼ばれた
外様のエース候補をモーニングに入れ OCNを降ろそうとしたのだが
結果は兆候すらなく 惨敗に終わる 
この時 モーニング以外のメンバーにはOCNは依らないという 
それまでなんとなくそう思われていた規則性が 結論として確認されている
カリンはエース候補のプライドを打ち砕かれたのはもちろん 肉体的にも疲弊した
譜久村はまた思い出す あの穏やかに眠っていたカリンが その数時間後
モーニングセクション外の全くOCNを理解していない連中から OCN発現の儀式と称して
媚薬を投与され 自慰し続けさせられたことを 
「ああんっ いいのぉ もっと もっとぉ ちょ〜だい」 快楽に歪む顔には悲しみが滲み出ていた
表では 怪我をしたカノンの代わりにMV出演という ただそれだけのことになっていたが 
カリンのみならず 鞘師が更にプレッシャーを覚えて自壊するきっかけになった
プロジェクトでもあり その後推進したスタッフの大半が更迭された
あれ以来 カリンはちょくちょく奇異な言動をするようになり それまで以上に
癒しを求めて マクロビやオーガニック食材 スピリチュアルな世界に傾倒するようになった
また エースを壊された怒りを原動力として 宮崎はあの手この手で社内での影響力を高め
JJを独自の路線へ導いて行った
「余計な色気を出さないで梁川をリセットし 横山に発現するはずのOCN一本に
絞った方がいいかもね」 譜久村が呟いた
「ああ そうね」 生田も賛同する
「じゃあ 会議はそれで纏まるように持って行きますか?」 岡見が尋ねる
「そうしてちょうだい 森戸由来のOCN自体がイレギュラーなんだから 同時に
他を追いかける余裕は 今のウチには無いわ」
「わかりました」 岡見はそう言うと資料作成のため 部屋を出て行った
「リセットはこのままやる?」 生田が聞く
「ええ 会議決定次第だけど 薬で半分眠らせて 夢見ごこちのままイかせるわ」
「その処置 私にやらせて」
「あなたも好きね」 譜久村が苦笑した
「あー やっぱりあなたたちだったんだ!?」 その時聞き覚えのある声が部屋の外からした
「どぅー なんでここに」 振り向いた生田が驚いた
「やっぱり 譜久村さんと生田さんが草だったんだ..」 工藤が呟く
「どうして ここに入って来れたの?」 ミズキが聞く
「もうすぐ卒業だからね 会社に無理言って 最後くらいOCNって何なのか教えてって頼んだの」
「まだ興味あったんだ」 生田が言う
「そりゃあね 何か自分の知らないところで いろいろやってるって知ればそうなるよ
ずっと気になってた OCNがどういうもので 何の働きをしているのか? 
草がどういう仕事をしていて 誰がそうなのか?」
「それで OCNは何か聞いたの?」 譜久村が言う
「だいたいの話は聞いた 私はただ単に モーニングの中で男性的な振る舞いを
してる人に リーダー的なカリスマが宿り それがOCNと呼ばれている と思ってたけど
何か実際体が変化するみたいね」
「あなたがそう思ってたことは気付いてたわ 頑なにショートヘアを貫き
毎年の演劇でも男役を買って出ていた 努力は認めるけど OCNはそれに応えて
現れるわけじゃないからね」
「全て徒労だったってことか..」 悔しそうに工藤が呟いた
「どぅーに OCNや草の存在を教えたのは誰なの?」 生田が尋ねる
「.. それは言えない」
「なんで?」
「私は ハローを卒業しても まだUFには残るから」 工藤がニヤリとした
「ここで予言しておくわ 近いうちにOCNの前に最強の敵が立ちはだかることを!」
「何? 何の話?」 譜久村は困惑した
「私がいろいろ調べて得た情報よ 草のあなたたちには 意地でも簡単に教えられないわ
まぁ 教えてもそれが現れなくて 混乱させるためだけに言ったと思われるのも嫌だし
でもヒントだけあげる 敵は身近にいるよ」 それだけ言うと工藤は研究員に付いて出て行った

46よーろぴあん!:2017/11/26(日) 06:14:18
「最強の敵? 何それ」 生田が呟く
「身近にいる.. 誰なんだろう?」 譜久村は左手の拳を顎の下に付け考え込んだ
「ウソかもしれないし」
「そうね ブラフの可能性はあるわ どちらにしてもその敵とやらが動かないことには どうしようもないし」
生田は両手を挙げて お手上げというジェスチャーをした
「ねー 今そこでどぅーみたいな人見たんだけど?」 石田がドアの開いた入り口から顔を出した
「まだいたの?」 譜久村が振り向いて言った
「それ 本当のどぅーだよ」 生田が応える
「えー? なんでいるの?」
「卒業だから 最後にOCNについて知りたいって会社に言ったんだって」 譜久村が言う
「それで見学してたんだ セキュリティー甘甘じゃない?」
「上の方に手引きしてる人でもいるんじゃないの?」 生田が天を指差す
「マジでか?」
「どぅーはアユミに気付いた?」
「後姿見ただけだから」
「そうなんだ さっきここに来たんだけど 私たちが草だと知って やっぱりとか言ってたわ」
「ついでに もうすぐOCNに対する最強の敵が現れるんだと」 生田が面白そうに言う
「最強の敵? 何それ?」
「わからない 見当もつかないわ でもどぅーが言うには身近にいるそうよ」
「身近に? 誰?」
「知るか!」 生田が言い放つ
「えー 誰かなー? 美味しそうなパンを一口だけ食べて残す人?」
「誰だよそれ?」
生田と石田が言い合いを始める 
「スベリーズのお二人 漫才中悪いんだけど 私 もう帰るから」 そう言うと譜久村は姿を消した
「今日木曜だっけ?」
「うん また愛人宅かな?」 生田が悪そうな顔で言う
「愛人w いつも木曜に帰るの早いだけじゃん 早いっつっても8時だし」
「でも 私 木曜の夜に横浜の港北区で ミズキ見たことあるんだよね」
「だから それ一回だけでしょ? そもそもエリナがなんでそんなとこいるの?って話だし」
「あれ? 前言わなかった? バイクで夜の散歩」
「ああ そかそかっ でもその時 男と歩いてたわけじゃないんでしょ?」
「うん だけど 食材入ってそうなスーパーの袋 片手に持ってたよ」
「え? そなの? ネギなんか飛び出したりして?」
「いや ネギはなかったと思うけど ジャガイモはあったかな?」
「バイクから見てわかるんかい!」
「お取り込み中すみませんが ミズキさんは?」 岡見が部屋の外から申し訳なさそうに声をかけた
「帰ったよ」
「えっ? この後の会議 どうするの?」
「あぁー またやりやがった」 生田が吠える
「はーい エリナさん 代理で出席ねー 岡見ちゃん連れてってー」 石田が笑った
「あいつ わかってやってんじゃないだろうな!」 生田は岡見に愚痴を言いつつ 部屋を出て行った
「さっ 私も帰らなきゃ」 間を置かず 石田も静かに眠る梁川を残し ドアを閉めた

「ただいま」 譜久村が1DKのマンションのドアを開けると 美味しそうな匂いがしていた
靴を脱ぎ スリッパを履くとリビングに向かう
「何作ったの?」
「チキンのクリーム煮 サフランのバターライス添え!」 
「えっ 何それ すごーい!」
「今日は時間あったんでー 頑張ってみました!」
「パチパチパチ! マジで凄いんですけどぉ」
「ね 食べよ 食べよ」
ここ3ヶ月 譜久村は木曜になると 実家を出てこの部屋でパートナーと晩餐を楽しんでいた
今日も御馳走に舌鼓を打ち バルサミコ風味のカラメルソースがかかった桃のコンポートで〆た
「美味しかった マジでプロ級ね」
「ありがと! 今日はミズキのレッスン無かったはずだけど 遅かったのね」
譜久村が視線を逸らす
「あっ ごめん! 余計なこと言っちゃった」 この部屋では仕事の話をしないルールだった
しばらく楽しく話した後 二人で風呂に入り 下着だけ付けると 並んでダブルベッドに入る 
譜久村が半身を起こし 相手の頬を撫でながら言った 「好きだよ さくら」

47よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:29:18
あれは夢だったのかな?
横山は3日前の飯窪とのあり得ない行為が 現実ではなかったような気がしていた
一昨日はオフ 昨日はラジオ録りの仕事のみで 今日は午後からダンスレッスンに
入っても いつもと変わらないモーニングの日常があった
「横山 確認だけど ここの ”地球が” のところ 4.5からだよね?」 加賀が聞く
「うん そっから外にズレて 6 で ター タンで3に戻る」
「オッケー アレ? 今日前髪いじった?」
「うん ちょっとだけ揃えた」
「いいかも」
「ありがと」
加賀のそのさり気ない優しさが嬉しかった 加賀を目で追う
いいなぁ 手足長くて 動きが要所でビシッビシッと決まる 
腰の位置が高くて 尻も締まってるし
牧野と何か話し始めた
加賀と牧野が並ぶと理想的な体型の2人が美しく見える
あー ジェラシージェラシー
横山は体育座りのまま 顔を下に落とした
「元気なかね?」
顔を上げると生田が微笑んでいた
「そうでもないですよ」 笑顔で返す
「昨日は何しとったと?」 生田は隣に腰を下し ペッドボトルを片手に持って胡座をかいた
「ラジオ録りしてました 後はこれと言ってないかな」
「仕事帰りにどこか寄ったりしなかったと?」
「あー なんか疲れてて そのまま帰っちゃいましたね」
「そうったい 寂しいやん横山」
「そうなんですよ 生田さん どこか連れてってくださいよー」
「えー エリ忙しいけん」 生田がニヤニヤする
「えー そんなこと言わずに」
「加賀と遊んだりせんと?」
「まだそんなに」
「実は仲悪いっちゃ?」
「いえいえ そんなことないですよ」
「なんか スキンシップが足らんけん もっと遊んでみれば?」
「そうですね」
生田が立ち上がって向こうに行った
スキンシップかー 飯窪の話が本当なら 今週末は嫌でも加賀とスキンシップを
取らなければならない
"加賀のイロっぽいところ" 不意に飯窪の言葉を思い出した
まー 腰のラインはセクシーだな
白いTシャツのかかった グレーのジャージを目で追った
加賀がやって来た
「何 こっちジトーって見てんの?」
「え? カエディーのセクシーなところ どこかなーなんて」
「は? 何言ってんの?」
「カエディーは自分でセクシーに思うところある?」
「ああ 魅力をアピールとかそういう話? うーん わからん!」
「それじゃダメだと思うんだよね これからは」
「あっ 結構キツいダメ出し来ました そうだなー」
「ほら 鈴木愛理さんとか クビレ作るのに 毎日鏡の前で腰を振ってたとかあるじゃん」
「へー そうなんだ じゃあ 横山はなんかやってんの?」
「何もやってない」
「ダメじゃん」
「うむ」
「でも 確かにそういうことも考えなきゃダメなのかな?とは思う」
「でしょ?」
「まりあとか 立ってるだけで凄いもんね」
「ジェラっちゃう」
「ジェラジェラ」
「ねー 今日レッスン終わったら こういうことについて ちょっと話ししない?」 
「いいよ」 加賀が汗を拭きながら言った

48よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:32:39
横山はレッスンの帰りに加賀と一緒にカフェに寄った
「昨日そっちオフだったじゃない 何してた?」
「えっとね ガンプラちょっとだけ進めて 録画してたアニメ見て ゲーム少しやってたかな?」
加賀がニコニコして言った
「もう 男の子じゃんそれ しかもヲタクの」
「悪い?」
「悪くないけど もっと女の子っぽいことすることないの?」
「女の子っぽい? なんかあったっけー?」
「パジャマがかわいいとか」
「普通にTシャツにジャージ下で寝る」
「ベッドにキティちゃんのぬいぐるみがあるとか」
「今なら枕もとに この前作ったシュヴァルベグレイズがあるな」
「何それ?」
「ガンダム鉄血のオルフェンズのモビルスーツ」
「... なんか部屋にピンク色のものとかないの?」
「ピンク? ピンク.. ある! あるある」
「何? なになに?」
「幼女戦記のクリアファイル!」
「... 根っからの男前ね」 横山が呟いた
「え?」
「なんか燃えて来た こうなったらカエディーを女にしてやる」
「は?」
「誕生日プレゼントとは別に 今週末素敵なプレゼントをあげる」
「え 何? なんかくれるの? ありがと」
「楽しみにしててちょーだーい」 横山は悪そうな笑みを見せた
歌やフリについての情報交換や 自宅でのストレッチのやり方について
少し話した後 二人はカフェを出てそれぞれ帰路に就いた
飯窪さんについてたアレ カエディーにこそ ぴったりじゃん
女の子っぽいカエディーも見たいし もう 迷わない
今週末 カエディーをやる! 横山は決意を固めた

譜久村はレッスンの後 UF研に寄っていた
昨日の慌しい感じは既になくなっており 静かに淡々と仕事を進める雰囲気の中
モーニングセクションの部屋に入る 
男女のスタッフが何人か机に向かっている他に チーフマネージャーが来ている
譜久村を見ると 岡見が立ち上がって近寄って来た
「お疲れ様です 昨日の議事録見ます?」
「あー ごめん 昨日会議すっぽかしちゃったわね 大丈夫だった?」
「エリナさんに代役で出てもらいました」
「怒ってたでしょ?」
「ちょっと」
「議事録は後で見るけど それで梁川は普通に帰したの?」
「エリナさんに会議後も残ってもらって 処置した後に帰ったはずです 私も帰宅した後でして」
「そんな遅くまでいたのね どおりで今日 肌がボロボロだったわ」
「船木はミズキさんが帰った後すぐに帰してます 特になにもしていませんが
本人には アンジュのスタッフがノロウイルスに感染したので 異常がないか検査したと言ってあります」
「結局梁川は 森戸のポスドの症状が感染したということでいいのかしら?」
「それはまだ調査中ですが 実は昨日 会議中にJJの宮崎からクレームが入りまして」
「え? なんて?」
「ウチのやなちゃんがいないんだけど 親戚がモーニングセクションスタッフに
連れてかれるの見たって言ってるし どうなってんの? って」
「親戚?」
「JJセクションのスタッフのことらしいです」
「で どうしたの?」
「ウチのスタッフが貧血で倒れる梁川を見たので 休ませてから帰すと言っときました」
「納得した?」
「もう大騒ぎでしたよ ウチのやなちゃんは大丈夫なの? そっち行くって 
たいしたことないから それには及ばないで なんとか通しましたけど
おかげでエリナさんに処置を早くするよう お願いすることになりました」
「そう たいへんだったわね」 譜久村は岡見を労った

49よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:37:14
譜久村は解析班のいる試験室に移動するため 岡見を伴って廊下に出た
「あーっ 見つけた! ミズキ!」 
後ろの方で大声がした
「ちょっと静かにしなさい」 譜久村が振り返って言う
生田が駆け寄って来た
「あんた昨日 また会議さぼったね!」
「ごめんなさい ちょっと用事があって」
「どんな用事だよ え? 愛人の家に泊まりに行ったんじゃないの?」
「愛人?w でも 愛人か」
「え?」
半分冗談のつもりで言った生田がビックリして 前に一歩踏み出した
「私 木曜日は小田と夜を過ごしてるの」
「ええ!?」 生田と岡見の驚きの声がハモる
「いつから?」
「三ヶ月前から」
「なんで黙ってたの?」
「おおっぴらにすると 何かと支障があるじゃない」
「それはそうだけど UF研には教えといていいじゃない?」
「実は訳があって..」
「何?」
「こぶしで脱退騒ぎがあったじゃん」
「うん」
「小田は研修生時代から仲良かったから 表には出さないけど かなりショックだったみたい」
「そうなんだ」
「ああ見えて結構ナイーブなんだよ あまりにも不安定過ぎてヤバかったからさ
今の私たちの歌のエースなんだし ちょっとフォローしないと と思ったらこうなっちゃった」
「なるほどね 確かにミズキのタイプじゃないもんな じゃあ 今横浜に住んでんの?」
「木曜だけね 賃貸で部屋借りてるから 小田は独りになりたい時も使ってるようだけど」
「深い関係になったからって ここの話はしてないだろうね?」
「当然! それどころか 仕事の話を持ち込まないルールにしてるよ」
「あまり情に流されないようにしてくださいよ これからのOCN方針に関わってくることも
あるかもしれないんだから」 岡見が言った
「わかってる」
「ま この人冷徹だから 大丈夫でしょ?」 生田が笑う
「そうだといいけどね」
「おいおい」
虹彩認証でドアを開け 試験室に入ると 室温が管理され ひんやりとしていた
二人の研究員が モニターに映し出される細菌レベルの画像を見ている
「どう? 梁川から何か見つかった?」 ミズキが声をかけた
「まだ始めたばっかだからよ 急かすなよ」 男の研究員がモニターを見たまま言う
「いつ頃わかりそう?」
「バッカじゃねーの? そう簡単にわかりゃ苦労しねぇって うどん作ってんのと訳が違うんだよ」
「そう あてになんないのね」
「あっ そういうこと言うの? この女イケ好かねー」
「冗談よ 頼りにしてるから黒木主任」 そう言うとミズキは後ろから 黒木を抱きしめる
「色仕掛けかよ! まっ 嫌いじゃないけどさ ほら ちゃっちゃっとやれってさ」
黒木は 隣の女性研究員に声をかけた 
譜久村・生田・岡見の三人は試験室を出て 空いている会議室に入る
適当にその辺りの椅子に腰を下すと 生田が口を開いた
「昨夜 梁川を処置したけどさ..」 
「どうかしたの?」
「睡眠薬でかなり深く眠らせていたから 処置した時も本人には
せん妄と区別がつかない感じだと思うんだけど いきなりカッと目を開けると
”汝の敵を愛せよ”って言ったんだ」
「寝言でしょ?」
「まぁ そうなんだろうけど 工藤から”最強の敵”という話を聞いたばかりだらさぁ」
「うーん 気にならないと言えば嘘になる でも 梁川に何か仕掛けてあったとしても
ここには催眠関係に強い人いないし」 譜久村が岡見を見て言う 
岡見は黙って頷いた

50よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:44:06
汝の敵か.. 敵と言われてもはっきりと攻撃された覚えはまだないし..
譜久村は 寝言も読書家の梁川らしいなと思ったが やはり異質な感じは拭えなかった
「でもね すっごいかわいかった」 生田が嬉しそうに言う
「肌がね もう真っ白ですべっすべっなの」
「えーと 私 はずしましょうか?」 岡見が言う
「いいわよ 美とエロスは誰でも興味深く評価するものだし」 譜久村が微笑んだ
「で 胸が結構あるのよ 柔らかいの!」
「随分 役得があったようね 遅くまで残って良かったじゃない」
「良くない良くない もう会議すっぽかすなよ!」
「おかしな寝言以外 他に気になるようなことはなかった?」
「喘いでいる最中に ももち先輩って呼ばれた」
「えっ? それは.. やはり何か仕掛けられてるのかな?」
「わからない でもそれ以外は問題なかったと思う」
「そう」
「意外なことにイキ顔がエロいの! あの困り顔で ダメっ!とか言われると
もう たまらんかったわ」
「初めてのパターンなんで 今後も動向見ないとわからないけど これで
森戸からのOCN要素の感染は終わったと思いたいわね ただ 宮崎は
これまで以上にガードを堅くするだろうし 梁川を調べるだろうから
この後何が起っても窺い知ることは難しいな」
「そうなんだよね」 生田が同意する
「岡見 解析班に時々顔出して JJセクションが依頼する案件を それとなくチェックお願い」
「わかりました」
「横山の方はどう?」
「ちょっと元気が無かったかな 加賀ともうちょっとコミュニケーション取るように勧めといた」
生田が言う
「ありがとう 今週末問題なく進むと思う?」
「飯窪が上手くアドバイスしてくれたようだから 多分大丈夫だと思うけど 
最強の敵は来るのかな?」
「まぁ 居もしないものを恐れることが 一番の敵かもね」
「そうね」
「20周年関係のイベントをそろそろドンドン打ち出して行きますが 予定通りで
いいですか?」 岡見が言う
「いいわよ OCN再興に合わせて ちょうどいいタイミングになったわ」
「矢口さんがね いろいろ心配そうに聞いてくるの」 生田が笑った
OCNについては歴代のリーダーになった人間なら 深く関係しているか
なんらかの申し送りを聞いているはずだ 中には高橋のように 
マイペースで背を向けてしまう者もいるが
「矢口さんは 自分がOCNキャリアになったこともあるからね その後遺症で
いろいろとスキャンダルもあったから 余計気になるんでしょう」
「なんとなく ごまかしてるけど 今の状況は言わない方がいいよね?」
「あー それは黙っててちょうだい 実際 まだどうなるかわからないし
微妙な時期だから 余計なバイアスがかかるのは嫌だわ」
「わかった あと何かある?」
「森戸はまだしばらく よく見ておかないとダメね 嗣永さんの影がチラつくし
イレギュラーなパターンだったから 読めないことが多いわ」
「ミズキもイレギュラーなパターンだったじゃん?」 生田が笑って言う
「だから エリナに体の隅々まで見せたでしょ?」
「ええ ええ 肛門の皺の数まで見ましたよ」
「バカッ 岡見が困ってるじゃない」
「ミズキが言ったんじゃない」
三人は会議室を出ると それぞれの行き先に歩き始めた
譜久村は いつの間にか工藤の言葉に縛られ始めていることに 懸念を覚えた
今は計画通りに事を進めるだけ 自分に念押しするとUF研を後にした

「まきのめぁりあですっ!」 横山が牧野の挨拶をマネた
「違う違う まきのむぁりあです!」 生田が返す
「もぉ 違いますよー まきのまりあですっ! これです」 牧野が口を尖らせる
レッスンの休憩中 横山が生田に話しかけたところに牧野が合流し 
いつの間にか牧野のモノマネ大会になった

51よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:51:46
「アレ? まりあ また身長伸びた?」 生田が聞く
「はい また1cm伸びちゃいました!」
「いいなぁ 何食べてるんですか?」 横山が羨ましがる
「えー? 別に変わったもの食べてないよー 何でも食べちゃう」
「それで このスタイルだもんな 羨ましいわ」 
「ほんと 遺伝子分けてくださいよ」 横山が頬を膨らませた
「それじゃあ 一緒にファイターズ応援しよ?」
「なんでですかw 私 レッズファンなんで 野球はよくわかんない」
「エリ ゴルフしかわかんない」
「えー? 野球面白いですよー?」
「今 野球で有名な選手って誰いると?」
「大谷選手! でもメジャーに行っちゃって 悲しいーっ!」
「あっ 聞いたことあるかも」
「まりあ この間 NHKの大谷選手の番組に出たんだよ?」
「えっ 凄ーい!」
「本人と会ったと?」
「ううん 本人には会えなかったんだけどぉ いっぱい大谷選手の話をしちゃいました!」
生田は明るいまりあに目を細めながらも 容姿と喋る時の幼さのギャップに
もう少し大人になってもいいかなと思った
「じゃあ 牧野さん 今度野球連れてってくださいよ!」 
「えー いいけど まりあ いつもの仲間と本気で応援しちゃうから 
横山ほったらかしになっちゃうかも?」
「ええ? 私 ぼっちですか?」
「ごめんちゃいまりあ!」
「ダメだよ横山 まりあは 野球だけは本気と書いてマジなんだから」
「あっ 生田さん ”野球だけ” じゃないですっ! ”だけ” じゃ」
「ごめんちゃいまりあ」 生田がマネをする
「はーい 集まって!」 その時先生から声が飛んだ レッスンが再開した

横山は少し寒く感じて 目を覚ました 
トイレに行きたい 
”えっ?”と思った
股間に張りを感じる
何これ? 触ってみる
棒があった
えーーーっ!!!
飯窪さんの言ったことは本当だった
今日はコンサートの日だ
しばらく 軽く触ってみたりしたが 見てみる勇気がない
でもトイレに行かなくちゃ
意を決して ベッドから出る
トイレに行くと どうしていいか迷った
立ちション? なんとなく聞いたことあるが どうするんだろう?
とりあえずパジャマのズボンを下すしかない
膨らんでひっかかるズボンを下す
小さなショーツから 何かはみ出している
マジで? マジか! 
飯窪さんに生えていたアレが 確かに見えた
背中がブルっと冷え 我慢できなくなる
アレを摘んで 便器に放尿した フーっ スッキリした
雫が指につかないように 慎重に棒を振ってみる
本当なんだ じゃあ やっぱり今日はカエディーとやらなくちゃダメなんだ
途方もない宿題を出された気分になり このまま布団に包まって
時間が過ぎるのを待っていたいと思った
でも 飯窪さんや おそらく森戸さんも この状態でコンサートをやった
やってやれないことはないし あの人たちが知ってる以上
自分だけ休むわけにもいかない
横山は腹をくくるとシャワーを浴びた後 朝食を取り 家を出た
「おはよう横山!」 集合場所に着くと飯窪が笑顔で声を掛けて来る
「おはようございます」 飯窪に窮状を訴えたくて泣きそうになりながら 横山は応えた

52よーろぴあん!:2017/12/06(水) 22:59:07
飯窪が集まりから少し離れた所に横山を連れて行く
「ついてるの?」
「はい 飯窪さんの言った通りでした」
「そう じゃあこの前言った通り カエディーとやるんだよ」
「わかってはいるんですけど できるかな?」
「やるっきゃない! トイレに連れてってキスしてしまえばこっちのもんよ」
「でも 今までカエディーと一緒にトイレ行ったことないし」
「そのままブラブラさせていたいの? ちょっと誰かエロいと思っただけで立っちゃうよ?」
「..なんとかやります」
「私が誘い出す手もあるかもしれないけど 後でなんか複雑になりそうだし」
「そんなことないです 手伝ってください」
「手伝うのはいいけど.. やっぱり横山一人でカエディーに行った方がいいと思う」
「そうですか」
「うん キミたち13期の絆もあるから.. コンサート一回目は抜いてもらうだけでもいいよ」
「..わかりました」
車で駅まで送られた後 新幹線に乗る
横山は生田の隣に座った
「なんかまた元気ないっちゃね?」 生田が聞いて来た
「ちょっと体調が..」
「大丈夫?」
「なんとか..」
「本当にダメならいつでも言って来て」
「はい ありがとうございます」
「横山は笑顔がかわいいんだから 仕事の時は忘れちゃダメ」
生田が横山の手を取り笑いかけた
「はい」 横山は生田の微笑みが嬉しかった
「横山 手ちっちゃいけど 綺麗やね」 生田は横山の手を撫で始めた
「あっ」
横山は股間が膨張するのを感じて焦った
「どうしたと?」 生田が心配そうに覗き込む 形の良い唇が色っぽい
益々大きくなるアレをなんとか静めようと必死になりながら
横山は何もなかったように振舞おうとした
「いや 生田さん今日も綺麗ですね!」
「え? ..ありがと エリ 今日もかわいいっちゃ?」
「はい あの.. 目とか綺麗で」
横山は失敗したと思った
適当に言った言葉のせいで 生田をよく見ようとしたが 唇や胸に目が行ってしまい
余計にアレが育ち始める
「なんか無理してないー 横山?」 生田が心配そうに見た
「ちょっと トイレ行って来る」 そう言って生田が席を立った
ふーっ 横山が安堵する
まだアレの張りはあるが 収まっていくのがわかる
飯窪さんの言ってたのはこのことか
女の子っぽいところに過剰に反応しちゃうんだ 気をつけなきゃ
生田が席に戻って来た 横山は眠ったフリをして目を閉じることにした
新幹線を下りて車への移動中 また飯窪がやって来た
「大丈夫だった?」
「なんとか でも生田さん見ただけで アレが反応して」
「生田さん 何か言わなかった?」
「え? 別に たいしたことは話さなかったけど..」
「そう まぁいいわ そしたらコンサート中に反応したら困るから 本番前に抜かなきゃダメね」
「カエディーと?」
「うん 今からコミュニケーション取って トイレに一緒に行ってくれるように準備しなきゃ」
「わかりました」
飯窪が離れて行った
移動の車では 横山は加賀の隣に座った
「カエディー 今日の調子はどう?」
「うん? いつもと変わんないよ? 横山は?」
「ちょっと体調悪いかも」
「無理しないでね」 加賀が心配そうに見る 横山は加賀を抱きしめたくなった

53よーろぴあん!:2017/12/06(水) 23:10:52
楽屋に入ると横山は加賀の隣に場所を取った
加賀がレッスン着に着替えている
白く長い手足が目の前で 折り曲げ伸ばされるのを見ているとムラムラして来る
あ〜 あの肌に唇を這わせたい
「何?w なんか付いてた?」 加賀がジッと自分を見ている横山に言う
「ううん ただ美しいなーと思って」
「どうしたの? 大丈夫?」
「話があるの 付いて来て」 
加賀は横山の真剣な眼差しに無言で頷いた
横山が先導して歩く 見送る飯窪が拳を握り 頑張って!と応援しているのが横目でわかった
近くのトイレは通り過ぎた 
加賀は黙って付いて来ていたが スタッフが見当たらなくなると口を開いた
「横山 本当に体大丈夫なの?」
「まだ大丈夫」
「まだ って...」
トイレがあった 中に入ると振り返って加賀と向い合う
「カエディー 誕生日プレゼントはもうあげたけど これがもう一つのプレゼント!」
そう言って 横山は加賀に抱き付こうとした
横山は既に自制を失いつつあった 加賀が欲しい 既に股間ははちきれんばかりだ
その時電話の音が鳴った 横山が躊躇する
「うん?」 サッとスマホをポケットから取り出した加賀が電話に出る
「何? うん さっき会場入った え? その荷物私の うん 部屋の前に置いといて
え? いいじゃん 私のお金で買ったんだから えーっ! 今日帰ったら遊ぶんだよ?」
加賀が背を向ける
「勉強もしてるって いや発売日に遊ぶのが楽しいの! もぉーっ ダメだって! 
あっ 横山ゴメン 話は後で」
そう言うと加賀は電話をしながらトイレを出て行った
「えーーーーっ!!!! せっかく連れて来たのに!」 
あー ダメッ これどーすんの? 横山は よく見ると股間が不自然に盛り上がっている
フレアスカートを見下ろす
上着からスマホを取り出し 飯窪に電話した
「横山です すみません カエディーに逃げられました アレが目立って歩けないし
どうしていいかわかりません!」 半泣きで喋る
「はい 最初のトイレ過ぎてずっと行った先にあるトイレにいます はい お願いします」
2分程すると飯窪がやって来た 随分長く感じた
「カエディーにキスできなかったの?」
「はい ちょうど電話が来て 出て行っちゃいました これ 治まらないんです」
横山が股間を指さす
「わかったわ そこに入って」 飯窪は横山と一緒に個室に入った
キスをする 飯窪のエロスイッチが入った 狂おしいほどに横山としたくなった
フレアスカートを下すと アレが真っ赤になって小さなショーツからはみ出している
「太いっ..」 思わず飯窪の声が出た
こんなの口に入るのかしら? そう思うと 余計に咥えてみたくなる
飯窪はいてもたってもいられず いきなり亀頭を咥えると 横山が腰を捻って悶絶した
「あぁんっ」 
飯窪の口の中に収まりきらず コンデンスミルクのような甘い粘液が口の端から垂れる
飯窪はそれを零れないように右手で拭いながら ごっくんと飲み込んだ
横山は目を瞑って天を仰いでいた
「気持ち良かった?」 飯窪が聞く
「すごく 良かった...」 横山が呟いた
飯窪が手を洗う間に 横山が身繕いをし 二人でトイレを出た
照れ臭くて無言で楽屋に戻ると 険しい顔で考え込んでいた加賀が 横山を見つけて近づく
「あっ 横山ゴメン 話途中だったね」
「今はもういいよ また後で聞いて」
「ほんっとゴメン 家から電話あってさぁ 今日届いたゲーム 最近勉強しないから
お預けとか言い出して ちょっと怒ってたの」
「ふーん 私の話より ゲームが大事なんだ」
「いや そういうわけじゃなくて ゴメン ほんっと謝る」
「いいよ その代わり このお返しは後でたっぷりとしてあげる」
「え? 何?」 加賀の目がキョドった

54よーろぴあん!:2018/01/03(水) 23:59:42
最初の公演が終わる
横山は体の反応するスピードが上がったような気がして 歌って踊ることがいつも以上に楽しかった
アンコールも終り 楽屋に戻る 
「さっきも言ったけど ほんっと今日の横山 キレキレで良かったよ」 加賀が言った
「嬉しい」 
「ここに入った時 体調悪いとか言ってたから心配してたけど 逆に絶好調じゃん?」
「体動かしているうちに 余計な思いがふっ切れたと言うか なんか思い切ってできたの」
「へー」 返事をしながら加賀が衣装を脱いで行く
横山は忘れていたものを急に思い出したように 加賀の汗で光る肌を見て 激しく興奮するのを感じた
股間の棒に 間断なくエネルギーが注ぎ込まれて行くのがわかる
ヤバイ! とりあえずタオルを股間の上に乗せて隠すと 視線を加賀から外した
「カエディー さっきはぶつかって ゴメンちゃいまりあっ!」 牧野がそばにやって来た
「いいよ 別に なんともなかったし」 加賀が応える
「今日 横やん キレッキレッだったじゃない? カッコイイって見てたら
場位置間違えちゃった 横やん 良かったよ」 牧野が微笑んだ 衣装を半分脱いでいた
ヘソが見えている 舌を捻り込み その綺麗なツルツルとした下腹を
丘陵に沿って そのまま下まで唇を這わせて行きたい
キュっとくびれた腰と そのおかげで綺麗に張り出した骨盤 そこから伸びるスラっとした脚が眩しい
視線を上にやると それほど衣装で寄せて無いのに 胸に谷間ができ 汗でピカピカと光っている
「ありがとうございます」 横山は応えながらも 牧野の胸にむしゃぶりついて
股間のアレを激しく突き入れたい衝動を抑えるのに必死だった
「でも間違えなくても あそこいつも狭いもんね」 加賀が牧野に言った
「そうなの まりあ いっつも オットットってなりながら あの隙間すり抜けるから」
牧野がその部分のフリをする ちょっと過剰に動いてよろめく
「やり過ぎ!」 加賀が笑った
「え? いっつもこうだよ ここでこう!」 更に大袈裟に動いて笑いを取ろうとした牧野は
バランスを崩して 横山に倒れかかった
「あっ ゴメン」 椅子に座った横山が受け止めると 牧野は体重を支えるのに
思わず横山の股間に手を置いた
横山はアレを目立たないように 太ももで挟んでいたが 亀頭を牧野の手で触られ ビクンと来た
やっとのことで牧野が立ち上がると 「横やん 大丈夫?」 と聞く
「大丈夫です 大丈夫! ちょっと トイレ行ってきます」 そう言って立ち上がり 急いで楽屋を出た
横山の頭の中は 「どうしよう?」でいっぱいだった
牧野に手を置かれて アレを少し触られただけで発射してしまったのだ
タオルで隠したスカートの下が濡れているのがわかる 
どうしていいかわからず 泣きそうだった
すぐにさっきのトイレに駆け込み 個室に入ると 衣装のスカートを脱いだ
アンスコが精液でぐっしょりだ
楽屋を出る時に握り締めたスマホで 飯窪に電話する
「飯窪さん 助けてください またさっきのトイレにいます はい 待ってます」
しばらくするとトイレのドアを開ける音がして 個室をノックされた
「横山?」 飯窪の声だ 個室のドアを開き 招き入れる
「どうしたの?」
「楽屋で牧野さんが倒れかかって来て手をついたら アレを触られて 思わず出てしまいました」
「え? それだけで?」
「どうしよう? アンスコが濡れてぐしょぐしょなんですが」
「わかった ジュースこぼしたって衣装さんに言って 代わりもらってくるわ 
それはその間 水洗いしといて」
横山はノーパンでスカートを履き 洗面台でアンスコを洗った
飯窪が代わりのアンスコとスカートを持ってやって来た
「はい これで大丈夫ね」
「ありがとうございます 本当に助かりました」
「ところで まりあには アレ気付かれなかった?」
「一瞬だったので 多分大丈夫だと思います」
「一瞬か.. さっきここで抜いた時もそうだったけど 横山はアレね」
「アレ?」
「早漏」
「ソウロウ?」 横山は意味がわからず 首を傾げた
「早漏で候」 飯窪がプッと吹く
横山は なんだかわからないがバカにされた気がして 口を尖らせた

55よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:04:22
「我慢できずにあっと言う間に出してしまうことをそう言うの」 
「我慢できないとダメですか?」 横山が聞く
「うん 少しは持たせないと アレをカエディーに移すことができないかもしれない」
「それって アレが自分にずっと付いてるってこと?」
「いつまでアレがあるのか知らないけど しばらくはそうなるね」
「ヤダーっ」
「だったらすぐに出さないように頑張らないと」
「どうやって?」
「練習あるのみ 問題はアレが出現してるのが コンサート前後だけってことね」
「お願いします 練習させてください」
「私? えー 私が練習台かぁ でも今はそれしかないんだよなぁ」 飯窪が悩む
「お願いします」
「..わかった 元々私が横山に回したんだし.. 今日はカエディーを諦めて
まずは我慢大会よ」 そう言うと二人で個室に入った
「素面でこんなことやってられないわ キスして」 飯窪が顔を赤くして言う
横山は一度抜いてスッキリしていたが 飯窪に接吻した
たちまち二人とも 抑えがたい性欲で昂ぶる
潤んだ瞳で 二人はもう一度長いディープキスをした
唇を離すと 飯窪がポケットから何か取り出す
「これ使って」
「なぁに?」
「コンドームよ」
「え? どう使うの?」
「アレに付ければいいの いいわ 私が付けてあげる」
ちょっと前に穿いたばかりの 横山のスカートとアンスコを下すと 赤くなって
今にもはちきれんばかりの太いアレが 斜め上に突き出していた
飯窪はアレにゴムを付ける
「初めてだからよくわかんないけど 多分これでいいと思う」
「今 もう出そうでした」 横山がハァハァ言っていた
「我慢して! 私もこれ買うの すっごい恥かしいの我慢して 買ったんだから」
飯窪は前日 こんなこともあろうかと ドラッグストアへ行き ゴムを買っていたのだが
買うまでに踏ん切りが付かなくて 1時間は店内をウロウロしていた
これじゃラチがあかないと 他のメイク用品やハブラシの下に小さな箱を隠して 
カゴをレジに持って行く
レジでは店員の顔を見ず ”私だって23だもん こんなもの買うのも当然だわっ”
という顔で頑張った
「もう やっていいの?」 横山が聞く
「うん」
「なんか 今まで以上にいやらしい気持ち お尻出して」 
飯窪が後ろを向いてスカートを下した
「飯窪さんも もうビショビショじゃないの 私と一緒」
アレをあそこにあてがう
「横山の方がいやらしいわ」
「こんなもの用意して 私とやるの楽しみにしてたんでしょ? ほら 欲しいって言いなさい」
人が変わったように横山が言った
「ちょーだいっ」
横山が股間を前に突き出す
「すぐに出しちゃダメよ 我慢して」
「ああっ イイっ 出そうっ」
「ダメっ まだっ」
飯窪が体を前に出し 一旦抜いた
「まだイッてない?」
「うん なんとか」
「じゃあ もう少し頑張って」
もう一度横山が後ろから突き始める
二回三回と往復運動をする
「いいわっ その調子」 
腰が自然と横山に合わせて動いてしまう
「あっ 動かさないでっ ああっ!」 横山がビクンとしてイッた
そのまま奥へ突き刺そうとしながら 二度三度ビクッビクッと固まる

56よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:11:29
「やればできるじゃない カエディーにももっと頑張ってあげるのよ」
卑猥な笑みを浮かべて飯窪はそう言うと 横山のアレからゴムを外し
溢れ出た精液を 舌を出してペロンと舐めた 興奮がクールダウンして行く
「わかった? 今みたいに我慢して すぐに出さないようにするのよ」
「はい ありがとうございます」 横山が少しグッタリしながら笑顔で応える
飯窪は 恥かしくて横山の顔を見れなかったが 上手く行ったことに満足を覚えていた
同時に ”私 本当のセックスをしない内にどんどん経験値上がってくわ どうしよう?” と思った
妄想が浮かぶ 裸のふくしそうたが ベッドの上で 隣の飯窪に言う
「はるな 処女だったのに なんでそんなに上手いの?」
「えっ? 私 変なバイトも何もしてないよ?」
そんなこと言ったら ヤブヘビか? 「あなたが好きだから 必死だったの」 これくらいがいいわ
そこまで考えて ”何考えてんのかしら私”と 自分が恥かしくなった
「バカじゃないの? あなた!」 いつもの工藤の突っ込みが 頭の中で再現される
「飯窪さん」 
横山の呼びかけにハッとした
「戻らないと」
「ああ そうね もう次の本番も大丈夫でしょ?」
「はい スッキリしたんで 余計なモヤモヤは無いと思います」
「時間が無いから カエディーは今回お預けだよ」
「はい..」
「コンサート終わったら アレがもう消えてるかもしれないし 少なくとも
明日の朝には消えてると思うから 来週まで我慢して」
「わかりました」
横山は手洗いしたアンスコとスカートを ジュースをこぼしてすみませんと衣装さんに渡し 楽屋に戻った
「もうすぐだよ 早くしないと」 加賀が声をかける
「うん わかってる」 元気に返事をすると 横山は本番の準備に取り掛かった

無事 コンサートが終了した
「二回目も良かったよ」 加賀が横山に言う
「カエディーもね」 
「ありがと ねー ところで今日なんか 話があるんじゃなかった?」
「うん? いいの それはまた来週ね 楽しみにしてて」
「なんか イイことなの?」
「そっ イイことよ!」 ニッコリと満面の笑みで横山が返した
「へー なんだろ?」 加賀も口許がほころんだ

その夜 飯窪は裸でベッドの上にいた
愛し合った後の幸福感に包まれ 天井を眺めている
「それで 横山の早漏はなんとかなりそう?」 裸の生田が キッチンでコーヒーをいれて持って来た
「ありがと とりあえずは大丈夫だと思う」
カップを受け取り一口啜る 砂糖が溶け 充分に甘い
「ハルナがフォローしてくれるんで 助かるよ」
「私だって モーニングのためなら頑張るわ」
「ありがと」 そう言って生田がキスをする コーヒーの香りがした
「今日は もう遅いし 泊まってくんでしょ?」
「うん そうする」
「じゃあ も一回しよっか?」
二人はじゃれ合い ベッドの中へゴソゴソと潜り込んだ

横山はベッドの中で 今日一日を振り返っていた
結局アレはまだ消えていない でも飯窪の言葉を信じるしかなかった
明日の朝になれば消えているだろう
飯窪との行為や加賀の肢体 牧野の腰つきが浮かんでは消える
いつの間にか アレが立っていた 触ると気持ちいい 
そうだ 我慢大会! 
横山はエロい振り返りをしながら アレを擦り できるだけ我慢するように頑張った
少しは粘ったが 程なくショーツの中に精液をぶち撒き 脱力した 
自己嫌悪が急激に襲って来る もういいや! 面倒くさくなってそのまま寝た
翌日起きると 何事もなかったようにアレは消え ショーツも乾いていた 
横山は安堵し 二度寝して予定に遅れそうになったが 気分は上々だった

57よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:17:04
「ふなっき 昨日梁川ちゃんと会ったんでしょ?」
和田が机に両肘を付き 顔の前で手を組みながら聞いた
「はい カラオケ行きました」
船木はザックリした濃いピンクのニットセーターにデニムのミニスカート 
黒のストッキングという格好だ 胸が大きく盛り上がっている
アップフロントの小会議室に呼ばれた船木は いつものアンジュメンバーじゃない雰囲気に
少し戸惑っていた
「それで? 何かあった?」 舌足らずの声が部屋に響く
「歌って 話して」
「本当に?」
「はい」
「他に何かあったんじゃないの? 正直に言いなさい」
「..やなみんにキスされました」
「それが聞きたかったのよ よし 向こうはちゃんと約束を守ってくれたようね」
和田がニヤリとした
「ムロ!」
脇に直立している室田に 前を向いたまま呼びかける
「はい!」
「ふなっきから 種を抽出しなさい」
「わかりました」
上下をモスグリーンのアーミールックで纏めた室田が船木の横に来た
「立ちなさい」
船木は立ちながら 無表情の室田を見た
いつ ”なーんて 冗談 冗談!” と笑ってくれるか待っていたが 一向にその気配がない
「こっちに来て」
船木は促されるまま 小会議室を出る
部屋には和田とその隣に座る勝田だけが残された
「いよいよだわ 今度こそモノにする」 和田が眉間に皺を作り呟いた

「入って」 衣装室の前まで来ると 室田が言った
言われるまま船木が部屋に入ると 室田はカチリとドアノブのボタンを押してロックした
「室田さん どうしたんですか? 何か今日いつもと違いますね?」 船木が若干焦りつつ話しかける
「そう思った?」 室田は無表情のまま応えた
「なんですか? この芝居がかった感じ あっ ドッキリですか? そうですよね?」
「うるさい子は黙らせないと」
そう言うと室田は船木の唇を唇で塞いだ
ビックリして目が丸くなる船木に構わず 舌を入れて行く
船木は梁川の時と同じように 突然のことに固まっていたが いきなりカーッと
体が熱くなると室田の舌使いに陶然となった
唇を離すと 室田は色っぽい半目をしながら 右手の甲で口許の唾液を拭った
「なるほどこの感じ これが種なのか?」 
そう言うともう一度 船木の唇を求めた
船木は抗いもせず 導かれるまま舌を絡め出す
初めての大人のキスに 興奮がこれ以上ないくらい高まる
室田の左手が船木の大きな胸を撫で始めた
ゆっくりと大きく手を這わせ その内軽く掴むように動かす
「んっ」
唇を塞がれたまま 船木が喘いだ
室田は入り口傍の高く積まれたダンボールに船木を押しやると
唇を離し セーターをめくり上げた
「えっ なにするの?」 船木が小さく声を上げる
白いブラを外すと 室田は大きな胸にむしゃぶりついた
グチュ チュッ と音を立て 唾液を付けながら 弾力のある胸を舐め回す
「あっ イヤッ」 
ポッチリと立った乳首に舌が辿り着くと 吸ったり舌で転がしてみたり
軽く噛んだりと 室田はいろんな手段で攻め始める
「ぃやだーっ」
もう片方の空いている胸は 手で優しく揉み回される
その手が下に進み ストッキングの上から 股間を縦に軽く指が這わされると 
船木は声を押し殺して仰け反った

58よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:23:26
「ごめんね 後でストッキングの代わり渡すから」
室田はそう言うと太ももの辺りを力任せに引っ張った
ストッキングが縦に伝染したところから 船木の白い肌が浮き上がる
「ああ エロい エロくていいじゃん」
室田はうっとりとしてそう言うと 船木の内ももに頬擦りし 唇を這わせた
「いやぁっ」
「いや? 本当にいやなの? こここんなに湿ってるのに?」
室田が右手の中指で股間を撫でる
「あんっ」
船木は潤んだ瞳を細めて室田を見る
「ハスキーな声で鳴かれるの たまんないね」
中指と薬指を穴に這わせ 親指でクリトリスを捕らえて軽く振るわせる
「いやんっ あっ あっ あぁん」
船木のかすれた喘ぎが 段々と女の声になって行った
室田はショーツをストッキングと一緒に引き下す
丸い尻にひっかかってなかなか下せないが それでも薄い毛とその下の
濡れて光る割れ目が出て来た
「いやらしい なんていやらしいの?」
室田が眉を顰めて船木を見る
船木は顔を背け 恥かしさで更に体が熱くなった
と思った瞬間 股間から電気が走ったようにビクッとした
舐められている
室田が唇を押し当て 舌を出して上下にゆっくりと舐めている
「いやぁーっ だめぇーっ ぁぁん ぅん」
船木は快感に頭を仰け反らせ 首を左右に振った
チュッ ピチュ グチュッ グチョッと音が鳴り響く
室田が上下の動きを止め クリトリスに狙いを定めて舌を使う
右手を使って包皮を剥いた
「あっ あっ あんっ ぁぁんっ ぁはあっーああっ!」
船木が更に背を弓なりにし 固まった 二度三度とビクッ ビクッ と体を振るわせる
止まっていた呼吸が 吐き出されると体から一気に力が抜けた
余りの気持ち良さに頭が真っ白になった船木は しばらく目を瞑って余韻に浸っていたが
薄っすらと目を開けてみた
「気持ち良かった? こんなになったよ?」
室田がいやらしい笑顔で 粘液で濡れた手を見せ 親指とひとさし指・中指の間に
できた糸を顔に近づけた
恥かしさで 船木がまた顔を背ける
「自分でイッたことなかったのかな?」 室田が聞く
反応に困っていると 「ねぇ?」と室田が更に尋ねた
船木は目を瞑ったまま頷く
「ウソ? カワイイ!」
室田はそう言うと またキスをして来た
脱力して もう動けないと思っていた船木の中に また熱い滾りが湧いて来る
自分でも驚くくらいの欲求が首をもたげ 絡める舌が止まらない
結局室田にその後 二回イかされ 船木はぐったりと体を横たえた
目尻が涙が浮かんでいる
「こんなの.. 知らなかった..」
船木が呟く
「良かったね 経験値上がったじゃん」
室田が微笑む
「なんで.. こんな?」
「私たち まだ男とはできないし ガサツで乱暴なあいつらに
こんなカワイイ子渡したくないから 女同士で楽しまなきゃ」
室田は身繕いして立ち上がった
「またしたくなったら 遠慮なく言って あっ 言うの恥かしいか?
だったら 背中からその大きな胸をくっつけて抱きついてくれれば
後で気持ち良くしてあげる」 
そう言うと部屋を出て行った
大人ってこういうこと? 今度は室田さんに同じことをしてあげたい 
船木はボンヤリとした頭でそんなことを考えた

59よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:34:14
トイレから和田が小会議室に戻って来ると 勝田は窓辺に立って外を見ていた
冬の早い夕日が勝田を赤く染め上げる
「ムロは戻って来た?」 和田が聞いた
「和田さん 私たちがOCNを手に入れることって 本当に可能なのかな?」
勝田が 前の通りの行き交う人や 車の流れを見ながら言った
「私たちは一所懸命やっている スタッフさんも頑張ってくれている
それは間違いないわ とすれば これにあと何か プラスアルファが必要なの」 和田が静かに言う
「そのプラスアルファがOCNだと言うことは 耳が痛い程 今まで聞いて来た
でも本当にそうなの?」
「りなぷ〜!」
「あなたが4人スマイレージ時代に P'zで時代を掴み取ろうとしていたことはわかる
それがあったから私たち2期は MITのメディアラボで選抜されたメンバーとして
ここに入れられた でもメディアラボはとっくに見放し メイも見切りをつけて
マーンを会得し出て行った」
和田は眉間に皺を寄せて聞いている
「私はモックン(MOCN)で犠牲になった福田さんを見て せめて何かしらの成果を
手にしたいと思ってここまで残った 福田さんだけじゃない あなたもあの時
命を削ってモックンを装着したせいで それ以来急激に精気を失った」
和田は窓ガラスに映る自分の顔を見た
「もし このままたいした成果も上がらないのなら この禍根をカミコや結に
残すのは 間違ってるんじゃないかしら?」
「..りなぷ〜 わかってちょーだい! もう少し もう少しなのよ OCNの秘密さえ
手に入れば 私たちは報われる カミコやカッサーにも栄光を味わってもらえるの!」
「どうかしら? 私はOCNの効力が発揮されるのは つんくさんの祝詞があってこそだと
思ってる カナもアカリもその点では一致してるの」
「あなたは知らないのよ 今のUFにおいて モーニング以外の所属メンバーが
つんくさんの名前を挙げることの危うさを」
「何が危ういって言うの?」
「上は焦ってる こぶしが壊滅状態の今 自分たちを否定して元に戻るなんて
できない話よ! せっかくリソースを投入して新しいアンジュを模索して来たのに
ここで下りることはできないの!」
「本末転倒ね」 勝田はメガネのブリッジをひとさし指で押し上げる
「いいえ 私はアンジュの為なら悪魔に魂を売ってもいいと思っている 
このチャンスをものにすれば 全ての問題が霧散するのよ!」
「嗣永さんが良い悪魔ならいいね って言っても 悪魔に良い悪魔がいるわけないのに」
「森戸・梁川を通して 種は受け取った 後はその種を植え 芽を育てるだけなのよ」
「..さっき ムロが顔を出したよ 予定通り 結から種をもらったって」
「きっと上手く行く だからりなぷ〜 もう少し協力して!」
「ムロはUF研に行った 後はカナに任せればいい」
「ありがと 今度こそ上手く行く」
「勘違いしないで 私はカミコを相川みたくしたくないだけ」
「そのためのカッサーよ あの子のポテンシャル こと耐久性については申し分ない
苗床としては最高よ」
「その 人を人として見ていない奢りが 今までの悲劇を生んできたことを
まだわかっていないようね ..まぁ いいわ もう一回だけ付き合って上げる」
和田は既に勝田の話を聞いておらず 沈み行く太陽に向かって九印を結んでいた

室田はアップフロントの事務所ビルを出ると UF研まで歩いて行った
UF研に行くのは これが二回目だ 一人では初めてとなる
一ヶ月前 室田は勝田からUF研の存在を教えられた 衝撃だった
研修生からアンジュメンバーになって数年経つと言うのに 今までそんなものが
あることを微塵も知らなかった 
それと同時に その存在を教えられ 出入りできるようになったことは 
自分のアンジュへの貢献が認められた証であり 誇らしく感じた
今まで知らなかったアンジュの真の戦略は 勝田から概要を聞いたが
それは UF研の存在を教えられた以上の衝撃だった 
ハロのフラッグシップであるモーニングの繁栄には OCNなるものが関与していること 
そしてそれを分析・利用しようとすることが ハロの歴史であることを知った時
室田は自分もそこに積極的に関わり アンジュを栄光へ導きたいと思った
今日和田に呼び出され 船木との行為を命じられた時も 拒否しようとは全く思わなかった

60よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:44:07
室田がUF研に入ると白衣姿の中西が待っていた
「リナから連絡あったから 待ってたわ」
「結から種を持って来たよ」
「付いて来て」
室田が頷くと 中西は前を歩き始めた
普段のアンジュで見せる姿とは違う 物静かで大人な印象だ
「前も来た? ここがアンジュセクション」 中西はそう言うとドアを開けた
中には男女それぞれ2人ずつ 机の上のPCに向かって仕事している
中西は奥に進むと 「前も会ってるかもしれないけど ご存知ウチのムロよ」と 室田を紹介した
「お疲れさま」 の声が飛ぶ 男性が一人立ち上がって 室田に握手を求めた
「前来た時 ちょうど席を外してて.. ようこそUF研アンジュセクへ チーフの斎藤です」
まだ40前後くらいの 普段スポーツで身体を鍛えていそうな快活な男だった
室田は相手に合わせ 笑顔で力強く手を握る
「ちょっと部屋使うわね」 中西はそう言うと 隣に続くドアを開けた
室田も部屋に入ると 中西は後ろ手でドアノブのボタンを押し 鍵をかける
室田は 今度は私の番ねと苦笑した
「座って」 
向い合わせの応接ソファにそれぞれ腰を下す 8畳ほどの応接室だ
壁際から中央にかけて ソファとテーブルの応接セットがあり パーテーションが立っている
その向こうはお茶を用意する為の流しや戸棚があるようだ
「どこまで聞いた?」
「えっと 結がOCNの種を持ち込むから その運び屋をやってって言われて
指示通り 結とやって来たよ」
「ムロは今まで 女の子とやるとかそういう経験あったの?」
「まさか! ないない」
「じゃあ躊躇しなかった?」
「少しあったけど 結とキスしたら そんなの吹っ飛んで とにかくしたくなって..
あれが種があるってことなの?」
「そうだと思う」
「で 先に聞いた話によると その種はもう私に移ったんでしょ?」
「そうね 科学的には 組織・組成を見つけるところから開始しなければならないし
元々の特性上 そんなものがない可能性もあるから 分析には時間がかかるわ」
「え? じゃあどうするの?」
中西が微笑む
「裏付けは後回しにして プランを進めるだけ この後のことは聞いてる?」
「中西さんに会って としか」
「そう それじゃ説明すると この後ムロの持っている種をカッサーに植え付けるの」
「植え付ける?」
「まー ふなっきにした行為と一緒よ 違うのはカッサーには短期間で何度も
相手を代えて行為を続け 種を濃縮し 使えるものに育てる」
「濃縮?」
「和田さんの理論では 一人の宿主を軸として行為を重ねれば いずれ強力な
モーニングのOCNに匹敵するようなものの苗木 目には見えないけどね みたいな
ものができあがるはずよ」
「それじゃ カッサーがこれからのアンジュを背負うの?」
「いいえ カッサーは苗床 今のところ その苗は最終的にカミコへ植える」
「やっぱりカミコか..」
「本当はね このプラン 前にも進んでいたことがあったの」
「え?」
「でも 種の入手がどさくさに紛れて 拙速な状態で行われたのと
今回のカッサーに当たるあいあいが 身心共に持たなかったので 失敗に終わったのよ」
「そうなの? ..あいあいがそんなことしてたなんて」
「アカリや私が充分注意して 優しくあたったつもりだったんだけど..」
「カッサーは大丈夫なんですか?」
「カッサーは 和田さんが研修生の身体的スペックを事前に調べて選出し 
アンジュに入る前から 本人には知らせず こっそり検査と試験を行ってる」
「そんな前から やってんだ?」
「そう 私たちはアンジュの栄光を掴むため 裏でずっとやって来たのよ」
「そんなことが...」 室田はしばらく頭の中で 今聞いたことを整理する
「それで 私はこの後どうすればいいの?」 室田が口を開いた

61よーろぴあん!:2018/01/04(木) 00:49:51
「え? ウソ! マジかよ?」 
あっけない負けに 加賀は危うくコントローラーを放り投げそうになった
危ない危ない 大事なPS4にそんな乱暴なことをしてはいけない
仕事で興味を持った ガンダムのゲームを買った
「ガンダムバーサス」 と言うモビルスーツ同士で闘うゲームだ
加賀は以前配信された新機体 ナイチンゲールを使用している
赤い色とボリュームのある華やかな機体が気に入った
「バイバーイ!」
時間だ! オンライン対戦を終了する ゲームの時間は長くても1時間と決めていた
そうしないとダンスレッスンの確認 歌・歌詞の確認 そして欠かすことのできない
アニメを見ることができなくなってしまう 一日36時間くらい欲しいと思った
LINEが入った 横山からだ 明日の確認について..
「はいはい」 加賀はそう言うと 素早く文字を打って返信する
すぐにお礼が返って来た
「ん?」 更に文章が続く
「私たち もうすぐ1年ですね 早かったー カエディーと一緒でホント良かったって思う」
「ミー トゥー!」 返信する
「じゃあ おやすみずき」 
「違うだろ?」 加賀は横山のボケに声を出して突っ込んだ
「おやぷみなさい」 横山にボケ返す
「起きてる?」 間を置かず 牧野からLINEが入る
「うん」
「眠れないの」
「どうした?」
「やっぱりなんでもない」
「気になるー」
「ごめんちゃいまりあ おやすみ」
「その気になったら話してね おやすみ」
加賀は返信すると 牧野を思い浮べる
今日なんかあったっけ? ダンスレッスンの時の牧野は いつもと同じに思えた
スラっとした細い体に くびれたウエスト ポニーテールが激しく左右に揺れる
加賀は自分ではできない 女の子 女の子した牧野が 本当にカワイイと思った
眠れないって まりあでもなんか不安に思っていることあるのかな?
案外野球のことだったりしてw
自分にだけ送って来たのが気になったが これ以上どうもできない 
レッスンメモ帳を掴むと リビングに下りて行った
寝る前の復習
今日は 黙々と確認するより 気を楽にして 時々テレビでも見ながら
昼間に教えられたことを振り返りたい気分だ
明後日は工藤さん卒業公演前最後の週末
ツアーも終盤になって 加賀自身手ごたえを感じていた
森戸との関係性も 当初懸念していたことがバカバカしく思える程良好で
横山に至っては それを逆手に取って 自分の持ちネタにしたくらいだ
横山の 前に前に精神を見習わなくては!
いつも笑顔の横山 ちっちゃくて女の子っぽい横山
加賀は不意に 横山をギュッと抱きしめたくなった
ん? なしなし 今のナシ 何考えてんだろ私?
復習は早めに切り上げて 寝る時間を増やすことにした

翌日レッスンに集まると 横山が声を掛けて来た
「カエディー おはよー」
「おはよー」
「昨日はごめんね いきなりしんみりしたLINE送って」
「ああアレ? 別に 自分も普通にそう思ったし」
「そう? ありがと!」 そう言うと横山は加賀の腰に腕を回し抱きしめた
「何 何? どうしたの?」
「別に 感謝の気持ち」 横山は照れて赤くなった 逃げるように向こうへ行く
加賀は首を傾げると 横に立っている牧野に気付いた
「ああ 昨日は眠れた?」 加賀が尋ねる
「え? うん よく眠れたけど どうして?」 牧野がニッコリ笑って応えた

62よーろぴあん!:2018/01/04(木) 01:37:19
「昨日眠れないってLINE送って来たよね?」 加賀は牧野がうっかりしているのかと思い 笑いながら言う
「そうだっけ?」
「え? ちょっと待って」 スマホを取り出しLINEを表示させる
「ほらぁ」
「アレ ほんとだぁ 11時? 何してたっけ?」
「もぉ 昨夜のこと覚えてないの?」 
「うん 昨日は帰ってお風呂に入ってぇ レッスンおさらいしてぇ 10時過ぎには寝たつもりだったんだけど」
「じゃあ 夢かぁw 寝ぼけてLINEしたのかも?」
「えー そうなのかなぁw」
「いきなり眠れないのって来たから 何事かと思ったよ」
「ごめんちゃいまりあ」
二人は笑い合った

レッスンと明日の打ち合わせが終わると それまで張り詰めていたいた空気が
ようやく解れ あちこちでメンバー同志の雑談が始まった 
飯窪が横山のところにやって来る
「ねー 明日大丈夫?」
「はい それなんですよねー できると思うんだけど」
「もうチャンスはあまりないわよ 明日2回 次の日1回を逃したら
カウコンまで どぅーの卒コンしか残されてないから」
「わかってます」
「なんか アレが付いてる期間が長くなると 興奮が強くなって来るらしいよ」
「そうなんですか?」
「どうしても上手く行かない時は この前みたいに私を呼んでくれればいいけど」
「その時はお願いします」
「でも 私 横山 タイプじゃないからなぁ」 飯窪がニヤリとして言った
「えー 飯窪さん 私のこと好きじゃないんですかぁ?」 横山が口を尖らせる
「あらぁ 横山 また飯窪さんに言い寄ってるの?」 小田が笑いながら近づいて来た
「もぉ ラブコールが凄くて」 
「だってぇ 飯窪さん 常にちぃちゃん ちぃちゃんばっかだもん」
「でも 最近は結構横山と話してない?」 小田が言った
飯窪と横山が顔を見合わせる
「まぁ 最近はね ほら 横山が私もトリプルAに入りたかったとか言って来たから」
「え?」 小田が笑う
「そりゃあ 無理でしょうって 入団拒否してるんだけど」
「入団w」
「え? なんでですか! 私のこの胸 Aクラスですよ!」 横山が乗っかる
「意味が違うもん でもどぅーが卒業するから メンバー補充は必要なのよね」
「私も入団条件クリアしてないなぁ」 小田がニヤリとした
「だから 私が入ってあげますって 超強力新メンバー登場じゃないですか!」
「そんな 立派な持ち物の方には ご遠慮いただいてますので どうかお引取りください
んー やっぱカエディーかなぁ?」 飯窪が見渡して加賀を探す
「カエディー 結構ありそうだよ」 小田が加賀を見つけて手招きした
「どうしたんですか?」 加賀がやって来る
「飯窪さんが カエディーをトリプルAに入団させたいって」 小田が面白そうに言う
「また その話ですか 飯窪さんと尾形さんには悪いですけど 私 ありますから」
「えー? 期待のドラフト1位なんだけど!」 飯窪が目を見開く
「だからぁ 私を入れればいいじゃないですか!」
「え? 横山入るの?」 加賀が横山を見た
「だって 私 Aクラスの女だから!」
「もう 胸じゃないし! はーちんの意見も聞かないと はーちん!」 小田が尾形を呼んだ
「なんですかぁ?」 
「飯窪さんが くどぅーの代わりのトリプルAメンバーに 誰がいいか探してるんだって」
「それ 私も前に言ってたんですよ で カエディーがいいって」
「ほらぁ」 飯窪が言う
「いやいやいや 私 ありますから!」 加賀が胸を突き出して見せた
「ハイハイハイ 尾形さん 横山どうですか?」  
「えー! 横やん 胸あるやん」
「私 Aクラスの女ですから」
「まだ それ言うか?」 小田が呟く

63よーろぴあん!:2018/01/04(木) 01:49:30
「あっ 工藤さん! 工藤さんから直接指名してもらいましょう!」 
加賀が横を通った工藤を捕まえる
「えっ 何 何?」
「どぅーの後のトリプルAメンバーについて 今揉めてんの どぅーは誰がいい?」 飯窪が聞く
「あっ そっかー それ決めとかないと! 誰かなー?」
「ハイハイ 私! Aクラスの女 横山どうですか?」
「はい 却下! カエディーがいいと思うんだけど ねー はーちん?」 飯窪が言う
「賛成! 私もカエディーがええと思う」
「えー? でも加賀は けっこうありそうだし」 と工藤
「そうですよね 私 あるんですよ!」
「あゆみんでいいんじゃない?」 後ろで聞いていた譜久村が口を挟んだ
「え? なにー?」 石田も寄って来る
「新しいトリプルAのメンバーとして 石田さん!」 小田が説明した
「え? ダメダメダメ! しっつれいしちゃうわ 私こう見えて 結構あるのよ!」 
石田が右手を頭の後ろに回し 左手を膝に置いて 胸を反らしたポーズを取ると 爆笑が起こった
「まーまー 今日はとりあえず このくらいにして! この後も引き続き
トリプルA 新メンバー探しはやっていくから」 飯窪が言った
「オーディションしたら どうやろ?」 尾形が言う
「どんなやねん?」 と小田
「えっとぉ 横に立ってもらって 定規当てるとか」
「セクハラだ セクハラ!」 工藤が抗議した
「その辺りの領域判定は まりあにやらせたらいいかも」 と小田
「あっ 有名なやつだ 譜久村さんが飯窪さんの領域に入り込んでる! だっけ?」 工藤が笑う
「ちょっと やめてちょーだい」 と譜久村
「そうそう そんな まるで私がエグれてるようなこと言わないでよ!」 
「ほら こういう返しね! わかった横山? これができないと トリプルAは無理だから!」 
工藤が言う
「勉強します!」 横山が頭を垂れた
 
ひと盛り上がりが終わると それぞれ部屋を出て帰って行った
横山も加賀と並んで会社のエントランスを歩く
「カエディー 本当にトリプルAじゃないの?」
「まだ それ言うの?」
「だって 美味しいじゃん」
「まー そうなんだけど」
「乗っかっちゃえば?」
「うーん 無理があるかと」
「そうかな?」
「そうだよ ヤンタンとか呼ばれるんだよ?」
「あっ そうか」
「おっまえ トリプルAちゃうやろ? ってさんまさんに言われちゃうよ」
「そうだね」
「いいなー ヤンタンレギュラーなんて 大きな仕事決まって」
「すっごい嬉しいけど プレッシャーも凄いよ」
「そうだろね さんまさんとだもん」
「勉強になると思う」
「それで最近 飯窪さんとよく話してたんだね?」
「え? あっ うん そうそう」
「頑張って」
「ありがとう」
二人は家族の迎えの車の前まで来た
「じゃあ また明日」
「うん じゃあまたね」
それぞれ車に乗って別れる 
辺りは既に夜が支配し 冷たい風が吹いていた

翌日横山は 股間の違和感で目を覚ました
やっぱり これはきちんと現れるんだ 
既に割りと落ち着いていられる自分に驚く
ヨシっ 今日こそ 決めてやる! 横山はベッドから起き上がり気合を入れた

64よーろぴあん!:2018/01/04(木) 05:24:40
「ねぇ また横やんが見てるよ?」 牧野が加賀に言った
「何だろう?」
今朝は事務所近くの集合場所に集まり 分乗した車で東京駅まで移動した
加賀は横山と挨拶を交わしたが その後車が別になり 牧野の隣に座る
そのままの流れで新幹線ホームまで歩いている時 牧野が言った
「さっきから 横やんがカエディーをずっと見てるよ?」
「え?」 
加賀はその時たまたまだと思ったが 新幹線を下り 会場まで移動した後に
牧野がまたそう言うので さすがにおかしく感じた
横山に直接聞いてみよう
「横山 どうかした?」
「え? どうかした? って何が?」
「なんか今日 私のことずっと見てるって聞いたから」
「え? そうだった? そんなことないと思うけど」
「なら いいんだけど」
「あっ カエディーちょっと話があるの 後で聞いてくれない?」
「いいよ」
そう言えば先週も話があるって言ってたっけ? こちらを見ていたことといい
なんか相談に乗って欲しいことでもあるのだろうか? 
見た目はいつも通りに見える横山が 心配になった
自分の席に戻ると 隣で牧野が囁く
「なんだったの?」
「別に そんな見てないって」
「ふーん そうなんだ」
そう言うと 牧野は席を立って 横山の方へ歩いて行く
「横やん 今日はどうしたの?」 牧野が聞く
「え? なんかありました?」
「なんか カエディーのこと 熱い目で見てない?」 
椅子の背もたれの後ろから 牧野が横山の肩に手を置く
「そんなことないですよ」
「今日のカエディーは らぶりんのものだからね」 
牧野は後ろから覆い被さり 顔を横山の頬にくっつけた
横山が驚いてビクッとする
普段から明るく元気な牧野だったが こんな風にスキンシップを取られたことは
今まで記憶になかった
横山の前で交差させた 牧野の細く長い腕が 軽く胸を押える
ヤバいっ! アレが膨れ上がり 横山は牧野を抱きしめて 押し倒したくなった
「なんか 今日の横やん 男の子っぽくって カワイイね」
牧野が耳元で囁く まだ束ねていない長い髪が 頬にかかり いい香りがした
ダメだ 本格的にヤバい! 体中の血液が亀頭に向けてどんどん送られて行く
横山は前のめりになってしまいそうなところを我慢して 必要以上に背筋を伸ばして座った
「どうしたの 横やん? そんなにピシッと座って? 椅子みたい」 牧野が笑う
「人間椅子だぁ!」 牧野がキャッキャッ言って 横山の脚の上に座った
柔らかく大きな丸いお尻の重みが 両太ももにかかる
マズい! 硬くなったアレに気付かれてしまう
横山は腰を引き アレが牧野の尻に触れないようにしようと身を捩る
「ん? なんか硬いものがある ポケットになんか入ってたっけ?」
牧野はそう言って 尻の位置を少し動かすと 首を傾げて立ち上がった
横山は横に置いてあったタオルを取り 股間の上でグシャっと握り締めた
「まりあ!」 羽賀が呼んでいる
牧野はそのまま そちらに行ってしまった
横山は慌てて立ち上がり 手荷物を掴んで楽屋を出た
既に射精してしまっていた
トイレに入って 下着を替える
前回の教訓から ナプキンを股間前方にセットしていたが 精液が勢い余って溢れ
ショーツを少し濡らしていたのだ
念のために持って来た 替えが役に立った
ムラムラが半端なかった分だけ 抜いてしまうと凄く冷静だ
アレがダラーンと下を向いている 
今 加賀に対して迫ろうという気にはなれなかった

65よーろぴあん!:2018/01/04(木) 05:29:36
一回目の公演が終ると飯窪がやって来た
「ついにカエディーとやった?」
横山が首を振る
「え? だってさっきのコンサート 普通にできてたじゃん」
「カエディーを呼ぶ前に 牧野さんで出ちゃった」
「へ? なんでまりあ?」
「ここで座ってたら 牧野さんが上に乗って来て 形のいいお尻に..」
「どうした?」
「思い出したら またアレが..」
「もう! チャンスは殆どないわよ さすがにどぅーの卒コンでバタバタしたくないし」
「わかってます」
横山は片手でガッツポーズをしながら 飯窪を見た
「かわいい子」 そう言うと 飯窪は横山の顔を自分の胸に押し当て抱きしめた
「あっ しぼんじゃいました」
「ニクったらしい子!」 飯窪は怒ったフリをしながら向こうへ行ってしまった
本当はギンギンになった股間を タオルでそれとなく隠しながら立ち上がると 横山は加賀を探した
また牧野と話している
「もぉーっ!」
ずんずん加賀に近づくと 「ペシッ!」と言ってタオルではたいた
「おぉっ!」 加賀がたじろぐ
「カエディー 話がある 顔貸して!」
「え? あー はいはい」 加賀が付いて来た
「横山ー なんか悩んでんの?」
早足で先を行く横山を 長い足でゆっくりと歩きながら加賀が聞いた
「うん? 悩んでる? そう 悩んでんのよ!」 横山がぶっきらぼうに言う
「やっぱ そうなんだ」 加賀が心配そうに言った
離れたトイレにまで来ると 横山は 「他の人に聞かれたくないから」 と言って
加賀に一緒に入るよう促した
中に入ると 横山がくるりと振り返って加賀を見据える 加賀も真面目な顔で見返した
「ねー 私のことどう思ってる?」 横山が口を開く
「え? どうって いつも言ってる通りだけど」
「そうじゃなくて 私のこと好き?」
「は? 好きって何が?」
「だーかーらー 好きなの?」
「そりゃ好きだよ」 加賀は真っ赤になって言った
「何コレ? どういう罰ゲーム?」
「じゃあ キスして?」
「はぁ? おかしくなったの? ねーねー コンサートの緊張でおかしくなった?」
「あー もうじれったい」 そう言うと横山は加賀の首に抱きつき顔を近づけた
「やめてっ やめろーっ!」 
加賀は悪ふざけだと思い アヒャアヒャ笑いながら横山を遠ざけようとした
横山が不意に加賀を離す
「私のことやっぱり好きじゃないんだ」 涙声で下を向いた
「え? え? 何?」 加賀が慌てた
「好きだけど キスとか変じゃない?」
「やっぱり嫌いなんだ」 横山は手で涙を拭う
「そんなことないよ」 加賀はそう言うと 横山に近づき肩に手を置いた
「..じゃあ」 そう言って横山が顔を上げる
目は潤んでいたが 涙は出ていないように見えた
加賀が躊躇して固まっているうちに 横山が顔を近づけ唇を合わせて来た
え? ええー? 心の中で加賀が叫ぶ
今まで山岸や佐々木から 好きみたいなことを言われたことはあったが
本当にキスとかした子は もちろんいなかった
どうしていいかわからず 焦っているうちに横山が舌を入れてくる
何ーーーーっ! 加賀の焦りがマックスに達した
ちょっと ちょっと! 
加賀が力任せに顔を離そうとした瞬間 下からカーッと体が熱くなるのを感じた
カワイイ! 急に横山が途方もなくかわいく思え このまま離したくなくなった
お互いの腕がお互いの体に食い込む
2人は音を立てて舌を絡めあった

66よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:06:06
ようやく二人が唇を離すと 光る糸が伸びて下へ落ちて行った
横山が潤んだ瞳で 「来て」 と囁いて個室の扉を押す
その時後ろでゴトっと音がした 
二人が振り返ると トイレのドアがゆっくり こちらへ動き始める
加賀は慌てて横山を個室に押し込み 自分も入る暇が無いと判断すると
「扉閉めて」 と小さな声で早口に言った
横山は こんなところを誰かに見られたらどうしようと思い ボーッとしていた頭が我に返る
急いで扉を閉め 鍵を掛けた
身動きで音を立てないようにしながら 息を殺す
個室の扉の向こうから バタンと トイレのドアの閉まる音が聞こえた
誰かがゆっくりこちらへ歩いて来る足音がする
「寒いね」 加賀が声をかけた 若干まだ舌が回っていないようだ
「じゃあ お先」 再び加賀の声
横山が篭った個室の扉の前から 加賀の気配が消えた
2歩3歩と出口へ向かう足音がする
「え? 何?」 トイレのドアを開ける前に加賀が声を上げた
「うぅん あっ」
ええ? 何? 何が起こったの? 横山は加賀が漏らした声を聞いて驚いた
チュッ ビチュ ぅん グチュ チュッ
何かを舐めるような 唾液の湿った音が響く
え? 何? なんなの? 横山は音がしないように注意を払って 個室の扉に耳を近づけた
「ぁぁん だめぇ やめてぇ」 聞いたことのない加賀の声
横山にも 扉の外で何が行われているのか 何となく想像できるようになった
アレに血液が集まり カチカチになって行く
くちゅ ぴちゅ ちゅっ
「ぁっ いいっ あっ」
扉の向こうのいやらしい音と嬌声が続く
クチュクチュクチュチュグチュチュッチュッチュ
断続する湿った音が早くなり繋がって行った
「あぁん あん あっ いいっ」
私のカエディーに何するの? カエディー 私じゃない誰かにそんな声出さないで!
横山は嫉妬で身悶えした 
誰があの白く長い足を撫で回し いつものキリっとしたカエディーを女の子に変えたの?
横山の頭に 加賀の白い首筋 形の良い白い尻 引き締まった白いお腹の綺麗な臍から
美しいラインを描いて下りて行く三角地帯がちらついた
私があの尻を掴んで アレを挿し入れるはずだったのに 他の誰かがカエディーの体を弄んでいる 
舌を這わせ 舐め 揉み 摘み 掻き回している
カエディーはその快感に恍惚となって 女になってしまった
胸を掻き毟りたくなる程の嫉妬に狂いながら 破裂するんじゃないかと思うくらい
大きくなったアレを 先端から出るヌルヌルと一緒に手で触ると
横山は すぐ出してしまいそうになる気持ち良さに震えた
まだ出しちゃダメ! 声が出ちゃう!
「ぁっ ぁっ ぃくーっっ」 加賀の蚊が鳴くような絶頂の声が聞こえた
その瞬間 横山もビュッビュッと 個室のドアに白い粘液を発射した
ハァハァと粗い息遣いが少しの間聞こえていたが 程なくジーッとファスナーを上げる音に続いて
手を洗う音 トイレのドアを開く音がして 人の気配が消えた
射精した後 必死に粗い息を 外に聞こえないように堪えていた横山は
ハァーっと 一気に息を吐いた ようやく楽に呼吸ができる 
扉に付いた精液を拭き取って捨てると いつの間にか下げていた 
ショーツとミニスカートを引き上げて 身繕いした
人の気配が無いから カエディーは誰かと一緒に出て行ったはずだけど..
横山は警戒しながら 個室の扉の鍵を開け ゆっくりと手前に開いた
誰もいない
フーッと息を吐く
手を洗い 少し待ってから 楽屋へ戻ると 何事もなかったように 
着替えて準備をする加賀がいた
横山が近づいても 気付かないのか 顔をこちらに向けず 黙々と作業している
「カエディー!」 思わず呼びかけた
「え? 何?」 いつもと同じように応える
「さっき 誰といたの?」 横山は眉を吊り上げて聞いた

67よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:11:17
「さっき? いつ?」 加賀がまっすぐ横山を見る
「ちょっと前よ! 一緒にトイレに行った時」
「トイレ? あっ 行ったっけ? あれ? あの後どうだっけな?」
加賀の本当に覚えていないような様子を見て 横山は驚いた
「本当に覚えてないの? ついさっきだよ?」
「だよね 話がしたいって言われて.. いやーそのまま普通に帰って来たんじゃないかな?
それからこの準備始めたと思うけど」
「じゃあ 私とのことも覚えてないの?」
「..ゴメン ほんとゴメン なんだっけ?」 加賀は申し訳なさそうに言った
「もういい」 横山が背を向けて離れる
加賀は棒立ちになって横山を見ていたが 時間が無いことに気付き 準備を再開した
いったい何があったんだろうか? それともさっきの声は加賀じゃなかったのか?
横山は眉をしかめ 考え込みながら自分の席に戻った
飯窪がやって来る
「上手く行った? 準備しないともう時間が迫ってるわよ?」
「カエディーをトイレに連れてって キスしました」
「やったじゃん!」 飯窪が目を見開いて喜ぶ
「でも 誰かトイレに来たので カエディーとできなかった」
「え? じゃあ抜いてないの?」
「あっ ぬ 抜きはしましたけど..」
「また失敗したのか...」
「それが変なんです」
「何が?」
「誰か来たので 私だけ個室に篭って カエディーはトイレから出て行こうとしたんですが
その誰かとキスして.. やっちゃったというか..」
「ええ? カエディーが?」
「はい 音しか聞こえなかったから ハッキリわからないけど」
「相手はわからないの?」
「はい 見てないから でも 入って来た時のカエディーの様子からすると
12期の誰かか 森戸さんじゃないかと」
「時間がないわ とりあえずこの後の準備して 話は終わってからまた聞かせて」
「はい」
横山は気持ちを切り替えて 次の公演の準備を始めた
飯窪は生田を掴まえて 人目につかないように囁く
「横山がまた上手くいかなかったみたい」
「え? そなの? なんで?」
「誰か邪魔が入ったらしい 詳しくはわからないけど 終わってから話を聞くわ」
「お願い」
飯窪は一度それで話を終わろうと思ったが 不思議な出来事を生田に話さずにはいられなかった
「カエディーとキスまでしたんだって」
「じゃあ 加賀はどうしたの?」
「邪魔した奴としちゃったって」
「はぁ? なんだそれ?」 
二人は 誰かに見られてもいいように お互い正面を向き 口だけを動かして話していたが
あまりのことに 生田は飯窪の方を向いて目を見開いた
「横山がそう言ってるの」
「訳わかんねー ハルナが横山から話聞いたら 後で連絡するから ミズキも交えて話しよう」
「わかった」

二回目の公演も恙無く終わった
着替えが終り 集合時間までリラックスしている者もいる中 
飯窪と横山は空いている部屋を見つけて入った
「お疲れ」
「お疲れ様です」
「早速だけど カエディーとキスした後 どうなったの? 順を追って聞かせて」
「はい カエディーとキスしたら 飯窪さんとしたみたいに体が熱くなって
カエディーも積極的に私としてたんだけど 誰か来たので 私だけ個室に入ったんです」
「それで?」
「中で音を立てないようにしてたら 出て行こうとしたカエディーが捕まったようで」
「捕まった?」

68よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:19:31
「見てないからわからないけど なんかいきなりキスされたみたい」
「そうか! 横山とキスした余韻があるから 抵抗できなかったのかも」
「それで カエディーが.. あの.. 気持ちよさそうな声出して..」
横山は話しながら 真っ赤になって俯いた
「..ィクって..」
飯窪は黙って横山を見た 恥かしそうに必死に話す姿は とても嘘を付いているようには見えない
「その時横山は?」
「..あのぉ ..いやらしかったので興奮して ..出しちゃいました」 
横山が顔を手で覆って 更に下を向く
「それは仕方ないわ あのカエディーがそうなるなんて想像できないし もしそうなったら
私も興奮しちゃう」 飯窪も少し赤くなって フフっと笑った
「その後 カエディーと話した?」
「はい それがおかしいんです」
「どんな風に?」
「覚えてないんです カエディーが!」
「え? 覚えてないって 何を?」
「私とキスしたことも その後誰に会ったかも」
「ええ? ほんとに?」
「嘘を言ってるように見えませんでした 真面目な顔で トイレ行って その後どうしたっけ?って」
飯窪は黙り込んだ いったい何が起ったのだろうか?
普通の若い子が ほんの少し前にあったことを忘れる そんなことが果たしてあるのだろうか?
でも OCN自体が普通ではないことから もしかしたらそんなこともあるのかもしれない とも思った
「そう言えば さっき その誰かが 12期かちぃちゃんって言ってたけど それはなんで?」
「その誰かに対して カエディーが 「寒いね」 「じゃあ お先」って言ったんです
小田さん以上には そんなタメ口利かないだろうし」
「そうね その誰かの声は聞いてないの?」
「それが 全然しゃべらなくて」
「なんか他に気付いたことない? 香水とか」
「何も.. 一応楽屋戻った時にみんなを見たんですよ でもいつもと同じで」
「そっかぁ」
二人はしばらく黙り込んだ
「あと 明日の一回公演が残されてるわ なんとかカエディーとできないかな?」
「なんか怖い」
「今度は私が 外で誰か邪魔をしないか見張ってるから」
「そんな中でするのも 嫌ですけど..」
「贅沢言ってる場合じゃないでしょ! アレを付けっぱなしにして男になりたいの?」
「わかりました わかりました頑張ります」
二人は誰かに見られないか 警戒して部屋の外に出た
程なく飯窪は荷物を持って 会場から出る車に乗ると 加賀の隣に座った
「カエディー 今日はどうだった?」
「寒かったけど 少し動いたら気にならなくなって 楽しかったです」
「なんか変わったこととか無かった?」
「変わったこと? んー 横山が今日一日なんか変だったことくらいですかねー」
「横山 変だったんだ?」
「はい 朝から 私のことチラチラ見てたり 話があるって言われて 行ったんだけど」
「なんの話だったの?」
「それが全然覚えてなくてw たいした話じゃなかったと思うんですけど」
「ふーん」
「その後 「誰と会ってたの?」 なんて なんか浮気してる彼氏みたいなこと言われましたw」
「そうなんだw 実際誰かと会ってたの?」
「さぁ?w 今日はステージと楽屋とトイレしか行ってないし みんなと話してたくらいしかw」
「そうだよね」
いつもの加賀だった 特に何かを隠している素振りはない
加賀とした誰かとは いったい誰なんだろう? 
飯窪はこの謎に興味津々だった
横山の言を信じれば 尾形 野中 牧野 羽賀 そして森戸 この中にその誰かがいるはず
ちぃちゃんは休憩中どうしてたっけ? 
記憶を手繰ってみたが 今日は森戸とそれほど話していないため 
特に変わったことは何も思い出せなかった
森戸と飯窪からアレが無くなって以来 あのことを思い出すせいか あまり親密にしていた覚えが無い

69よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:31:53
東京に戻って来て解散すると 電車に乗って帰ろうと 駅構内にいた飯窪の電話が鳴った
「はい うん だいたい聞いた うん わかった じゃ 後で」
電話は生田からだった
広島県でのコンサート帰りだったので 既に時間は23時だったが 居酒屋へ来るように言われた
駅を出て歩く 既に師走の寒空の下 飯窪はボルドー色のダッフルコートの前を合わせ
トグルを留めると 足早に目的地へ向かった
この辺り? 土曜の夜だが既に閉店している店も多い中 窓の中から暖かそうな
光を漏らしている洒落た造りの店を見つけた この店だ
中に入る 「いらっしゃいませ! お一人様?」の問いに 生田の名前を出すと奥へ導かれる
若い男性店員は 個室の引き戸を開け 「こちらです」 と言った
「ハルナ お疲れ〜」 「お疲れさん」 生田と譜久村が出迎えた
「寒かった〜」 コートを脱ぎながら飯窪が言う
「ハルナ 何飲む? 私は寒くても とりあえずビールだな」
「二人は後で私が家まで送るわ 帰りを考えてこの近くに車を止めてあるの
だから私はウーロン茶」
「え? いつものあのオープンカー? こんな寒い日にヤだよ」 生田が言う
「一人ならそれでもいいんだけどね 寒い日のオープンカーも格別よ! 
それはあなたのバイクも同じじゃない?」
「うん 長い時間乗れないけどね で なんで来たの?」
「内緒」
「なにー? またすんごい車で来てんじゃないの〜?」 生田が笑った
コンサート後のせいか 少しテンションが高い
「私 カシスソーダ」
「出たよ 出た出た」 生田が冷やかす
「流石 飯窪さんね! わかってらっしゃる!」 譜久村も続いた
飲み物が届くと乾杯し それぞれ口を湿らす
「プハーッ!」 生田がワザとらしく声を出した
「と 陽気にやるのはここまで 食べながらでいいから 今日何があったか ハルナ話して」
譜久村の目付きが変わった
飯窪は横山から聞いた 加賀とキスをしたがその後邪魔が入ったこと
邪魔をしたのが誰かわからないこと その誰かが12期か森戸の可能性が高いこと
加賀がそのことを覚えていないことを話し始める
「串の盛り合わせです」 引き戸が開き 店員がつまみを運んで来た
続けて 鳥のカラアゲ 大根サラダなど 次々と皿がテーブルを埋めて行く
飯窪が一通り話し終わると 大きな口を開けてカラアゲを頬張る生田を尻目に 譜久村が口を開いた
「その誰かは OCNについて 既にある程度わかってるわね」
「そうかも」 飯窪がカシスソーダを一口啜る
「加賀が横山のキスで高揚している状態を狙っているわ しかも横山が個室にいることを
わかっているから 声を出していない」
「確かに」 
生田が先程呼び出しボタンを押したため 店員が顔を出す
「生 もう一つ追加 みんなは?」
二人は首を振る
「じゃ とりあえず そんだけ」 店員が戻って行く
「その時間 横山と加賀が出て行ったのは見てたけど 他のメンバーまでは
ハッキリと覚えてないな」 譜久村が再び話し始める
「私 その時 小田や野中と話してたと思うんだよね 野中が途中で抜けたかもしれないけど」
飯窪が言う
「最近 佐藤のところに尾形と羽賀が行ってんじゃん?」 生田がそう言って サーモンの寿司を口に運んだ
「今話題の チャム・モッシュね」 譜久村がニヤリとする
「あー あかねちんのやつ?」 
「そう 今日はその時どうしてたかな? 覚えてる?」 譜久村が生田の顔を見た
「佐藤が 自分の席で なんか歌うたってんのは見たよ」
「はーちんやあかねちんの記憶はないなー それにちぃちゃんもその時どうしてたか
覚えてないんだよね」 飯窪が呟く
「森戸が楽屋を出て行くのは見たわ」 譜久村が言った
「また森戸かよ」 生田がボヤく
「待って まだ決まったわけじゃないから まりあはどうしてた?」
「まりあは 私の隣で なんとか選手のマネ とか言って いつもの感じだったけど
あの時 どうしてたっけな?」 飯窪が首を傾げた

70よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:38:02
生田が何か言いかけた時 『恋はひっぱりだこ』のイントロが鳴った
譜久村がテーブルの上に置いていたスマホを掴む
「岡見だわ こんな時間に?」 
生田と飯窪が 電話に出る譜久村を見つめる
「はい どうしたのこんな時間に?」
「すみません お休みでしたか?」
「ううん こっちはコンサート終りで打ち上げの最中だからいいけど 
あなた こんな時間まで働いてたら その内倒れるわよ」
「いえ 今日は特別で どうしても報告したかったので 黒木主任に付き合ってもらって
今まで確認作業してました」
「黒木さんも? いったい何があったの?」
「先日の森戸・梁川・船木の検査で気になる点が出て来ました」
「何ですって!」
「黒木主任に代わります」
「ああ 黒木だ もうこんな遅くまで仕事しちまって ミズキちゃんよ 
背中におっぱいくっつけてもらうくらいじゃ足んないよ ったく」
「お疲れ様 じゃあ今度会ったら 黒木さんのおっぱいに私の背中くっつけてあげる」
「かんべんしてくれよ! まっいいや いいかぁ 今 森戸・梁川・船木の腕の皮膚から
採取した細胞を調べてたんだが 三人共同じ傾向が出た」
「それで?」
「エストロゲン受容体ERが十代にしては少ない 男にしか出ない5α-レダクターゼが
見られる ジヒドロテストステロンが上昇してるのにエストラジオールの濃度も上がっている」
「もっと簡単に言って」
「つまり女性ホルモンの働きが減少傾向で 代わりに男にしか見られない酵素が出て
男性化を促している ただ女性ホルモンの分泌量は寧ろ増加してるから 人によっちゃ
性欲増進するかもな」
「つまり?」
「つまり お宅らが捜し求めてる おちんぽ様特有の傾向が 出てるってことだ
ついでに 森戸・梁川は 処置後数値は若干元に戻っているが 完全ではない」
「なんですって!」 
「んじゃ 言うこと言ったからな! 今日はこれで終りだ 
詳細が見たかったら明日にでも来い ブラ外してな!」
電話が切れた
譜久村は 生田と飯窪が身を乗り出して説明を待っているのに気付くと 
ウーロン茶を一口飲んで喉を整えた
「今 UR研から連絡があって 森戸にOCN傾向が出たわ」
「え?」 飯窪が驚く
飯窪は 森戸から梁川へと ポスド(POSD:OCN後ストレス傷害)に似た症状が
移ったことを知らない
「ちょっと待って 森戸は処置したはず」
譜久村が 掌を見せて生田を制止する
「処置後も 完全には戻ってないらしいよ」
生田は 梁川も森戸と同じ状態であること 船木に至っては 
OCN傾向が出たままであることを覚った
「マズイな」 思わず呟く
「ちぃちゃんには まだアレが出るってこと?」 飯窪が顔を曇らす
「いや アレは横山にあるから 出ることはないはず
でも 性欲の増進やその感染の可能性があるわ」 譜久村が答えた
「アレが出なければ 直接の問題はなさそうだけど.. あっ 待って カエディーとしたのは..」
「森戸かもしれないね」 生田が言う 「しかし相手の記憶を消すとは.. 何が起きてんだ?」
三人は押し黙った
「ここでは何も解決しないわ 明日 横山が加賀に対して もう一度仕掛ける時に
邪魔が入らないよう ハルナはチェックして! 私たちもその間は 誰が動くか
注意するし 可能なら動きを阻止するわ」 譜久村が口を開いた
「元々そのつもりだったけど わかった」 飯窪が頷く
「そいつが森戸以外だった場合 森戸らはどうする?」 生田が問う
「様子を見るしかないわね」 譜久村は 生田が森戸以外に梁川・船木も含めて
話していることをわかった上で答えた
「でも OCN傾向が残る森戸以外だったとしたら 目的はなんだろう? 最強の敵?」 生田が呟く
「え? 何?」 飯窪は 生田の終りの言葉を聞き返した

71よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:45:59
居酒屋を出て冷たい風の中を 女性三人が歩く
コンビニの灯り ファストフード店の灯りをいくつかくぐり 立体駐車場に着いた
「ジャーン!! 今日の車はこれです!」 
譜久村が手を広げて紹介したのは 赤いスズキアルトワークスだった
「え? これ? 軽じゃん!」 生田が呆れたように言う
「でも カワイイかも!」 
飯窪の評価が本心かどうかはわからないが 「でしょ?」 と譜久村が微笑んだ
「私 前!」 生田はいち早く そう宣言すると 助手席のドアを開く
「げっ! マニュアルじゃん!」
「そりゃそうでしょ! アルトワークスなんだから」
飯窪が後ろにちょこんと乗るや否や 譜久村は車を出した
夜の車の少ない道で 一通り加速性能を二人に体感させると 満足したのか
譜久村は前の車と車間距離を充分に確保しながら ゆっくりと走り始めた
年末年始の仕事の話や 工藤の話で盛り上がりながら 飯窪を家まで送る
車内は2人きりになった 生田の声のトーンが低くなる
「さっきの話からすると リセットしたはずの森戸と梁川にも まだOCN傾向が
残ってて 船木はそれより濃い状況があるかもしれないと言うことだよね?」
「そうね 正当な因子は横山が持っているから 森戸にあったその残滓のような
ものが どれ程のものなのかは わからないけれど」
「アンジュは気付くかな?」 
「気付くどころか 最初から和田さんが仕組んでいるような気がして来たわ」
譜久村がシフトノブを一段落として アクセルを踏み込みながら言った
「和田さんと嗣永さんが繋がってる?」 
「今のところ なんの証拠もないけどね 加賀の記憶が消されていることも気になるし」
「記憶を消すって そんなことできるの?」
「梁川の寝言を聞いたんでしょ?」
「催眠術!」
「果たして そんなに実用的なものがあるのかどうか知らないけどね」
「じゃあ 加賀の件も嗣永さんや和田さんが関わってると?」
「どうなんだろ? 目的もわからないし」
「モーニングの邪魔じゃない?」
「さすがにそこまでやるかしら? それよりも船木から何らかの方法で因子を抽出し
OCNを活性化させることに必死だと思うわ」 
「それだ!」
「ちょっと探り入れてみようかな?」 そう言うと 譜久村はハザードを出して 車を路肩に止めた
「どうすんの?」 生田がシートを後ろに倒しながら言う
「あかりちゃんと話しする それとなくね」 譜久村は 「起きてる?」 とLINEに入力した
「この時間にかよ? ..寝るから 着いたら起こして」 生田はシートに身を預け 目を瞑った
「やっぱ 寝てるか」 3分ほど譜久村も目を瞑って エアコンのゴォッっと言う音を聞いていたが
竹内からは返信がないどころか既読も付かない
諦めてシフトノブに左手をやったその時 「何?」 と返って来た
譜久村は口許を緩ませ 電話をかけた
「なぁに? ミズキちゃん! こんな時間に電話かける?」 不服そうに竹内が訴える 
譜久村は竹内の息が僅かに弾んでいるように思えた
「ゴメンゴメン 急にあかりちゃんの声が聞きたくなっちゃって」
「もぉ 寝てはいなかったけど ビックリしたよ」
「そうだよねゴメン で 何してたの?」
「え? 何って あのぉ.. テレビ! テレビ見てたよ」
「ふ〜ん ところで 突然話が飛ぶんだけど 最近そっちのふなっきやカッサーが
色っぽくなったと思わない?」
「え? カッサー? いやっ ど どうかなぁ?」
慌て方から 譜久村は 竹内と笠原の間に何かあると睨んだ
「あかりちゃんが カッサーが女らしく振舞うように 教育してるんでしょ?」
「えー いやー 教育とかそんなんじゃないけどー」
竹内が恥かしそうにゴニョゴニョ言う
「そのせいか この前雑誌で見たあかりちゃんも すっごく女っぽくなってたよ」
「そ そう? ありがと」
「カッサーは あの年なのにやっぱ胸とかおっきいんでしょ?」
「うん すっごくデカいし 柔らかい あっ いや たまに服の上から あの ぶつかったりするとね」
譜久村は 竹内がOCN絡みで動いている可能性が高いと思った

72よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:51:59
「へー 体は大人だけど 実際どうなの? まだ子供?」
「子供 子供!」
「それで あかりちゃんが教えてあげてんだ?」
「うん え? な 何を?」
「お・と・な を」
「....」 竹内は答えに窮し 黙り込んだ
「..けぅちさん! ..」 電話の向こうで小さく竹内を呼ぶような声がした
「あかりちゃん?」 譜久村が呼びかける
「..はい はいはい 何? ゴメン 何だった?」
「今 あかりちゃんを呼ぶ声がしたようだけど?」
「えっ? ..あっ あー テレビ テレビの音だよ きっと!」
「そうなの?」
「ゴメーン ミズキちゃん ちょっと眠くなって来ちゃった」
「え? こっちこそゴメーン 遅い時間に電話して悪かったね じゃ またハロコンのリハで!」
「うん じゃね」 電話が切れた
竹内は誰かといる 小さく聞こえた竹内を呼ぶ声は 女の子の声だった
カッサー? 
譜久村は 船木から渡ったOCN因子を和田が利用するとすれば
他のグループから来たような 色の付いた子では無いメンバーで活用するだろうと推測した
その上で竹内にカマをかけてみたが どうやらビンゴのようだ
まぁ いいわ アンジュがアレを活用できるようになるなら それはそれでいい
こちらの邪魔さえしなければ
譜久村は 車を発進させた

「竹内さ〜ん! はやく〜 いつまで待たせるんですかぁ?」
「わかったって もぉ 今向こうに声が聞こえちゃったかもしれないじゃん
しかも こんな時間だし」
竹内は部屋の片隅でスマホの通話が切れたのを確認すると
口を尖らせて ダブルのベッドに戻った
今日2回目のこのベッドに入って 既に1時間半経っていた
体力的にも限界が近かった
「ねー なんでそんなに元気なの? もう深夜だよ?」
「えー? なんかワクワクしちゃって」
「クソッ とっとと終わらせてやる!」
そう言うと竹内は自分と同じくらい大きな白い胸を鷲づかみにし 乳首をしゃぶった
「ぃやんっ」
チュッパ チュッパ 音を立てて攻めると 幼い顔をした少女は身を仰け反らせた
汗ばんだ顎と喉が白く光る
竹内は体を上にずらすと 深く激しく舌を絡め合った
大きな胸同士がパン生地をこねるようにぶつかり合って波打つ
少女が竹内の背中に腕を回し 尻を揉みしだくと 除々に指を秘部へと這わせて行った
「ぁあんっ」 竹内が思わず声を上げる 少女はニヤっと笑い 体を入れ替えて上になった
「ここからは私の番ですよ」 そう言うと 竹内のマシュマロのような胸を舐め 右手で乳首を摘む
左手は太く弾力のある内ももを撫で回し 秘部に指を近づけては遠ざける攻めを繰り返した
「ちょっ ちょっと.. ま..ってぇ.. これじゃ ぁんっ 逆っ うぅんっ」 
竹内のぽってりした唇に 少女はひとさし指を入れ 黙らせる
竹内は 体を捩って 快楽から逃げようとした
尚も 執拗な攻めが続く 
「あっ んはぁっっ!」 しばらくすると ついに耐え切れなくなった竹内が腰を浮かして固まった
二人はしばらく ベッドの上で呼吸を弾ませ 脱力していた
しばらくして 竹内が体を起こす 「疲れたっ」
「よっしゃ!」 少女が勝ったとでも言うように小さくガッツポーズした
竹内はベッドから立ち上がると 傍の椅子に掛けてあった ショーツを穿き シャツを
ひっかけて ドアを開けた
「竹内さん お疲れさま!」 室田がニヤニヤ笑って言った
「まだいたの ムロ?」
「だって 竹内さんじゃ 体力持たないと思って」
「年寄りじゃないんだから でも ほんとあの子のスタミナ凄いわ」
「それで イカせられたんですか?」
「逆にやられたw」

73よーろぴあん!:2018/01/04(木) 06:57:23
「何やってんですか! 終わらないじゃないですか!」
「私じゃ無理だと思ったから 残ってたんでしょ?」
「エヘヘ」
「2回やって疲れたからもう帰る!」
「じゃあ 私で終わらせます」
「元気だなぁ さすが カナに代わって立候補しただけはあるよ」
「次が2回目だし」
「今日3回イカせるノルマっていうのが そもそもおかしい!」
「機械を使っちゃダメって言うのも」
「まぁそれは 傷もつけらんないし 変なこと覚えちゃうとアレだから」
「でも 若いから覚えが早いっていうか すぐ慣れちゃいましたね」
「最初は イヤッ 何するんですか! って言ってたのが 今はもう喜んでやってるもんね」
「その方がこっちもやり易いですけど」
「まぁね そうそう何度も仕事で前泊の嘘もつけないから 短期集中でやるしかないもんね」
「こんだけやってんだから 上手く行けばいいんですけどね OCN」
「行ってもらわないと困るよ」
「だけどそのせいか 竹内さん だんだん色っぽくなって来ましたよ」
「うるせーっ!」 竹内が真っ赤になる
鎖骨の辺りに付いた赤いキスマークを 潤んだ目で見ている室田に気付くと 
竹内はシャツの前を合わせてボタンを掛けた
「タケちゃんどうだった?」
反対側のドアを開けて 和田が入って来た
「ダメだった」
「そう 帰っていいよ ムロ! 次入って!」
室田がドアを開け 部屋に入って行く
「ねー これで本当に上手く行くの?」
「大丈夫 きっと上手く行く」
竹内は 宙を睨んだ和田を見て 何を言っても無駄だと思い
身繕いをすると部屋を出た

「眠くない?」 
室田がWの字に脚を折り曲げて ベッドにちょこんと座る少女へ言った
「全然 室田さんがまた来るとは思わなかった」
「あれ? 期待外れだった?」
「そんなことないです」
室田はここで渡されたパジャマのシャツのボタンを外して脱ぐと 
椅子にかけ 下着姿になった
小柄でスレンダーな体は 猫のようにしなやかだ
「なんか私 ムラムラしちゃって」 
少女がベッドに近づいた室田を押し倒した
水色のブラトップの上から 激しく室田の胸を揉み
首筋から鎖骨 腕を上げさせて 脇へと唇を這わす
「ぅんっ」 
室田は軽く呻くと 激しく自分の肉体を貪る少女の様子を眺めた
ブラトップをたくし上げられる 
控えめだが 美しいラインを描いた胸を 少女は舌で舐め回した
室田は少女の頭を抱き されるがままになっていたが 首筋に手を回すと顔を上げさせた
目と目が合い 少女の動きが止まる
室田が体を曲げ キスをする 
舌を入れ 吸いながら 体を入れ替え 上に回った
右手で股間を攻める 
「ぃやぁんっ あっ あっ」 唇を離すと少女が嬌声を上げ始めた
室田は よしっイケると思った
次の瞬間 指を入れていた割れ目が押し返され 棒のようなものに手が触れた
「何?」 室田が思わず声を出す
少女は体を入れ替え 室田の両足を折り曲げて アソコが見えるように押え付けると 
股間の棒をヴァギナに突き立てた
「ダメッ! カッサー! あぁんっ!」 悲鳴のような高い声が上がる 
ペニスがズブッと入って来て 室田の細い体が仰け反った
激しく何度も突き入れられた室田は 声を上げ 首を振って 快楽の渦に堕ちて行った

74よーろぴあん!:2018/01/04(木) 07:07:03
室田が部屋に入っていって2時間が経とうとしている
和田は隣室でウトウトしていたが 時計を見て室田が戻って来ないことに不安を感じた
船木が持ち込んだOCNの種を 笠原を使って増幅させる試験は始まったばかりだ
まずは室田が 笠原をエクスタシーに導き その後竹内と室田で集中的にそれを繰り返す
和田の読みでは それによってOCNに何らかの活性化が起るはずだ
室田と笠原がいる部屋の前で 中に入るかどうか逡巡した和田は 危険なことも起り得ると
自分を納得させて ドアを開けた
「あっ あんっ あっ あっ んあっ」 女の喘ぐ声が続く
和田は奥に進み 白いカーテンで囲まれたダブルベッドに近づいた
声の主は室田だ
カーテンの隙間から中を覗く
不敵な笑みを浮かべた笠原が仰向けになり 目を細めて斜め前を見ている
後ろに視線を移すと 笠原の大きな胸が横たえた体の上でなだらかに山を作っている
更にその後ろを見て 和田は驚いた
室田が笠原に跨り 前後へ小刻みに揺れている
目を瞑って 陶酔したように リズム良く腰を動かしながら 喘いでいた
「あっ ぃぃん ぃぃのっ っあ」
笠原が 室田の細い腰を両手で掴み 動きをサポートしている
乳首がツンと立った小ぶりな形の良い胸が上下に動き 汗で濡れた髪が踊っていた
和田は反射的に目を逸らしたが それが意味するものに思い当たると 
大きく口を開いて笑みを浮かべた
「成功よ! OCNが出たわ!」 和田はカーテンを ザッーと開け 大声で言った
「キャッ!」 室田が横を見ながら ビックリして目を見開く
笠原は 小さく 「おおっ!」 と言って ビクっとした
「あっ 和田さんっ!」 室田が笠原のお腹に両手をついて体を捩る
「ああっ 締まるっ!」 笠原が呻きを漏らし ビクッビクッ と腰を二度三度浮かせた
「ああん」 室田が中に解き放たれた温かいものを感じて 再び目を閉じ 頭を仰け反らせた
「あっ ゴメン! 着替えてから出て来て」 和田はそう言うと そそくさと部屋を出て行った
我に返った二人は お互い目を逸らせず 見つめ合っていたが 
「フッ」 と笑うと 室田がモゾモゾ動いた
股間から 白い液と一緒に クタっとなったイチモツが出て来る
「む 室田さん それ なんですか?」 笠原が急に怯えたように言う
「えっ?w カッサーのアレじゃない」 室田は笠原に跨ったまま体を前に折ると
枕元にあるティッシュを 2回引き抜いた
自分を拭いた後 笠原のアレを拭いてあげる
「太くて おっきくて サイコーだったよ」
「あっ」 笠原から声が漏れた
「これ 私の体に付いてる?」 
「そうだよ」 そう言って室田は アレの根本を摘んで 左右に振った
「なんで?...」 笠原はそれ以上声にならないようだ
「大丈夫! 一時的なものらしいから カッサーは女の子のままだよ」
室田はベッドから下りると 傍らの椅子から服を取って着始める
「ほら カッサーもとりあえず 服着て!」
ゆっくりと体を起こした笠原は ベッドにから脚を下ろし 立ち上がった
「アレ?」 
「うん?」 室田が笠原を見た
笠原は自分の股間を見て 手で下腹部を触る 
「ない!」
「え?」 室田が笠原の股間を見た そこにはアンダーヘアが薄っすらとあるだけだった
「消えた!」 二人は目を合わせて 首を傾げた
「ね? さっき言った通りでしょ? 一時的なものだって」 
室田が自分も納得させるように 無理矢理笑って言う
「夢?」
「ま 夢でもいいよ 早く着替えて 自分の部屋に戻ろ?」
二人がドアを出ると 笑みを浮かべ 体を小刻みに動かす 
落ち着きのない和田が歩み寄った
「ねーねー OCNはどんな感じ?」 室田に聞く
「それが 着替えてたら消えちゃいました」
「え?... 消えたの?」 和田の眉と口が への字になり 凍り付く
少し伏し目で何か考えていたが 再び前を見た時 和田の笑顔は戻っていた
「大丈夫 恒常的でなくても 現れる条件を見つければいいんだわ 疲れてるところで
悪いけど 組織標本取らさせて」 和田は椅子にかけてあった白衣を取ると 腕を袖に通した

75よーろぴあん!:2018/01/04(木) 07:16:33
横山は焦っていた
この後も コンサートの度にずっとアレが付いていたらどうしよう?
工藤卒コン前 最後の公演だ
ここで決めてしまい バトンを加賀に渡さなければ!
まだ会場入りしたばかりで 各自が楽屋に荷物を置いている
横山は チラチラと加賀の様子を窺っていたが 唇や胸 お尻に目が行ってしまう
更に 加賀に近づく森戸や牧野や羽賀の全身も ネットリと見ている自分に気付き ヤバっと呟いた 
アレはさっきからずっと半立ちだ
視線を加賀から外すと 飯窪の姿が目に入った
先程も 「今日こそ やりなさいよ」 と釘を刺されたばかりだ
ジっとこちらを見て 「わかってるわね?」 というように 飯窪が頷いた
意を決して歩き始める
「カエディー」
「うん?」
「一緒に来てくれない?」
「また?」
「うん だって話終わってないし」
「そうだっけ?」
「覚えてないんでしょ?」
「うん」
「うんじゃないよ ちゃんと聞いて!」 横山が苦笑して加賀をはたく
「わかった わかったよ」
横山は加賀を従えて楽屋を出た
飯窪は 譜久村と生田をチラっと見て 目が合うと頷き 席を離れる
横山と加賀は 楽屋から離れたトイレに入ると向い合った
「私たち 入って一年になったでしょ?」 横山が口を開く
「うん」
「今まで同じような話は何度かしたけど 二人でもっと話し合って
森戸さんに負けないくらいの存在感を出して行かなきゃダメだと思うの」
「うん」
「工藤さんも次で卒業だし 男っぽいって言うか ああいうキャラは
カエディーが引き継いで行くべきだと思うし それができるカエディーは
ある意味 美味しいんだから」
「そう?」
「私が女の子っぽいキャラで行けば 13期はセットで売り出し易いじゃん?」
「計算高いなw」
「いいの! 元々カエディーは ハロの子たちから人気高いんだから 別にいいじゃん」
「でも 意識してそういうのやると あざといし」
「まぁね ..だから! 自然にやれるように練習しよ?」
「どうやって?」
「私を彼女だと思って」
「え?」
横山は加賀の首に腕を回し 自分に引き寄せた
「ちょっ」 加賀が半笑いで離れようとする
「力抜いて!」 ビシっと横山が言うと 加賀の力が一瞬弱くなった
横山が背伸びをして 唇を重ねる
加賀は驚き 目を見開いた
手を突っ張り離れようとするが 横山がかまわず抱きしめて舌を入れてくる
舌と舌が触れ合った瞬間 加賀の中で何かが弾けた
熱い何かが下から湧き上って来る
長い指で横山の頭をガッチリとホールドすると 激しく舌を絡め合った
唇を離すとお互い見つめ合う
上気した横山の目が 加賀を欲していた
「来て..」 横山が加賀の左手を引っ張る
キィッ 僅かな音を立てて トイレのドアが開いた
「え?」 二人は入って来た子を見て 動きが止まった
「はーい ウェイト! そのまま そのまま」
二人の前まで来ると 横山の手を加賀から引き離し 顔を傾げて笑った
「カエディーは ちょっと待ってて! ますは横やんね」
どうしよう? と慌てるも何もできずにいる横山を引き寄せると その娘はキスをした

76よーろぴあん!:2018/01/04(木) 07:22:25
「んんっ ぅんっっ」
加賀との余韻が燻る体に 新たな燃料を投下されたように 横山は狂おしい程感じ始めた
加賀が見ている そう思うと恥かしさといやらしさで余計に体が熱くなって溶けるような気がした
相手の舌遣いが絶妙だ 
キスの上手い下手 ついさっきまで そんなものがあるとは思いもよらなかったが 
今は相手に翻弄され 陶酔と貪欲なまでの欲求に自分を支配されていた
ちゅぱっ と音がして 相手が唇を離す
横山は 潤んだ もの欲しそうな目で相手を見た
呆然とする加賀の顔が 視界に入ったが 気にならなかった
「カエディー どう? キスだけで 横やん もうトロトロだよ?」
娘は笑って囁くと 横山のパンツのファスナーを下げ 脱がせた
「ほら カエディー この子のアレ こんなに大きくなってるよ?」
「え? 横山.. 男だったの?...」 加賀が絶句した
「やめてっ ダメっ」 横山は 何故この娘がアレのことを知っているのかわからなかったが
こんな状況で加賀に知られたことがショックで 声を上げた
「カエディーのだったら 舐めてあげてもいいんだけどね 
さて これな〜んだ?」 娘が小さな四角い包みを出した
加賀が眉間に皺を寄せて 首を傾げる
「これは こう使うんだよ」 娘は包みを破り 中からゴムを取り出す 
横山のショーツを下げて 勢い良く反り返ったアレに 被せた
加賀は初めて見るアレに驚き 目を背ける
「横やん 気持ちいい?」 娘がアレをしごき始める
「あっ やっ!」 あっと言う間に発射した
「あれ? 早過ぎない? しょうがないな」 娘は笑うと 恥かしさで下を向く横山のアゴに手をやり
曲げた人差し指で顔を上げさせる
「横やん 楽屋を出てからのことは忘れなさい」 そう言うと 再びキスをした
目を瞑り 陶酔した横山が唇を離すと 
娘はもう一度 「楽屋を出てからのことは忘れなさい」 と繰り返した
横山の顔から 羞恥と快楽が消えて行く 
素の表情になった横山は ゴムを取り ゴミ箱に捨てると 身繕いしてトイレを出て行った
「..何がどうなってるの?」 
異常な事態を立て続けに見せられた加賀が ようやくそれだけ絞り出した
「うん? 見たまんまだよ? そんなことより この前の続きしよっか?」
娘は後退りする加賀に お構いなく抱き付くと 唇を合わせた
娘を押し返そうとしていた加賀の長い手が 脱力してダラーンと下に垂れ下がったかと思うと
今度は激しく相手を抱きしめる
娘は加賀のコーデュロイのパンツのファスナーを下すと 下着に手を入れた
「ぁんっ」 
「この前もそうだったけど 感じ易いね カエディー」
「ぃやっ」
「ねー 横やんのアレ 思い出して おっきくなってたでしょ? 
横やん アレをここに入れるつもりだったんだよ?」 娘の指の動きが速くなる
「ぁっ ぁっ あっ んんっ」
「女の子っぽい カエディーが好き」 指であそこを弾いた
「ぅぅんっ!」 加賀が首を仰け反らせて固まった そのまま座り込む
「でも そろそろカエディーのアレも見たいな 次は邪魔しないよ」
娘は笑うと 身を屈めて 顔を上げた加賀に濃厚なキスをした
しばらくして唇を離すと 横山に言ったのと同じく 
「楽屋から出てからのことは忘れなさい」 と目を見て言った
娘がいなくなると 加賀は立ち上がり パンツをしっかり穿いて トイレを出た

楽屋に戻った横山は ぼやけていた頭が不意にクリアになった気がした
「あれ? 私..」 加賀と話はしたのか? 一緒にどこかへ行こうとした気がする
それを思い出そうとしたが すぐにどうでもいいと思った
なんとなくスッキリしていて メンバーを見ても全くムラムラしない
横山は細かいことはともかく 終わったのだと思い 安心した
楽屋のドアを開け 加賀が入って来た
特に深い考えもなく 横山は近づき 声をかけた 「カエディー 元気?」
加賀が我に返ったように キョトンとして軽く頭を振る 「ああ 横山! 今日も頑張ろう!」
二人は微笑み合った

77よーろぴあん!:2018/01/04(木) 07:30:35
飯窪は横山と加賀を追って歩いていた
角からそぉっと向こうを覗くと 二人がトイレに入って行く
このままトイレを見張り 誰か近づいたら声を掛けて 二人に近づくのを阻止する
横山 今度こそは 上手くやるのよ! 飯窪はそう念じた
待っている時間は長い
まだ3分も経っていないと思うが トイレの中が気になり始めた
もう やってるのかしら?
下品だわ私 別のことを考えることにする
「飯窪さん!」 
後ろから声が懸かり 飯窪はビクっと背を伸ばした
誰? いつの間に? 振り返る
「飯窪さん 今日もカワイイですね」
「びっくりしたぁ 誰かと思ったよ」
「そんなにカワイイと キスしたくなっちゃう」
「え?」
唐突にキスをされた 舌が入って来る 何? なんなの?
拒む余裕もなく 今まで何度か味わったOCNによる発情のようなものが湧き起こった
なんでこの子が?

飯窪は通路を歩いていた
どこに行こうとしてたっけ?
向こうから生田がやって来る
「こんにちは」
「こんにちはじゃないよ ハルナしっかりして!」
「え? エリナ.. 私どうして..」
「小田が 飯窪さんがフラフラあっち行っちゃったって言うから..
横山と加賀が戻って来てないのに おかしいなと思って来たんだよ」
「あれ? 私どうしてたんだろ? 横山と加賀を見張らなきゃと思って..」
「思って? どうしたの?」
「..わからない」
「わからないって..」 生田が飯窪の顔を覗き込む
何の感情も表れていなかった
埒が明かないと思った生田は 楽屋へ戻ろう と飯窪の腕を引っ張った

楽屋に戻った飯窪は 既に加賀と横山が戻っていることに気付いた
横山に近づき囁く
「上手く行ったの?」
「よくわかんないんですけど たぶん」
「たぶん?」
「スッキリしてムラムラしないし なんかカエディーと一緒にどこかへ行った気がするので」
「いい加減だなぁ 本当に大丈夫なの?」
「たぶん」
「もぉ! 失敗してても知らないよ」
そう言いつつ 自らの記憶も曖昧なので 
飯窪は それ以上追及する気になれなかった

飯窪を楽屋の前まで引っ張って来た生田は 遅れて楽屋に入ると 
まっすぐ譜久村の方へ歩いて行った
「どうだった?」
「事態は思ったより深刻みたい」
「何かあった?」
「わからない 二人を見張っていたハルナが 何も覚えてないの」
「何ですって?」
「この後 ちょっと横山と加賀に それとなく話を聞いてみる」
生田が離れて行った
少し離れた席に 工藤が座って準備をしている
譜久村は彼女が言った 「最強の敵」 「身近にいるよ」 という言葉を思い出した
工藤の知っていることを 喋らせる方法も無いではない
しかし 次が卒コンという このタイミングでは 彼女を傷付けるわけにはいかなかった
「いったい誰が?」 譜久村は楽屋を見渡しながら 呟いた

78よーろぴあん!:2018/01/04(木) 07:36:02
横山と加賀 そして飯窪が楽屋を出て行った時 譜久村は残りのメンバーを見ていた
あの時 既に楽屋に居なかったのは 工藤と野中 
途中で出て行ったのは 小田 尾形 牧野 羽賀 森戸
横山が帰って来た頃には 野中 尾形は 楽屋に戻っていた
工藤が 自分で自分を最強の敵と言うとは思えない
前の邪魔が入った時 加賀が相手とタメ口だったのなら 小田も違うはず
尾形 野中が完全にシロとは決して言えないが 牧野 羽賀 森戸が怪しかった
森戸.. またこの名前が出て来るとは..
譜久村は 向こうに座っている OCNを久しぶりに呼び込んだニューフェイスを 
複雑な気持ちで見つめた
    
「加賀!」 生田が声をかける
「なんですか?」 加賀が振り返った
「ちょっと聞きたいことがあって さっき探してたんだけど いなかったから」
「すみません」
「どこか行ってた?」
「たぶん 横山とちょっと..」
「あっ そう でさぁ 工藤の卒コンの時なんだけど..」
生田は話終えると 次に横山のところへ向かった
「横山ぁ」
「はい?」
「さっき探してたんだけど いなかったから どこか行ってた?」
「ああ カエディーと話してました」
「そうなんだ 実は工藤の卒コンでさぁ..」
ハッキリとしないが 二人とも互いに どこかで話してたと言っている
飯窪に話を聞くことにした
「ねぇ 横山は 何て言ってた?」
「よくわからないみたい アレは抜いて スッキリしてるようだけど カエディーと
話したはずだから 相手はカエディー みたいなことしか言わないの」
「ハルナも その間 どうしてたのか思い出せない?」
「ごめんなさい.. わからない」
相手の記憶を消す そんなことができるのか? 生田は険しい顔をして
譜久村のところへ戻って来た
「加賀 横山 飯窪 三人とも 何があったか覚えていない
おそらく 横山は加賀としてないと思う」
「そう.. 前と同じく 何者かが邪魔したようね さっき 横山と加賀がいなくなった間の
楽屋のメンバーを思い出してたの 最初からいなかった野中
途中から楽屋を出た 尾形 牧野 羽賀 森戸 
横山が帰って来た時に 既に楽屋にいたのは 尾形と野中よ」
「牧野 羽賀 森戸が怪しいか..」
「尾形と野中も 無理なタイミングかどうかは ハッキリしないけどね」
「どぅーの口を割らせればいいんじゃない?」
「私もさっき考えたけど 流石に今それをするのはかわいそうよ
黙って送ってあげるしかないわ」
「まぁ よくわからない事態ではあるけど モーニングに実害が出ているわけでもないし」
「そういうこと 今は怪しい子たちをマークして 誰が何の目的で何をしようとしているのか
情報を集めるしかない」
「こういう掴み所の無い待ち状態が 一番苦手なんだけど」 生田が呟く
「私だってそうよ しかし 昨夜も言ったけど OCNで動き始めたらしいアンジュといい
今回のことといい ここに来て ドッと何かが一斉に動き始めているけど
一体何が起ってるんだろう?」
「私の知ったこっちゃないね 案外 黒幕は一人じゃないの?」
生田が何気なく言った一言に 譜久村は押し黙った
可能性としては無くもない しかし いったい何故? 
何が起ろうと モーニングだけは守る 譜久村は決意を新たにした
工藤の卒コンまでに エリナ アユミと共に モーニングセクションの連中と
話し合わなければならないことがたくさんある
卒コンが終われば カウコンにハロコン
本当に何も起らないことを切に願うわ 体が持つかしら? 譜久村は気が重かった
こんな時 里保がいてくれたら...

79よーろぴあん!:2018/02/04(日) 05:17:58
卒コンを残して今回のツアーは無事終了した
横山は肩の荷が下りた気持ちだった
「飯窪さん 今回はいろいろとお世話になりました」
「待って まだ終わったかどうかわからないわ」
「なんでですか?」
「あなたがカエディーとやってないかもしれないでしょ?」
「そんなことないですって」 横山が笑って手を振った
「じゃあ どんな風にカエディーと愛し合ったのか思い出せる?」
「え? キスして...」
「ほらぁ 覚えてないし」
「それは あの 恥かしかったから 無我夢中で細かいところまで覚えてないっていうか..」
「もういいよ 卒コンにならないとわからないんだから」
「大丈夫だと思うんだけど」 横山がいじけたように言う
「卒コンの日 まだアレがあったら 私に相談して」
「はい」
二人はそれぞれ帰途に付いた

次の日 娘メンはオフの日だったが 譜久村・生田・石田が朝からUF研に集まっていた
小会議室には他に岡見と3人のモーニングセクションスタッフが揃っている
「以上が昨日の話だけど 今も言った通り 何者かの邪魔のせいで OCNは未だに
横山にあるものと思ってる 邪魔をする目的が何かわからないけど 今後は一応
私たちの敵と言うことにするわ」 譜久村が参加者を見渡して言った
「今のところ OCNの移動が上手く行っていないという障害だけだけど この後何を
仕掛けてくるかわからない まずは相手が誰か? 目的は何か? この情報収集をして!」
一同が頷いた メモを書き込む者もいる
「お陰様で OCNが発現していることもあってか 表の方は順調だわ 女性客を中心に
集客も伸びてるし 20周年に絡んだメディア露出も上手く進んでる でもハロ自体は微妙ね
私たちも油断してると いつ足を掬われるかわからない まずは工藤の卒コン カウコン
そしてハロコンよ この一ヶ月を乗り切らないと! ここからはその懸念材料と対策について
話して行きます」
まずは OCN以外の通常の年末・年始進行について話し合われた
時には岡見やスタッフから資料が提示され 粛々と進められて行く
石田は積極的に発言していたが 生田は聞いているだけだった
OCNについて話し合いが始まると 生田も意見を出し始める
「飯窪を連れて来て 記憶を消す仕組みを調べるべきじゃない?」
「そうね ここの研究者のツテで心理学系の誰かを連れて来て調べて」
譜久村が岡見に言った
「森戸や梁川はどうするの?」 石田が聞く
「基本的には様子を見るしかないわね 船木を通してOCNの因子がアンジュに渡ったわ
今和田さんがそれで何かしようとしてるんじゃないかと思ってる それに関しても
こちらに弊害が出ない限り 共存共栄でいいと思うの」
「わかった」 と石田
「ジュースは あなた 顔が効くでしょ? 時々探り入れてよ」 譜久村が石田に言う
「そこまでじゃないけど そうね ちょくちょく行ってみるわ」
その後も昼食を挟んで会議は続き 結局解散となったのは15時過ぎだった
伸びをして席を立ちながら 生田が譜久村に言う
「ハルナに言っとくよ 近いうち ここに来てもらうって」
「彼女も だいぶ踏み入れちゃったからね 今のところ協力的だし
もう少しオープンにして 手伝ってもらった方がいいかもね」
「そう思う じゃあお疲れ」 そう言って生田は部屋を出て行った
「今回のOCN騒ぎで いろんなメンバーに断片的に情報が漏れてるけど どうすんの?」 石田が尋ねた
「かなり統制するのが難しいわね 森戸だけなら ”これがモーニングのやり方”で
釘を刺しておけば良かったんだけど」
「飯窪と横山 それに加賀にもOCNについて説明しなきゃならないだろうし」
「飯窪はエリナに任せるわ 限定的に草に順ずる扱いになるかもしれない 
横山には 常識的な範疇で口外しないように言うしかないかもね」
「加賀は?」
「加賀はOCNホルダーになるわ 少なくともキャリアーとして三段ロケットの三段目に
なるはず 私たちがいなくなった後の娘の要よ」
石田は譜久村の目を見つめ 黙って頷いた

80よーろぴあん!:2018/02/04(日) 05:25:53
横山は森戸を後ろから犯していた
「あんっ 横やん イイッ!」
横山は森戸の白い背中に覆い被さり 手を胸に回して揉む
思ったよりも大きな胸が ババロアのように軽く手の中で震える
親指と中指で両の乳首を摘むと 森戸は仰け反った
「どう? 森戸さん」
「ちぃって呼んで!」
「ちぃ 気持ちぃー?」 横山は腰を突き入れながら 意地の悪い喜びを覚えた
「つまんねーこと言ってんじゃねーよ!」
突然かわいい声で怒声が飛ぶ
気が付くと牧野が裸で横山の上に跨っていた
形の崩れない程度にボリュームがあるプリンとした胸 ピンクの乳首
くびれた腰 白い肌 黒い髪 長い睫毛 長くて細い腕と脚 見事な造形だった
顔はかわいいまま 唇を尖らせて怒っている
「ねー もっとおっきくなんないの?」 そう言って 横山の股間の棒を握った
「痛っ!」 横山は目を覚ました
夢か! と思いつつ ずっと前から夢であることはわかっていた気もする
でも 何が痛かったの?
ハッとした 股間に手をやる 固い棒があった
飯窪さんの言った通り.. カエディーとやったわけではなかった..
身じろぎすると また何か引っ張られるような痛みがする
下着に手を入れ 痛い部分を触ってみた
毛だ 毛が棒の皮に巻き込まれていた 不意に悲しくなった
時計を見る まだ6時前だ
電話は無理 LINEで飯窪に ”やっぱりありました” と送る
既読にはならない
早く準備して家を出よう 静かに部屋を出ると トイレへ向かった

「おはようございます!」 横山は大きな声で挨拶すると 集合したメンバーの中に入って行った
一番乗りした横山だったが 余り誰かと話す気持ちにはなれず
集合場所近くのコンビニで雑誌を見るフリをしながら みんなが集まるのを見ていた
飯窪からは ”あとで相談しよ” とLINEが返って来ていた
工藤の所に何人か集まっている 横山は近づいて行った
「工藤さん 今までありがとうございました!」 
工藤は笑顔を絶やさなかったが 少しだけ瞳が潤んでいるようにも見えた
「なーに言ってんの横山! ちゃんと終わってからにしてよ」 軽く笑顔で小突かれる
「頑張ります!」 
「今日一日 よろしくね! 楽しんで!」 工藤が笑顔で横山の肩を叩いた
隣に飯窪が来た
「大丈夫?」
「..はい」
「大事な日だからね ちゃっちゃっと終わらせて くどぅーを気持ち良く送り出そう!」
「はい」
「この前は上手く行かなかったけど 二重三重に見て 邪魔が入らないようにするから
カエディーと上手くやるんだよ」
「わかりました」 横山は覚悟を決めた 少し元気が出て来た
武道館の楽屋に入ると 早速加賀を誘う
「横山ー 今日は何ー? 工藤さんのサプライズなら大丈夫だよ 覚えてるから」
「そうじゃなくて いいからちょっと来て」
既に武道館の中は ある程度わかって来ていた
例のごとく 楽屋から離れたトイレに入ると 振り返って加賀と対峙する
「この前 誕生日プレゼントとは別に プレゼントあげるって言ってたよね」
「あー なんか言ってたね」
「今あげる」 そう言って 加賀の首に両腕を回した
「何?」 加賀は くっつくなよぉと言うように後ずさる
「逃げないで! 腰落として! 目を閉じて!」 命令口調で言うと 意外と加賀は従う
横山は今までの経験上知っていた
何らかのサプライズに付き合ってあげようと 目を閉じた加賀の唇に 唇を重ねた
ビックリした加賀が目を開いて 伸び上がろうとする 
横山は必死に加賀の体を引き寄せ 唇を吸い 舌を入れた

81よーろぴあん!:2018/02/04(日) 05:34:32
横山と加賀が楽屋を出て行くと飯窪がすぐさま後に続いた
ドアを出る直前に 横を見て視線を送ると 生田が頷く
生田は譜久村と石田へ目配せし 飯窪の後を追った 
少し時間を置いて 石田が楽屋を出て行く
横山と加賀を監視する飯窪を 更に生田と石田が見張る作戦だ
譜久村は楽屋に残ったメンバーを把握することになっていた
今楽屋にいないのは 出て行った5人の他に 小田・野中・森戸だ
小田と野中は少し前に 二人で話しながらどこかへ行った 森戸もその後 スマホを耳に当て 楽屋を出た
譜久村は楽屋を見渡しながら 流石に今日は 横山から加賀へすんなりとOCNが移譲されるだろうと思った

石田は少し気が急いていた
どぅーの卒コンなのに.. 早くこんなの終わらせて 余裕を持って送りたい
視線の先には 壁の向こうのトイレを窺う飯窪の背中 その更に向こうには小さく生田も見える
今 所定の位置についたばかりだ
譜久村と生田からは 相手が催眠術のようなもので記憶を消すことができると聞いている
そんなバカな話が本当にあるのだろうか?
しかし 前回飯窪が見張りを失敗しているので 何らかの邪魔が入ったのは確実だ
まだ楽屋に入ったばかりの 上着を脱いだだけの格好で 石田は立っていた
ちょっと寒いな こんなことなら上着着てくれば良かった..
「アレ? 石田さん こんなところで何してんですか?」
後ろから声がかかる 甲高い声で誰かすぐわかる
「え? ちょっと準備運動」 そう言って石田は グルグルと腕を回した
「ちょうど良かった 今更なんですけど あそこのフリが気になったんで 教えてもらいたくて」
「どこ?」
「ピョコピョコの 重い腰のところ」
「そこ? 私が逆上がりやってて 周りで応援してるじゃん? 両手でこうやって」
「あっ そかそか え? 石田さんはその時どうやってましたっけ?」 そう言いながら娘は腕を前に出す
「やらせんのかい?w こうやって逆上がり」 石田は腕に掴まって仰け反って見せた
娘はそのまま後ろに回り 後ろから石田を抱きしめる
「あら? ニーブラされちゃった」 石田が笑って言う
昨年末のオーディション動画以来 モーニング内では研修生のユリヤとダンソンが話題になっていた
娘が笑っている石田の口を唇で塞いだ
「ぅぅん ぅんっ!」 石田が突然のことに目を開いて驚き 口を離そうとする
舌で口の中を掻き回されると体が下から急激に熱くなり 石田は自ら舌を絡め始めた
しばらくお互い求め合い 唇を離すと 石田がもの欲しそうな目で娘を見つめる
「はーい 石田さん いい子ね 私に付いて来て」 娘はそう言うと来た道を引き返した
石田は黙ったまま ついて行った

生田はトイレを見張る飯窪を見ていた 今日は反対側から石田も見ている
これを破って 横山たちに近づくことはさすがに無理だろう
そろそろ 横山も加賀に仕掛けている頃だ 早く終わらせて 本番前の通しの準備をしないと
ふと気が付くと 飯窪の更に向こうにいた石田が見えなくなっていた
一旦横の通路の方に身を隠しているのか?
「生田さん どうしたんですか?」 後ろから声がした 振り返る
「うん? 散歩」 
ニコニコ笑う娘がいた いつもの笑顔だ 
「あのー 生田さん ちょっと話聞いてくれませんか?」
「今 忙しい」
「ほんのちょっと ちょっとだけ」 娘は手を合わせて懇願する
こいつか? 生田は怪しみながらも この娘が敵だとしたら ここで見極めなければと思った
「他の人に聞かれるイヤだから こっちで」 娘は少し後ろのドアを示す
生田は周りを確認しながら 部屋の中へと入った
どういう手口で来るのか? でも腕力なら確実にこちらが上
部屋は道具部屋みたいになっていた 雑然と長机や椅子が立て掛けてある
生田が後ろ手でドアを閉めると 娘が振り返った
「生田さん 私 生田さんの筋肉好きなんです」 娘は生田の腕を掴んで手を這わせて来た
そっちで来んの? 私そっちも強いよ? 生田は心の中で笑みを浮かべた
娘がうっとりした目で 生田に体を寄せる 「私 生田さんが欲しい 手伝って」
娘が生田の後ろに向かって言った 生田が振り返る
「アユミ!」 後ろの布を被せた道具の山の陰から石田が出て来た

82よーろぴあん!:2018/02/04(日) 05:39:54
石田の目には精気がない 生田を後ろからガッチリと抱きしめた
凄い力だ 
「生田さん 少しだけ静かにしててもらえませんか? 工藤さんの大事な日に
揉め事起こしたくないでしょ? 気持ちいいことはしても 手荒なマネはしませんから」
娘が薄い笑みを浮かべて言った
「これが手荒なマネじゃないのかよ? アユミ! 目を覚まして!!」
「石田さん 生田さんを自分のかわいい人だと思って アソコを優しく愛撫してあげて」
石田の片手が生田の股間にまで下りて行った
「アユミ! やめて!」
シャカパンとショーツの中に石田の手が入り 蠢く
「ぅんっ」
相手に傷をつける訳にもいかないので 生田は敢えて強く跳ね除けようとはせず
娘が自分に絡んでくるのを待った
「ぁぁんっ ぃいっ!」 過剰に演技して見せる
「石田さん 上手いんだ?」 娘が目を淫蕩に細め 唇からチロっと舌が見えた
「時間があれば 生田さんとやってみたかったな」
娘はそう言うと 顔を近づけ 生田の首筋から頬にかけて 唇を這わせた
”キスに持ち込んで 相手の気が緩んだところが勝負だ” 生田は軽く顔を逸らし 娘を誘い込んだ
「ぅんんっ」 ヌチュッ 娘の唇が生田の唇を捕える 
来た! 生田は自由の利く右手で 娘の頭を抱き寄せ 舌を激しく絡めた
娘は思わぬ反撃に一瞬怯んだように見えたが 目を妖艶に細めて 
生田と息も出来なくなるような 深いキスをした
なに これ? 生田の下半身から ついぞ味わったことのないような 熱さが駆け上って来る
いや これは 覚えがある! OCNの疼き?
生田の抱き寄せる力が弱まり 二人は唇を離した
「なんでOCNが?」 生田が驚きを口にした
「懐かしいですか? 鞘師さんが」 娘は口許をニヤリとさせ 言った
「里保?」 生田の中で 鞘師との記憶が甦る 確かにOCNを発現させた鞘師との
交わりを思い出した 甘美でそして失ってしまった痛みを伴う思い出
「石田さん もっと生田さんを愛して!」 娘は石田に指示すると 再び生田の唇を奪った
石田の手が生田の胸や股間を動き回る
生田は再びのキスに抗うことができなかった 鞘師としているような錯覚に陥る
目を閉じて陶酔した 目尻に涙が浮かんだ 堕ちて行く..
娘は唇をゆっくりと離し 少し粗い息の生田が目を開けるのを待った
「生田さん 楽屋を出てからのことは忘れて 戻りなさい」 
瞬きもせず 娘が目を見つめてそう言うと 生田は一瞬クラっと頭を揺らした後
ボンヤリと歩き始め ドアを開けようとした
「ちょっと待って! スマホ見せて」 娘が言う
生田はシャカパンのポケットからスマホを取り出した
「録音を消して.. はい いいわ 楽屋に戻りなさい」 
娘がスマホを生田に渡すと 焦点の定まらぬ目で出て行った 
「さーて 急がなくっちゃね」
娘は無表情で立っていた石田とキスをした 
石田の前髪を優しく撫でると 同じように目を見て指示を出す 石田も部屋を出て行った

もうそろそろ 横山はできたかしら? 
「飯窪さん!」 トイレを見張っていた飯窪は 後ろからの声にビクっとした
振り返ると目を真っ赤にしたあの子がいた いつも元気なあの子が
「どうしたの?」 
「まだ 早いんですけど 工藤さんが今日で最後だと思うと なんか急に..」
顔をしかめて下を向き 抱き付いて来る娘を受け止めると 
飯窪は微笑ましく感じながら 違和感を覚えた
あれ? こんなことが前にも..? 娘の肩越しに後ろを見る
さっきはいた石田がいない 抱きつかれたまま強引に体を捩り 反対側を見た
生田も見えない 
不安が広がる
「飯窪さん どこ見てんですか! 私を見て!」
顎に手をやり 娘の方に向かされた飯窪は 悪魔のように唇を歪めて笑う娘を見た
頭を抱き寄せられ 唇を塞がれる 
あっと言う間に高揚し陶酔した飯窪は 娘の目の力に引き寄せられ 訳がわからなくなった

83よーろぴあん!:2018/02/04(日) 05:57:15
譜久村は着替えを用意しつつ 楽屋を見渡した
小田と野中が戻って来た 森戸はまだ楽屋から出たままだ
工藤は挨拶回りでもしているのか 先程から席を空けている
佐藤と尾形はじゃれ合っているが さっき尾形がちょっとだけどこかへ行っていた
牧野はフリを確認していたが 少し前に部屋を出て行った
羽賀は朝から少し涙ぐんでいる 何回かハンカチを持っては外に出て行き 戻って来た
牧野が戻って来て スマホを取り出す 森戸もようやく電話が終わったのか 席に着いた
時間的にはもうそろそろ 横山が加賀に手を出している頃だ
「譜久村 ちょっと!」 女性マネージャーが向こうから呼んでいる
生田も石田も 横山たちを監視しに出ている 今は席を離れたくなかったが仕方が無い
「なんですか?」
「ちょっと..」 廊下に呼び出された
「ねー あなたたち 今日工藤になんかサプライズ仕掛けるの?」
「え?」
「終わってからならいいけど ライブ中にやるんじゃないの?」
「それは..」
「ねー 勝手にそんなことするわけ? カメラスタッフは知ってるの?」
「すみません チーフには了承済みです」
「あー チーフには言ってて 私らには言わないんだ」
「そうじゃないんですけど やっぱりサプライズなんで」
「まーいいわ で 何すんの?」
「たいしたことじゃないんです Nature is Good! で こういう応援フリを
客席じゃなくて 工藤に向けてやるだけなんです」 譜久村はフリをして見せた
「それだけ?」
「はい」
「なーんだ それなら カメラもそのままで行けるわね 私はまた もう少し大掛かりに
何かやるのかと思って」
「黙っていてすみません」
「いいよ いいよ それなら」
「誰に聞いたんですか?」
「ほんのちょっと前に 石田からサプライズやるけど カメラや照明が気になるって
言って来たので 大慌てで確認しに来たんだよ」
「あゆみんが?」
「うん」
「すみませんでした 私もそのへんちょっと考えて みんなに言っておくべきだった」
「いいよ もう少しで通し始まるから みんなにも声かけといてね」
「はい」
石田がサプライズをマネージャーにバラした? このタイミングで?
何をしてるの?
譜久村は楽屋の中を見渡した 石田はまだ戻って来ていない
探しに行くか 待つべきか 
向こうから生田が歩いて来る もう終わったのか?
譜久村が見える距離のはずだが 何も反応がない ただゆっくりと歩いて来る
「えりぽん! どうしたの?」 近寄って声をかけた
「え? 何?」 生田が驚いたように顔を向けた
「エリナ 横山たちは?」 今度は周りに聞こえないように囁く
「え? もう終わったんじゃないの?」
「何言ってんの? それを見届けるために 飯窪の後について行ったんでしょ?」
譜久村はやられた!と思った 生田がこの状態なら 石田も同じだろう
マネージャーにサプライズをバラした理由もわかった
ハっとして 楽屋を慌てて覗く 誰がいないの? 工藤 尾形 野中 牧野 羽賀 森戸
ああ! 通しの前に水分を確保しておこうと 殆どがケータリングのドリンクコーナーに
出て行ったようだ  
生田は眉間に皺を寄せて 自分が少し前まで何をしていたか 思い出そうとしている
石田が向こうから歩いて来た 生田と同じような足取りだ 
おそらくこの後 飯窪も続くのだろう 
果たして敵は 横山と加賀に何をしたんだろうか? 
前回のように邪魔をしただけだろうか?
目的は?
工藤の卒コンの日にここまでやって来るなんて.. 譜久村は通路の奥を見つめ 唇を噛んだ

84よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:06:59
横山がキスをして程なく 加賀も積極的に舌を絡めて来た
長い長いキス それはお互いずっと恋人同士だったように続いた
キスだけで足りなくなった頃 自然と二人は唇を離す 唾液の糸が光りながら 下へ落ちて行った
「カエディー 落ち着いて聞いて」 横山が濃茶色のフレアスカートを下す
白いショーツの前が 棒状のもので膨れ上がっていた
「何.. それ..?」 驚きで 加賀がようやく声を絞り出す
「私 男じゃないの 女だけど 訳あって 今だけこれが付いてる」
「そんなこと..」
「信じられないかもしれないけど 時間が経てば消える本物だよ 前は飯窪さんに付いてたの
嘘だと思うなら 飯窪さんに聞けばわかるわ」
加賀は信じられなかったが 目が横山の股間から離せなかった
「見たことある これ?」 
加賀がゆっくりとかぶりを振る 横山はショーツを膝まで下げた アレが跳ね上がるように出て来る
「これを カエディーの大事なところに入れるの とっても気持ちいいよ」
横山が熱に浮かされたように 淫蕩な微笑みを浮かべて言った
「ほら」 右手でアレを掴み よく見なさいと言うように亀頭を上に向ける
グロテスク.. 気持ち悪い.. 加賀は赤黒く テカテカと光るアレを見て そう思った
それなのに何故か 自分に入るってどうなるんだろう? と考えてしまう
恥かしさといやらしい興奮で ドキドキが止まらなくなった
加賀の眉が下がり始め 目が潤んで 女の顔になって行く
横山はその女っぽい加賀に高まり すぐにでも攻め立てたくてしょうがなかった
「下.. 脱いで..」 濡れた眼差しで加賀に促す
加賀はあり得ないと思いながらも 従ってしまう自分に 更に興奮した
片脚ずつ 黒のジョガーパンツから抜くと 白いショーツ姿になった
脚が長く 腰の位置が高い ヒップが上にキュッと締まっていて格好いい
「そこに手を付いて」 横山はもう我慢できなかった 
個室に入る手間も惜しくなり 加賀に後ろを向かせようとする
加賀が個室のドアに両手をつくと 腰を引き寄せ 尻を突き出すようにさせた
「ヤダッ 恥かしい」 加賀が甘えた女の子の声を出す
「カエディー もう濡れてるよ」 横山が加賀のショーツを引き下げる
クチュクチュと あそこを優しく掻き混ぜると 「ぅぅんっ」 と加賀が色っぽい声を漏らした
横山のアレははちきれんばかりに反り上がり 鈴口から溢れた液体が 蛍光灯に照らされて光った
加賀の形の良い小ぶりな白い尻を 両手で掴む
「もう 脚が長すぎるのよ! 少し腰を落として」 横山が拗ねたように言う
「こう?」 加賀は恥かしくて赤くなりながら ショーツの片脚を抜き 脚を広げた
キィ トイレのドアが開いた 二人ともビックリして ショーツを上げようとする
「はーい そのまま そのまま 間に合ったみたいね」 ニコニコしながら その娘はトイレに入って来た
「ごめんね もう邪魔しないって言ったのに 考えが変わっちゃった」 
呆然と固まる二人に 屈託もなく近づく
「かわいい女の子の あの時のいろんな表情を もっと見てみたくなったの
そしたら どんな顔がかわいいとか 色っぽいとか わかるじゃん?」
娘は横山と加賀の顔を覗き込むように 首を傾げて笑った
「だから 横やんのそれ いただいちゃうね!」
そう言うと 横山が上まであげたショーツを再び膝まで下ろして アレを握る
「あんっ」 横山が小さく声を上げた
「まだ 出しちゃダメよ」 娘は一旦アレから手を離し 素早く自分のミニスカートと
ショーツを引き下して片脚を抜くと 横山を個室のドアに背中が付くまで押して行った
目を丸くして されるがままになっている横山の唇を奪うと 再びアレを握る
「カエディー よく見てて」 片脚を上げ 横山のアレを股間に埋めて行った
「ぅんっ」 ゆっくりと腰を落とし 左右に微動する
「あぁっ」 横山が気持ちよさそうに息を吐く
加賀は目の前で繰り広げられる光景に驚き 固まったままで見ているしかなかった
娘の形の良い 白い尻が美しい
「あんっ」 横山は声を上げると 肩をビクッビクッと振るわせた
「やっぱり早いのね」 娘はそう言うと 後ろに半歩下がった 内ももに白い液が垂れてくる
呆然とする加賀の方へ振り返ると 妖艶な笑みを浮かべて近づいて来た
「どう? 興奮した?」 圧倒された加賀は小刻みに頷いた 
娘は加賀の頭に腕を回しキスをした 加賀の驚きの表情が恍惚へと変わって行く
程なく 加賀と横山は何事もなく ボーっとした顔でトイレから出て行った
「さぁ 誰からにしようかな?」 娘は身繕いをしながらそう呟くと ニンマリ嬉しそうに笑った

85よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:09:25
譜久村はやきもきしていた
敵に撹乱されたことは 敵と自分しかわかっていなかった
こんなことって...
ボンヤリして戻って来た加賀と横山も すぐに準備に取り掛かり 
今は何事もなかったように本番へ臨んでいる
OCNはどうなったのか? 今日いっぱいは横山にあるのだろうが そのままなのだろうか?
いっそのこと 私の記憶も無くしてくれれば 平和だったのに
譜久村は苦笑した
譜久村の複雑な心持ちとは相反して 少し疲れが見えた横山と森戸が転んだり
よろめいたりしたくらいで 卒コンは大きな問題なく 進行して行った
あっと言う間に 工藤を送り出すセレモニーだ
泣き出すメンバーもいる中 着々と進み 譜久村の番
工藤とはエッグの頃からのいろんな思い出があった
そんな同志に労いと感謝 別れの言葉をかける
工藤は別の道へ行く 譜久村は引き続きモーニングを守る者として 訊かざるを得なかった
二人で抱擁し 別れ際に耳元で囁く
「最強の敵って誰?」
工藤はニヤリと笑って言った
「みずきちゃんで三人目 まさかあゆみんも草だとは思わなかったけど 相当焦っているようね
でも これは言えないわ モーニングが次の段階へ進む 試練でもあるんだし」
想像していた通りの応えでもあった
譜久村は 「頑張って!」 と言葉を掛け 工藤から離れた
コンサートは無事に終わった

86よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:16:30
「勝田さん! 佐々木が泣いてます!」
室田が小会議室に飛び込んで来るなり言った
「なに? そんなに慌てて」
勝田はアンジュの1期2期が根城にしているUF研の小会議室で WEARの写真を選んでいた
勝田は学校帰りだが 和田はまだ戻っていなかった
「カッサーに! カッサーにやられたって..」
「ええ!? どういうこと?」
「今日 佐々木がカッサーを連れ出して渋谷に遊びに行ったんです
私 事前に聞いてたから さっき どうだった?って電話で聞いたら 泣いてて」
「今 どこにいるの?」
「どうしていいかわかんなくて 事務所のミーティングルームにいるそうです」
「カッサーは?」
「佐々木は知らないって」
「電話した?」
「出ないんで LINEで電話するように言っときました」
「わかった 一緒に事務所に行って 佐々木の話を聞こう」
「和田さんは?」
「佐々木の話を聞いてから連絡するよ」
二人は歩いて事務所へ向かった
途中 生田と出会う
「生田ー!」
斜め下を見つめて歩いていた生田は 呼びかけに顔を上げた
「りなぷ〜! これから事務所?」
「うん ちょっと打ち合わせ 生田が下向いて歩いてるなんて珍しいね」
「え? そうだった」
「なんか暗い顔してましたよ?」 室田が言う
「そんなことないっちゃ ムロこそ 汗かいてんじゃん? どうしたと?」
「え? ちょっといい運動してて..」
「またまたー 最近色気出て来て怪しいっちゃ?」
「そぉんなことないですって!」
「それじゃ生田 また練習で」 勝田が先を急ぐ
「うん じゃね」 生田は離れて行った
事務所の玄関に入りながら室田が言う
「昨日 工藤さんの卒コンだったから オフだと思うけど 事務所来てんすね?」
「たぶん これからUF研に行くんでしょ?」
「あっ そっか」
「なんかあったのかな? こっちもそれどころじゃないけど」
エレベーターで上にあがり 佐々木のいるミーティングルームに入った
「リカコ 何があったの?」
奥の長机に両腕を乗せ その上に顔を突っ伏している佐々木に 傍に立った勝田が声をかけた
すんっ 鼻をすする音がしたが 佐々木は喋らない
「カッサーにやられたって どういうこと?」
佐々木は顔を腕に押し付けたまま 左右に振った
「セックスしたの?」 勝田が静かに言う
佐々木の動きが止まった
室田は驚きに目を見開いて 勝田を見た
「そう それは驚くよね 詳しく話して」
勝田は佐々木の隣の席の椅子を引くと 座って佐々木の頭を撫でた 室田もその隣に座る
目と鼻を真っ赤にし 涙で頬を濡らした佐々木が 顔を上げて勝田を見る
勝田は何も言わず 佐々木を見つめると頷いた
佐々木の目から また涙が溢れ 右手で拭く
「今日ぉ かっさーとぉ 渋谷に行ったんですよぉ」 軽く咽びながら話し始めた
「服見てぇ ごはん食べてぇ 楽しかったのにぃ 途中でかっさーが 急に変になってぇ..」
「変にって どんな風に?」
「なんか興奮し出して ヤバッ! ムラムラするっ! とか言ってぇ」
「それで どうしたの?」
「気分が悪くなったのかと思ってぇ 近くのぉ東急のトイレに連れてったんですっ」
佐々木の息が荒くなる
「そぉしたらぁ カッサーがぁ 突然腕を引っ張ってぇ 個室の鍵閉めてぇ..」 
佐々木がまた溢れた涙を拭う

87よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:23:20
「佐々木さん やらせて! って なんかぁ 凄く興奮してるから 怖くなっちゃってぇ」
すんっ また鼻を啜った
「そしたら カッサーがスカート下してぇ...」
「アレが 付いてた?」 勝田が補足する
「なんで!? なんで勝田さんが 知ってんですか!」 佐々木が勝田に食ってかかった
「後で説明するから まずは話して」
佐々木は勝田の目を見た 
佐々木を見据えて動かない眼差しを確認すると 黙って座り直し 再びゆっくりと話し始める
「ビックリしてたら キスされてぇ 訳わかんないうちに こっちもスカート脱がされて..」
「されたのね」
佐々木は黙って頷く 唇が尖り 山の稜線を描いている
「気持ち良かった?」
佐々木はその問いに驚き 固まっていたが やがてゆっくりと首を縦に振って認めた
「それで カッサーはどうしたの?」
「終わったら 一人でどこか行っちゃった あたしは 怖くなって..」
「ここに来たのね?」 
佐々木がまた頷く
「リカコ 落ち着いて聞いて まず カッサーにやられたかもしれないけど
あなたは何も傷ついていない ヴァージンのままよ」
佐々木は顔を上げ すがるように 勝田を見た
「実はムロもカッサーとはしてるの でも医者が調べたら 何の傷もなかったよ」
佐々木は驚いて 室田を見た 室田は気恥ずかしそうに口許を緩めながら頷く
「カッサーは ある実験に参加してるの アンジュをもっと大きくする実験
その中で 男のアレみたいなものが付いたりすることもあるんだよ 
こんなこと言っても信じられないと思うけど」
「でも なんで突然OCNが出たんですか?」 室田が聞く
勝田は無言で室田を見た 佐々木にどこまで話していいのかは まだわからない
「じゃあ あたしは何ともない?」 佐々木が勝田に聞く
「うん 何ともないよ でも念のため 調べてみよ?」
そう言うと 勝田はスマホを取り出し電話した
「もしもし? 今やってる件で ちょっと佐々木を検査して欲しいの そう うん 
それでいいよ で 今事務所3Fのミーティングルームにいるから 佐々木をそっちまで
連れてってくんない? あと 笠原の所在を確認して うん 直接どんな状態か見て
もし変だったら拘束しといて いい? それじゃ」
「鈴木が来てくれるって」 勝田が室田に言った
「じゃあ リカコ ここで待ってて 今 医者に連れてってくれる人が来るから」
「ムロ ちょっとリカコ見てて」 勝田はミーティングルームを出た
再びスマホを取り出す
「今どこですか? ああ ちょっと前に知ったんだけど 笠原にOCNが発現して
佐々木を襲ったらしい ホント 昼過ぎじゃない? 渋谷の東急のトイレだって
わからない 探すように言ったよ 今 佐々木は事務所にいるから 鈴木を呼んだ
UF研に連れてって調べてもらうよ うん じゃ また後で」 
既に興奮している和田との電話を終えると この先が思いやられて 勝田は嘆息した

「以上のように 状況を踏まえると 私は敵にOCNを掠め取られたと思ってるんだけど
どうかしら?」 譜久村がUF研の小会議室に座る面々を見渡した
昨日工藤の卒コンが終り 本来なら今日はオフのはずだったが 
未知の敵に襲われたことから 譜久村は先日の対策メンバーを緊急招集した
生田は 今朝横山にOCNが無かったことを飯窪から聞き 譜久村へ報告していた
「でも 取った敵がモーニングメンバーなら まだ安心できるんじゃない?」 石田が口を開く
生田も石田も 昨日敵に欺かれたことを深く恥じ入り 自分の記憶を掘り出すことに
必死になっていたが 何も思い出すことはできなかった
「そうね モーニングの繁栄という点では 何も変わらないかもしれない
でも 敵の使い様によっては それを覆す実害が出て 不測の事態になりかねないわ」
「岡見 催眠術の専門家を呼ぶ話はどうなってる?」 生田が口を開いた
「今 黒木主任のツテで 東大心理学研究室から
川田という講師に来てもらう話をしています」
「いつから?」
「再来週には」
「急いで!」 生田が厳しい目付きで言った

88よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:31:06
通称”お寺”にはアンジュ2期メンバーと室田が集まっていた
UF研のアンジュセクションにあるこの部屋は 元々スマイレージルームと呼ばれていたが
今は専ら和田が使用している 
隣の部屋には現在ダブルベッドが置かれ OCNの実験に使われていた
和田の出て来る時間が遅いことを見越して 勝田がこの部屋にみんなを集めた
「今日来てもらったのは 今進められているOCNの実験に関して
このままでいいのか みんなの意見を聞きたかったからなんだけど」
和田が使っている机の前にある 四人掛けの応接セットのソファに座っているので 
少し狭苦しい
「カナ 昨夜調べたリカコの検査結果を簡単に説明して」
「えー みんな知っての通り リカコがカッサーにやられちゃって まー やられちゃってって
別にどつかれたわけじゃないんだけど カッサーのOCNで折って畳んで裏返しにされた件で
体を調べたんだけど 特に異常はありませんでした 以上」
ニコニコ話す中西を 勝田は半分呆れた顔で見て 後を続ける
「と言うことで モーニングで言われていたことと同様 OCNによる肉体的な受傷は
なかったけれど カッサーのOCNの発現条件がわからないの ムロの時も突然だったんでしょ?」
「はい 特に原因となるものはなかったと..」
「ムロがエロいからだよ」 竹内が茶々を入れた
「しかも中で出したよね? 今回もそうだったけど 今のところリカコには変化がない と言うことは?」
「言うことは?」 竹内が続ける
「OCNが移らない?」 室田が言った
「その可能性が高い カッサーへの発現が突発的であることと関係があるのかないのか
わからないけど OCNが移すことができないのに 突然発情して凶暴になったりと
今のところデメリットしかない」 勝田が目を細めた
「でも もう少し待ってたら アンジュにデカい仕事が舞い込んで来るかもしれへんで?」
中西が勝田を見た
「どうかな? リカコには体に異常がなかったことを さっき電話で説明したけど
やっぱりショックは大きかったようね まだ声に元気がなかった カッサーは昨夜
家に戻ったことが確認できたので そのままだったんだけど 今日電話で話したら
リカコとは途中で別れたと言うだけで 乱暴したことは全く覚えてなさそうだった」
「カッサーを調べないの?」 竹内が聞く
「この後 事務所へ来るように言っといたよ 鈴木がここへ連れてくることになってる」
「勝田さんはこの実験 止めたそうですね」 室田が言う
「ちょっとリスクが大き過ぎない? 和田さんは まだなんかやり方があると粘りそうだけどさ
それで みんなはどうしたいか聞きたいの カナは?」
「えー 私ー? さっきも言ったけど もうちょっと待ったら 
なんかええことあらへんかなー?って思うけど」
「私はもう止めた方がいいと思うよ ほら カッサー体デカいから 暴れたら止めらんないもん」
と竹内
「私は もう少し様子見て 条件とかそういうの見つけていけば いいと思います」 室田が言った
「纏めると もう少し様子を見るってことになりそうね わかった 
でも 和田さんの暴走には気をつけて! 嫌なものは嫌ってちゃんと言って 
私もヤバいと思ったら そこで止めるから」
勝田がそう〆た時 和田が部屋に入って来た
「あれー みんな揃ってるじゃん どうしたの?」
「昨日のリカコとカッサーが心配で 集まって来たんですよ」 勝田が言う
「リカコ なんともなかったんでしょ? カッサーにまたアレが出たってことはさぁ 
いい方に向かってんだよ きっと どうすれば もっと出せるんだろ?」
勝田は顔を逸らし 目を閉じてため息をついた
「カッサー呼んだ?」 和田が聞く
「はい 事務所に来るので 鈴木がここへ連れてきます」 と勝田
「明日から またカウコンとハロコンの練習じゃん 今日の内にいろいろ調べたいのよね
ちょうどみんないるし」 
「あっ 和田さん 私 この後ちょっと用事があってー」
「じゃ かななんは帰るのね 他のみんなは大丈夫?」
「ちょっとなら」 と竹内 勝田と室田は ただ頷いた
勝田は自分がネガティブになり過ぎているのだろうか? と思った
悪い予感しかしない
はしゃぐ和田に背を向け スマホを取り出すと 
”今どうしてます?” とLINEに打ち込んで流した

89よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:38:26
「カッサー 待ってたよ」 和田が上に伸び上がるように動きながら 顔をほころばせた
「この部屋.. またエッチなことするんですか?」 笠原が不安そうに言う
「ねーねー カッサー 今はアレないの?」 
「和田さん ちょっと落ち着いて」 勝田が窘めた
「アレって?」 笠原はキョトンとした
「いいの いいの」 勝田が和田の前に出て言う
「今日は 昨日のことをちょっと聞きたかったのと フィジカルなデータも取りたかったんで 来てもらったんだ」
「昨日って 電話で言った通り 佐々木さんと渋谷で遊んで そこで別れて帰っただけですけど」
「そうなんだけど もうちょっと詳しく思い出してもらいたくて」
眉間に皺を寄せ 閉じた口をムズムズ動かしていた和田が 堪えきれずに横の竹内を小突く
「タケ! 行きなさい!」 小さく命令した
「何? 何するの?」 竹内がこそこそと聞き返す
「カッサーをベッドに連れてって 寝るのよ!」
「えー またー?」
「やりなさいっ!」
「もお しょーがないなー」 竹内が口を尖らせながら 前に出て 笠原の腕を引っ張った
「ちょっとアカリ! どーすんの?」 勝田が止めようとする
「だってぇ 和田さんがやれって言うんだもん! ほら カッサー行くよ!」 
「え? なんですか? またあれするの?」 
笠原が困惑するのにも構わず 竹内はドアを開け ダブルベッドへ連れて行く
勝田は和田に食ってかかっていた
「和田さん やり方が強引過ぎです! あれじゃカッサーもおかしくなってしまうよ!」
「いいところに来てんだってー 今やらないと OCNが出て来なくなるかもしれないじゃん!」
室田は 勝田が正しいように思えたが 和田に逆らうわけにもいかず 黙って事の成り行きを見ていた
「ねー カッサーはスタイル抜群なんだから もっと女の子を楽しもうよ」
竹内は半分自分に言い聞かせ 笠原をベッドに座らせようとした
「竹内さんだって ボン! ボン! ボン! じゃないですかっ!」
「ボン! キュッ! じゃないのかよ! ないけどさっ!」 竹内は苦笑して笠原を見る
様子が変だ 息が弾み始め 唇を舐めている
「竹内さん エロい」
笠原はそう言うと 竹内をベッドに押し倒し 首筋に唇を這わせ始めた
「ちょっとっ!」 竹内は抗おうとしたが 自分より背の高い笠原に乗りかかられると 
腕を振り回すくらいしかできない
笠原はタータンチェックの赤いシャツのボタンをもどかしげに外すと
現れた白いブラからはみ出す半球を 両手でむんずと掴み カップから桃色の乳首を
飛び出させた
「やめな!って」 竹内が甲高い声を出す
笠原が乳首を舐め 乳房ごと吸い 柔かな餅のような胸を揉み回すと 
「ヤダッ!」 と竹内が背中を叩いた
「もぉ うるさいなぁ!」 笠原はそう言うと 一旦体を起こそうとして伸び上がり 
騒ぐ竹内の顔の前に 自分の顔を持って行く
竹内が睨む 目が涙ぐんでいた
「かわぃい!」 笠原は竹内のポッテリとして赤い唇を吸った
竹内は顔を逸らそうとするが 笠原に両手で頬を押えられ 動けない
舌を絡められると 下半身から熱い滾りが駆け上ってきた
この前も こんな感じにはなったが その比ではない 
突然竹内の中で 一方的なキスが甘美な快楽となり 体が浮き上がりそうな気分になった
「んぐっ ぅんんっ」 唾液が口の周りを濡らそうと お構い無しに二人は求め合った
唇を離すと 笠原は忙しなくデニムのミニスカートとストッキングを下す
白いショーツが前に飛び出ていた それも下すと マニュアル車のシフトノブのようなものが
ビヨーンと跳ね上がった
竹内が驚いて アレを見つめる
笠原は素早く 竹内の紺のマキシスカートのホックを外すと ボリュームのある白い脚を
剥き出しにし ショーツを引きずり下した
「ええ?」 竹内が展開の速さに付いて行けず やっとのことで声を発する
笠原は既にアレを股間にあてがい 埋めようとしていた
ぬちょっとアレが入ると 笠原はすぐに前後へ動き始める
「ヤダーッ! ダメッ ぅんっ あっ ぁんッ ぁんっ」
間もなく竹内もリズムに合わせ 声を漏らし始めた
「温かくて 気持ちぃぃ」 笠原が呻く

90よーろぴあん!:2018/02/04(日) 06:49:55
笠原の動きのストロークが深くなる 竹内は頭を左右に振って悶えた
程なく竹内が一際高く短い声を漏らして固まると 笠原はベッドから離れる
股間には まだアレがイキり立っていた
声がしなくなったのに気付いた和田が そぉーっとドアを開けた
アレを立たせた笠原がドアの方を向く
「ムロ! 早く来て!」 和田が振り向いて言った
「え? はいはい」 呼ばれた室田は 訳もわからずソファを立ち上がり
和田のところへやって来た
「次はムロよ! 行って!」 和田が室田をドアの向こうへ押しやる
「えー? いきなりかよー!」 
室田はゆっくり歩いて来る笠原を見た
「もうー まる出しじゃん」 
室田の華奢な体を ルービックキューブを捻るように 自分の好みの格好にさせ
笠原は快楽を貪る
小ぶりな胸を震わせ 嬌声を上げた室田は 直にグッタリと倒れ込んだ
隣室では和田が 横目で勝田をチラチラと見ながら いつ切り出そうかと迷っていた
「声がしなくなった」 勝田が呟く
「つ 次はりなぷ〜よ」 和田がこそっと言う
「ちっ!」 勝田は立ち上がり ドアを開けて入って行った
もう これじゃモンスターじゃないの こんなの扱い切れないでしょ
勝田はそう思ったが 和田には自分でわかってもらうしかないと知っていた
笠原が近づいて来る
多分 まだ一度も射精していない 抜けば止まるのか?
「カッサー 立派なもの持ってんじゃん」 そう言うと 勝田はアレに舌を這わせた
「うっ!」 笠原が声を漏らす
効果はありそう でも ここで終わらせちゃ和田さんに回らない
勝田は立ち上がると後ろを向き 自らフレアスカートを捲くって 白く長い綺麗な脚を出した
「いいわ 来て」 ショーツを下げ 形の良い白い尻を突き出す
笠原が入って来た
熱い
これが実体のないものだとは 到底思えない
勝田は程なく 「あっ」と声を出すと 体が引き攣ったフリをして倒れ込んだ
笠原は収まらず ウロウロしている
ドアがそーっと開き 和田が顔を出した
「和田さん もうあなたしかいないわ カッサーのOCNを自分で確かめるチャンスよ!」
勝田は和田に向かって言った
「チャンス?.. そうね チャンスだわ よーし 負けない!」
何に負けないんだ? そう思ったが 勝田は上手く行ったことに笑みを浮かべた
和田がベッドへと歩いて行く
「ん 寝てた? 60トライ部行かなきゃ」
竹内はベッドから起き上がって身繕いすると 和田とすれ違って部屋を出て行った
勝田は竹内に違和感を持ったが 今は和田がどうなるのか 確認する方が先だ
気がつくと室田が服を着ながら 隣に寄って来た
「前もそうだったけど やってる最中はそれしか頭に無くても イっちゃうとさっぱり
そんな気が無くなっちゃうんですよね」 室田が言った
「私 キスしてないから 何ともないけど」
「え? 勝田さん 省エネ過ぎー!」 室田が笑った
「でも それって誰でもそうじゃない?」
「いや その度合いが違うと言うか 薬とか知らないけど こんな感じなのかなってくらい
欲しいってなっちゃって」
「なるほど」
「ところでカッサーは いつ止まるんですか?」
ベッドの上では 和田が騎上位で腰を振っている
「たぶん 射精したら止まるんじゃないかな?」
「和田さんで終わりますかね?」
「まぁ 一応対策は用意してあるよ」
「流石勝田さん!」
「でも もう そろそろ来てくれないと」 
「チャ チャクラが開くー!!」
和田が笠原の上で絶叫していた

91よーろぴあん!:2018/02/04(日) 07:00:45
「チャクラって何ですか?」 室田が聞く
「さぁ.. 小田ちゃくら」 と勝田
「え? そういう? じゃ 和田ちゃくら子」
「おとめ組とちゃくら組」
「あちゃくらきき」
「あっ 負けた」
その時 ドアを開けて懐かしい顔が覗いた
「来た来た」 勝田が呟く
室田は思わぬ訪問者に喜び 口許が緩んだ
「福田さぁん!」
「待ってました でも ちょうどいいくらい」 勝田が福田に微笑んだ
「もぉ りなぷ〜ってば 人使い荒いんだからぁ」
「どうせ ヒマして ツイッターばかり見てたんでしょ?」
「これでも結構 作詞に忙しいんだよ! で 何? あれ何してんの?」
ベッドの上の二人を指した
「和田さんが まだOCN諦めてなくって またOCNの種とか言って 
カッサーで培養してたんだけど 不安定で暴走中」
「まだ そんなことやってんの? あの女!」
「福田さんなら 和田さんを止められるんですか?」 室田が聞く
「和田さんは自分で止まらないと 止められないよ」 福田が言った
「じゃあ どうして?」 室田が勝田を見る
「福田さんは 不感症なの」
「しっつれいね! ちゃんと言って OCNに関しては不感症って!」
「モックンの時に 刺激が強すぎちゃって 何も感じなくなっちゃったんですよね?」
「もぉ あん時は酷かったよ! もうダメって言っても あやちょがいや まだやるって
続けるんだから」
「私もUF研に来るようになって 和田さんがそういう人だと 段々わかって来ました」
室田がニヤリとして言った
「あたし もう肉体的にも精神的にも 目一杯でおかしくなってたもん 知ってた?
あたし ”まろ”って言い出したの そのSOSを出してたんだよ?」
「へー 初めて聞いた おじゃる丸がなんとかとか 何この人言ってんだろって思ってたけど」
勝田が福田を見る
「モックンで あたし ラリった 女です の頭文字で ”まろ” って言ってたんだよ」
「え? マジで?」 室田が目を丸くする
「いや 今考えたんだけど」
「もぉー 福田さん!」
「ごめん でも OCN不感症なのは事実だよ で りなぷ〜何すればいいの?」
「カッサーを抜いて 暴走を止めて欲しい」
「あっ そういうことね わかった! でも もうちょっと待って」
「どうして?」
「あの面白いの もう少し見させてよ」
「ああ どうぞ」
ベッドの上では 後ろから攻められて和田が喘いでいた
「あっ 今 アカシックレコードに到達するわ そう 今を楽しむの! 
私とカッサーの交わりは メメント・モリを強く感じさせる! 
このシーンをトリミングしなければ! きっとそれはヴァニタスのような寓意に満ちている!」
「相変わらず 言ってることがサッパリだわ」 福田がため息をついた
「声を聞かずに見てれば 凄く美しいんだけど」 室田も言う
和田の程好い小ぶりな胸が 律動と同期して前後に震える 長い黒髪がかかった隙間から
覗く光る肩 縊れた腰 笠原が両手で掴んでいる小さめの丸い尻 そこから伸びる長い脚が美しかった
それこそ ルネサンス期の天使や王族の絵画のようにも見える
「あれじゃねー 男が寄り付かないわ」 福田が嘆く
「まー あたしが言うのもなんだけど あたし 普段でも若干不感症気味だからさぁ
マグロじゃなくて 少しは動くから アザラシなんて言われてて」
「そういう持ちネタは いいです」 勝田が遮った
「あっ そう」
しゃがみ込んでいた福田が立ち上がる
「じゃあ そろそろ仕事しますか!」
向こうでは 和田が絶頂の声を上げてシーツを握り締め 雷に打たれたように固まっていた
「りなぷ〜 今度 焼肉奢るのよ!」 福田はベッドへ歩いて行った

92よーろぴあん!:2018/02/04(日) 07:15:39
クリスマス前から年末にかけて モーニングはイベント・TV出演と
カウコン・ハロコンの練習で大忙しだった
「カエディー 次なんだっけ?」
「えっと TV撮りは終わったから 無いよ 無い! 今日はこれで終り」
「えっ なんかあった気が...」
「グッズの書きものあったけど 今日入荷しなくなったから 無くなったじゃん」
「あっ そっかー じゃあ 帰れるね」
「うん 横山 今日は電車?」
「うん カエディーは?」
「私も」
「じゃあ 一緒に帰ろうか?」
「そうね」
二人は他のメンバーと共に事務所に戻り スタッフを交えて明日の予定を確認すると
赤羽橋駅に向かった
早めに帰れたとは言え 時刻は19時になるところだ
寒空の下 赤のピーコートを着た加賀と 薄茶のダッフルコートの横山が並んで歩く
「今日は遠回りして 途中までカエディーと一緒に行くよ」
「いいの? 埼玉に着く頃には 夜が明けるよ?」
「おい!」
加賀も横山との時間を増やすため いつものルートとは少し変えて 
途中JRを利用することにした 
ホームに電車が入ってくる
少し混んでいる電車に乗り込むと 両側ドアのちょうど真ん中くらいに立った
こうやって他のハロメンがいない 二人だけでいると 
途端に加賀が頼もしい存在に思えてくる 
加賀の凛々しい眉に見とれた
「どしたの?」 加賀が横山を見る
「うん? なんかカエディーと二人でこんな感じ 久しぶりだなーと思って」
「そう?」
横山は不意に思い出した 飯窪から加賀とやるのよ! と言われていたことを
恥かしくなって下を見る
電車が揺れ 体が動いた
加賀が横山の背中に腕を回し 支えてくれる
「ありがと」 
横山は加賀を見上げて言った
軽く微笑む加賀
横山は忙しさの中で すっかり股間に付いていたアレのことを忘れていた
コンサートも無いので その後どうなったのかもわからない
楽天的なのか それともそれが元々夢みたいなものだったせいか いつの間にか
気にも止めなくなっていた
でも キスなんかしなくていい
こんな感じで 加賀が横にいてくれさえすれば
そんなことを考えたが それはそれでヤバイか? 横山は赤面した
「もう下りるよ」
加賀が声を掛けてくれる
電車から下りる時は 腕を引いてくれた
いつもは どちらかと言うと 私が引っ張ってるのに
こういう時は 自然とリードする加賀
研修生時代に周りから人気だったのも頷ける
人込みの中を 加賀の赤いコートの背中を見つめて歩く
尾形さんに こんなところを見られたら 何て言われるだろう?
いや 別に何も言われないか 私って自意識過剰
他愛もない話をポツリポツリとしながら 電車を乗り継ぐ
「じゃ ここまでかな」
「うん カエディーまた明日」
「うん お疲れ また明日」 
人に押し流され じきに赤いコートが見えなくなった

93よーろぴあん!:2018/02/04(日) 07:21:34
「ぅぅん..」
ちゅぷっ 
「あっ」
「どう?」
「ぇ?.. だめっ..」 目が恥かし気に細められた
抜けるように白い肌の上を細く長い指が滑って行く
両の手が背中から回され 銀色に光るセパレートの衣装をめくり上げた
掌で全て隠れてしまうくらいの ささやかな白い膨らみが現れる
体を後ろから密着させながら 両手で胸を撫でる 
掌の中心にクリックリッとしていた突起が固くなり始めた
「ぅん ぁっ やだぁ..」
白いうなじに唇を這わせると 首をすくめ くすぐったそうにする 
前を向かせた
綺麗だ
静脈の青が薄っすらと見えそうなくらいキメが細かく 白い肌
杏仁豆腐の真ん中にクコの実が一つ置いてあるような乳房と乳首
頬擦りをし 舌で舐める
「ぃや.. 誰か来ぇへん?」
「ぅふ 今日は先輩も他のグループもたくさんいるからね 誰か来るかも?」
「ぃやや.. やめて..」
「本当に? やめていいの?」
「...」
手が下へ動く ホックを外しファスナーを下げると 細い脚の下へ銀色のホットパンツがストンと落ちた
ショーツの中へ細い指が進入して行く
「ぁん」
「濡れてるよ」
「ぃや」
「素直じゃないんだから」 指をショーツから抜く
「ぇ?」 切ない顔で抜き取られた白い指を見つめた
今度は自分のホットパンツを下す 棒状のものが飛び出さんばかりに ショーツを押し上げている
「驚かないで ほら こんなのもあるんだよ」
ショーツを下すと 太さといい カリ首の大きさといい 形の良いペニスがにょきんと出て来る
「え? え? 何やこれ?」 驚いて目が丸くなる
「うーんとね 信じられないと思うけど アレの偽者」
「だって これ..」
「前に一緒に水着撮影した時は こんなの無かったでしょ?」
「そう言えば..」
「気にしないで 時間が経つと消えるものだから」
「え? どういうこと?」
「いいの 舐めて」 困惑するのもお構いなく 肩を押えて腰を落とさせる
アレを目の前にして 益々目を大きく見開くが いやらしい気持ちで目が離せない
「さぁ 咥えて 大きくなればなるほど 後で自分が気持ちよくなれるよ」
ネットではそういう動画も見たことある でも実際見るとグロテスクだ
しかし いやらしい気分に支配されている今は 舐めてみたい好奇心の方が勝った
おずおずと口を開け 先を入れてみる
表面がつるつるして 温かくて柔かなキャンディーを舐めているような変な感じだ
少し奥まで咥えると 大きくなった気がした 息がしづらい
なんとなくヌルヌルしているが自分の唾液なのか なんなのかわからない
一つの壁を越えたような気がして いやらしい興奮が青天井で高まって行く
「いいよ じゃあ 後ろを向いて立って」
気持ちよくなるには従順にすれば良い 直感でそうわかった
「お尻を上にあげて」
腰を掴まれ 尻を突き出す ひんやりとした冷気を感じた
片手を腰から離し アレを掴む 平たくボリュームは無いが 下半身を鍛えていたせいか
小ぶりでも幅はそこそこあり 美しい白い尻だった
中央下の濡れそぼった割れ目にアレを当てて何度か擦った
「ぁぁっ..」
「じゃ行くよ はーちん」 ゆっくりとアレを温かなそこに入れて行くと
尾形は芯を入れられたように 力が入り 背中を仰け反らせた
「ぁぁっんっ」

94よーろぴあん!:2018/02/04(日) 07:27:52
ゆっくりとエグるように突き挿す
「ぁぁ..」 尾形が唸る
「はーちんの顔を見ながらしたいなぁ」
相手は何度か動いた後 ぬるぬるになったアレを抜いた
「え?」 
尾形がお預けをされた犬みたいな顔をする
相手は 狭いトイレの個室の中で場所を変え 洋式の便座に腰を下すと 
アレを握って上に向ける
長さも立派なもので座っても充分だった
「こっち向いたまま ここに座って」
向い合って顔を見ながらするの? 尾形は恥かしさといやらしさで頭が痺れた
相手の肩に手をやり ゆっくりとアレを中に沈めて行く
ぶちゅ ちゅっ 泡の弾ける音がした
「ぅーん ぁぁ」
尾形はアレが中で大きくなりながら収まるのを感じていると 乳首をしゃぶられた
白い肌が薄いピンクに染まる 腰を両手で掴まれ前後に揺すられると
アレが短いストロークで 深く入ったり出ようとしたりするのがわかり
体が自然とアレを締めつけるように力が入った
「はーちん 腰が動いてるよ?」
気が付くと相手は腰に手を添えているだけで 尾形自身が快楽を求めて
前後に動いていた
「ぇえ? ぅん とまんなぃっ」
白く細い体が小刻みに動く
「エッチ好きなんだ はーちん?」
「ぃやっ だ だって あり得ないくらい 気持ちぃい」
「なかなか感度いいね」
「ぁっ あんっ!」
下から強く突き入れる 重なり合う柔らかく白い太もも同志が 波打った
再び両手で前後に動かされると 尾形は腹筋に力を入れ お腹が更に引き締まる
目を閉じて何かを我慢しながらも 体を動かすのを止めない
「ぁぁぁあっ...」
程なく背中をピンと伸ばし 掠れた高い声を絞り出すと 背を丸めてガックリとうな垂れた
息が荒い
相手は尾形の肩を軽く押し立たせる
自分も立ち上がると便器に向い まだビンビンになっているアレを
自ら擦って放出した
ようやく息が整ってきた尾形の顎の下に拳を当て 顔を上げさせる
再び長いキス
唇を離すと 気持ち良さで涙ぐんだ尾形の目を見つめ 指示をした
「私とのことは 忘れなさい」
尾形は衣装を直すと トイレから出て行った

カウントダウンパーティが始まろうとしていた
大晦日の慌しさをみんな笑顔で楽しんでいる
譜久村 生田 石田は諸先輩方を迎えながら OCNの保持者を探していた
飯窪を通して 横山には何も出なかったと聞いたので 娘メンバーの中に
アレを付けている者がいるはずだ
誰とも知れぬ追跡は 困難を極めた
OGや他グループの所に出かけてしまうので メンバーの居場所が把握できない
森戸はカントリーに行ったままだし 研修生上がりの娘は
両ファクトリーや現研修生に会いに行ったりしていた
フラフラと楽屋に入って来た尾形を 石田が見つける
「尾形 どーしたの?」
ボンヤリと石田に顔を向けた尾形が 突然目を見開いた
「あっ 石田さん! どうしました?」
「それはこっちのセリフだよ どこ行ってたの?」
「え? どこって.. トイレだと思う」
「だと思うんだ?」
「うーん..」
なんだ? この反応は? 石田は訝しげに思った

95よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:21:35
石田は楽屋を飛び出した
OCNの交わりは人目の付かないところが使われる
楽屋から離れたトイレを探せば 何か敵のヒントが..
早足で通路を移動していたが 逸る気持ちにいつの間にか走っていた
向こうから歩いて来る金澤が 走る石田に驚いて手を振ってくる
軽く愛想笑いし 手を振り返す
他にもあるかもしれないけど とりあえずあのトイレ..
走るのを止め 角を曲がると声が聞こえた
「I said! you must do exactly what I said」
石田は思わず立ち止まった
野中がピンクのスマホを耳に当て 強い調子で喋っている
目付きが厳しい
石田に気付く 頬を緩ませ笑いかけながら 軽く会釈した
「I'll talk to you later」 電話を切る
「石田さん どうしたんですか? こんなところで」
「こんなところって? 野中こそ わざわざここで電話しなくても」
「いえっ あの.. ちょっと友達と話さなきゃならないことがあって 
英語で話してたらウザいかなって」
「別にいいでしょ 楽屋ですれば?」
「はい..」 野中は曖昧な笑いを浮かべて頷いた
「ところで野中がここに来た時 誰か見なかった?」
「え? ちぃちゃんとすれ違いました あと まりあがリカコと一緒にいました」
どちらかと言えば ここはカントリーとアンジュの楽屋から近い
なのにモーニングのメンバーばかりとは.. 石田は首を傾げた
「ありがと」
野中の脇をすり抜け その向こうのトイレに入る
誰もいない 
個室を覗いてみる 特に目に付くものはなかったが
微かにあまり嗅いだことのない臭いがする個室があった
何の臭い?
トイレを出ると野中はいなくなっていた
アンジュの楽屋をそーっと覗いて見る 意外に静かだ リカコを含め大半がいないようだ
川村が石田に気付いて 何か言いかけたが 石田は軽く手を振ってドアを閉めた
カントリーの楽屋も覗いて見る
「あれっ? 石田さん どうしたんですか?」
いち早く 石田に気付いた小関が声をかけた
「いや カントリーの楽屋はどーなってんのかなぁって あっ 梁川ちゃんもフナッキも
こっちにいるんだ? って ちぃちゃんもこっちにいるじゃん!」
森戸が笑った
「ちゃんとモーニングの楽屋にも行きますよ!」
「そうしてー ちょっとだけでもw ちぃちゃんはモーニングの癒しなんだから 
じゃあ 久しぶりにみんなで楽しんでね!」
石田は楽屋のドアを閉めた
モーニングの楽屋に戻る
目立たないように譜久村・生田を呼ぶと フラフラと歩く尾形を見てからのことを話した
「尾形が誰かのOCNでやられたってこと?」 生田が険しい目付きで言う
「可能性は高いわね 個室の変わった臭いと言うのは 多分ザーメンよ」 と譜久村
「え? そうなの?」 石田が赤面した
「尾形にOCNが移る?」 生田が譜久村を見る 
「それはわからない アユミはその中で誰が怪しいと思った?」 譜久村が聞いた
「正直わからない 野中は怪しいけど誰と何喋ってたかもわからないし
ちぃちゃんもカントリーが嬉しそうで 変わったところ無かったし」
「まりあはリカコといつも仲いいし」 譜久村が顎に手をやる
「羽賀はどこ?」 生田が聞く
「楽屋にはいなかったよ」 と譜久村
「もぉ 監視カメラ設置してくんないかな?」 石田が口を尖らせた
「ダメよ 流出しちゃうから」 譜久村が笑う
「ダーイシ感漂う 着替えシーン とかネットで言われちゃうよ」 生田が笑いながら言った
「とりあえず 今日も12期と森戸の変化に気をつけて見てるしかないわね」 
念を押すように 譜久村が二人の目を見つめた

96よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:25:52
「心理学の先生はどうなったの?」 生田が思い出したように言った
「あー クリスマス前にUF研に来て挨拶したのは言ったじゃん あの後二回来て
状況の確認と可能性について考えてもらってたんだけど」 と譜久村
「まだハルナも私も呼ばれてないよ?」 
「先生が言うには 催眠術で何でもできるわけじゃないよと それができるんなら
僕は今頃モテモテで大金持ちだから こんなことやってないって」 譜久村が笑う
「そりゃそうだよね」 生田も相槌を打つ
「但し薬物などで深い変性意識状態が作れて 強烈な暗示がかけられれば
短時間でできる可能性がないわけでもないという話」
「薬物?」 石田が目を細める
「たぶんOCNによる興奮状態が関係してるんだわ なので OCNについて
先生に説明するかどうかの判断が上で論じられてて その先は保留なの」
「OCNについて説明すると そっちの方に興味持たれてめんどくさくなりそうだな」 生田が頭を押えた
「そうなの だからそれは言わないで エリナ達だけ見てもらって 何か催眠が
かけられたかどうかを判別してもらうって 考えてるんだけど」
「犯人探しだけなら そっちよりも現場で捕まえた方が早そうだし
催眠術のやり方も犯人に聞けばわかるよ」 石田が伸び上がって言った
「そうね そっちが先ね 敵はほぼ12期の誰かか森戸なんだし.. 
今日は無理でもハロコン中には掴まえたいわ」
生田と石田が頷いた

尾形は佐藤に歩み寄った
「佐藤さん 調子はどうですかー?」 
「尾形ー! 今日で今年は終わるんだよ? なのに なのに 
まさは 何でここにいるのさ?」
「それは今日が カウントダウンライブだからですよ」
「えー? みにしげさんも たなさたんもいないのに?」
「しょーがないっ」
「あれっ?」 佐藤が眉間に皺を寄せる
「なんかありました?」
佐藤は考え込むように下を向くと すぐさま顔を上げ尾形を上から下までまじまじと見た
「え?」 尾形が笑う
「女んなった?」 佐藤が低い声で言う
「は?」
「尾形 女になったでしょ?」 佐藤が目を細くして尾形を見つめる
「な なにがですかー?」 尾形は意表を突かれ ドキドキしていた
「私 そういうの敏感なんだよねー 相手誰ー? 言うてみ?」
「またー そんなことないですって!」
佐藤がまた首を捻ってから 尾形を見る
「んー 男じゃないなー ちょっと違う んー はがねちーん!」
羽賀を手招きした
「なんですかー?」 羽賀が笑顔で寄って来る
「尾形が怪しいの 尾形が誰と付き合ったのか はがねちんの鼻で当てて!」
「え?」 羽賀がつんのめって聞き返した
「だーかーらっ 尾形の臭いで 誰と付き合ったか当てて」
「あー はいっ」 羽賀は笑いながら 尾形の匂いを嗅ぐ
「ちょっと あかねちんやめてー」 尾形が笑って体を捩った
「うん? ちょっと待って..」
「どう?」
「別に変わった匂いしませんよ? ちぃちゃんとかまりあとか」
「えー? まさの勘 けっこう当たるのにぃ」
「ほらぁ 佐藤さんの考え過ぎですって」
「でも 尾形 確実に女っぽくなってるし そこ!」
佐藤は尾形の胸の辺りを指差した
尾形が振り返って鏡を見る
「アレ? ほんとだぁ 鎖骨のここ なんかピンクになってる なんでやろ?」
羽賀が面白そうに 尾形を覗き込んだ
「ほんとだぁ キスマークみたい!」 キャッキャッとはしゃぐ
「ええ? 知らんて! たぶん 蚊やて 蚊!」 尾形が焦り 手を振って否定した
「いねーよ! こんな寒いのに」 佐藤が言った

97よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:34:00
カウコン一部が終了した
アンジュの楽屋では一部若年メンバーが帰って行った
家族や友人と一緒に新年を祝えないのは寂しいが ハロの仲間達と慌しく進んで行く
コンサートで新年を迎えるのも 非日常感が凄くあり 室田をワクワクさせた
「ムロ ちょっといい?」 汗を拭い着替えていると 竹内から声がかかった
「何ですか?」
竹内は手招きをしながら 楽屋を出る 
室田は 「寒い!」 とスタジャンを一枚羽織り 付いて行った
少し歩くと竹内はキョロキョロ辺りを見回した
ちょっと離れたところに 誰か歩いているのが見えたが この辺りはスタッフもいない
横の部屋のドアノブが回ることを確認すると 「ムロ こっち」 と言いながら 竹内は中に入った
ドアを閉めて 灯りを点ける
「何ですか? こんなところで」 室田はそう言いながら 振り返った竹内の異常に気付いた
息が荒く 顔が少し赤い 目が潤んで 舌でチロチロと唇を舐めている
「なんか 一部の途中から.. ムラムラしちゃって..」
「え?」
「ムロ やらせて!」 竹内は突然抱きつき 室田の首筋に唇を這わせた
両手を後ろに回し 尻の肉を掴み 揉み回す
「ちょっと! 竹内さん! 何してん.. んんっ」
口を唇で塞がれる すぐに舌が入って来た
「んっ はぁーっ」 室田は顔を背けて 唇を離す
「タケッ! やめろ!」 
少し勢いは落ちたが 室田の胸に顔を埋め 手は尻の後ろから股間に進んでいる
「ダメなの おかしいの私」 高く細い声を出しながら 尚も室田を抱き寄せる
「わかった! わかりました! だから ちょっと離して」
竹内はようやく室田から離れた 両手を股間にやり モジモジしながら
もの欲しそうに 濡れた眼差しで室田を見る
「何があったんですか?」 室田はまず自分が落ち着こうとして ゆっくりと聞いた
「わかんない 急にエロい気持ちになって ヤバくって」
竹内は股間の指を上下に動かし じりじりと室田に近寄る
「しょーがねーな」 室田は腹を決めると ふっくらしたパンのような竹内の胸に手を伸ばし掴んだ

竹内が室田を引き連れて楽屋を出て行くのを見ていた中西は ふと隣で和田が
ハァハァと 少し赤い顔をしているのに気付いた
「和田さん どうしました?」
「かななん ちょっと」 和田はそう言うと 着替えブースに入る
中西は話があるのかと思い 狭い中へ入って行った
「かななん 私 ちょっと変! どうしよう?」 和田がすがるような潤んだ目で 中西を見る
「変って どんな風に? スタッフさん呼びます?」 
「そんなんじゃないの.. かななん キスして」
「ええ?」 驚いて身を引いていると 痺れを切らした和田が抱き付いて来た
「ちょ っちょっ 何を?」 中西が慌てて離れようとする
「かななん 私 ムラムラが止まんないの」 和田は中西の胸を衣装の上から
口を開けて咥えようとした
着替えブースのカーテンが開いた
「何やってんの?」 勝田だ
和田はまだ離れない
「和田さんが ムラムラしたとか言って 離れないっ!」 中西が眉を下げ 困った顔で言う
「りなぷ〜 どうにかして」
勝田はしばらく 和田の様子を見ていたが ニ・三度軽く頷くと中西に言った
「和田さんと誰もいないところへ行って イかせて」 
「は?」
「たぶんこの症状は OCNの副作用かなんかだよ この前のカッサーの暴走が原因だと思う」
中西は合点した 笠原が暴走し 福田を呼んで止めたことは 後で聞いていた
その時のことは和田も反省したらしく ここ数日はOCNについて特に動きはない
笠原が異常な行動を起こしたり アレが現れたと言う話も聞かなかった
それなのに 今になって和田が副作用とは
中西と勝田は 和田を言い聞かせ なんとか楽屋から連れ出すと 
ひと気のない場所にある部屋に入った
「じゃ 後はお願い 時間はそんなに無いよ」 勝田は中西にそう言うと 部屋を出た

98よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:41:20
勝田はスマホを取り出し指を滑らせた 「生田? ちょっと聞きたいことがあるんだけど わかった じゃ待ってる」
電話を切ると アンジュの楽屋前まで戻った 向こうから生田が歩いて来る
「珍しいね りなぷ〜が電話で呼び出すなんて」
「今日はみんな 先輩とか後輩とか いろんな人に会いに行っちゃうじゃん もし居なかったら時間の無駄だから」
「りなぷ〜らしいわ それで何?」
「昔 モーニングにはOCNってものがあるって聞いたけど?」
「OCN?」
「とぼけなくていいよ 何て言えばいいの? 感染? それが移った人と関係持った場合 副作用とかないの?」 
勝田が瞬き一つせずに 生田の目を見る
「なんで 私が知ってると思ったの?」
「さぁね 何でかしら? 生田なら知っていると思ったの」
「...ポスドと言われるものがあるよ POSD OCN後ストレス傷害のことだけど
歌を歌ったり コンサートが近づくと 性的興奮が始まるの」
「その対処法は?」
「それを聞いてどうするわけ? ONCを知っているのなら それがモーニングのメンバーにのみ
現れる現象だってことも聞いたことあるでしょ?」
「そうじゃなかったら?」
生田は一瞬目を逸らし 再び上目使いで勝田を見た 身じろぎ一つしない
「細かいことは省くけど そちらから そのおこぼれをいただいて来たの 
でも やっぱりモーニングに特化してんのかな? ウチでは扱い切れない
リーダーはまだ未練があるようだけど 私が諦めさせるよ」 
「わかった ポスドが見られたら 慢性でなければ 一回イケばいいよ」
「ああ なんとなくそんな気がしてたけど ありがと 借りができたね」
「いいよ りなぷ〜は私がハロを続ける 張り合いでもあるから」
勝田がニヤリとした 「そう言ってくれるのはありがたいけど 私のどこにそう感じてくれるのかな?」
「さぁ? お互い我が道を行くタイプだからじゃない?」
「違いない じゃ」 勝田は踵を返して 楽屋に入って行った
その日の二部のステージは 大事を取って 和田と竹内が欠席した

佳林はカウコンの前日の夜 スマホを睨み 電話をかけるかどうか逡巡していた 
やっとのことで手に入れた電話番号
ハロ時代は目立つ存在で 世間への露出が高く いろんな人との交流がありそうに思えたが 
意外なことに電話番号を知っている者は殆どいなかった
佳林は行き詰まりを感じていた
メジャーデビューした時はアイドルサイボーグと一部で呼ばれ 今で言う意識高い系の
自己啓発を心掛けてここまで来たが 何かが決定的に足りない
そんなことを感じる内に 自分で自分を壊したくなる衝動が生まれ 何度も思い留まって来たが
押し迫る年末の日々の慌しさもあってか 鬱積が耐えられない程になっていた
数日前に そういう鬱積とは無縁 あるいはおくびにも出さずに 卒業して行った
ある先輩に連絡を取って アドバイスを受けることを思いつく
他人が聞けば たいした話ではないと思うかもしれないが 佳林はそれをよすがとして
クリスマスから今日まで一日一日を なんとかクリアして来ていた
どこで間違えたのだろう? 佳林がここまで辿って来た道に 明らかな間違いは無いように思えた
しかし 年を追うごとに マイナスへと 負のサイクルに入り込んでしまったことを痛感する
あの人なら どこで間違えたか簡単に見抜いてくれるのではないか? そんな期待があった 目を瞑って電話をかける
「はい どなた?」
「ご無沙汰してます 宮本です 宮本佳林です」
「カリンちゃん? どうしたの? って 電話番号なんで知ってんの?」
「すみません どうしても相談に乗って欲しくて 電話番号を聞いて回りました」
「相談? 何? なんで私が?」
「なんとなく」
「もぉー 重いのはダメだよ じゃあいいよ 言ってみな 但し短くね!」
佳林は自分の気持ちをぶちまけた もう続けられないんじゃないか? そんな思いも含めて
「短くって言ったのに」
「すみません」
「まぁ いいわ 私からは一言 明日あの子に会いな 今日の内に私から連絡しとくから
あの子に会って 言う通りにするのよ ただ 佳林ちゃんが生まれ変わるには
その直前の変化の苦痛を乗り越えなければならないことを 覚えておいてね」
「生まれ変わる.. 変化の苦痛..」 佳林は熱に浮かされたように呟く そして覚悟した 「あの子って誰ですか?」
電話から 意外な子の名が告げられた

99よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:51:38
カウコン一部が終わってから佳林は あの子に会いに行った
南米公演で他のグループより練習時間が足らなかったのと 新しく入った2人のメンバーのため
JJは会場入りした後に 軽く打ち合わせをしていたので 今日はまだ あの子には会っていない
楽屋のモニター越しや全員登場のステージ上では あの子が自分のこれからを握る人物とは 全く思えなかった
いつも通り 明るく元気に全力パフォーマンスをしていた
モーニングの楽屋のドアの前に立つ 普段はほぼ来ないところだ 
これからのことを考えると ドキドキして来た ドアノブに手を伸ばす
「宮本さん」 後ろから声をかけられた
「うわっ! ビックリした」 佳林は驚いて伸び上がった後 振り返る
あの子が ニコニコと笑っていた
「あっ ちょうどよかった 会いに来たの」
「話は聞きました 私に付いて来てくれますか?」
佳林は黙って頷いた 歩き出す
他のグループの楽屋前を通る 室田が竹内を連れて歩いて行く
「タケちゃん!」 と呼びかけて手を振りたかったが 今はそれどころではない
竹内は下を向き 息を弾ませながら 室田に掴まっていた どうしたんだろう? 大丈夫だろうか?
あの子は楽屋が並ぶ通路を離れ 裏方関係の部屋がある通路を進む
トイレに入った
佳林が後に続くと あの子は踵を返して 対峙する
佳林は軽く驚いた いつもの 年齢に比して少し幼い感じもする あの子じゃない
自分よりずっと大人のような 余裕のある笑みを薄っすらと浮かべ 妖艶だった
「宮本さん あの方は私に 佳林を大人の女にしてあげて と言いました」
「え?」
「失礼ですけど あなたは自分のやり方に拘り過ぎて 大人の女になるタイミングを
見失ってしまったんじゃないかしら?」
「そ そんなこと!」 あなたに言われたくない と言おうとして呑み込んだ
図星かもしれない 自己啓発的なことをしながら 他のメンバーがやっている他愛もないことを
幼いと思っていたが 気付けば周りは年相応に成長したように見えるのに 自分はいつまでも
あれは違う これも違うとそのままもがいている でも..
「大人の女って何?」
「何でしょう?」 あの子はまた フッと 長い睫毛を伏せて いい女の物腰で微笑んだ
「ふざけないで」 自分でも驚いたが 口から出た言葉は 怒気を孕んでいた
「問題はその余裕の無さよ 細かいことなんかどうでもいいの 大人の女なら 愛され
そして愛することに全力を注ぎなさい」
あの子は そう言って佳林に近寄る
佳林は年下にそう言われたことが 納得できなかった
無意識に口を尖らせ 相手を睨む
あの子は 息使いが感じられる距離まで近づくと 腕を伸ばし佳林の首に回した
佳林が驚き 相手の目から感情を読み取ろうとした瞬間 体を引き寄せられキスされた
「ぅぅっ」 ビックリして口を離そうとするが 頭を手で押え付けられている
舌が入って来て あの子の唾液を感じると 下半身から急激に体が熱くなった
「ぅ..」 ワケがわからなくなる この娘が欲しい
自分から 舌を伸ばし 相手のそれと絡めた
あの子は抱きついてキスをしたまま 佳林を個室の方へ押しやる
唇を離すと 佳林はこの娘とやりたくてしょうがなかった でも何をやりたいのかわからない
とにかく この娘ともっと気持ちいいことがしたい
あの子は個室のドアを開くと 佳林を中に押し込んでから 自分も入った
腕が伸び 佳林の衣装の脇の留め金を外す 
白い綺麗な胸が露わになった それ程大きくはないが形がいい 
泡だて器の先に繋がる 掻き混ぜた後のホイップクリームのように 美しいカーブを描いてツンとしている
薄い桃色の乳首が固くなりつつあった
あの子は 佳林の胸を長い指で優しく撫で回す 時々乳首を二本の指の間に挟み 固さを確かめた
「ぅぅんっ」 キスをしてから変だ こうして胸を触られるだけで 快感が体を震わせる
あの子は顔を胸に埋め 舌で乳首を掬ったり 唇で咥えて吸ったりした
「ぃやぁんっ」 思わず声が出る
手がミニスカートの中に伸びて来た
ヌルヌルしたところを 指で軽く撫でられると 気持ち良さで体を捩る
「佳林ちゃん 下がもうトロトロだよ?」 
年下の娘から そんなことを言われ 恥かしさと快感で 頭が煮え立つような気がした

100よーろぴあん!:2018/02/04(日) 08:59:18
「じゃあ これを その可愛らしい口で 咥えてくれる?」
あの子はそう言うと 自分のミニスカートを下ろし ビンと立った大きなペニスを出した
「え?」 言葉が出なかった
「私 男じゃないよ これも明日になったら消えるし 佳林ちゃんを女にするため付いてるの」
初めてそんなものを見た ヘビの頭のような赤黒い亀頭が佳林を威嚇し
そこに繋がる茎には 血管が浮き出ている
「こ これ..」
「いいの 舐めて」 あの子は佳林の肩を押え 腰を下させる 
佳林の目の前にアレがニョキっと伸び 顔を逸らした
「ほら 新しい自分を知りたいんでしょ?」
あの子は佳林の頭に手を置き アレを顔に押し当てる 
熱い 
太い棒は熱を放っていた
いやらしい気持ちと好奇心が押え切れない
おずおずと 茎を舐めてみる
温かい
先端を口に含んでみた つるつるとした表面が大きくなり 更に上を向こうとして 上顎を押し上げた
凄い力
いやらしい気持ちで満たされながら アレの動きに面白さを感じ 積極的に咥え始める
口の奥まで入れて行くと呼吸が苦しい
脈打ち こちらの舌の動きに応じて 膨れ上がろうとするアレに 佳林は生命を感じた
「いいよ」 あの子は佳林の頭を押え 腰を引いてアレを抜く
ぬぽっ 
アレが音と共に 口から外れ 唾液で光って目の前に跳ね上がった
「立って」 
立ち上がると 後ろを向かされ ミニスカートを脱がされた
お尻が寒い
どうなるの私? 快楽でおかしくなっているせいか 不安はあまりない
もっと気持よくなりたかった
お尻を両手で掴まれ 左右に広げられると 熱いアレが押し込まれた
お腹を掻き回されるような感覚と 異物が中にある感覚で 頭が痺れる
異物が前後に動く 体がアレを押し退けようと締め付け それが疼きを伴う快感を生む
これか..
「大丈夫 不思議なことにこれで失うことはないよ 傷は付かないから 充分に楽しんで」
あの子はそう言うと ずんと突いた
「ぁんっ」
気がつくと 前後に突かれるリズムに合わせて 自分から動いている
「んっ んっ ぅんっ ぁっ あっ」
下半身を中心に快感が全身を貫き 撫でられる尻 掴まれる腰 摘まれる乳首と 
あの子の手が動く度に 自分が女であることをより感じる
感覚が自分の身体を超えて どこまでも広がって行く気がした
「まだ まだ堪えて ギリギリまでイッちゃダメ」
初めてなのに なんとなく言葉の意味がわかった
快楽に意識が攫われそうになるが まだこの気持良さを終りにしたくない
でも気持良さの頂点まで早く到達したい
相反する気持ちが渦巻く
「イッていいよ 自分を解放して」
あの子が一瞬 止まった後 そう囁いた
またずんと突き入れられると 腰を引き寄せ円を描くように腰を動かされる
「ぁっあんっ」 頭が白くなった 身体が内側から開いて何かが一斉に抜けて行く気がした
ビクッ ビクッと背を仰け反らせて固まった
しばらくそのままで繋がっている
実際は十数秒だったのかもしれないが 10分20分 そうしていたように感じた
あの子がアレを引き抜くと 内ももに何かがドロリと出て来る感触があった
「どう? 何か変わった?」
「..わからない」 少し涙が出ている
「大丈夫 変われるよ」 あの子は佳林の腕を引っ張り 前を向かせキスをした
また高揚して来る 
唇を離すと あの子はじっと目を見て言った
「あなたは変化を受け入れる 私とのセックスは忘れないで でも私は忘れて」


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