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もしも加賀楓と横山玲奈がふたり旅をしたらありがちなこと
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:
名無し募集中。。。
:2018/02/24(土) 20:37:10
真莉愛は2度くしゃみをし、ずるずると鼻をすすった。
袖で鼻を拭う音が聞こえる。真莉愛はまたくしゃみをした。
見かねて楓がちり紙を渡してやると、真莉愛は言った。
「もう!猫でも隠してるの、かえでぃー?」またくしゃみをした。
楓は質問を無視して真莉愛にボウルを渡す。
太った太陽のような果実が中に収まっていた。
「グレープフルーツ。食べて」楓が言う。「風邪に効くらしい」
楓は説明した。仕事でしばらく“大陸”に滞在していたこと。
これはそのお土産だと。
真莉愛はその完熟した、みずみずしい果実を見ながら訊いた。
「どうやって食べるの?先に皮を剥くのこれ?」
「まったく、なんにも知らないだから。貸して」
楓がナイフを手に取り、グレープフルーツを半分に切り、皮と身を丁寧に切り分ける。
「こうやってスプーンで食べるんだよ」
“大陸”での任務の詳細は説明しなかった。真莉愛も尋ねなかった。
ただ、そのおかげで特別な“恩赦”があったことを教えた。
「じゃあ、よこやんのボディーガードに復帰するわけ?」
真莉愛は器からグレープフルーツをすくって口に入れる。
汁が胸に垂れ、包帯を巻いた腹へと流れ落ちた。
「そういうこと」楓が答えると、真莉愛は置いてあったバッグに手を入れた。
「なら、おめかししなきゃ。椅子を寄せて」
楓は真莉愛のすぐ前まで来て座った。
真莉愛はコンパクトの蓋を開ける。「もっと近づいて」
スポンジで楓の頬にファンデーションを塗った。優しい手つきだった。
楓はまぶたを閉じてファンデーションを塗りこんでもらった。
最後に人から世話をされたときのことは思い出せない。
「ほら、できちゃいまりあ」真莉愛は化粧を終えた。
「色合いは肌と合ってないけど、これで我慢して」
楓はコンパクトを受け取って鏡で自分の顔を見た。
色白の楓には少し濃い。それでも傷痕は隠せていた。
「ありがと」
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