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もしも加賀楓と横山玲奈がふたり旅をしたらありがちなこと
16
:
名無し募集中。。。
:2017/08/27(日) 17:27:55
真莉愛はタオルで両手を拭い、汚い布に真っ赤な筋を残した。
男がうつ伏せに倒れて目を見開いている。
真莉愛にいきなりナイフで切りつけられた瞬間に浮かべていた表情のままだ。
ぱっくり開いた傷から流れ出た血が黒く溜まっている。
生気を失った目には脂ぎった蝿が寄ってきて、卵を産みつける場所を取り合っていた。
男たちは3人組だった。密売を生業にしている図に乗った若者たちだ。
そうした組織の底辺に属する人間の多くが陥る過ちだった。
親玉が尊敬を得ていることを理由に、手下である自分たちも尊敬されて当然と思い違いをしている。
真莉愛はその密売組織の名を耳にしたこともなかった。
だが、若者たちはそれさえ口にすれば相手を震え上がらせることができると確信しているようだった。
おとなしくしろと、真莉愛に向かって若者たちがその名をわめいたとき、
真莉愛はただ笑ってリーダーらしき男の喉を切り裂いた。
あとのふたりは1秒もかからず撃ち殺された。
ナイフの刃が鈍っている。安物はたやすく研げ、たやすく鈍った。
ジープの助手席に座りこんだ真莉愛は平らな砂岩でナイフを研ぎ直した。
地面から揺らめく熱気が血の臭気を運んでくる。
ナイフで指先を切ってしまい、血がにじんだ。
真莉愛はダッシュボードを開けてごそごそと引っかきまわした。
少し探すと絆創膏が見つかった。
白い毛に黒い鼻のご機嫌な笑みを浮かべた犬のマンガが描かれている。
このキャラクターの名前は何だったっけ?
真莉愛は子ども用の絆創膏を丁寧に指先に貼った。
真莉愛は転がっている死体を一顧だにせず、役に立ちそうな荷物をぞんざいにジープの後ろに放り投げた。
真莉愛は深く息を吸い、考えをまとめようとした。
追跡を開始してから、ろくすっぽ寝ていない。
ぐっすり眠るのは死んでからでもできちゃいまりあ。
真莉愛は自分を励ましながらジープに乗りこんだ。「どこなの…かえでぃー」
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