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まーちゃんとまりあんLOVEりんのスーパー姉妹スレ@新狼

28名無し募集中。。。:2017/01/03(火) 09:19:48
疾走する楓の行く手を阻むようにフルスモークの黒いハイエースが急停止した。
ウィンドウが開く。銃口が楓に向けられていた。
咄嗟に拳銃に手を伸ばしたが、後ろから追いついてきた男が大声で怒鳴った。
「動くな!」

楓は頭の中で状況を分析した。
身を隠せるようなものは道路上にはない。
後ろにはふたり。ハイエースの中にもおそらくふたり。
拳銃を抜けば死ぬ。どうシミュレートしても同じ結末だ。
楓は両手を高く上げた。

追いついてきた男の片方が乱暴に楓の腕を掴んだ。
拳銃を取り上げてから楓の手首をプラスチックカフで縛る。
きつく縛られて血流が止まった。手の先がチクチクと痛み始めた。

「乗れ」ハイエースに押し込められた。
思った通り車内にはふたりいた。
男が3人、女がひとり。
拉致するということは情報が目当てだろう。
人気のない場所へ連れていかれる。
たいした情報は持っていないが拷問されれば誰でも例外なくしゃべる。
情報はすべて抜き取られる。

男ふたりに挟まれる形で座席に座らされた。
助手席の女が楓に振り向いた。手には拳銃が握られている。
「あなたはそんな物では止められない。でしょ?」
女は小馬鹿にするように楓の手首のプラスチックカフを見下ろした。

チクチクする痛みが強くなってきていた。
指先の感覚がない。これでは引き金を引けないかもしれない。
頭をフル回転させながら楓は機会を待った。

女の目が楓の胸元を見た。ネックレス…。
銃口を向けながら女が手を伸ばし、ネックレスを引きちぎった。
発信器だ。

「おい」運転席の男がルームミラーに目をやった。
「あれは」ミラーにはバイクが1台見てとれた。

ピンクのドゥカティが猛スピードで迫ってきていた。
車内の全員が楓から気をそらしている。
今しかない。楓は思いきり伸び上がり、縛られた両手を運転席の男の首に食い込ませた。
カフが喉に押し当てられる。
楓は背を反らして男の頭をヘッドレストにぐいと固定した。


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