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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

893 ◆V9ncA8v9YI:2019/01/08(火) 04:21:10
(私はスポーツに詳しくないんだけどな……)

どうしたものか、とハルナンは思った。
エリポンの魔法とは即ちスポーツのこと。そのスポーツ特有の絶技を魔法のように見せているだけなのだが、
そのバリエーションが多彩すぎるゆえに、味方のハルナンでさえも全貌を掴めていなかった。
ましてや秘密にしていた必殺技ともなればなおさら何をしてくるのか分からない。
しかし、だからと言って指揮する立場を放棄する訳にも行かなかった。

(エリポンさんはアーリーを勇気づけるためにモモコに立ち向かおうとしている。
 ということは、必殺技の"遅々不意不意(ちちぷいぷい)"とやらは十中八九攻撃型のはず。
 だったら、相手の手の内を知るための駒として利用できるかしら?……)

ハルナンはエリポンの必殺技どうこうよりも、モモコの攻撃手段が気になっていた。
モモコは7つの暗器を使うことで有名であり、その全てを駆使されれば万に1つも勝ち目はなかったかもしれない。
ところが、先ほどモモコはカントリー4人に自身の暗器を一つずつ分け与えたとハッキリ口にしていた。
それによりハーチン、ノナカ、マリア、アカネチンら新人剣士が苦戦を強いられることになるだろうが、
モモコの残りの暗器は単純計算すれば7マイナス4で3になる。
そして、そのうちの2つがさっきから使用している「磁石」と「糸」だとすれば、後は1つだけだ。
その1つさえ判明すれば戦略はぐっと立てやすくなる。
ハルナンはモモコに聞こえないくらいの音量で、近くのエリポンに問いかけた。

「エリポンさん、その必殺技って接近技ですか?」
「うん!相手目掛けて突っ込んじゃうよ〜」
「思った通りです。思う存分やっちゃってください!」
「おう!」

ハルナンは予測していた。
これまでモモコが磁石と糸しか使わなかったのは、距離が離れていたからであると。
エリポンの突進で無理矢理にでも接近すれば、もう1つの暗器を見せてくれると踏んだのだ。


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