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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

876 ◆V9ncA8v9YI:2018/03/06(火) 14:15:23
ハルの必殺技が防がれたことに対して、オダもトモも心を乱されてしまった。
「殺気が強すぎると察知され易くなる」という現実を前に、どうすれば良いのか分からなくなったのだ。
強めるのが良いのか?弱めるのが良いのか?
こうして生じた悩みは、ただでさえコントロールの不得意な彼女らの殺気を著しく不安定にさせる。
そんな後輩らの異変を感じ取ったのかどうかは定かではないが、
オカールが寝っ転がったままの姿勢で怒鳴り声をあげる。

「細かいコト気にする必要ねぇよ!殺気なんかぶちまけっぱなしで良いんだ!!
 本当に大事なのはよぉ、気づかれても避けられない一撃をブツけることだろっ!!!」

オカールは上半身を起こしては、右手に装着されたジャマダハルで、まだ目の慣れていないミヤビに斬りかかった。

「ミヤビちゃん、今からどこを狙っているか分かるよなぁ!? リップスティック"派生・ぱんつ"!!!」
「ハァ!?」

オカールはあろうことか、ミヤビの股に向かって斬撃を繰り出していた。
これがおふざけではなく大真面目であることは先ほどのハル以上にダダ漏れになっている殺気からもよく分かる。
当然この狙いはミヤビにも120%伝わっているし、女性として、いやそもそも人としてこんな攻撃を受ける事は許されないので、
ミヤビは向かってくるオカールを必死で蹴っとばそうとした。
しかし、その瞬間に殺気の方向性が変わった事に気付く。
狙いはもう股ではない。 胸だ。
昨日トモの矢に貫かれたミヤビの胸に対して、トゲトゲしい気迫が打ち込まれていく。

「さっきの攻撃はフェイク!?」
「もう遅いよ!リップスティック"派生・ぶら"を喰らえ!!」

オカールの捻りが加えられた刃が、ミヤビの脂肪の少ない胸をガリガリと削り取る。
普段は硬い鉄板によってガードされているが、穴の空けられた部分までは守ることが出来ない。
気の遠くなる痛みにミヤビは悶絶してしまう。

「ーーーーーーッッッッ!!」

あんなに強くて隙の無いミヤビにダメージを与えるオカールを見て、ハルは改めて尊敬の念を強めた。
しかし、尊敬は出来るのだが、

(必殺技のネーミングセンスは盗みたく無いなぁ〜〜〜)

オダも、トモも、同感だったという。


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