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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

86 ◆V9ncA8v9YI:2016/02/23(火) 09:23:30
(マリアちゃん凄い……先輩たちを動かしちゃった。
 私に同じことが出来たかな?……)

アカネチンはマリアに感心しつつも、歯をギリッと食いしばっていた。
サユを心配する気持ちなら負けていないのに、
実際に行動に移せなかったことを悔しく思っているのだ。
アカネチンの心の嵐が乱れるのと同じタイミングで、嵐のような人物が発言しだす。

「さすが帝国剣士は頼もしいな。それでこそ訪ねてきた甲斐が有るってものだ。」

嵐のような人物、それはマイミだ。
本来ベッドで寝ているはずなのだが、ハーチンとノナカの制止を振り切って王の間までやって来たのである。
数刻前まで満身創痍だったというのに今はもう殆どの傷が癒えているように見える。
まったくもって不思議な身体だ。

「マイミ様!」
「"様"は止めてくれ。貴女は王で、私は一介の戦士なのだからな。」
「あっ、はい……」
「その一介の戦士の頼みになるが、どうか聞いてほしい。
 私たちキュート戦士団はなんとしてでもマーサー王を取り戻さねばならない。
 しかしいかんせんベリーズに対抗するには戦力が不足しているのだ。
 そこで、モーニング帝国剣士にも力を貸してほしいと思っている。
 帝国剣士とキュートの連合軍ならベリーズを打ち破れるはずなんだ!」

相手が王とは言え、マイミほどの重鎮が頭を下げるのは珍しい。
それだけ自国の王を救いたい思いが強いのだろう。
となればサユを救出したいモーニング帝国と利害は一致する。
承諾しないはずがない。
例えフク王がベリーズのことを心から尊敬していたとしても、だ。

「はい。共に戦いましょう。 帝国剣士のみんなは見ての通りやる気で溢れてますよ。」
「とても有難い! では早速だが、帝国剣士の何人かには作戦会議のためマーサー王国に来てほしい。
 共闘するキュート戦士団とも顔合わせをしてほしいしな!」

願いが叶ったマイミのテンションは最高潮だ。
このまま何も問題が無ければ連合軍はすぐに結成されることだろう。
ところが、ここで異議を唱える者が現れる。

「キュート戦士団とモーニング帝国剣士の連合軍?……私は反対です。」
「ハルナン!?」

ここで反対意見を出すハルナンの考えが帝国剣士のほとんどには理解できなかった。
マイミも思考回路がショートしたような顔をしている。
そんな中、いち早く意図に気づいたアユミンが言葉を返していく。

「足りない、って言いたいのかな?」
「そう。相手がベリーズだけとは限らない以上、戦力の増強は必要よ。
 幸いにも、信頼できる国なら2国ほど心当たりがあるの。」


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