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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
855
:
◆V9ncA8v9YI
:2017/11/08(水) 13:04:29
マイミがクマイチャンの肉に指を食い込ませた時に存在を無に出来なかったのと同じように、
サユキに三節棍を掴まれてしまえばシミハムは姿を消すことが出来なくなる。
もちろん武器を手放せばフリーになるので無のオーラの力を行使できるのだが、
マーサー王誘拐時にマイミ1人を相手取った時と違って今はキュートが2人も存在している。
この状況で手ぶらになるのは流石に心許ないと考えたのである。
ならばやる事は一つだ。 シミハムではなくサユキに武器を手放して貰えば良い。
シミハムの強みは無のオーラや三節棍だけではない。 舞踏を舞うかの如き体捌きこそが真骨頂。
彼女はこの場にいる誰よりもダンスをうまく踊る自身があった。
「ハッ!……」
サユキが気づいた時にはシミハムは既に背後に回っていた。
存在感を消したわけではない。ただのフットワークで一瞬にしてここまで到達したのである。
棍から手を放さないままなので動きが制限されそうなものだが、それでもこの高速移動を実現しているのだから大したものだ。
そしてもう片方の手を挙げて、サユキの首めがけて一気に振り下ろそうとする。
「危ないっ!!」
突然の大声と共に、シミハムの背中に何者かの頭部が突き刺さった。
ロケットのように飛んできたのは下半身を負傷していたはずのナカサキだ。
だが驚くことはない。ナカサキは人体操作で筋肉を自由に操ることができるため、
腕を最大限に強化すれば自分ごと吹っ飛ばすことくらいは可能なのである。
激痛で声無き絶叫をしたシミハムは、我に返るや否やすぐに体勢を整えようとするが、
そこにマイマイまでやってきたので簡単にはいかなくなる。
姿も消せず、棍も満足に使えない今、どうやってナカサキとマイマイを凌げば良いのだろうか。
なかなか骨が折れる作業だなとウンザリする一方で、シミハムはある種のチャンスだとも考えていた。
それはリシャコがキュート戦士団のマークが完全にハズれたことに関連している。
カリンの奇策のせいで、存在を無にしてからの胸への一撃……という戦法はとれなくなったが、
そんなことをしなくてもリシャコは十分強い。
ここでカリンやサヤシをさっさと片付けてもらえば人数上の不利はほとんど消えるのである。
そう考えてリシャコの方を一瞥したシミハムだったが、ここでまた驚かされることになる。
なんとカリンがリシャコにパンチを仕掛けようとしていたのだ。
「えいっ!」
ご存知の通り、リシャコには超反応のカウンター性能が備わっている。
どんな攻撃だろうとたった0.1秒間で返してしまうのは何度も見せただろう。
今のカリンは「早送りスタート」の影響で拳のスピードが何倍にも速くなっているのだが、
いくら攻撃を速くしたところでリシャコの反応速度には敵わない。
どうあってもカウンターから逃れる事は出来ないのである。
つまりは自殺行為。
だが、シミハムには過去の実績からそれが考え無しの愚か者の行動には思えなかった。
何かある……そう確信している。
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