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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
836
:
場面の順番を当初の予定から変えました。
◆V9ncA8v9YI
:2017/10/19(木) 13:36:08
●場面1 : 武道館東口 「チームダンス部 vs ...」
キュートの最年少マイマイの助けもあってダンス部らは壁を破る事が出来た。
これでやっと裏口を通れるようになった。 要するに、奇襲を仕掛ける事が可能になったのだ。
後はマーサー王とサユのいる場所に直行して救い出せば良いだけなのだが、
そうは問屋が卸さなかった。
「みんな伏せて!!」
チームダンス部が武道館の内部に一歩足を踏み入れるかと言ったところで突如ナカサキが叫び出す。
そしてその直後に膨大なエネルギーを持つ打撃が彼女らに襲いかかってきた。
その不意打ちになんとか対応できたのはキュート2名。
ナカサキは二本の曲刀で、マイマイは斧で攻撃を受け止めたが、非常に苦い顔をしている。 あまりの衝撃に受け止めた手を痺らせたのだろう。
「そんな……通れると思ったのに……」
カリンの目の前、武道館の内側にはよく見知った人物が立っていた。
その人は化け物集団ベリーズの中では身体が小さく、オーラだって天変地異を巻き起こしたりしない。
なんせ"無"なのだ。当然だろう。
そんな人畜無害な見た目をする敵に対してサヤシ、アユミン、サユキ、カリンは恐怖した。
もちろんこれは恥などではない。 ベリーズを束ねるキャプテン、シミハムを前に無傷で済む者など存在しないのだから。
そんなシミハムに対してナカサキが声をかける。
「ちょっと驚いたけど、ここでシミハムが登場することはなんとなく予想してたよ。 一撃目を受け止めたのがその証拠。」
「……」
「そしてシミハムの対策は若い子たちにもレクチャー済み……この勝負、楽に勝てるとか思わないでね。」
「……!」
「マイマイ、準備はいい?」
「チェケラー!」
マイマイの珍妙な合図とともに、サヤシとカリンがシミハムに飛びかかった。それも左右から挟み撃ちするかのようにやってきたのだ。
だがこの程度を捌くなんてシミハムにとっては朝飯前。 得意の三節棍を右に飛ばしてカリンを跳ね除けたかと思えば、その勢いで反対側のサヤシまでも吹っ飛ばしてしまう。
こうして実力差を見せつけることで若手を怯ませようとしたシミハムだったが、思惑通りにはならなかった。
サヤシとカリンが飛ばされたのと同じタイミングでアユミンとサユキも立ち向かってきたのである。
もちろんシミハムはこれにも対応する。 新手だってたったの二発殴れば引っ込める事ができる。
ところが若手たちは諦めなかった。
アユミンとサユキがやられたらサヤシとカリンが復帰し、またサヤシとカリンがやられたらアユミンとサユキが戻ってくる……という流れを延々と続けて行く。
更にそのローテーションにナカサキとマイマイも加わるものだからシミハムには休む暇が無くなってしまった。
ここでシミハムは相手の狙いに気づく。
「どう?シミハム、こうも連続で相手されると存在感を消す暇がなくなるでしょ」
ナカサキの言う通り、誰かに触れ続けている間はシミハムは自分の存在を無にすることは出来なかった。
となれば最も有効な戦法である不意打ちを使う事が出来ない。
このままだとガチンコ勝負を強いられ続けてしまうのである。
この無限ループを可能にしているのはダンス部らの激しい運動量だ。 疲労にも負けず、絶対に勝つと言う意思をもって食らいついている。
もちろんシミハムだってそう簡単に負けるつもりはないが、キュート2名を含んだメンバーを相手し続けるのは流石に骨が折れる。
既にシミハムは汗だく。 このまま継続すればジリ貧と言ったとこだろう。
これには多くのメンバーが手応えを掴んだ。歓喜した。
しかし、サヤシはなんとも言えぬ違和感を覚えていた。
(シミハムはいつも2人以上のチームで勝負を仕掛けてきたと聞いちょった……
時にはミヤビを、時にはクマイチャンを無にすることで有利に振る舞ってたはずなんじゃ。
今回はどうして1人だけなんじゃろか……いや、それともまさか)
その時、シミハムの攻撃を受けていなかったはずのアユミンが吹っ飛ばされた。
しかも何やら様子がおかしい。 胸に空いた小さな穴から血液を流しているようだが、シミハムの棍ではこのような外傷にはならないはず。
そしてなにより、アユミンがひどく苦しみもがいている。 まるで呼吸困難になったかのような苦しみ方だ。
それを見てナカサキとマイマイは攻撃の正体にやっと気づいた。
シミハムもニヤッと口元を緩ませ、これをチャンスだと思い、今まで"無"にしていた者を解放する。
(え?……ここは海の中?)
自分たちは武道館の入り口にいたはずなのに、アユミンには周囲一帯が海の奥底に見えていた。
それもそうだろう。
何故なら、ここは人魚姫(マーメイド)の支配する領域なのだから。
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