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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
816
:
◆V9ncA8v9YI
:2017/10/06(金) 00:01:31
リサ、マナカ、マイと、ここまではカントリー側のメンバーが優勢にある。
しかし残りの一人であるチサキはモーニング帝国の新人剣士ハーチン・キャストマスターに大苦戦を強いられていた。
「ほらほらほらぁ〜!!逃げんなやぁ〜!!!」
「キャーーーーー!!」
氷上(表情)の魔術師と称されるハーチンは変顔をしながら嬉々としてチサキを追っかけまわしていた。
スケート選手の才能がある彼女にとって、お堀の水が凍っているのは好都合どころの話ではない。
シャーッと華麗に滑って敵に追い付いては、靴裏に取り付けられたブレードでチサキの肌を傷つける。
「痛い!!……やだぁ……もうやだよぉ……」
「なんだか弱いものイジメしているようで気が進まんなぁ……うへへ、ふへへへ」
このまま逃げ続けても何にもならない事は、チサキもちょっとずつ理解し始めていた。
ならば立ち向かうべきか?しかし水に入れないチサキに何が出来るのか?
ここで彼女は思い出した。自分の靴にはモモち先輩から拝借した暗器が仕掛けられているのだ。
「えっと……確かこう使うんだっけ……えいっ!」
この暗器は足で地面をバン!と強く踏むことでその機能を発揮する。今は地ではなく氷を踏んでいるが効能に変わりはない。
この靴は下部から空気を取り入れて、その空気を内部で圧縮し、上部から一気に吹き出す仕組みになっている。
つまりこれを使えば(選挙戦でモモコがクマイチャンにやってみせたように)飛んでくる瓦礫などを空気の壁で防ぐことが出来るのである。
しかしこの暗器は飛び道具が襲い掛かってきた時にこそ真価を発揮するもの。つまり今使っても何の意味もない。
むしろ最悪なことに、そうして飛び出した風はチサキのスカートを思いっきりめくりあげてしまった。
「え?……」
チサキはあまりの事態に一瞬フリーズする。
相対しているハーチンもそのスカートの中身を至近距離で目にすることになった。これには流石のハーチンも動揺を隠せない。
「お、おう……色仕掛けってやつか?悪いけどウチは今のところそういう趣味は……」
「いやあああああああああ!!忘れて忘れて忘れてぇええええええ!!」
羞恥のあまりチサキは耳どころか全身真っ赤になる。
「心の中に風が吹くたび乙女の頬は燃えてゆくのよ」という言葉を誰かが言っていたが、
チサキの場合は「スカートの中に風が吹くたびチサキの全身は燃えてゆくのよ」と言ったところだろうか。
おや、気づけばチサキは頭から湯気が出るほどに茹で上がっているようだ。
まるで氷をも溶かしてしまいそうなほどに。
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