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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

771 ◆V9ncA8v9YI:2017/09/05(火) 12:43:02
「いや、カリンの案はいけるんじゃないか?」

そう言って注目を集めたのはマイミだった。
アーリーとサユキに折られたはずの腕をシュッと前に出しては、言葉を続ける。

「入口が封鎖されていたとしても、例えそれが頑丈だとしても、壁は壁だ。
 私がナカサキのどちらかなら破れる。」

団長の発言は馬鹿げたものではなかった。
マイミの怪力があらゆるものを破壊するほどだというのは衆知の事実だし、
ナカサキだって確変で腕を集中的に強化すれば壁くらい壊せる。
ベリーズも封鎖されている箇所に防衛の人員を割くとも思えないので、
壁の破壊をスムーズに行えば、ノーガードの道を突き進むことが出来るだろう。
ナカサキは苦笑いをしながら大きな溜め息をつき、観念したようにサユキとカリンに声をかける。

「はぁ……そう言われたらやるしか無いか……
 じゃあ2人とも、その場合はどこの壁を壊せばいいの?」
「西口が正面入り口なので、正反対の東口が良いと思います!ね、サユキ?」
「そうね。 あ、でもカリン、東口は二階にあるけどどうやって上がる?」
「外壁をかけあがるとか?……でもそれだとよっぽど身軽じゃ無いと……」

困った顔をしているサユキとカリンの肩をナカサキがポンと叩く。

「じゃあ決まりね。」
「「え?」」
「あなた達、かなり身軽でしょ? 道連れよ……私と一緒に来て!」
「「!!」」

サユキの跳躍力とカリンの敏捷性は先ほどのマイミとの戦いでしっかりと示されていた。
それをナカサキは高く評価したのだ。
だからこそ裏口突破という重要任務にスカウトしたのである。
これでチームは3人。 だがこの人数ではまだ心許ない。

「他には動ける子いる? まぁ、無理にとは言わないけど……」
「ウチにやらせてください!」
「わ、私も!」

ここで手を上げたのは帝国剣士のサヤシとアユミンだ。
どちらもダンスの技術を戦闘に取り入れており、身のこなしは国内でもトップクラス。
マイミ戦で立ち上がることの出来なかった彼女らはとても口惜しく感じていて、
今後はどんな危険任務も率先して行う覚悟が出来ている。
そんな2人の決意を断る理由はどこにも無かった。

「よし!じゃあこの5人で壁を壊して、王とサユを救いましょ!」

ナカサキ、サヤシ、アユミン、サユキ、カリンが属する"チームダンス部"がここに結成した。
最重要任務に挑む彼女らを活かすべく、これから残り3組のチームも誕生していく。


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