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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
746
:
◆V9ncA8v9YI
:2017/08/16(水) 07:16:40
この苦痛から逃れるために、マイミの身体は勝手に動き出した。
必殺技「Full Squeeze!」によって抱え込まれている右腕をアーリーごと動かして、
木刀の連撃だけに集中しているマーチャンにぶつけてやったのだ。
アーリーはそれなりに身長がある方だし、胸囲だってKASTの中では圧倒的TOPと言われているので
決して軽いという訳ではないのだが、
文字通り火事場の馬鹿力を発揮したマイミにとってはその重さは無いも同然だった。
勢いよく衝突したためアーリーはあまりのショックにマイミの右腕を放してしまうし、
ぶつけられたマーチャンごとそのまま吹っ飛ばされることになる。
(……!!)
思いがけない出来事にリナプーは取り乱し、マイミを噛む顎の力を少しばかり緩めてしまった。
そのほんのちょっとの弱体化が命取り。
マイミは上体を前に倒してリナプーの牙から放れたかと思えば、
頭を素早く後ろに振って、後頭部をリナプーの顔面にバチンとぶつけだした。
勿論これをただの頭突きと思ってはいけない。リナプーからしてみれば岩石が降ってきた程のインパクトのはず。
ゆえにしばらくはうずくまる事しか出来なくなってしまう。
「ひとまずは窮地を脱したか……次はトモ、お前だな。」
マイミにキッと睨まれたトモは全身がビリビリと痺れるのを感じた。
それでも、ここで怯えた顔を見せてはいけないとトモは強く思っていた。
マイミを倒すための策はまだ尽きていないのだ。
その証拠に、闘志を絶やさぬ戦士がマイミの前に立ちはだかっている。
「トモは私たちのリーダーなんです、一兵士の私が立っている限り、リーダーの首は狙わせません。」
何がリーダーだと、トモは心の中でクスッと笑った。
そういうお前の方が自分たちを導いた先導者(リーダー)じゃないかと思っているのだ。
絶望に打ちひしがれていた若手戦士達の真のリーダーであるカリンは、両手に釵を構えてマイミの行く手を阻まんとした。
「なるほど。カリン、君が私を止めると言うんだな。」
「そうです。」
「それは良いが……超スピードの反動か?立っているだけで辛そうじゃないか。
そんな身体でどうやって私を止めようというんだ。」
マイミの言う通り、カリンは全身小刻みにプルプルと震えていた。
つい先ほどまでマーチャンをサポートするために必殺技「早送りスタート」で高速化していたため、
その反動が一気に返ってきて思うように動けなくなってしまっているのだ。
この現象はチナミと戦う時にも起こっていた。要するに、連続して超スピードの動きを実現することは不可能なのである。
そして、そのことはカリンも十分に理解している。
「私がもう一度"早送りスタート"を使うには、身体をしっかりと休めないといけません。」
「ああ、そこで休んでいればいい。休み時間は10分か?1時間か?1日でもいいぞ。」
「いえ、5秒あれば十分です……マーチャン!お願い!!」
「なんだと……?」
休息に必要な時間が5秒と短いのがまず意外だったし、
急にマーチャンを呼びつけたこともよく分からない。
それに、気絶させるつもりでアーリーをぶつけたマーチャンの意識がある理由だって明確ではない。
マイミがそうして混乱しているうちに、カリンによる反撃のシナリオは進んでいく。
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