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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

739 ◆V9ncA8v9YI:2017/08/08(火) 13:37:23
番外編2「モモち先輩の後輩探し旅〜果実の国編〜」

まずは3名による目撃情報をお聞きいただこう。

証言者その1、モーニング帝国元帝王サユ
「とても可愛い子が果実の国にいたの!お人形さんとかプレゼントしたらついてきてくれるかな?」

証言者その2、プラチナ剣士レイニャの後輩マリン
「あれは女神?それとも妖精?……失礼、取り乱しました。私が見たのはただの大天使でした。」

証言者その3、果実の国の王ユカニャ
「可愛い!!可愛すぎるっ!!デコ出しも良いけど前髪を作ってあげたいっ!あ〜〜〜KASTに入ってくれないかなぁ」

これらの証言を聞いたモモコは内心穏やかではなかった。
自分はかなり可愛いはずなのに、サユもマリンもユカニャもその子ばかり可愛がる。
そんなのがモモコにとって面白いわけがないのだ。
だからモモコは単身、果実の国へと向かった。
その可愛い子に差を見せつけてやろうと思っている。

「ねぇねぇそこのあなた。この辺で可愛い子を見なかった?」
「可愛い子ですか?……」

聞き込みをするためにモモコはその辺にいたオデコの広い子に声をかけた。
見た目はとても幼く見える。 この前出会ったフナッキと同じくらいだろうか?
その少女は最初はビックリしたような顔をしていたが、すぐに回答をする。

「はい!可愛い人はすぐ近くにいます。」
「へ?どこどこ」
「私の目の前です! モモコ様が一番可愛いですよっ!」
「まぁ〜〜〜〜!よく分かってるじゃないの!」

突然褒められたのでモモコは思いっきり照れてしまった。
だが、同時に違和感も覚えていた。

「って……あなた、私のことを知ってるの?」
「当然です!ずっと尊敬してましたので!」
「なるほど、ということはあなた、戦士なのね?」
「ご名答です! 特定の団体には未所属ですが個人的に研鑽を続けていました。
 モモコ様のことをは数々の文献でお目掛けしていたのです。あこがげ、あこがげ…………憧憬を感じています!!」
「(あこがげ?)うふふ、見る目あるじゃない。」
「そこで大変申し訳なく存じますが、お手合わせをお願い出来ないでしょうか?」
「手合わせ?まぁちょっとくらいなら良いよ。 ファンサービスしなきゃね。」
「感謝いたします!私はこの6つのボーグを武器にして挑みます!」
(ボーグ?防具?……防具のようには見えないけど……)

オデコ少女は手のひらほどの大きさの球体を右手で握っていた。
これはカプセルと言うのが正しいのだろうか。 中に何かが入っているように思える。
腰にも5つのカプセルをセットしており、何をしてくるのか全く読めない。
それに少女は挑むと言ったものの、自分からは攻撃を仕掛けずに静止し続けていた。
そこでモモコは勘付く。

「ふーん……カウンター狙いってとこね。」
「!!」
「私が迂闊に手を出したら正体不明の攻撃で"逆に"やられていた……そうでしょ?」
「はい……返す言葉もございません……」

いくらカウンターに自信があるとは言え、自分からアクションを起こさない相手は恐るるにたらない。
この少女は待ちに特化した戦法を取るあまり、能動的に戦うことが出来ないのだ。
モモコが何もしないだけで困り顔になったのがその証拠だろう。
だが、モモコは負けていないが勝っていないのも事実。
それに6つのカプセルに何が入っているのかも、とても気になる。
少なくともモモコのような大物でさえ喰らう自信があるほどの脅威がそこには詰まっていたはずなのだ。

「……マイちゃんのような直情型ならすぐに返り討ちにあってたんだろうなぁ……」
「マイちゃん?どちら様ですか?」
「ねぇ、貴方さえ良ければカントリーガールズに入らない? もっと強くしてあげられると思うんだけど。」
「か、カントギー?……」
(ふふっ、結局可愛い子は見つからなかったけど、収穫はあったようね。)


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