したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

735 ◆V9ncA8v9YI:2017/07/22(土) 12:42:08
背中の筋肉に力を入れて一時的に硬化したので大事には至らなかったが、
それでもリナプーの歯はマイミの背中の肉に突き刺さっていた。
いつもは省エネなリナプーもこの時ばかりはFULL CHARGEで働いているからこそ、牙を通すことが出来たのだろう。
マイミは右腕でリナプーを追っ払おうとするも、何故か腕が動かない。
それどころか万力で締め付けられるような激痛まで感じられる。
その理由は、アーリーが腕に抱きついているからに他ならなかった。

「"Full Squeeze"!!!」

機械兵の束ですらグシャグシャに潰してしまうアーリーの抱擁が炸裂する。
骨太で屈強なマイミの腕を折ることまでは出来なかったが、
抱きしめ続けている間は腕一本の動きを封じることが出来ているようだ。
マーチャンの手が空かなかった都合上、
アーリーはトンファーを修理してもらうことが出来ず、素手での出陣となってしまったが、
このような足止めならぬ腕止めに専念すれば相手が伝説の存在だろうとパフォーマンスを落とせているのである。
しかし、マイミにはまだ左腕が残っている。

(この左でリナプー、そしてアーリーに一発ずつパンチをお見舞いして体勢を整えさせてもらおう。
 ……と、私が思っているとでも考えているのかな?
 そっちにはカリンがまだ残っているはず。 必殺技を二連続で使ってきたのだから、カリンが続かない手はない。
 ならば、この左手はカリンを迎え撃つために使わせてもらおう!!)

ここまで驚かされ続けたマイミは警戒心を強めていた。
次に来るであろうカリンを先に迎撃しようと辺りを見回すが、
不思議なことにその姿は見当たらなかった。
むしろ、カリンが居ると思っていた場所に異なる人物が立っていたのだから
マイミはまたも驚いてしまう。

(何故ここに?……サポート役では無かったのか?……)

その戦士は、両手に燃える木刀を持ちながらマイミに立ち向かってきていた。
その火炎が放つ明るさはとても目映く、
さとのあかりをもたらす、ホタルのようだった。

「マーチャンの必殺技行くよ!!"蹂躙(じゅうりん)"!!!」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板