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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

731 ◆V9ncA8v9YI:2017/07/14(金) 13:14:24
今回戦いを挑んだ勇気ある戦士たちは、挑戦前に作戦会議を開いていた。
その場でトモはこのように語っている。

「マイミ様の今の弱点は太ももだと思ってる。
 普段から義足使いだから負荷が集まりがちって理由もあるけど、
 それ以前に、あの腿の痛々しい傷を見れば分かるでしょ?
 さっきナカサキ様に聞いたんだけどさ、シミハムの強い一撃をまともに貰ったらしいよ。」
「じゃあ、狙うならそこね!」

興奮して前のめりになるカリンを宥めて、トモが言葉を続けていく。

「まぁ最終的には弱点狙いで行くけどさ、無計画に突っ込んでも通用しないと思うんだよね。
 どうにかして不意を突きたい……そこでオダ・プロジドリ、貴女に頼みがあるんだけど。」
「私ですか?」
「例えば……私が弓で射った先に光を当てることは出来る?
 それも私が自分の意思で光線を出したような感じに。」
「出来るに決まってるじゃないですか。 私はモーニング帝国で二番目に鏡を扱うのが上手いんですよ?」
「そ、そっか、じゃあヨロシク。(……二番目?)」

この時に話した通りにトモはマイミを騙すことが出来た。
ここまで二転三転して驚きを与え続けたので、ただの射撃が有効打となったのである。
しかし、ご存知の通りマイミの身体は頑丈だ。
矢が腿を貫いた程度では決して倒れたりしない。

「確かに驚いたが……この程度で私を倒せると思ったか?」
「そうは思ってませんよ。 私に出来るのはマイミ様の意識をちょびっとだけ逸らすだけ。」
「意識?いったい何を言って…………まさか!!」

この瞬間までマイミはある戦士の接近に気づいていなかった。
その戦士の名はオダ・プロジドリ。
光を相手に当てることばかりが注目されがちだが、
彼女は周囲の光の屈折を理解した上で、あたかも透明化したかのように振る舞うことが出来る。
トモのオーラを具現化するために手鏡で光を反射した後は、
すぐさま攻撃に移るべく、木立を抜ける風のように、ここまでやって来ていたのである。
しかし今のオダには戦闘に必要な要素が1つ足りていない。
そう、武器を持っていなかったのだ。

(手ぶらでここまで?……また驚かされてしまったが、剣が無いなら何も怖くはないな。
 スネを蹴っ飛ばして転んでもらおう。)

マイミの考える通り、武器が無ければオダは大した攻撃を行うことが出来ない。
エリポンのような筋力があれば肉弾戦も行けたかもしれないが、
生憎にもオダにはそんなパワーは備わっていなかった。
ではオダは何をしにここまで来たのか?
無論、剣士として相手を斬るためだ。

「オダんごーーーーーーーーーーー!!」
「ふふっ、マーチャンさん、信じてましたよ。」

オダがマイミへの攻撃を開始する直前、マーチャンが一振りの剣をぶん投げた。
その剣はオダのブロードソード「レフ」を修理したもの。
完成したてホヤホヤの剣がオダの手に収まっていく。

「行きます!!」


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