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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

684 ◆V9ncA8v9YI:2017/06/12(月) 12:57:41
(重石込みでも普段通り動けることは分かった。
 でも、この辺りは私の支配下なのよ?それを分かってる?)

モモコは周囲に見えない糸をビッシリと張り巡らせている。
この糸は単純な足止めとしても有効だし、
ちょいと引っ張るだけで、糸の括り付けられた石を飛ばすことだって出来る。
そして極め付けは優秀なボディーガードであるミヤビ(気絶)の存在だ。
オカールに突破出来なかったこの障害をどのように乗り越えるのかは見ものである。

(ん?……あれ?……ナカサキ、なんかおかしくない?)

さっきまでは余裕しゃくしゃくなモモコだったが、
相手側に起きた異変に気づいてからは余裕が少し無くなってくる。
ポーカーフェイスゆえにそれを外部に知らせてなどはいないが、
頭の中は、現状を把握するためのモノローグでいっぱいだった。

(えっと、ナカサキは下半身の確変って言ってたよね?
 実際にナカサキの太ももの筋肉はいつもより太くなっている。それは間違いない。
 じゃあ、腕まで太くなっているのはなに?……
 あの子、私に嘘をついていたってこと?
 いや……私だけじゃない、オカールにも嘘をついているんだ。)

モモコが結論を出すのが早いか、
ナカサキはあの重量のオカールを片手で持ち上げていた。
これには味方のオカールも黙っていられない。

「お、おい、お前何してんだ?……脚になってくれるんじゃなかったのかよ?」
「ごめんねオカール。モモコに勝つには多分この方法しか無いんだ。
 挟み撃ちって古典的だけどやっぱり有効だよね。」
「え?意味がわからない、だから俺はもう歩けないんだってば……」
「前後や、左右からの挟み撃ちだったら確かに無理。でもね……」
「ああそうか……そういうことか……本気?」
「本気だよっ!!上から下からの挟み撃ちを見せてあげよう!!」
「うおおおおおい!!や、やめろ!!」

そう言ってナカサキは確変後の筋力でオカールを遥か上空へと投げ飛ばした。
足を壊されたオカールでも、目標に向かって落下することなら出来る。
モモコはそれをなんとか防ぎたいところだが、
挟み撃ちと言うのだからナカサキは下方向からの攻撃を仕掛けてくるのだろう。
両方を完全に防ぐのは流石のモモコでも厳しい。

(まったく馬鹿な作戦を…でも、それで本当に倒せる気でいるの?
 どうやって私のところまで接近してくるのか、見せてもらおうじゃない。)


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