したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

680 ◆V9ncA8v9YI:2017/06/10(土) 15:24:35
帝国剣士のエリポン、サヤシ、カノン、アユミン、ハル、オダ
番長のカナナン、リナプー、メイ、リカコ
KASTのサユキ、カリン、アーリー
機械兵との戦いに疲労していたとは言え、たった1人に計13人の戦士が倒されてしまった。
要所要所で「勝てるかもしれない」と感じることも有ったが
結局はこれだけの実力差があったということだ。

「ほんとに疲れた。ほんとに。 早くみんなのところに戻ろっと」

一仕事終えたチナミはベリーズとキュートが交戦している辺りに移動しようとしたが、
ここで、忘れてはならない人物の声が聞こえてくる

「マーチャンね……全部覚えたよ……」

マーチャン・エコーチームはこれまでの戦いをすべて見ていた。
途中、頭が割れそうなくらいの頭痛に襲われることも何度かあったが、
それでもずっとずっと見続けていたのだ。
涙と鼻血が止まらず流れ続けているし、目も霞む。吐き気だってひどいもんだ。
脚にいたっては立っているのが不思議なくらいにガクガクと震えているが、
マーチャンはこの重労働を最後までやり遂げたのだ。

「全部って、どこからどこまでのことを言ってるの?」
「全部。」
「はは、そっか」

噂に聞いていた以上に興味深い子だなと感じたチナミは、
ニッコリとした顔をしながらマーチャンに近づいていった。
まだまだ面白いことが出来そうだと考えたのだろう。
しかし、それはすぐに叶わなくなる。
脳と体の限界を迎えたマーチャンは、糸の切れた操り人形のように倒れてしまったのだ。

「あ……やっぱもう無理か」

当然か、とチナミは考えた。
むしろ極限状態で最後まで意識を保ち続けたことの方を誉めてあげるべきだろう。

「これで本当の本当におしまいかな。
 じゃあみんな、また明日ね。」

チナミはベリーズらの待っている方へと歩いて行った。
その際の足取りは、先ほどのマーチャン以上にガクガクと震えているようだった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板