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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

658 ◆V9ncA8v9YI:2017/05/17(水) 12:58:19
オカールの腹からは血がドクドクと流れ出している。
このペースで流血し続ければものの数分で動けなくなってしまうことだろう。
こうしてオカールはやらねばならない状況を作り上げた。
もはや立ち止まっている暇は無い。

「秒殺でカタをつける!!」

モモコ目掛けてオカールは突進していった。
ウェイトがそこそこ増えたので、かつてのような高速移動は出来なくなったが
その代わり有り余るほどの貫禄と威圧感を持って走っている。
これをノーガードで受けてはひとたまりもないと感じたモモコは、ミヤビの腕と刀に括り付けられた糸を操作した。
鋭い斬撃によって、突っ込んでくるオカールを斬り捨ててやろうとしているのである。
その行為にはオカールもすぐに理解し、
両手のジャマダハルで降りかかる刃を受け止めていく。

「効かねえよっ!!」

オカールは腕に力を加えて、ミヤビの攻撃を強く跳ね返した。
いくら「ミヤビの身体」と「ミヤビの刀」からなる攻撃であろうと
そこに「ミヤビの心」が無ければその威力は何段階も落ちる。
ならば深手を負っている今のオカールでも十分対処可能だ。

「俺は今、モモコと戦ってるんだ……どいてくれよ!!」

意識無きミヤビに対して、オカールは強めの蹴りをぶつけようとした。
邪魔をしてくる障害物はなんであろうと跳ね除けようと思ったのだ。
しかし、ここで予想外のことが起きる。
それはオカールにとって予想外なだけでなく、カントリーの4名にとっても思っていないことだった。

「嘘でしょ!?」
「なんか、意外な展開だね……」

結論から言うとオカールの蹴りはミヤビに届かなかった。
気を失っているミヤビをかばい、攻撃を肩代わりする者が現れたのだ。
その者の行動の意味が、オカールには全く理解できなかった。

「は?……どういうことだ?……どうしてお前がミヤビちゃんを守ってるんだよ!?」


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