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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
618
:
◆V9ncA8v9YI
:2017/01/05(木) 04:08:35
「お、マーク外れた?そいじゃ遠慮なく……」
自身がアイリの視線から外れたことに気づいたモモコは、
己の10指に巻き付けられている"糸"をたぐり寄せようとした。
暗器使いであるモモコの現在のマイブームはこの"糸"。
一般的なイメージ通りの「か細く」「頼りない」代物などでは無いことは言うまでもない。
(まずはキュートの脚を奪う。その次は首……と行きたいところだけど、そう簡単には行かないよね。)
その糸は髪の毛よりも細いが、硬度は鉄線以上。
しかも既に辺り一帯の石やら瓦礫やらに結びつけてあるために、
少し引っ張るだけでそれは「罠」にもなり、「凶器」にもなり得るのだ。
モモコはこの場にいる味方や相手のように激しく動いて汗を流す必要などない。
ただ指先をほんの少しばかり動かすだけで十分な攻撃を行うことが出来るのである。
しかし、思惑通りにはなかなか行かなかった。
「確変"派生・秩父鉄道"!!!」
モモコが糸を引くよりも速く、ナカサキが超高速でタックルを仕掛けてきた。
その突進力はまるで汽車そのもの。
確変による身体強化を脚部に集中させたからこそ、この馬力が実現できている。
「ぐっ……!!」
モモコのヒラヒラとした服の中には重量感たっぷりの鎧が隠されているが
それでもナカサキの突撃には不意を打たれ、いくらかのダメージを受けてしまった。
体制を立て直すまではこのまま劣勢が続くのかもと思ったが、
モモコのすぐそばには心強い味方が駆けつけてくれていた。
「ナカサキ!よくもモモを……喰らえ!『ロングライトニングポール"派生・枝(ブランチ)"』!!」
その味方は巨人・クマイチャンだった。
長刀を勢いよく下方向に突き刺し、地面に亀裂を生じさせている。
クマイチャンの愛刀を幹として、枝分かれするかのように次々と地が避けていく。
もはやこの規模の災害は「地割れ」と言うのが相応しいのかもしれない。
これだけ地面が荒れてしまえばナカサキはもうSLの如く走り回ることは出来ないだろう。
「うう……流石クマイチャンね。でもこれで終わりと思わないでよねっ!」
「向こうは派手にやってるね……クマイチャンとナカサキが戦っているんだから、無理ないか。」
「ミヤビ、余所見をしている暇があるの?私はもう貴方の弱点を見抜いていると言うのに。」
アイリは自身の"眼"でミヤビを見ていた。
以前にも触れたが、アイリの眼にはヒト、そしてモノの弱点がハッキリと見えている。
更にアイリはそれだけでなく必殺技をも使用しているし、ミヤビもそれに気づいている。
「どう見えている?……"何打"で倒せると?」
「生憎パープレイとはいかないね。私の見積もりだとダブルボギーか、トリプルボギー……」
「ゴルフとかいうスポーツには詳しくないから、分かりやすく説明してもらえるかな?」
「簡単に言えば、腕や脚を2,3本犠牲にすれば勝利を掴める、ってこと。」
「へぇ……倒せる気でいるんだ。」
この時のミヤビの低い声を聴いたトモは、恐怖で心臓が止まりそうになってしまった。。
シミハムの能力でオーラの類は見えなくなったが、純粋な気迫そのものはかき消せないようだ。
トモがひどくビビったのを感じ取ったミヤビは、少し表情を和らげてからアイリに質問を投げつける。
「でもいいの?犠牲が少し大きすぎるような気がするけども。」
「うん、それなんだけどね……さっき言ったトリプルボギーというのは私一人で戦った場合の話なの。」
「アイリ一人の場合?……ということは……」
「そう、選手とキャディーが協力すればパーどころかバーディも狙える……私の眼にはそう見えてる。」
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