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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
547
:
◆V9ncA8v9YI
:2016/08/31(水) 00:35:52
未知の敵に対して切り込んだのはサヤシだけではなかった。
機械兵が「斬れない敵」ではないことを証明したように、
カノン・トイ・レマーネも「受けられない敵」では無いことを確かめる。
「さぁ来い!!」
両手を広げて立ち止まったカノンは、攻撃を当ててくださいと言っているようなもの。
黒い兵隊たちは長い手脚を強く振っては、カノンの鎧にブチ当てた。
(うっ!思ったより効く……)
長鞭のようにしなる攻撃は遠心力も相まってなかなかの威力だった。
生身の身体であれば一発もらうだけで腫れあがってしまうことだろう。
だが、今のカノンは完全武装をしている。
分厚く重い甲冑を身につけるだけでなく、顔面まで覆っているのだ。
今の彼女は言わば動く鎧。 中身が本当にカノンなのか疑うほどに全身を鋼鉄で塞いでしまっている。
昨日から風呂の時以外は鎧を脱がないという徹底ぶりで、フルアーマーでの行動を可能にしているのである。
(よし!痛いは痛いけど、芯には届いていない!!)
カノンに攻撃を仕掛けた機械兵には一瞬の隙が生まれていた。
その隙を見逃すことなく打刀「一瞬」で斬りかかるのがQ期団団長のエリポン・ノーリーダーの役目だ。
この刀は、空気との摩擦で熱を発するほどに速く振るうことの可能な名刀と言われている。
それを帝国剣士随一の怪力を誇るエリポンが握るのだから、弱いワケがない。
兵は肩から腰にかけて、派手に袈裟斬りされてしまう。
「うん。エリ達の力なら倒せる!」
チナミの自信作である壱奈美から九九九奈美は決して弱くはない。
それでも、国を背負った戦いを続けてきた連合軍の面々に勝てない相手では無いのだ。
自分たちの力を見事に発揮すれば打ち勝つことが出来る。
言うならば乗り越えられる壁なのである。
だとすれば怖いのは総勢1000体という頭数だけだ。
もっとも、それは相手が機械であることを忘れなかった場合の話ではあるが……
「よーし!サヤシさんに続いてやるぜ!こっちだって必殺技は有るんだからさ!!」
先輩たちの活躍を見て気を大きくしたのはハル・チェ・ドゥーだ。
愛用する竹刀「タケゴロシ」をしっかりと握って機械兵に喧嘩を売っていく。
狙いはかつてアヤチョ王に教わった必殺技「再殺歌劇」。
一撃目で相手の注意を引きつけたところで、予想外の二撃目を放つという恐ろしい攻撃を繰り出そうとしているのである。
「この技はカノンさんを気絶させたことも有るんだぜ! 喰らえ!!」
ハルの動きのキレは申し分無かった。
一撃目は見事に敵の胴に命中していたし、
そこから間髪入れずの後頭部への二撃目だってよく打ち込めている。
大抵の人間は一撃目に意識を集中するあまり、再殺を意味する二撃目に対応しきれずクリーンヒットを受けてしまうことだろう。
だが忘れてはならない、今の相手は機械なのだ。
前にも述べたがこの機械兵には意志が無い。
ゆえに一撃目から身を守ろうだとか、二撃目への注意が疎かになったとか、そういうのが全く無いのである。
全ての攻撃がコイツにとっては均等。
その結果として、竹刀による合計二発の打撃を受けたとしてもピンピンとしていた。
「あれ?……ひょっとして効いてない?」
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