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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

424 ◆V9ncA8v9YI:2016/06/19(日) 17:45:05
「あれ?オダにしては早いじゃん。」

アユミンの声が聞こえたのでオダはビクッとする。
気づけば周囲には連合軍の面々がポツポツと集まり始めていた。
それはつまり、船出の時間が来てしまったことを意味する。
アヤノに質問したいことはまだたくさん残っているというのに、ここでお別れしなくてはならないのだ。

「大佐さん……またね。」
「近い日に再開できることを願っているであります。」

名残惜しく思うオダだったが、アヤノの可愛らしい敬礼を見てクスッと吹き出してしまった。
これが永遠の別れでは無いのかもしれないと考えながら、
整備の行き届いた船へと乗り込んでいく。

(オダ……全てが解決したらまた遊ぼうね。
 モーニング帝国で任務中のタグとレナコも呼んでさ。)



場所は代わり、モーニング城の城門前。
そこでは大きな荷物を背負った少女と、大人びた黒髪の女性が話をしていた。
どうやら何らかのトラブルが発生しているようだ。

「あれれ〜!?てがたがどこかいっちゃった!」
「えーーーーー!?どうするのレナコ!それが無いとお城に入れないんだよー!!」
「ちょっとタグ!レナコじゃなくて"クール"ってよんで!ぷんぷん!」
「あっごめん……ってレナコだってタグって言ってるじゃん!あたしは"リュック"だよ!」
「あああああああっ!!!」
「今のアヤパンに言いつけちゃうもんね〜」
「すみません……」
「謝ってももう遅いからね。」


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