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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

418 ◆V9ncA8v9YI:2016/06/15(水) 12:58:23
オダ・プロジドリは船出の十数分前には約束の場所に着いていた。
かつての戦友であるタイサと話をするにはこのタイミングしか無いと考えたのだ。

「おっ!来たでありますな。」
「"アヤノ"。今はその変な喋り方をしなくて良いと思うよ。」
「……そうね、素のままで行かせてもらうわ。」

"アヤノ"というのはタイサの本名だ。
なぜ偽名を使っているのか? なぜ口調まで変えているのか?
気にならなくもないが、それはオダにとっては些細なこと。
真に聞きたいことを、今ここで突きつける。

「今まで何をしていたの?……本当に心配したんだから……」

オダは合同若手育成プログラムでチームを組んだ3人と文通をしていた。
あまり筆マメでは無いメンバーもいたが、それでも定期的に届く手紙を見ては楽しんでいたのである。
自分がモーニング帝国剣士になった時も手紙を送ったし、
それに対するお祝いの言葉も受け取っていた。
ところが、ある時期を境に3人からの返事が一気に途絶えてしまったのだ。
一ヶ月や二ヶ月ならそういうこともあるかもしれないが、
それが1年も続いたのだから心配しない訳がない。
だからこそオダはアヤノに問いかけたのである。
しかし、アヤノは快い返事をしなかった。

「ごめん、言えないんだ。」
「どうして!?」
「連絡しなかったのは悪いと思ってるよ……でも、今はそれすらも出来ないの。」
「どういうこと……?」
「でも安心して!タグもレナコもちゃんと生きてるから!
 今ごろ2人でくだらない喧嘩でもしているはずだよ。
 ほら、私たちがチームになったプログラムの時みたいにさ。」


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